2007トヨカワシティマラソン 参戦記
 年齢も毎年ひとつずつ増え、肉体的にきつくなるほか、新たに40歳に突入してくる人たちの下からの突き上げ、「5回続けると6回目も・・・」という精神的プレッシャー、今年は特に練習ができていないなど、負けたときの言い訳は山ほどあった中で、今年も運良く優勝できました(本当に「運良く」ですよー)。
 既に、「来年も頑張って!」という声があちこちから聞こえていますが、来年は如何に・・・。
 それにしても、今年はここ数年で一番きつかったですね。いろんな意味で・・・。とりあえず終わってホッとしています。
●大会名   2007トヨカワシティマラソン  
●開催日 平成19年11月18日(日)
●コース 豊川市陸上競技場発着(愛知県豊川市)
 /大会要項 全国地図 ・詳細地図
 /プログラム
以上のものは、クリックするとそれぞれ拡大します。
●天 候 くもり、14℃くらい
●参加賞 タオル、スポーツドリンク(缶)
●結 果 34分58秒(10km、17分18秒−17分40秒)
 (40歳以上優勝、総合第13位)
●表 彰 トロフィー、たて、メダル、賞状2枚
●過去の戦績
H18.11.19 2006 10km 34分38秒 (二部 優勝) (44歳)
H17.11.20 2005 10km 34分16秒 (二部 優勝) (43歳)
H16.11.21 2004 10km 35分02分 (二部 優勝) (42歳)
H15.11.16 2003 10km 35分29秒 (二部 優勝) (41歳)
H14.11.17 2002 10km 33分56秒 (二部 優勝) (40歳)
H 7.11.19 ’95 5km 16分09秒 (四部 第2位) (33歳)
H 5.11.21 ’93 5km 16分22秒 (四部 優勝) (31歳)
H 3.12. 8 ’91 10km 33分17秒 (一部 第5位) (29歳)
●交通手段等
(往路) 自宅7:22〜名古屋IC〜(東名高速)〜音羽蒲郡IC〜会場駐車場8:27
(復路) 会場駐車場〜昼食(サガミ)12:36〜音羽蒲郡IC〜(東名高速)〜名古屋IC〜自宅13:35
●費用
参加料 2,000円  
燃 料 1,843円   128(km)/10(リットル/km)×144(円/リットル)
高速料金 2,050円  (名古屋IC〜音羽蒲郡IC   700円:ETC通勤割引)
 (音羽蒲郡IC〜名古屋IC 1,350円)
合 計 5,893円  
●種目及び参加者(申込人数、★は加藤が参加した部門)
距離   区 分 参加者 スタート時間
10km   一部(中学生以上 男子) 229名 10時30分
二部(40歳以上 男子) 296名 10時35分
  三部(中学生以上 女子) 63名
5km   四部(高校生以上 男子) 182名 10時40分
五部(中学生 男子) 20名
六部(高校生以上 女子) 51名 10時45分
七部(中学生 女子) 9名
ジョギングの部(小学生以上) 686名
    合  計 1,536名  
●上位成績(上位3位まで、10km40歳以上男子は6位まで)
【10km】
一部(中学生以上 男子)
小林隼人 豊川工高 17 31’50”
岡村正広 eA静岡 37 31’55”
長谷英孝 TWRC 27 31’59”
二部(40歳以上 男子)
加藤一郎 名古屋市役所走友会 45 34’58”
小畑浩和 ネバーギブアップRC 42 35’09”
玉田利秀 トヨタ自動車田原 40 35’18”
谷 新吾   40 35’35”
野本一夫   47 35’58”
堀田佳宏 豊橋市役所 49 35’58”
三部(中学生以上 女子)
森上真由美 滋賀マスターズAC 38 37’15”
西川文乃 中京女子大 19 40’37”
木原恵美 Mons 39 41’10”
【5km】
四部(高校生以上 男子)
勝亦利彦 TWRC 26 15’29”
前澤 信 豊川工高 15 15’34”
吉澤直樹 豊川工高 16 15’36”
五部(中学生 男子)
西尾尚也 新城中 15 16’15”
山内栄二 豊川市南部中 15 16’22”
野末隼佑 新居中 13 16’37”
六部(高校生以上 女子)
蒔田沙弥香 豊川養護OBク 22 19’06”
斉藤夏実 豊橋東高 16 19’24”
伊藤麻友香 国府高 16 19’30”
七部(中学生 女子)
坂本真子那 金屋中 13 20’57”
吉岡夏美 金屋中 14 21’02”
花平 優 浜松春野RC 13 21’30”

6連覇を懸けて・・・
 この大会の出場は9回目であるが、40歳になってから現在まで二部(40歳以上男子)で5連覇中。今日は、6連覇に向けて走ることになる。連覇が続けば続くほど負けられない。プレッシャーだ。
 プログラムに歴代の優勝者一覧がないのでまだ救いであるが、記載されれば一目瞭然だ。一人で、ワーワー言っているみたいに思うかもしれないが、上位に絡んでいる人たちは必ずそういう目で見ているのは事実だ。今年もこの重圧をはねのけなければ・・・。
 踏んでも踏んでもスピードの出ないポンコツ・カーのアクセルを無理矢理踏んでなおかつ、壊れないように操るのにはテクニックがいる。ああ、シャーシだけでも載せ替えたい・・・、と思うこの頃であります。

受付のテント。参加賞もTシャツからタオルとなりシンプルとなった。

今年も都大路の全国高校駅伝に出場することとなった豊川工業高校のカンパのブース。今年で10年連続出場!

