第30回能楽の里池田マラソン 参戦記
 過去2位が4度もある福井県のレース。
 愛知県からも近く、大会そのものも比較的多い県です。そのためリターンマッチが比較的容易にも関わらず、国盗りに手こずっているのはどうしてでしょうか?

 今回は、この国盗りと12月の福岡国際マラソンに向けた練習の一環という2つの目的として、公認コースであるこの大会にやってきました。

 実は、2週間ほど前にこのコースの下見&実走をし、そのときには「勾配は緩く、タイムには影響が出ないだろう」と思っていたのですが、実際に走ってみると1%程度の勾配でも十分にタイムに影響があることがわかりました。

 今回は目標タイム(1時間16分台)には届かなかったものの、今大会において福井県の国盗りを達成することが出来ました。(これで25府県)
 また、種目別としてはハーフマラソンでの国盗りは初めてです。こちらもちょっぴり嬉しいですね。

 帰りは、温泉に入って癒したり、イベントに参加したり、和紙作りの体験をしたり楽しい一日を過ごすことが出来ました。

●大会名 第30回能楽の里池田マラソン
●開催日 平成21年10月11日(日)
●コース
 /大会要項
 /プログラム
おこもじ屋〜能楽の里文化交流会館前(福井県今立郡池田町) (地図

大会要項

プログラム

コースマップ
いずれもクリックすると拡大します
●天 候 晴れ、15℃
●参加賞 箸、アミノバリュー
●結 果 1時間18分51秒
(21.0975km:一般男子45歳〜 優勝、総合第3位)

距離 スプリット ラップ 平均心拍数
5km 18分48秒 18分48秒 170
10km 38分03秒 19分15秒 175
15km 56分37秒 18分34秒 172
20km 1時間14分51秒 18分14秒 178
ゴール 1時間18分51秒 4分00秒 184
●表彰 賞状2枚、メダル、盾、月桂冠
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
(往路) 自宅6:11〜名古屋IC〜(東名・名神・北陸道)〜武生IC〜(一般道)〜会場駐車場8:24〜会場8:30
(復路) 会場12:05〜池田あきない市〜会場駐車場〜渓流温泉・冠荘(入浴)〜越前和紙の里・パピルス館(越前和紙作り体験)〜武生IC〜(北陸道・名神・東名)〜名古屋IC〜自宅18:30
●費用
参加料 2,000円  
燃 料 3,765円  392.5(km)/12.2(リットル/km)×117(円/リットル)
高速料金 2,000円  ( ETC割引/名古屋〜武生  :1,000円)
 ( ETC割引/武生〜名古屋  :1,000円)
入浴料 500円  渓流温泉 冠荘(日帰り入浴)
合 計 8,265円  
●種目、参加者数(申込人数) 及び 各部優勝者
  (「ハーフマラソン・男子45歳以上」のみ6位まで。★は加藤が参加した部門)
【21.0975km−9時40分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 記録
一般男子 44歳以下 31名 出海  立 石川県 1゜17’07”
★一般男子 45歳以上 58名 加藤 一郎 愛知県 1゜18’51”
笠島 浩孝 越前市 1゜23’53”
石井 正人 神奈川県 1゜24’35”
前川 國夫 福井市 1゜25’39”
田中 正吾 鯖江市 1゜25’51”
高田 晋司 愛知県 1゜26’11”
一般女子 11名 坂根 充紀栄 京都府 1゜26’27”
【10km−10時45分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 記録
一般男子 69名 浜上 貴志 石川県 33’54”
一般女子 23名 針原 潤子 福井市 42’18”
【5km−10時25分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 記録
一般男子39歳以下 49名 和島 慎太郎 愛知県 16’29”
一般男子40歳以上 38名 前田 朋哉 越前市 17’07”
一般女子 11名 加藤 智江 鯖江市 19’56”
中学生男子 15名 酒井 達矢 越前町 18’30”
【3km−10時05分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 記録
一般女子 22名 橋本 麻美 敦賀市 12’13”
中学生女子 9名 福岡 弓奈 福井市 12’44”
【2km−9時50分、9時51分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 記録
小学生男子 66名 福岡  錬 福井市 7’25”
小学生女子 52名 市橋  憩 越前市 9’00”
【1.5km−9時45分、9時46分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 記録
小学1・2年生とその親子 36組 吉村 卓哉・音々 福井市 5’56”
小学3・4年生とその親子 18組 山岸 弘延・由佳 越前市 5’50”
総合計 541人

