第3回森下広一杯八頭町マラソン大会 参戦記

森下広一さんと。精悍そうな顔つきは相変わらずでした
 連休中の家族旅行を兼ねて、1泊2日で鳥取県まで足をのばしました。
 調べてみたところ鳥取県を訪れたのは、平成9年に「第17回皆生トライアスロン」に参加して以来、何と11年ぶりでした。もちろん妻・ゆきこも二人の子どもたちも初めてです。

 鳥取県は、県庁所在地である鳥取市まで名古屋から高速道路が接続していない(平成21年度には開通予定らしい)ので、一旦、鳥取県のほぼ最西端の米子市まで高速道路で移動。その日のうちに西から東へ移動しながら鳥取県を満喫してきました。


 翌日の10月13日(祝・月)が本来の目的の「森下広一杯八頭町マラソン大会」。体育の日にふさわしい晴天の天候でしたが、走りの方はサッパリ。8月の練習不足か最近の体調の悪さか優勝にはほど遠いタイムでした。
 ただし、この大会の冠となっているバルセロナオリンピック(1992年)男子マラソン銀メダリストの森下広一さんには会えました。こういう自然豊かな場所で強くなったのかなあという感慨深さはありましたね。

 
●大会名 第3回森下広一杯八頭町マラソン大会
●開催日 平成20年10月13日(月・祝)
●コース
/大会要項
/プログラム
船岡中学校グラウンド発着(鳥取県八頭郡八頭町) 地図

大会要項

プログラム

コースマップ(その1)

コースマップ(その2)

