第19回 くまとりロードレース 参戦記
 大阪府の大会に出るのは、平成6年12月の大阪30kmロードレース以来約14年ぶり。名古屋−新大阪は新幹線で約50分の近さですが、私にとっては「これだ!」という大会もなく訪れる機会もなく過ぎてきたようです。

 今回、訪れたのは泉南郡熊取町。
 2月に出かけた兵庫県猪名川町と同様、以前からこの「熊取(くまとり)」という地名が気にかかっていたので思い切って出かけてきました。(町の名前に動物の文字が付いているというのは、私の中では気にかかる要素の一つ)


 熊取町は大阪からJR大阪環状線・阪和線経由で47分、天王寺からはJR阪和線で35分のところにあります。もう少しで関西国際空港というような場所でもあります。

 さらに会場は、JR熊取駅から主催者の送迎バスで約15分のところにある大阪教育大学。途中でかなりのどかな風景が現れてきましたね。
 閉会式では町長さんが「今大会は、過去最高の1,889人の申込みがありました」と説明がありましたが、2年前の東京マラソンから始まったマラソンブームがここでも確実に浸透しているようでした。

 
 
●大会名 第19回 くまとりロードレース
●開催日 平成21年3月1日(日)
●コース
 /大会要項

 /プログラム
大阪体育大学陸上競技場発着(大阪府泉南郡熊取町 →詳細地図

コースマップ
(プログラムから)

大会要項

プログラム
それぞれクリックすると拡大します
●天 候 晴れ、11℃
●参加賞 タオル、ポケットティッシュ、イージーファイバー、スポーツドリンク
●結 果 17分56秒(5km) (一般男子40歳以上・優勝、総合第12位)
●表 彰 賞状、メダル、アミノバイタル(ゼリー6個)
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
徒歩 自宅 5:28 自由ヶ丘駅 5:37
地下鉄 自由ヶ丘 5:40 本山 5:42 (名城線)
本山 5:51 名古屋 6:05 (東山線)
新幹線 名古屋 6:20 新大阪 7:10 (のぞみ57号)
JR東海道本線 新大阪 7:23 大阪 7:27
JR大阪環状・阪和線 大阪 7:33 熊取 8:20
主催者送迎バス 熊取駅 8:30 会場 8:43
【10時20分スタート 第19回 くまとりロードレース 5kmの部】
主催者送迎バス 会場 12:20 熊取駅 12:30
JR阪和線 熊取 12:33 天王寺 13:08
JR大阪環状線 天王寺 13:15 鶴橋 13:20
近鉄 鶴橋 14:15 伊勢中川 16:03
伊勢中川 16:06 近鉄名古屋 17:24
地下鉄 名古屋 17:31 本山 17:46 (東山線)
本山 17:48 自由ヶ丘 17:50 (名城線)
徒歩 自由ヶ丘駅 17:50 自宅 18:01
●費用
参加料 2,500円  
地下鉄 520円 (自由ヶ丘〜名古屋/往復)
JR(新幹線・自由席) 5.000円 (名古屋〜新大阪〜大阪/金券ショップで購入)
JR 690円 (大阪〜熊取)
JR 620円 (熊取〜鶴橋)
近鉄 1,550円 (一日乗車券/金券ショップで購入)
合 計 10,880円  
●種目及び参加者(申込人数、★は加藤が参加した部門)
距離   区 分 参加者 スタート時間
10km   一般男子 39歳以下 294名 10時10分
一般男子 40歳以上 345名
一般女子 148名
5km   一般男子 39歳以下 91名 10時20分
一般男子 40歳以上 89名
  一般女子 84名
3km   中学生男子 81名 10時25分
中学生女子 74名
健康ジョギング 683名 9時30分
  合  計 1,889名  
●上位成績(10km、5kmの各部6位までの入賞者のみ)
【10km】
一般男子 39歳未満
平池宏至 兵庫県 34’36”
大野 健 岸和田市 36’02”
山本浩司 堺市 37’38”
杉本 亮 大阪市 38’23”
臼井健一 大阪市 38’38”
瀬戸口誠 吹田市 38’54”
一般男子 40歳以上
近藤康由 枚方市 36’11”
嶋田賢司 熊取町 36’44”
木下真治 岸和田市 37’31”
エドワーズ
・ジェフリー
和泉市 37’53”
谷河 稔 奈良県 37’53”
出口昌朋 松原市 38’17”
一般女子 高校以上
矢野由佳 枚方市 38’17”
奥野由佳子 和泉市 42’57”
北口道子 河内長野市 44’36”
小川千恵子 泉南市 46’01”
芝本鈴代 泉南市 47’31”
辻美奈子 泉南市 47’49”
【5km】
一般男子 39歳未満
滝原 悠 貝塚市 16’05”
滝原 清 貝塚市 16’24”
石田瑞樹 堺市 16’31”
山端良尚 兵庫県 16’33”
鵜川正樹 貝塚市 16’56”
馬野雄平 田尻町 16’59”
一般男子 40歳以上
加藤一郎 愛知県 17’56”
高須眞一 京都府 18’08”
小倉範夫 兵庫県 18’25”
森登志雄 岸和田市 18’50”
足立浩一 京都府 18’55”
松田悦次 大阪市 19’17”
一般女子 高校以上
宇野 藍 堺市 19’35”
鈴木亜弥子 京都府 19’36”
奥野明歩 熊取町 21’22”
小田嶋 楓 大阪市 21’59”
長沢理恵 高槻市 22’24”
上村 楓 高槻市 22’26”