コース事前下見&コース紹介

 今回は、福井県の国盗りを懸けているので、大会の約2週間前の9月26日(土)にコースの下見&試走を行ってきました。どこかの大会案内に「平坦で走りやすいコース」と書いてありましたが、山あいの町でそんなに平坦なところばかりコース取りが出来るはずがありません。おまけに単純な往復コースです。
 実際に走ってみたところ、確かに大きな起伏はありませんが、スタート地点から5〜6kmはかなり緩く登っています。せいぜい1%程度しょうか。7kmあたりから、田んぼが階段状になっているのがわかります。ざっと勾配が2%程度に変わってきています。8.5kmほどからはさらに勾配がきつくなり、9.6km過ぎくらいから折り返し地点までは、4〜5%くらいの登り坂になっていました。
 折り返せば、ほぼ下り坂のコースですが、平坦で走りやすいコースというのは、都心の平野を走るようなコースを指すのではないでしょうかね。以下は、コースの写真です。

スタート場所は、ゴールの能楽の里文化交流会館から少し離れた一般公道上です。写真のすぐ右側の建物には「おこもじ屋」とかいてあります。

スタート地点から200mほどでJOMOのガソリンスタンドの前を右折します。

1.5kmほどで右側に武生高校池田分校が見えてきます。

2.2km地点で国道417号線と交差しますが、そのまま直進。農道に入ります。

3km地点では、今度は国道476号線と交差しますが、ここもそのまま直進します。

5km地点。建物などの目印がありません

このコースは、このように1kmずつちゃんと距離のマーキングが道路にされています。

6.4km地点には「新保ファミリースキー場」があります。冬になると雪が積もるんですね。

ここで再び国道476号線と交差しますが、そのまま直進します。

右手に魚見川を見ながら走ります(7km地点)

7.7km地点で直進する道が無くなります。ここで右折し魚見川を超えます。

橋を渡ったところで左折ます。

県道201号線を50mほど走りすぐさま斜め左へ入ります。(7.8km地点)

8.8km地点で少しばかりですが杉林が現れます。

9.6km地点でも杉林が現れますが、この辺りから勾配が急になります。

10km地点。左側にそば畑(白い花)が現れます。

10.2km地点には「こんにゃく道場」があります。こんな山奥に・・・。この先もさらに勾配が急になります。

ハーフマラソンの折り返し地点。写真では、ちょっとわからないですが、この先は通行止めになっています。何かある雰囲気でもないですね。

このコースは単純に往復コースですので、帰りは下りになります。ここは15km地点。民家が少し見えますね。

20km地点。右側にはB&G海洋センターがあります。

そして21km地点で左折しゴールの「能楽の里交流文化会館」へ向かいます。

ここがゴール。すぐ右手に「能楽の里文化交流会館」があります。
これが「能楽の里文化交流会館」。小さな町ではひときわ目立つ建物です。 

能楽の里 池田町
 人口約3,000人の福井県今立郡池田町。この町は、この大会のタイトルにもなっている「能楽の里」である。池田町は自ら「能楽の里」と自負している割には、アピールが少ない。