高低差図
いずれもクリックすると拡大します
●天 候 晴れ、20℃くらい
●参加賞 帽子(キャップ)、タオル、エリンギィの佃煮、エリンギィ汁、梨(無料試食)
●結 果 38分17秒(10km) (10km 40歳以上男子 第4位、総合第9位)
●表 彰 賞状、メダル
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
(初日)  自宅3:25〜名古屋IC〜(東名・伊勢湾岸道・東名阪・新名神・名神・中国道・米子道)〜米子IC〜@全日本トライアスロン皆生大会記念碑〜A海とくらしの史料館〜Bゲゲゲの妖怪楽園〜C水木しげる記念館〜D水木しげるロード〜昼食〜(一般道)〜E鳥取二十世紀梨記念館〜(一般道)〜F鳥取県立とっとり賀露かにっこ館〜G鳥取砂丘〜夕食〜スーパーホテル鳥取駅北口18:50(泊)
(2日目) スーパーホテル鳥取駅北口8:30〜(一般道)〜会場駐車場8:52〜会場9:02〜「森下広一杯八頭町マラソン大会」〜会場12:45〜会場駐車場12:55〜入浴(船岡美人温泉)〜(一般道)〜佐用IC〜(昼食)〜(中国・名神・東名)〜名古屋IC〜自宅0:15
●費用(注:今回は家族4人分で算定しました)
参加料 4,000円  大人 2,000円×2人、子ども 0円×2人
燃 料 13,744円   1019.7(km)/11.5(リットル/km)×155(円/リットル)
高速料金 8,900円
 (名古屋IC   米子IC  5,450円:ETC深夜割引/4割引)
 (佐用IC  名古屋IC  3,450円:ETC深夜割引/5割引)
施設見学 900円  海とくらしの史料館
 (大人400円×2人、小学生100円×2人)のJAF10%割引
2,000円  水木しげる記念館(大人700円×2人、小学生300円×2人)
400円  鳥取二十世紀梨記念館(大人200円×2人、小学生0円×2人)
宿泊 12,820円  スーパーホテル鳥取駅北口(1泊朝食付き、天然温泉あり)
 (スーパールーム(ダブル):7,280円)
 (スーパールーム(ダブル/学割):5,040円)
 (駐車場:500円)
入浴 1,500円  船岡美人温泉(鳥取県八頭郡八頭町)
 (大人500円×2人、小学生250円×2人)
合 計 44,264円  
●種目及び参加者(申込人数、★は加藤が参加した部門)
距離   区 分 参加者 スタート時間
21.0975km   1部 一般男子 81名 10時00分
2部 一般女子 11名
10km   3部 15歳〜39歳男子 56名 11時00分
4部 40歳以上男子 46名
  5部 15歳以上女子 17名
5km    6部 中学生以上39歳以下男子 71名 10時30分
7部 40〜49歳男子 13名
8部 50〜59歳男子 31名
9部 60歳以上男子 31名
10部 中学生以上39歳以下女子 13名
11部 40歳以上女子 21名
3km   12部 70歳以上男子 30名 10時10分
13部 中学生以上69歳以下男子 315名
14部 中学生以上69歳以下女子 263名
15部 小学生男子 64名
16部 小学生女子 51名
2km   ファミリー 制限無し 不明 9時40分
      合  計 1,114名(+α)  
●21.0975km〜3kmまでの各部の優勝者(※ 10km 40歳以上男子の部のみ上位6位まで掲載)
距離 区 分 氏名 年齢 住所 所属 タイム
21.0975km 一般男子 山端良尚 34 兵庫県小野市 トクセン工業 1゚10'30"
一般女子 私が見たときは未発表でした。
10km 15〜39歳男子 森本崇志 15 鳥取市   34'06"
40歳以上男子 宮脇宏和 40 八頭郡若桜町 若桜中学校 34'16"
15歳以上女子 岩本美紀 32 鳥取市 ゲッターズ 43'01"
5km 中学生以上39歳以下男子 西尾拓也 高3 八頭郡八頭町 八頭高等学校 16'09"
40〜49歳男子 石破 徹 46 八頭郡八頭町 鳥取県庁 19'46"
50〜59歳男子 水木克尚 53 京都府京都市 仏眼鍼灸理療 17'27"
60歳以上男子 徳松公明 60 鳥取市   20'28"
中学生以上39歳以下女子 山根絵美 高3 八頭郡八頭町 八頭高等学校 17'37"
40歳以上女子 岡本里子 58 鳥取市   23'04"
3km 70歳以上男子 窪田一正 71 八頭郡八頭町   12'53"
中学生以上69歳以下男子 山口雅貴 15 八頭郡若桜町 若桜中学校 9'49"
中学生以上69歳以下女子 藤原亜衣 15 八頭郡若桜町 若桜中学校 11'24"
小学生男子 古礒瞳衣 11 西伯郡大山町 大山小学校 10'46"
小学生女子 橋尾理沙子 12 八頭郡八頭町 隼小学校 11'50"
【10km 40歳以上男子】
順位 氏名 年齢 住所 所属 タイム
宮脇宏和 40 八頭郡若桜町 若桜中学校 34'16"
堀尾昌志 43 倉吉市 郵便局鳥取 36'03"
浜田正澄 46 兵庫県尼崎市 尼崎ナイトランナーズ 36'58"
加藤一郎 46 愛知県名古屋市 名古屋市役所 38'17"
山下伸介 41 鳥取市 日立金属鳥取RC 39'18"
藤田好弘 47 八頭郡八頭町 八東RC 39'56"

「八頭町」と「森下広一杯八頭町マラソン」

ちょっと小さくてわかりにくいが、コースの途中に「森下広一育成ロード」の看板(写真左奥)がある。クリックすると拡大します。
 「10月に連休があるので遠出をしようよ」と、妻・ゆきこから8月頃申し出があった。
 10月の連休とは、ハッピーマンデー制度により平成12年から体育の日が10月の第2月曜日になったことから生まれたものだ。
 個人的には体育の日は、東京オリンピックの開会式のあった10月10日の方が似合っていると思う。

 それはさておき、10月の連休のうち1日は、私が国盗りに手こずっている「福井県」のとある大会に出かける予定を当初していた。福井県だって十分遠出である。
 ところが、私が出かける予定だった大会には”女性の40歳以上”のカテゴリーが無く、入賞できるチャンスがないのが気に入らないという。