腰痛もようやく回復へ
 今回の出場を最終的に決めたのは前日の2月28日(土)。
 1月中旬の練習で痛めた腰の状態も、別大マラソン以降は休みを多く取り入れたためかなり回復。(別大マラソン前後は、膝を曲げて靴下を履くのも大変であったくらいの重症だった)
 練習の本格的再開が2月23日(月)なので、今大会に向けて準備が出来ているとは言えないが、現在の腰の回復状況、走レベルの確認のためにも出場することとした。

大阪府で一番人口の多い熊取町
 さて、今回出場した熊取町は人口約45,000人の町。大阪府で一番人口の多い町らしい。
 大阪府で一番人口の少ない市が阪南市で約56,000人。何とか市のメンツを保っている。
 ちなみに愛知県では、弥富市が約43,000人。三好町約59,000人、長久手町約51,000人と弥富市よりも人口が明らかに多い町も存在する(ちなみに三好町は市制施行の準備中)。

 また、熊取町の地場産業といえば「タオル業」。
 今回の大会の参加賞もTシャツとタオルの選択。Tシャツは、生地やデザインによって着ることもあれば着ないこともあるので、個人的にはタオルのが嬉しい。

 熊取町のタオル業の歴史は、隣接する泉佐野市の白木綿業者、里井円治郎氏が明治18年に輸入タオルを解織して、その製織法の研究に着手ことからスタートしている。
 2年後の明治20年に筬(おさ)のテリモーションを利用して輸奈(パイル)をつくる「打出機」によるタオル製織に成功した。
 熊取町においても明治26年頃タオルの生産が開始されている。
 明治33年には、全国で初めてジャガード機を使用した紋タオルが生産され、泉州地域としては、100年の歴史を持つ国内有数の産業として発展してきた歴史がある。

早朝のJR熊取駅。大阪方面からマラソンに参加する選手がたくさん降りてきた。

JR熊取駅前

橋上駅の改札から階段を降りていくとバスへの誘導看板を持った係の人がいました。

10分ごとに出発といいながらも長蛇の列

大阪体育大学での受付風景

走ったあとはRCチップと交換で記録証が発行される

ドリンクもペットボトルでサービス

豚汁は早い者勝ち。味はまずまず。

ふるまわれた豚汁

地場産業のタオルを会場でも販売していました。

会場は大阪体育大学
 今回の大会会場は、JR熊取駅から主催者のバスで10分ほどの大阪体育大学。
 大阪体育大学の出身で有名人の筆頭といえば、巨人→オリオールズへ移籍した上原浩治がいる。

 また、この大阪体育大学は学校法人浪商学園が経営している。
 浪商(高校)といえば、大阪では野球の名門。元中日ドラゴンズ→ロッテで活躍した牛島さんも浪商の出身だ。ただし調べてみたところ、大阪体育大学も浪商高校もこの熊取町に移転してきたのが平成元年。牛島さんが在籍していた浪商高校は、当時は大阪市内にあったようだ。

熊取駅〜大阪体育大学は、主催者の用意したバスで10分ほど。しかし、なかなかバスがやって来ず、ちょっと待ちました。

バス停から受付会場の陸上競技場へ向かうところ。学内には案内看板もなくみんな歩いている。リピーターが多いということ?

会場の陸上競技場。第3種公認の全天候型。練習環境としては非常に恵まれていますね。

今回で19回目の開催。過去最高の参加者だったそうです。

くまとりモーターとは関係なかった熊取町
 知らない人はごめんなさい。飛ばして読んでもらって結構です。
 大学生時代に電気工学で「くまとりモーター」を勉強したことがある。正式には、「隈取磁極型誘導電動機」といいます。簡単に言うと、扇風機などに使っている、構造が非常にシンプルな単層交流モータのことです。そのときのこの”くまとり”と同じ町名がここ”熊取町”で使われています。

 「くまとりモーター」の発祥の地かと思いきや、モーターの方の”くまとり”は漢字で書くと「隈取」らしい。全く関係ありませんでした。(チャンチャン!)