 いろいろと調べたところ、この町に伝わるという「水海の田楽能舞」は、鎌倉幕府の執権であった北条時頼が諸国行脚の折、雪で立ち往生し、水海で越冬した時に村人たちが「田楽」を舞って慰め、返礼として「能舞」を教わったのが始まりと伝えられており、これがこの町が「能楽の里」というようになった起源のようだ。
 大会終了後に、大会会場のそばで「池田あきない市」というイベントを開催していたが、ここで能楽の披露があるかと思いきや特に能の出番もなく、ちょっと残念だった。

 話は変わるが、人口わずか3,000人ほどの町で、今大会のようにマラソンコースを「日本陸連公認コース」としているところは珍しい。公認申請すれば、それだけ公認申請の費用がかかるのであるが、一年に一度のこのイベントのためにコースの公認申請をされているとしたらありがたい。選手としては、距離が正確な方がもちろんいいに決まっている。(町の財政負担も気になるが・・・)

ようやく福井県を制覇

大会当日のゴール付近。上の写真と比べても、整備されていることがわかる
 さて、先回下見をして以来2週間ぶりにこの町にやってきた。2週間前はひっそりとして静かな町だったが、今日は一年に数回あるこの町のイベントのひとつ「能楽の里池田マラソン」の日。馬子にも衣装。2週間前と違って会場付近は賑やかだ。

 わが家から会場まで2時間半近くを要する今立郡池田町。
 会場に着くと、わがライバルの庄内RT・田中くんにばったり。彼もハーフマラソンに出場するようであるが、「90分のペース走」というようにマジには走らないようだ。ほかにも山田さん(ハアモニー)にも会うが、彼は5kmの出場の模様。遠くても愛知県からの出場者はそこそこいる。
 また、昨年の優勝者である京都府の柿原さんの名前がプログラムにない。今回出場していたら、実力伯仲、おそらく一騎打ちになるだろうと覚悟していたが、少々安堵感ができた。
 とはいえ、どんな実力者がいるかわらからないので、ゴールするまでは油断が出来ない。

開会式

メイン会場の「能楽の里 文化交流会館」の駐車場には多くの人が集まっていました。

地元の中学生ですかね。青緑のジャージが多く目につきました。

スタート場所には横断幕があり、大会を盛り上げています。
 2週間前に実走したのでコースの起伏は頭に入っている。折り返しまでは、緩いものの上り坂。前半からオーバーペースにならないように走り、折り返してからペースアップ。余裕があれば残り5kmから更にペースアップしていく作戦だ。若い頃は前半からガンガンいく攻めの走りをしたものの、40を過ぎてからはイーブン型の方がまとまった感じで大崩はしない走りに変わった。


スタート直後の私(中央)。長女・ゆかこが撮影してくれました。
 9時30分頃にスタート地点へ行く。ハーフマラソンの参加者は約100人。スタートの混雑はなくトラブルは無いものの、1時間20分近くを同じペースで走っていく選手がどれだけいるかは疑問。少人数で走る場合は、一人になったときに特に自分でペースメイクできるかどうかがカギとなる。集団走もいいが、一人でもきちんと走れる練習はしておかなければならない。

 9時40分。最前列から押し合いへし合いもなくスムースにスタートする。
 今回は先頭には立たず、集団の後方で構えて走る戦術をとる。1kmほど走ると先頭集団が6人に形成される。この中に、私と同じ年代(45歳以上男子)の選手は一人、残りは「44歳以下男子」の選手だ。
 ナンバーカードの色が「44歳以下男子」の選手は「ブルー」、私を含め「45歳以上男子」の選手は「オレンジ色」のため、番号でなく色で一目瞭然だ。これは非常にありがたい。