 仕方がないので、10月のこの連休中に行われる大会をいくつか探してきた。
私:「ちょっと遠いけど10月13日(月・祝)に鳥取県で大会があるけどどう?」と尋ねる。
ゆ:「鳥取かあ〜。遠いよなあ〜」
私:「車で行けばたいしたことがないよ。(遠出がいいと言ってたのにー!)」
ゆ:「じゃあ費用は折半ね。私は5kmに出るね。」
 とまあこういういきさつで、今回「第3回森下広一杯八頭町マラソン」に参加することとなったのであった。

 ちなみに八頭郡八頭町は、鳥取県では東部に位置する人口約1万8千人の小さな町。北側は県庁所在地の鳥取市に隣接する。平成17年3月に八頭郡郡家(こおげ)町、船岡町、八東(はっとう)町の3町が合併し、八頭郡八頭町が誕生している。

 また、今年で第3回を迎える「森下広一杯八頭町マラソン」は、旧船岡町出身のマラソン選手で、バルセロナ五輪(1992年)銀メダリストの森下広一さん(現トヨタ自動車九州陸上競技部監督)にちなみ、八頭町が「森下広一杯八頭町マラソン大会」を創設したものである。
 コースは森下さんが小中学時代に走っていたコースを元にした「鳥取県・日本陸連公認船岡コース」が舞台となっている。

11年ぶりの鳥取県
 さてこうして今回、鳥取県に出かけることになった。
 一人で出かけるのであれば、もちろん公共交通機関で出かけるものの、今回は家族連れ。観光を兼ねて楽しめるように企画をしなければならない。
 我が家において旅行における日程、訪問場所の調査はいつもながら父ちゃんの仕事。旅行が楽しめると、子どもたちの父ちゃん株は上昇する。

 さて、鳥取県に出かけるのは11年ぶり3回目。
 最近は、平成9年に「皆生トライアスロン(米子市)」に参加して以来。その前となると、学生時代に中国・四国地区のインカレが鳥取市の県立布施総合公園陸上競技場(今年4月からネーミングライツで「コカ・コーラウエストスポーツパーク陸上競技場」となる)で行われたときにまで遡るので、今から25年ほど前になる。

 鳥取県は県全体の人口が約60万人。日本で一番人口の少ない都道府県である。
 また面積は約3,500平方キロメートルであるが、南北が約20〜50kmに対して、東西が約120kmと横に長いところに地形的な特徴があり、移動には時間がかかりそうだ。

コストダウン
 ガイドブックも買ってきて、鳥取の観光ルートを調べる。
 せっかくの遠出ではあるが、冬休みにも旅行に出かけるので出費を抑える方法を検討する。旅行のうちで大きな出費としてあげられるのが「交通費」と「宿泊費」だ。

 「交通費」のうち大きく効いてくるのが「高速料金」だ。
 特に今回利用する高速道路は、片道で400km以上あるので、大きな割引制度である深夜割引を利用することにしないといけない。片道だけでも早起きして利用しようと思っていた。
 結果から言うと、帰りも利用することになった。。
 というのも、中国道の吉川〜宝塚で事故渋滞に巻き込まれ帰宅が2時間ほど遅くなったためだ。途中から大幅に計画変更。子どもたちはブツブツいうものの、日付がかわる14日からは4割引が5割引になる。片道の高速料金が6,900円なので半額ならば3,450円で済む。
 
※ 深夜割引
   午前0〜4時の間に高速道路のICを利用し走行すると、高速道路の料金が4割引になる制度。距離制限無し。10月14日以降は期間限定で5割引となる。
 

今回利用した「スーパーホテル鳥取駅北口店」。JR鳥取駅からも徒歩2〜3分ほどの至近距離。ちょっとマンションぽい感じはするが、リーズナブルだ。
 もう一つ検討したのが「宿泊費」だ。
 子どもたちは、立派なホテルでのベッドと食事が楽しみのようであるが、今回は料金の安いビジネスホテルを利用することにする。家族旅行には似つかわしくないが、背に腹は代えられない。

