第3回湯のまち飯坂・ふくしまマラソン大会 参戦記 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本年度5回目の東北遠征 50歳までに何とか国盗りを達成させるために、今年は足早にあちこち遠征している。もう2〜3年は、地元軽視といわれながらも遠くばかりへ出かけることになるだろう。 その中でも東北地方と九州地方は積み残しが多い。今年3月の土日祝日限定のETC割引1,000円が、2年間限定とはいえしばらく続くので、この制度を利用して高速道路を大いに利用させてもらう。名古屋から東北地方は遠いイメージがあったのであるが、この割引制度を利用し、名古屋から東名・中央道・長野道・上信越道・北陸道・磐越道・東北道を利用し東北地方各方面へどこまで行っても、片道1,000円。 5月の青森遠征(三戸桜まつりマラソン)こそ、大半をバスで移動したものの、6月の福島遠征(会津美里ふれあい健康マラソン)と秋田遠征(国立公園十和田湖畔周回ひめますマラソン大会)、9月の岩手遠征(一関国際ハーフマラソン)については、自動車による移動。今年度の東北遠征5回のうち、今回を含めて4回が自動車により移動となった。私のようにあちこち出かける人間にとっては、やはり遠征費用が安くすむところがありがたい。 受付は「パルセいいざか」 今回出場した「湯のまち飯坂・ふくしまマラソン大会」は、今回で3回目。 福島市のサイトを見ると平成19年の第1回大会は、福島市制施行100周年の記念事業のひとつとして行われたようである。また、同時に集客力の落ちている福島市内にある飯坂温泉に宿泊させる狙いもあったようである。 前日と当日の受付場所は「パルセいいざか」。 正式には「(福島市)飯坂温泉観光会館」という。これがなぜ「パルセいいざか」と省略されるのかは、いろいろ調べたがよくわからない。 しかし大会会場は、ここから更に車で15分ほど離れた茂庭地区の広瀬公園というところだ。本来はこの温泉街をマラソンのコースにしようと考えたのであるが、警察から道路の使用許可が下りず、交通規制が楽なダム周辺が会場になったようだ。大会名に「湯のまち飯坂・・・」とあるが、コース上は飯坂温泉はかすめもしない。飯坂温泉がこの大会に関わっているといえば、この受付会場の提供、ここから会場までのシャトルバスの発着、そして大会後の温泉利用だろう。 とはいえ、やはり大会名の「湯のまち飯坂・・・」というところを使うのであれば、スタートかゴールのどちらかはこの飯坂温泉にすべきではないだろうか。このように考えるのは私だけだろうか。
コース案内 大会前日にコースの下見を行いました。ダム〜第1折り返しの間は、通常通行禁止になっているので確認できませんでした。距離表示は、スタートから5kmまでは1kmごと、それ以降は5kmごとと中間点に。また40kmを過ぎてからはあと「2km」、「あと1km」があります。 一部コースも試走しましたが、実際に走ってみるとダム〜第1折り返しはやや下り気味、ダム〜第2折り返しは全体的に上り気味となっています。 このコースは、大会前日・当日を除くとほとんど距離表示になる目印がありません。したがって、ほかの日に下見に出かけても、なかなか距離感がつかめず苦労するのではないでしょうか。
大会会場は広瀬公園 今大会のメイン会場は、広瀬公園。摺上川ダムを造る際に一緒に整備したところのようです。 広瀬公園といっても広い空き地に、トイレが2箇所ほどあるのみ。そのほかの施設としては、この広瀬地区に湧出した広瀬源泉をもとに福島市が建設した「茂庭の湯(大人250円、タオル・石けん・シャンプーなしとか)」とすぐ隣に「茂庭ふるさと館(産直の野菜販売、そば屋が館内にあり)」とキャンプ場、バーベキュー場があるくらいで、恐らく平日はガラーンとした感じでしょう。 私は、大会前日から下見に出かけたので、会場設営風景を一部拝見しましたが、そうでなければスタート・ゴールもよくわからないようなところです。 しかし、当日はスポーツショップのブース、地元品の野菜などの販売ブース、焼きそばなどの食事ブースなども出て少しばかり賑やかな感じになってきました。 大会前日・当日共に受付会場がパルセ飯坂で、広瀬公園ではないので受付テントはありませんが、マラソン大会には欠かせない受付テントがないというのはちょっと寂しい感じですね。