アップダウンの激しいコース
 今回も早めに会場入りしてウォーミングアップを兼ねてコースの下見をしてきました。
 コースマップを見ていただくとわかりますが、会場が標高104m。そこから青池というところに下ってここが標高83m(↓21m)。その後、雨山城跡付近が標高109m(↑26m)、さらに5kmと10kmの分岐点付近が標高128m(↑19m)とこのコースマップで見るだけでも高低差の最高が45mにもなります。たった5kmで・・・。力の入れどころ、我慢のしどころを考えなければ行けないコースです。

スタートは大阪体育大学陸上競技場。10kmはこの競技場を2周、5kmは1周してから競技場外へでます。写真は、3km健康ジョギングのスタート。

競技場を出たあと大阪体育大学の構内は下り坂です。(帰りはここを登ってくる)

カラーコーンの奥を左折し一般道へでます。ここまでが大阪体育大学構内。この先が青池前あたりになる。

一般道を少し走ると交差点。ここを右折し永楽ダム方面へ向かう。

道も急に細くなる。交差点から200mほどで3kmの折り返し

ここが3kmの折り返し

5km、10kmはここから坂がきつくなっていきます。坂の登り方も、勾配がきつくなるところが2箇所ほどあります。

コースマップには阪和自動車道が書かれていませんが、阪和自動車道の下をくぐるあたりが5kmの最高点。そこから200mほど下ると5kmと10kmのコースの分岐点(標高128m)

ここからは下り基調。

あと1kmはこのコース唯一の交差点付近。ぐるっと廻って往路のコースに戻ってきました。ここから最後に大阪体育大学構内での登りが待っています。

5kmは高校生が中心
 10kmの部のスタートが10時10分。その10分後に5kmの部がスタートする。
 5kmの部には、地元大体大附属浪商高校(旧浪商)がずらりと並ぶ。そのほか高校駅伝大阪代表の常連校の清風高校も来ている。

 10時20分にピストルが鳴る。
 大阪体育大学のトラックを1周してから競技場外へ出るが、最初の1周目で私の前にいるのはぱっと見ほとんどが高校生。今日はアップダウンの激しいコースでもあるので、無理してついていかないことにする。
 競技場を出てからの下り坂では一人40歳以上の部門の選手がついてくるが、かなり息づかいが荒そうだ。今回もナンバーカードが一枚しか支給されず胸側に装着しているので、後ろから見ると年代の区分がつかない。

 3kmの折り返し付近の前くらいから10分前にスタートした10kmの部門の選手に追いつく。
 こうなると、年代の区分どころか誰が10km部門か5km部門かどうかもわからなくなる。

 さきほど下見をしたばっかりなので、上り坂の始まり、またその長さも心得たのでここから阪和自動車道の下をくぐるまでは頑張らねばと思う。それにしても10km部門のせんしゅが相当数いるので、抜いていくのも一苦労だ。

 阪和自動車道の下をくぐって、下り坂になり10km部門と5km部門とコースが分かれるところにやってきた。左折して再び阪和自動車道の下をくぐりゴールに向かうが、前に走るランナーがかなり遠くにいる。100m以上は離れているようだ。コースも右に左に曲がっているので、その選手も見え隠れする。ちょっと離れすぎたか・・・。

 そして、残り1kmくらいの交差点に戻ってくると今度は5分後にスタートした中学生男女の3kmの部門の選手たちと合流する。再びぐちゃぐちゃ・・・。
 最後に大阪体育大学構内の上り坂を登っていくだけの余力を残しておいたが、ここからはいよいよエンジンをかけていく。しかし、この中学生たちを避けながら走るのも大変!

 競技場がもうすぐ見えてくるあたりで後方から5km−40歳未満の選手に一人抜かれたがもうすぐゴールだ。最後はトラックを回らずそのままゴールのアーチへ。総合で12位、年代別では嬉しい大阪府初優勝となった。

国盗り「20」大台達成!
 今回の大阪府での優勝で国盗りもようやく20の大台に乗りました。
 狙いはじめたのは、3年ほど前の第19回今治シティマラソン2005から。愛媛県のこの大会の優勝で国盗りが「12」。それからコツコツ貯めて今回でようやく「20」。まだあと27都道府県残っています。
 時間も手間ひまもかかる作業で、なおかつ、必ず優勝できるとは限らないこの目標。もう少し早くからはじめていれば・・・、と思うときもありますが、優勝したときは嬉しいですね。

本日の戦利品
 本日は、地元の特産品の副賞も特にありませんでしたが、いただいたメダルの形が四角形でちょっと珍しいものでした。

四角いメダルが珍しいですね。左手の箱はアミノバイタルのゼリーが6個入っていました。

本日の心拍数の変位。中盤下がっているのは下り坂。終盤は再び登りで上がっていますね。
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