 いろいろと調べて驚くべき価格だったのが「スーパーホテル」だ。
 初めて利用したのであるが、徹底的に無駄を省いている反面、利用者のニーズを上手に拾っているという実感があった。

 例えば、部屋には電話がない。携帯電話が発達してきているので、わざわざ部屋から電話をかけることも少ないだろう。もちろんモーニングコールも無し。
 ひげそり用のカミソリも置いていない。歯ブラシはあるものの、使わなくてフロントに返却すれば、小さなお菓子と交換してくれる。

 逆に客のニーズをしっかり拾っている部分もある。
 例えば朝食。
 このホテルの朝食は無料。とはいうものの、パンとトーストというような簡易なものではなく、しっかりとしたバイキングメニューだ。これには驚いた。一般のビジネスホテルであれば、1000円くらいは払ってもよさそうな内容だ。

 また、今回宿泊した鳥取駅北口店には天然温泉の湯もある。
 このホテルの地下から採掘したものではなく、倉吉市の南に位置する三朝(みささ)温泉から運んできたものではあるが、「ちょっと温泉に入りたい」というニーズには応えていると思う。もちろん部屋にはシャワー付きバスはちゃんとある。

 さらにこのホテルのすごいのは、学割があることだ。
 スーパールームという大人二人部屋(7280円)が、学割では同じ部屋が(5040円)になる。学割なので、小学生でも大学生でも同じ。今回は、4人で12,320円で1泊朝食付きで泊まることが出来た。一人あたりにすると何とたったの3080円。

 行く前は、ちょっと不安ではあったものの行ってみたら、予想外にちゃんとしていてありがたかった。このホテルは全国チェーンなので、是非ともオススメです。

部屋の様子。5月にリニューアルオープンしたせいもあってきれいでした。電話やモーニングコールもなく質素な感じ。エアコンも各部屋ごと。

廊下。アパートのような感じですが、新しい分違和感はあまりありませんでした。

朝食。もちろんバイキング。テーブルが横一列のため会話しながらの楽しみが、やや薄れますね。

私が摂った朝食のバイキング。無料ですよ。この内容で・・・。

1階にはには、三朝温泉から運んできた湯による天然温泉があります。浴槽が一つのため、時間帯により男湯と女湯に交互に入浴規制。

鳥取の観光
 今回、日程の都合で鳥取県の観光が前日となった。
 なかなか訪れる機会も少ない鳥取県。今回は、自動車で移動するので西から東へ鳥取県を舐めるように移動しながら観光をすることにした。

 今回、朝から夕方までに訪れたのは以下の場所。
 (1)全日本トライアスロン皆生大会記念碑 (米子市/皆生温泉)
 (2)海とくらしの史料館 (境港市)
 (3)ゲゲゲの妖怪楽園 (境港市)
 (4)水木しげる記念館 (境港市)
 (5)水木しげるロード (境港市)
 (6)鳥取二十世紀梨記念館 (倉吉市)
 (7)龍見台(鳥取市)
 (7)鳥取県立とっとり賀露かにっこ館 (鳥取市)
 (8)鳥取砂丘 (鳥取市)

 今回旅行から帰ってきて初めて知ったのであるが、訪れた場所が「米子市→境港市→倉吉市→鳥取市」は、鳥取県内にある”全4市”であるということだ。つまり「市」が付くところはこの4カ所のみ。平成の大合併で市に昇格したところが無かったということらしい。
 鳥取県を制覇したつもりはないが、一日でこの4市を何らかの形で訪れたということで「鳥取県とはなんぞや」というところは垣間見たかもしれない。

11年ぶりにやってきた皆生温泉。日本最古の皆生トライアスロンに再度参加するのはいつになることやら・・・。

平成9年当時、皆生トライアスロンの受付、開会式会場だった皆生海浜公園。今もここで行われているのでしょうか。

海とくらしの史料館

ここのウリはこの”マンボウ”の剥製。確かにデカイ!ここの館内にあるものは全て本物の剥製。

境港市の最近のウリは、ゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげる。妖怪楽園は入場無料ですよ〜。

昔ながらのゲームなどで遊べます。

こちらは水木しげる記念館

館内の大半は、撮影禁止でしたが、ここはOK

鬼太郎のオヤジの羊羹を買うとそこにはネズミ男が・・・。

水木しげるロードは、見たとおりすごい人だかりでした。見事に境港市の観光スポットになっていますね。

昼食は、近くの「だんだん屋」で。だんだんは鳥取県西部地方の方言(伯州弁)で「ありがとう」の意味。

ちょっと高かったけれど、いくら丼も海鮮丼もグー!