ゲストは有森裕子さん 前日のパルセ飯坂の講演会に続き、大会当日も”オリンピック2大会連続のメダリスト”の有森裕子さんが大会会場にやってきました。 当日はスタート前に、選手の前で上り坂のコツ「スタミナ温存、腕を前に押し出すようにすると楽に上れますよ〜」と、コツを伝授。 また、ダムの突堤の部分で選手のみんなに大声で声をかけたり、ゴール前でも大声で声を掛けていました。いやー、現役を終えた選手とはいえ声は大きいですね。気合いはすごいです!女にしておくのはもったいないと感じました・・・。 また、今大会のもう一つの目玉が、KFB福島放送の女子アナウンサー4人によるフルマラソンへのチャレンジ。11月23日(月・祝)の4:00〜4:54に福島放送でその様子が放映されるようです。 今回その4人のうち、猪俣理恵アナウンサーが選手宣誓。アナウンサーらしく、ユニークな選手宣誓で選手たちを楽しませてくれました。今回は、4人のうち3人が完走されたようです。
レース展開
もともと、フルマラソンを走るのに適した季節というのは、11月から2月というのが私の持論だ。これは気象条件が比較的安定していて、なおかつ、走るのに適した気温になるのがこの季節であるということ。もちろん、記録を狙うなどの目的がある場合の話し。ファンランであれば、もちろんオールシーズンOKである。 今回のレースの位置づけは、もちろん記録狙いではなく、8月から始めたマラソントレーニングのチェックという位置づけである。 目標タイムは2時間50分。コースにやや起伏があるので、”概ね2時間50分”というほうが正しいかもしれない。もちろん3時間を越えるようなことがあれば、練習方法そのものに問題があるので大幅に見直さなければならない。 さて、今日のスタートは午前10時。遠方からの参加なので、本音からいうともう少し早い時間のスタートのほうがありがたい。 10分ほど前からスタートラインに選手が集まり出す。総勢約600人というのは、フルマラソン人気の昨今では、少人数の部類ではないだろうか。 スターターはご存知、有森裕子さん。オリンピック2大会連続のメダリストである。私は参加しなかったが、昨日の講演会に引き続きこの大会に招待されている。開会式での挨拶を聞いたが、女性にしておくのは勿体無いような主であると思う(だからメダルをとれたのだろうけど・・・)。
先ほど述べたように、今回の目標タイムは2時間50分。5kmを20分で走れば良いので気分的には非常にリラックスできる。福岡国際マラソンや別大マラソンのように、厳しい関門も無い。 スタートしてすぐに10人ほどが飛び出す。若い世代の選手ばかりのようだ。「どうぞお先に行ってください。こちらはマイペースで行きますよ」と。 今回まず最初に注意したのが、スタートしてから1.4km地点あたりから摺上川ダムインフォメーションセンターまで約2kmで100m登っていくところだ。この区間は、最初なので体が軽くオーバーペースになりやすい。ハートレートモニター(心拍計)を見ながら心拍数が上がり過ぎないか注意する。 この登りで注意しながら走っていると後方から同年代の選手が一人抜いていく。先方の集団に自分と同年代の選手がいるかどうか確認はしていないが、国盗りのチャンスがあればとりたいので、当然自分の前に同年代の選手がいるのは許されない。とりあえず、マークはするが今の段階では追わない。今回のレースの大半は、彼と一緒に走り彼にペースを作ってもらったようなものだった。”途中までは”非常にいいペースメーカーだった。
ただ、残念なことに数回の折り返しで、自分と同年代の選手が前に二人いるのがわかった。年代別では現在3位グループ。前の二人とは2分ほどの開きがあるので、10km程度で追いつくのは至難である。 話は変わるが、福島市の奥座敷のようなこのダム湖畔。紅葉も進み走っていても気持ちがいい。応援が少ないのがたまにキズであるが、癒しを求める人にはいい大会かもしれない。 さてレースのほうであるが、30kmを過ぎたあたりから、この選手の息づかいが荒くなり、ここまでの併走から自分の単独走になってしまった。もう少し粘ってくれるとこちらも楽だったのであるが・・・。