陸上競技場の前は、豊川市のさくらの名所である「桜トンネル」。4月の満開の時期に一度走ってみたいものだ。

スタートを待つ選手たち。今年から競技場の廻り方が逆向きになった。

ようやくRCチップ化

ゴール地点。今回からRCチップの導入でゴール地点にセンサーがおかれるようになった。
 市民マラソンの多くの大会は、今やタイムについては自動計測が主流になっている。その中でも、国内で多く用いられているシステムにRCチップシステム(ランナーズ チャンピオン チップ システム)がある。

 RCチップシステムは、後方のランナーがスタート地点を通過するのに10数分かかる正味のタイム(ネットタイム)や5キロ、10キロなどのスプリットタイムの計測が可能であり、ゴール後すぐに記録証の発行もできる優れものだ。現在のRCチップ導入大会は、全国で約300大会ほどあるらしい。

 これに対して、トルソータグというものがある。
 トルソータグは、ナンバーカードの裏側にビニール袋に入れたチップを装着することにより、ランナーのタイムを計測するシステムだ。RCチップは、シューズに装着しなければならず、またゴール後には脱着の手間があり、私は面倒だと思っている。それに対して、トルソータグは、主催者が用意したナンバーカードに最初から装着されているので、ランナーの手を煩わせることはない。ゴール後は、係員が選手のナンバーカードからタグだけをとればいいだけだ。
 また、タグがナンバーカードに装着されるということで、日本陸連の競技規則(胴体が決勝点を超えた時点での計測)にも合致する。ちなみにトルソーとは「胴体」のことを指すらしい。

 これらのことを踏まえれば、これからはトルソータグが主流になっていくのではないだろうかと思うが、まずはこの大会も計測が自動化されたことを祝わねばならない。

Sくん登場!
 受付をして、駐車した車に戻ってナンバーカードをユニフォームに付けたり、RCチップをシューズに装着していると、昔からの友人S君から電話がかかってきた。「運転免許証の更新は、豊川の東三河運転免許センターは日曜日も開いているらしいので、更新のついでに応援に行くよ。会場のすぐ近くみたいだし・・・。」ということだ。彼に会うのは久しぶりだ。彼とは予備校以来の長い付き合いであり、また一時期はトライアスロンも一緒にしていた間柄だ。トライアスロンの大会があると、よく同行してくれるので、いろんな話しができるので非常に楽しい。
 今回も大会終了後、会場近くで一緒に食事をとり、食品の偽装問題について彼の考え方などを聞いた。
 というのは、かれは某大手食品メーカに勤務している関係で、さすがにこの問題には神経をとがらしている。詳しいことは書けないが、「法律で決まっているから」というところについては、いろいろと疑問を感じているようだった。

 また、走りだしてから応援してくれたのが本庄さん夫妻だ。
 本庄さんは、自分の高校の後輩にあたり、また今では県庁職員、トライアスリートなどと接点が多い。
 豊川市在住の彼らであるが、奥さんは東京女子国際マラソンの常連であるので、今日も東京に行っているものだと思っていたら、故障中で不参加とのこと。長女のあずきちゃんもしばらく見ないうちにすっかり大きくなっていましたね。

 今回の参戦記の写真の多くは、Sくんと本庄さんからの提供によるものです。ありがとうございました。

コースの一部変更
 今年から、前述のRCの導入のせいか、陸上競技場のスタート地点が移動した。
 これは、従来は時計回りに競技場を約350mほど走って、陸上競技場の外周へ出て行ったが、今年から導入したRCチップのセンサーとランナーの誘導用のカラーコーンを設置する場所の関係で、従来のコースのままであるとこれらの設備と選手が交錯し支障が出るため、陸上競技場内の走る向きを反対(反時計回り)にしたと思われる。
 陸上競技場を出たあとには、陸上競技場の周りを一周廻ってから一般道路へ出て行くが、陸上競技場の周りの廻り方も陸上競技場内の廻り方と統一されて、今回から反時計回りに変更された。

昨年とほぼ同じ展開

競技場を約350m走って競技場の周り(約600m)のコースへ。後ろにランナーを引き連れるような形になる。
 10時35分に二部(10km男子40歳以上)及び(10km女子高校生以上)がスタートした。
 5分ほど前には一部(10km男子高校生以上39歳以下)がスタートしている。