 最初の1kmが3分38秒。そして2km通過が7分27秒。緩いが登り勾配がタイムに影響しているようだ。
前半が登り、後半が下っているのでそれが心拍数にも現れている。最後に更にペースアップしたので、更に心拍数が上がっていることがわかるクリックすると拡大します。
 4km地点に給水所があり、給水をきっかけに集団がばらける。
 ここまで私と同じ色のナンバーカードの選手が、やや息づかいを荒くしながらも走ってきたが、給水と共に後方に下がり出す。6人の集団が4人に減るが、私もややペースが早いと感じ、3人よりも少しペースを落とす。
 5km地点〜7km地点くらいまでは、5〜10mほど後方を走っていたが、登り勾配がややきつくなり出す8kmあたりからはじわりじわりとこの3人から離れだしてしまう。9km地点を過ぎ、登り勾配はいっそうきつくなるが折り返しまでが今日の我慢のしどころとなる。

 折り返しは3人がほぼ集団で折り返しいくかと思われたが、3人のうちの一人がやや遅れ出していることがわかった。といはいえ、3位の選手とは50mほどの差があり、すぐに追いつく距離ではない。前の二人はどんどんペースが上がっているが、3位の選手をゴールまでに抜いていくつもりで後半は粘ろうと思った(この時点で私は総合4位)。
 また、折り返しで同年代の選手を確認したが、既に100m以上の差がついている。ひとまず安心。

 後半はほぼ下る一方。先ほど登ってきたところをそのまま下っていくだけであるが、登ってきたときよりも脚が快調に動くことがわかる。ただし、昨日の練習量が少々多かったせいか、軽いという足どりではない。


1時間18分51秒でゴール。年代別優勝で福井県の国盗りもようやく達成!
 残り6kmあたりで、写真撮影のためのカメラマンがたくさん待ちかまえている。こういうときは辛そうな顔は出来ない。
 前を走る第3位のランナーとの距離もこのあたりから少しずつ詰まりだした。彼も、前半、我慢してついていったツケが廻ってきたようだ。

 残り4kmあたりでようやく彼に追いつく。更に前の二人は既に400mほど離れてしまっているので、追いつく目途は立たない。年代別の優勝はたぶん間違いない。あとはタイムだけが気になる。

 20kmの通過が1時間14分51秒。
 残り「1.0975km」、わかりやすく言えば残り約「1.1km」であるが、4分で走ればかろうじて1時間18分台のタイムが出る。3週間前の「一関ハーフ」においては、この区間のタイムが「3分47秒」。少々できすぎではあったが、何とかまだ脚に余力があるので4分程度では走れそうだ。

 「お父さん、何時頃戻ってくるの?」というわが娘に、「10時55分(スタートから1時間15分)から11時(スタートから1時間20分)の間くらいだよ」と説明しておいたところ、ゴールにはわが娘がカメラを持って待ちかまえてくれていた。流し撮りなどの高度なテクニックが使えないので、ゆっくりゴールしわが娘に記念すべき福井県の国盗りの瞬間を撮影してもらった。
 1時間18分51秒。タイム的には決して褒められるものではないが、何度もチャレンジしてはね除け返された福井県の国盗り。6月の秋田県の国盗り以来、約4ヶ月ぶりということもあり、今回はとても嬉しい国盗りでした。

手作り大会
 この大会は、自治体が主催している大会。参加者が少人数であるためであろう。最近は、かなりの大会で導入されている、ICタグを用いたタイム自動計測システムを導入していない。ゴールする場所を4区分に分け、それぞれの場所でストップウォッチを握り、ゴールした選手に着順カードを渡す。
 完走証ももらえるが、もちろん氏名も記録も無記名。近くのテーブルにはマジックが置いてあり、選手が自ら書くようになっているシステムだ。昔ながらといえばそれまでであるが、参加者が600人弱の大会ではタイム自動計測システムは必要ないだろう。背伸びをせずに、自助努力で運営していることが伺える。

 さて、今回ゴールして驚いたのが、選手に一人ずつ渡された濡れタオルだ。
 走り終わった後の汗を拭いてもらおうという趣旨だろう。いろんな大会に出かけたがこのようなサービスは初めてだ。参加選手の総数が600人に満たないから出来るサービスなのであろう。濡れタオルは、すぐにその場で回収する。手間ひまはかかるが、意外にこういう発想は出てこない。素晴らしいアイデアであると思う。

