2 時間がない!

 こうして単位取得証明書を取り寄せているうちに、年末になってしまった。

 今思うとこの時期はとても忙しかった。
 当時は、官舎に住んでいた。以前から新築用の土地を探していたのであるが、平成13年の11月上旬に掘り出し物が出てきて、お金をかき集めてきて12月の始めに土地の購入の契約をしたのだった。

 と同時に、あるハウスメーカさんの営業マンが足しげく家に来るようになった。この人は本当に熱心で、家の構造とか住みごごちとかいろいろ教えてもらった。ちょっとバタバタしたが平成13年12月のクリスマスにはハウスメーカと契約したのであった。家を建てるのは大変である。中古住宅や建て売り住宅ならその労力も少ないが、土地の取得から家の造りまでこちらの意見を入れるとなると思った以上に時間がかかった。それに銀行からカネを借りることも・・・。

 こんな調子でバタバタ年末年始を過ごしていると、予想通り1月中に風邪を引いた。思いっきり熱も出た。2,3日寝込む。
 2月のはじめには恒例の別大マラソンもあるが、今年は完走も危うい。さらに甲種危険物取扱者の試験が・・・。時間がないなぁ〜。

 甲種危険物取扱者の試験は、高圧ガス製造保安責任者試験と比較するのは困難であるが、計算問題等を比べれば乙種化学クラスよりもやさしいと思う。試験自体はどちらもすべてマークシートで同じであるが、問題数は高圧ガスの方が多く試験も一日がかりで大変だ。

 ここで自分の受験勉強に対しの経過について少し述べる。
 甲種危険物取扱者試験は、3科目で150分で一気に行う。
3科目とは、
  「危険物に関する法令(15)」
  「物理学及び化学(10)」
  「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(20)」

の3つである(カッコ内は問題数)。合格基準は、各科目の成績が60%以上であることとなっている。

 「危険物に関する法令」は、高圧ガスに似ているところもあり比較的頭に入る。「物理学及び化学」も高校の化学T程度の内容が理解できておれば問題なし。問題は、「危険物の性質・・・」である。これは危険物の個別の性質を覚えていかなければならない。名前が似ていて全然性質の違うものもありこれは結構手間取った。
 もう一つ、危険物の名称と指定数量の関係である。案外試験ではいろんな組合せが出てくる。まるでパズルだ。
 落ち着いて整理し、時間をかけて覚えていけばどうってことないことも、時間がなくなってくると焦りに変わっていったのであった。