ここからいったん少しコースは登るが、その後は摺上川ダムインフォメーションセンターへ向かい緩く下っていく。 先ほどまで併走していた選手とのマッチレースでこちらも少々消耗してしまったのか、こちらも脚の動きが悪くなってきた。ペースも少しずつではあるが、下がっていることが感じ取れる。40km過ぎからは下り坂なのでそこからは惰性で下れるのであろうが、そこまでは粘らなければならない。 40kmを過ぎて後は下るのみというところで、後方から一人の選手に抜かれる。こちらのペースが落ちていたのを後方から見透かされていたようだ。残念ながら同年代の選手だ。こちらは思っていた以上に余裕が無く、しばらく追うものの残り2kmを付いていくだけの体力は無かった。年代別で4位に後退・・・。 ゴール前では、ゲストの有森裕子さんが大声で叫んでいた「2時間53分台が出るよ〜!もう少し、ガンバレー!」一人ずつの選手に声を掛けていたのだろうか。こちらも最後の力を振り絞る。目標タイムを3分少々オーバーしてしまったが何とか2時間53分台で帰ってきた。有森さん声援ありがとうございました。 今レースの課題 今レースの課題としてはやはり30kmを過ぎてからのペースダウン。走りこみはそれなりに行っているが、起伏走(いわゆるクロスカントリー走)が十分に出来ていないせいか、アップダウンによる疲労の蓄積が早かったような気がする。 12月までの福岡国際マラソンまで残り時間は少ないが、起伏走をもう少しメニューに入れたほうがよさそうだ。 レース後は豚汁&飯坂温泉の入浴 10月とはいえ曇りのこの日、ゴール後の冷えた体には豚汁は嬉しかった。もちろん無料配布。2杯ほどいただいたが、寒ければ寒いときほどこの豚汁はおいしい。
それからこの大会のレース後のお楽しみのもう一つに、「飯坂温泉の無料入浴」がある。ただし、アンケートに答え入浴券と引き換えというシステムである。アンケートの内容は、昨日どこに泊まったとか、飯坂温泉までのアクセスなどであり、現在、寂(さび)れている飯坂温泉をいかに建て直していくかというのが、みえみえのアンケートである。 そしてそのアンケートに回答後は、「お好きなホテルで入浴できますよ」ということらしい。 とはいえ、どこのホテルがいいのかわからないので、アンケートを渡す際に係員の高校生くらいの子に尋ねた。「聚楽とかが高級でいいですよ」というので、「じゃあ、その聚楽さんの入浴券ください」とお願いした。
私が飯坂温泉を訪れるのは、平成6年6月の「第9回阿武隈トライアスロン」以来15年ぶり。このときは大会後の閉会式が、この飯坂温泉で行われたのでやってきたのだ。 飯坂温泉には「鯖湖湯(さばこゆ)」という共同浴場があり200円(大人)で利用できる。わざわざお金を払ってはいるのであれば、ここで十分だ。 今回15年ぶりにこの飯坂温泉にやってきたのであるが、以前より寂れてしまったような感じがある。なぜか・・・。 日本は、火山国のためにあちこちに温泉が湧き出る。日本中温泉だらけである。 その温泉から湧き出る泉質は決まっているので、泉質の優劣で他の温泉と差別化をするのはなかなか難しい。差別化するとなると、料理、サービス、料金こういうところだろう。もう一つ加えれば、施設の新しさ(きれいさ)というところか。温泉に泊まるだけでなく、そこから他の遊びとセットなるべく名物も欲しい。 飯坂温泉は、福島市内から至近というアクセス面のよさはあるものの宿泊費も高く、「ちょっと泊まるには・・・」という感じはする。今大会とセットで、かなり値打ちな料金だったら考えるのであるが・・・。 無料で温泉に入らせてもらって注文ばかりして申し訳ないが、一般の日帰り入浴ならやはりワンコイン(500円)。こういう景気の悪い時代、スーパー銭湯でも十分と思っている人がたくさんいるはずだ。飯坂温泉も温泉街が一丸となって再度振興策を練って賑わうことを祈るばかりだ。
本日の戦利品 今回は年代別4位。3位まではトロフィーとか支給されていたが、4位以下は食料品のみ。とはいえ、有森裕子さんから直々に渡され、それはそれでよかった。 会場では目録をいただいたが、11月18日(水)に我が家にその目録に書かれた「米3kg」が届いた。食料品は一番嬉しいですね。特に米は家計の足しになるのでありがたいです。 |