 今年は、ここ数年では一番練習が出来ていないため、前半から大きく先行していく作戦を取っていくには非常に勇気が要った。後半の競り合いで逃げるよりか、前半から先行して大きく逃げていく展開が得意なだけに、先行が不十分な場合にはラストで負けてしまう可能性が大きい。
 今年、新たに40歳になってこの二部に昇格?してきた選手らがどのようなレース展開をするかは知らないが、あくまでも自分のレースパターンになるべく持ち込んで勝負することにする。これが、レース前の大雑把な作戦だ。

 40歳になった年のこの大会の時には、スタートから大きく逃げをうって、ゴールでは2位に約1分の差をつけて優勝しているが、45歳となった今はあのときほどのスタートダッシュは出来ない。今そんなことをすれば、すぐにばててしまう。
 今回は序盤は緩やかな加速をしていくが、スタートしてから約50mで先頭に立つ。競技場から競技場の周りへ向かうときには数人の後続選手を引き連れる格好だ。


レース中の心拍数。クリックで拡大します。
 競技場を約350m、外周を約600m走り桜トンネルのコンクリート畳に出ると、そこには1kmの距離表示がある。ここの通過は3分16秒。昔の自分には非常にゆったり、今の自分にはちょうどいいくらいの”入り”だ。先ほどまで、後ろで聞こえた足音も徐々にではあるが小さくなってきている。少しずつであるが、先行していく作戦が効いているようだ。

 後続は誰か確認することも特にはしない。
 後半追いつかれたら追いつかれたで、ラストで勝負すればいいが、40歳を過ぎて途中からどんどん追い上げてラストで勝負するタイプの選手はほとんどいない。それだけの力があれば、最初からハイスピードで走っていくはずだ。
1km過ぎ。後続と徐々に離れつつある模様

庄さんを見つけて一瞬ニコリ!

姫街道を東進。2車線の道路のうち左側の1車線がコースとして使用されている。5分前にスタートした40歳未満の選手が左側を走っているので右側から追い抜いていく。
 2km地点の豊川郵便局そばまで来ると、後ろからの足音はほとんど聞こえなくなっていた。郵便局を左折しいよいよ姫街道に出る。豊川市内の大通りである。5分前にスタートした40歳未満の選手が現れ出すので右から追い抜いていく。道路で使用できるのは1車線だけのために、抜くのも一苦労だ。

 5km地点の通過は17分18秒。16分台で通過したいところであるが、今の実力はこの程度。無理はしない。6km手前で7月に保安検査に訪れたトピー工業・豊川製作所のまえを通過。左折し北上する。
 朝到着したときにはあまり感じなかった風であるが、走りだしてからは急激に吹いてきた感じがある。6.5km辺りで左折・西進するのでこのコースの中では風が一番強くなる。

 7kmを過ぎ左折すると今度は南下。今度は風を背中から受けてゴールを目指すことになる。まさに風に背中を押されていることになるのでパワーアップする感じが大きくする。コースもここから少しばかり下りだ。


9km地点は日本車輌製造・豊川製作所の正門前。ここも概ね1年に1回ほど検査などで訪れる会社だ。
 このコースの特徴として、直角に曲がる箇所が多いことが上げられる。
 好き嫌いもあるが、私のように先行して逃げていくタイプの人間にとっては、コーナーは後続との距離を確認するために格好の場所となる。
 今回もこの7km過ぎの曲がり角で後続との距離を確認したが、概ね50mほど開いていたようだ。タイムにして10秒程度であろうか。確実とはいえないが、40歳以上の人間相手であれば心理的には余裕が少し出来たと思える距離だ。

 8km手前でまた左折し東進、8.2km辺りで右折し南下、さらに9km手前で左折し東進するがいずれのコーナーでも後続を確認するが、後続との距離はほとんど変わらなかい。残り1kmで10秒差は安全圏に近い。

 ここまでくると、あとからスタートした5kmのランナーも混じって競技場の前の桜トンネルは大混雑だ。毎年のことであるが、まさに人をかきわけて走るという表現が適切な状態だ。

再び競技場前の桜トンネル。右側は5分前にスタートした40歳未満のランナー

34分58秒でゴール。タイムは褒められたものではないが、6連覇を達成。重圧から解放された瞬間だった。
 5kmの部門のランナーであろうか、併走して競技場にはいると私と同様にスピードを上げる。こちらもお構いなしにスピードを上げてゴールを目指す。今年は、RCチップによる自動計測のため部門別のゴールは設けられていなかったせいで、ゴールテープは無かったが、スタートから34分58秒後、記念すべき6連覇の瞬間が訪れた。まさに自分にかけた重圧から解放された瞬間だった。

表彰式。各部門の優勝が一斉に表彰される

今日の戦利品。副賞は無いがこの大会では、優勝者のみ、毎年、大きなトロフィーが授与される。これまでの6連覇・6本分のトロフィーを含む7本の優勝トロフィーが揃ったことになった。