 もう一つ嬉しかったのが、表彰式の月桂冠。副賞こそ無く地味な感じではあったものの、優勝者のみならず2位、3位の選手にも月桂冠が授与された。月桂冠は、月桂樹から編み込まなければならないが、濡れタオルのサービスや月桂冠の授与など、「お金をたくさん使わずにこの町で出来ることは何か」ということを考えた末のものではないかと思う。こういう手作り大会というのは、とても思い出に残ると思う。池田町の皆さんありがとうございました。

ゴール後、すぐ向こうでは選手へ濡れタオルを渡す町内のおばちゃんたちが待ちかまえていました。嬉しいサービスですね。

表彰式では、優勝者は賞状2枚、メダル、盾のほかに月桂冠もいただきました。(2位の方は奥さんが代理で表彰式に来られました)

池田あきない市
 今回、長男・かずたか(中1)は中間テストの直前のため連れてこなかった。
 とはいえ、長女・ゆかこ(小5)を連れてきたので、大会後はどこか「お楽しみ場所」に連れて行かねばならない。

 当初予定はしていなかったが、大会会場のすぐそばで「池田あきない市」というイベントを行っていたので、ちょっと覗いてみた。
 マーケットの規模としては小さく5分もあれば、全てのブースを見てまわれる程度のものであったが、「つきたての餅の無料配布」に誘われて並んでから、このイベントに1時間ほど浸かってしまった。子ども向けのゲームや突然始まった紙飛行機による飛距離コンテストなど、こちらもマラソン大会に負けず劣らず手作りイベントとして面白かった。

マラソン大会のメイン会場から100mほど離れた場所で「池田あきない市」が開催されていました。

キュウリの塩漬け。ハーフカットされていてたったの20円。

つきたての餅の無料配布。皆さん並びましたね〜!マラソン大会の参加者が目立ちました。

12時30分から配布が始まりました。「おろし」と「きな粉」の2種類です。

やや固めでしたが、きな粉餅美味しかったです。

こちらは豚汁。一杯たったの100円。具材が多くこちらも美味でした。

ちょっと変わったおはぎ。もち米の上に、しゃびしゃびのアズキをかけてあります。これで280円。

イワナの炭火焼。聞いたところ「養殖もの」でしたが、炭火焼の香りはよかったですね。

一匹400円。腸(はらわた)もきれいにさばいてありました。

これがマーケットの商店街。地元の特産品が多かったですね。

子ども向けの遊び。1回100円はリースナブルですね。

スマートボールの大型版ですね。穴にポイントが書いてあります。3回の合計でクジをひく回数が決まります。
600ポイントなので、「2回」くじを引けますよ」と説明を受けました。

伝統芸能でしょうか。残念ながら「能」ではありませんでした。
急遽始まった紙飛行機大会。「どこから来ましたか」と言われ「愛知県です」と返事。「あ、あ、愛知県からですかー!」と驚かれていました。

紙飛行機を「エイ!」

2回目は一番遠くへ飛ばして、ティッシュペーパー5箱をいただきました。

渓流温泉・冠荘〜越前和紙の里・パピルス館

 マラソン大会会場をあとにし、町内に唯一ある温泉「渓流温泉 冠荘」で汗を流す。冠荘は、日帰り温泉ではあるが、宿泊も出来る施設である。人口3,000人ほどの池田町の中でもやや奥まったところにあり、非常に立派な施設である。「こんな場所でお客さんが来るの?」と疑問に思ってしまうほど立派。そのアンバランスさに違和感を感じる。
 その疑問を解決したのが、この施設の運営者。「財団法人池田屋」が施設管理をしているようであり、その池田屋のサイトを見ると「渓流温泉 冠荘をはじめとする池田町公共施設の管理運営団体で、施設を活用した観光客誘致のイベント開催や池田町の観光開発及び地場産業振興にかかる調査研究事業を行なっています。」とある。池田町の直営ではないが、財団法人を作って税金を投入しているようだ。
 