境港の漁港にて

移動中に車から見た「大山(だいせん)1729m)」

倉吉パークスクエア。この中に「鳥取県二十世紀梨記念館」があります。

「鳥取県二十世紀梨記念館」の入口

梨の無料試食もあります。

映画の上映、クイズなどいろいろ楽しめます。

龍見台は通りがかりに見つけました。

確かに絶景でしたね。

鳥取県立とっとり賀露かにっこ館

ヒトデとも遊べます(ヒトデ「た、た、たすけて〜!」

これはドチザメ

おいしそうなタカアシガニ(まだ生きています)

長女・ゆかこの希望でやってきた鳥取砂丘

ここを靴下で歩くと靴下がきれいになるとか・・・。ホント?

あの上まで上がるの?

30mほどの高さかな?

パラグライダーの練習をしている人たちがいました。

見ていても気持ちよさそうでした。

鳥取の顔登場?
 さて、大会当日はホテルを8時30分に出る。
 ホテルの食堂が混んでいて、予定の時間から朝食を摂れなかったことが原因だ。30分ほど遅れての出発する。

 山陰本線の高架下をくぐり、一路南下、八頭町へ向かう。鳥取市は、人口約20万人の県庁所在地であるが、出発して5分もたたないうちに田園風景が始まる。鳥取駅の南側は、いわゆる裏側にあたるところであるが、これほどの至近距離で田んぼが見られるところは少ないであろう。

 20分少々で会場そばの駐車場に到着。
 八頭町(旧船岡町あたり)は、鳥取市のすぐ南に位置する。道路も空いており意外と早く着いてしまった。

 大会会場の船岡中学校には、多くの参加者がすでにやってきている。天候もよく日差しがきついので、わが家の陣取る場所を中学校の体育館とする。校庭から少し離れるので、大会でのアナウンスなどの放送はやや聞き取りづらい。
会場の船岡中学校。朝早くから参加者がたくさん集まっていました。

 しばらくすると開会式が始まる。どこの大会でもお馴染みの光景であるが、今回はちょっと違った。来賓の挨拶で、「農林水産大臣・石破茂様。お願いいたします」とアナウンスがある。昨日から、鳥取県内のあちこちで石破茂氏のポスターが見られたので、「ここは彼の地元(八頭郡郡家町出身。現在の八頭郡八頭町)なんだなあ」ということは想像していた。が、現在は国会の会期中。「秘書でも替わりに挨拶するだろう」と思いきや、テレビから聞き慣れた彼の声が、船岡中学校のスピーカーから聞こえる。何と、彼は国会が休会になっている週末を利用して地元入り。わざわざこの船岡中学校にまで訪れたのであった。

 選挙も近いと噂される今、地元に足繁く戻り、自身の存在を大きくアピールするのであろう。わが息子も「この前の自民党総裁選に出ていた人だよね〜!知ってる!」というくらいの大物が、この山間の中学校に現れていたのはちょっと驚きであった。(石破茂ブログはこちら

中央に座り、廻りの地元支持者(?)らと歓談する石破農林水産大臣。民主党の小沢党首の悪口も聞こえてきました。

頑張る家族
 鳥取県の観光を全て前日に終え、今回の小旅行におけるプログラムはこの大会のみ。
 「遊ぶだけ遊んで、さあこれから試験です」という感じで、気持ちも体も緊張感が薄い。
 終わってみると、この日程の組み方はやはり問題があったと反省しなければならなかったが、あとの祭り・・・。