 今回利用したのは、日帰り温泉。
 大人の入浴料500円(小人は300円)を払って使わせてもらったが、非常に良い温泉であった。一番よかったのは、露天風呂。この日は天気も良かったということもあるが、露天風呂から眺める景色、露天風呂の横には小さな川が流れる。いいところに温泉を作ったなあと感じた次第。

山奥にある「清流温泉 冠荘」。冠荘の「冠」は、岐阜県境にそびえ立つ「冠山(標高が1256m)」からネーミングしたようだ。冠山は池田町のシンボルとか。

玄関には木彫りのイノシシが2匹。この辺りで出没するのでしょうか?冠荘の食事メニューに「ボタン鍋」もあります。

冠荘の近くに「モクモクハウス」があります。ここでは、売店、喫茶、パターゴルフ場、5〜9月はすぐ横の川を使った「ラフティング」も出来るようです。

好評という「ソフトクリーム」を注文。食べてみたところ、濃厚な味で美味しかったですね。

 池田町をあとにし、次に向かったのが越前市(平成17年に武生市と今立郡今立町が合併して誕生)にある「越前和紙の里・パピルス館」だ。

 「越前和紙」は1500年の歴史があるそうで、その始まりなどは「紙の文化博物館」で知ることが出来るようである。残念ながら時間の都合で今回は訪れることはなかったが、歴史を知るという観点からすれば、ここに立ち寄ってから「パピルス館」にやってきた方が良さそうだ。

 さて、紙漉(かみすき)体験ができる「パピルス館」では、実際に紙漉をし世界でひとつの「オリジナル和紙」を作ることが出来る。紙漉は、以前に「五箇山(富山県)」でも行ったが、ここパピルス館では色紙、ハガキ、コースター、名刺というように、いろんな種類のものが用意されている。その中で今回わが娘が選んだのは「コースター」。9cm角のコースター6枚分が出来るというものだどうしてコースターにしたのかはよくわからない。直感だろう。


 最初に、何を作るのか選択。それを係員に通告し紙漉をはじめる。
 実際に紙漉をはじめると、係員が手を出しすぎず、また放置しすぎることもなく適度に手伝ってもらいながら紙漉を進める。

 紙漉をはじめて約20分。世界にひとつのオリジナルコースターを完成した。ちなみに、そのコースターは、10月13日が誕生日の長女・ゆかこの母親へのプレゼントになったのであった。

紙漉体験ができる「パピルス館」

桁と呼ばれる道具で原料が均一になるようにすきます。

トッピングするものを選びます

次は・・・

次に色づけです。金粉、銀粉もありです。係員さんの説明を受けます。

水分を除きます。掃除機のように水分を吸い取っていきます。この後、係員さんが乾燥してくれます

出来上がり!どうですか?世界でひとつのオリジナルですよー!

本日の戦利品
 地元の特産物の副賞はありませんでしたが、優勝しただけに賞状、メダル、盾といろいろといただきました。

追加編

 大会が終了してから約2週間後の10月24日(土)、大会事務局から完走証が送られてきました。主催者が大会当日、「ゴールまで残り6kmあたりで写真を撮りますのでポーズを決めて下さいね。」とアナウンスしていました。

 往路の6km地点、そこには確かにカメラマンが数人並んでいました。復路では、確か「300m先 写真撮影場所」というような看板があったかと思います。

 あとで写真だけ郵送してくるのかなと思いきや、完走証の中に写真を組み込んだものを送ってきました。記念になるものとしては非常に良いですね。撮影ポイントからすると、ハーフマラソンの参加者だけの特典かもしれませんが、小規模の大会ながら大変良いサービスだと思いますのでご紹介させていただきます。