 さて今回、子どもたちは無料のファミリーの部(2km)に当日エントリー。私は10km、妻・ゆきこは5kmにエントリーしている。
 スタート時間が、ファミリーの部(2km)が9時40分、5kmが10時30分、10kmが11時00分なので、私からは家族の奮闘ぶりを全て見てからスタートが出来る。

 長男・かずたかは2kmを10分12秒。同じく長女・ゆかこは13分47秒。順位表彰がない部門ではあるが、それぞれ頑張って走り終えた。妻・ゆきこも5kmの女子40歳以上で2位で帰ってきた(参加者が少ない部門はいいなあ〜)。

 特に長男・かずたかは、体格の割にはまずまず頑張っているといえる。
 普通、あれだけの体重がある子どもは、走るのが嫌いで参加もしないのが一般的であるが、本人曰く「俺は(太っている割に)速い!」と言っている。運動量の多いサッカーも好きだから、それなりに走るのも好きなんだろうと思う。もっとやせるとその能力も開花する?

9時40分にスタートしたファミリー(2km)の部

10分12秒でゴールする長男・かずたか

長距離は苦手。長女・ゆかこは13分47秒でゴ−ル

完走後にだいこんを1本いただきました

妻・ゆきこは5km−23分55秒。40歳以上女子で第2位。今回は「お父さんより順位が上だったね」と子どもたちに褒められていました。

会場にはスポーツショップのブースがありました。ロングシャツで面白いデザインのものがあったので購入しました。

やはり日程に問題?

スタート前の私。スタートしてからは余裕「0」でした
 さて、家族で最後に登場したのは私。スタートが午前11時と、市民マラソンではちょっと遅い時間のスタートだ。朝方は涼しくて気持ちがよかったが、気温がぐんぐん上昇しているのがよくわかる。

 10km部門に出場するのは全部で100名程度。
 この大会は3km部門に参加する人(大半が小学生)が700名と、参加者全体の60%以上を占めている。走る距離はハーフマラソンや10kmの方が長いにもかかわらずどうもこちらがこの大会ではメインのようである。

 スタートは各部門共通で、船岡中学校の校庭。スタートしてすぐに門を右折して、坂を下る。50mほど下ると一般公道に出る。
 今大会の10kmコースは、コースマップに付属の高低表をみると、前半はやや緩い上り坂で、折り返して再び船岡中学校に戻ってくる往復コースとなっている。山間にもかかわらず険しいアップダウンはなさそうだ。


スタート直後の10km部門
 この辺りのところが今回最も油断したところで、事前の調整を甘く見たところでもある。
 スタートしてからは4人ほどが固まって先頭を走っていく。男子40歳以上の部門で昨年優勝している人もこの中に入っているので、ついていかねばならない。

 ところがスタートしてから500mもたたないうちに、脚が動かなくなってずるずる後退し出すハメに。
 昨日の観光のせいだろうか。ぴりっと刺激を入れた練習もしていなければ、お腹の中も鳥取の食材がフルに充てんされたままだ。
 走りながら「観光が先の日程はまずかった・・・」と思ったところであとの祭り。2〜3kmで後続のランナーにもポツリポツリと抜かされ順位をどんどん下げる始末。早々と白旗を揚げる。

 行きは少しずつ登るコース(4kmあたりはちょっと勾配がきついですね)であったが、折り返すと今度は下り坂なのに向かい風。今日はとことんついていない。

 6km地点あたりのところで、「トヨタ九州」と紙の張ったワゴン車とすれ違う。サンルーフから体を乗り出しあの”森下広一”さんが「頑張ってくださーい!」と私にに声をかけている。「えっ、今年も里帰りしているんだ」と思い少しエネルギーをもらうが長くは続かない。

 今日はペースが全く上がらず、ローギアで運転していたような感じでゴール。ここ数年では最悪のタイムでのゴールだった。

最近では珍しく表彰台に上がれませんでした。反省!

今回の心拍数の変化。エンジンの性能を引き出す前に終わっていますね。足まわりを鍛えなおさなければ・・・クリックすると拡大します。

森下広一さんと船岡中学校

 さきほどコースの途中で応援する”森下広一”さんとすれ違ったお話をした。
 妻・ゆきこにその話をすると「私なんか、5kmで一緒に走ったよ。スタート前に周りの中学生に『何分で走るの?20分?それなら俺が引っ張ってやる』といって中学生に声を掛けてたよ」という。

 先ほども触れたが森下広一さんは、現在は八頭郡八頭町になっているが、平成17年3月に八頭郡郡家(こおげ)町、船岡町、八東(はっとう)町の3町が合併する前の旧・船岡町の出身だ。大会会場となっている船岡中学校は、まさに彼の出身中学校だ。
 今年で3回目の「森下広一杯八頭町マラソン大会」であるが、地元の中学生、高校生はあまり関心を示すようすもない。毎年、森下広一さんがやって来るせいだろうか。

 むしろ珍しがっているのは、たまたま会場で森下さんを見かけた我々のような地元以外の人間だ。サインをお願いしても、「待ってました」とばかりに快く書いていただけた。

 むしろ高校生らに人気があったのは、昨年からトヨタ九州のメンバーとなった今井正人さんの方だ。
 順天堂大学時代は、箱根駅伝で3年連続5区(小田原〜芦ノ湖)で区間賞を獲得し「山の神」といわれていた選手だ。こちらは現役。
 森下さんの活躍の方がレベルで言えば遙かに高いものであるが、バルセロナオリンピックで銀メダルを獲ったのは今から16年前。現在の高校生が生まれる頃のことだから、当然その活躍は過去のものであり、歴史的な遺産となりつつある。

 グランドのバックネット前で写真をお願いしたときにこんなような会話をしました。
わたし 「(知人のように)森下さ〜ん。一緒に写真一枚お願いします」
森下さん 「はい、どうぞ〜!」
  ゆきこ 「愛知県から来ました〜!」
森下さん 「そうですか。もしかしたら豊田市ですかー?」
ゆきこ 「名古屋市です。」
森下さん 「そうですか。ありがとうございます。今年は本社(トヨタ自動車)も監督が替わって要注意だなあ〜!」
ゆきこ 「そうですかー!でも頑張って下さいね」
森下さん 「ありがとうございます。」
 
今年のニューイヤー駅伝の優勝チームの「コニカミノルタ」のヘッドコーチの佐藤敏信氏が、4月からトヨタ自動車(愛知県)の監督に就任している。

 ほかにも「バルセロナ”金”でなくてよかったです。”金”だったら人生変わっていました」とちょっと謙遜するような発言もありました。選手としての活躍は太く短かかった森下広一さんですが、監督としては太く長く活躍して欲しいですね。

快く参加賞の帽子にサインをする森下広一さん

船岡中学校の校庭には、森下広一さんの功績を讃える記念碑がありました。

こちらは高校生に人気の今井正人さん。

「若い男はええのお〜!」とニヤニヤ?

バルセロナオリンピック・男子マラソン銀メダリストの森下広一さんを囲んで。監督としては長く活躍して欲しいですね。

船岡美人温泉
 最後に会場から車で数分のところにあるちょっと変わったネーミングの「船岡美人温泉」に入ってきました。旧船岡町にあるので「船岡」というのは当然として、この「美人」というネーミングが面白いですね。
 確かに入ってみると、ツルツルして気持ちがよく美容にいいということでしょうか。田んぼの真ん中に突如現れた感じの温泉でした。

 露天風呂があるわけでもなく、特に凝ったところがあるわけではありませんが、湯としては確かにツルツルとして気持ちがよかったですね。

 私達がちょうど出た頃に、先程まで会場にいた森下広一さんと今井正人さんもやってきて、我々と入れ替わりに入浴されていました。大会終了後に選手で賑わっているかといえばそんなこともなく、帰りに立ち寄るにはいいところだったと思います。

これが「船岡美人温泉」

浴槽は一つでいたってシンプル

休憩場所。スーパー銭湯に慣れている人からするとこぢんまりした感じ

森下広一さんも入浴されました。町内でよく入られたのでしょうか