第33回 三戸桜まつりマラソン大会 参戦記
 今回は、本州最北端の青森県への遠征です。雪国だけあって、大会は5〜9月に集中していますね。

 経費節約もあって、時間に余裕のある連休中のこの大会を選んで遠征しました。名古屋からバス等を乗り継いで現地まで行きましたが「遠いなあ〜!」たぶんもう二度と行く用事のある町ではないので、ゆっくりしたかったのですが、交通のアクセスも考えると実際にはとんぼ返りのような感じでした。

 さて、大会の方ですが、小さな大会にもかかわらずあちこちで手作りの良さが見られ、思った以上に良かった大会でした。こんないい大会、青森県の人は知らないのかなあ・・・。

 
 
●大会名 第33回 三戸桜まつりマラソン大会
●開催日 平成21年5月3日(日)
●コース
 /大会要項

 /プログラム
関根ふれあい公園発着(青森県三戸郡三戸町) →詳細地図

コースマップ

大会要項

プログラム
それぞれクリックすると拡大します
●天 候 晴れ、19℃くらい
●参加賞 アミノバリュー(ペットボトル)、りんご1個、おいなりくん(地元企業から)、ソイジョイ、豚汁、Tシャツ、アクエリアス(ペットボトル/完走後)、バッグ(抽選会にて)、ジュース(1リットル×2本/遠来賞)
●結 果 35分23秒(10km) (一般男子40〜49歳・優勝、総合第2位)
●表 彰 賞状、たて、メダル
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
【5月2日(土)/1日目】
徒歩 自宅 11:50 自由ヶ丘駅 11:59
地下鉄 自由ヶ丘 12:00 12:19 (名城線)
高速バス(昼行) 栄(オアシス21) 12:48 新宿駅南口 18:33 (実際には19:26到着)
JR 新宿 19:42 東京 19:55
夜行バス 東京駅八重洲口 23:10 盛岡駅前 6:30 (実際には6:21到着)
【5月3日(日)/2日目】
いわて銀河鉄道
・青い森鉄道
盛岡 6:45 三戸 8:12
南部バス 三戸駅前 8:18 下町 8:26
徒歩 下町バス停 8:26 会場 8:35
【10時05分スタート 第33回 三戸桜まつりマラソン大会 10kmの部】
徒歩 会場 12:30 三戸駅 13:11
青い森鉄道・
いわて銀河鉄道
三戸 13:31 盛岡 14:56
高速バス(昼行) 盛岡駅前 15:40 仙台駅前 18:07 (実際には18:24到着)
夜行バス 仙台駅前 21:30 7:00 (実際には6:49到着)
【5月4日(月)/3日目】
地下鉄 6:59 自由ヶ丘 7:17 (名城線)
徒歩 自由ヶ丘駅 7:17 自宅 7:29
●費用
参加料 2,000円  
地下鉄 460円 (自由ヶ丘〜栄/往復)
高速バス 4,360円 (栄〜新宿南口)
JR 190円 (新宿〜東京)
夜行バス 6,810円 (東京駅八重洲口〜盛岡駅前)
いわて銀河鉄道 5,100円 (盛岡〜三戸/往復)
路線バス 210円 (三戸駅前〜下町)
高速バス 2,850円 (盛岡駅前〜仙台駅前)
夜行バス 10,190円 (仙台駅前〜栄)
合 計 32,170円  
●種目及び参加者(申込人数、★は加藤が参加した部門)
距離   区 分 参加者 スタート時間
10km   一般男子 39歳以下 17名 10時05分
一般男子 40〜49歳 21名
  一般男子 50〜59歳 17名
一般男子 60歳以上 22名
5km   一般男子 49歳以下 19名
一般男子 50歳以上 23名
一般高校以上 女子 21名
3km   中学生男子 3名 10時00分
中学生女子 9名
小学生男子(高学年) 19名
小学生女子(高学年) 6名
2km   小学生男子(低学年) 21名 9時40分
小学生女子(低学年) 7名
ファミリーペア 13組
  合  計 231名  
●上位成績(10km、5kmの各部3位までの入賞者のみ)
【10km】
一般男子 39歳以下
円舘和馬 25 青森県八戸市   32’51”
田中 悟 29 秋田県大館市 三浦商店駅伝部 35’33”
石井茂男 35 岩手県久慈市 盛岡走友会 35’43”
一般男子 40〜49歳
加藤一郎 46 愛知県名古屋市 名古屋市役所走友会 35’23”
稲村輝男 47 青森県階上町   36’10”
黒澤満尋 46 青森県五戸町 五戸町スポーツクラブ 37’05”
一般男子 50〜59歳
杉澤隆史 52 青森県八戸市 レストランきの字クラブ 37’12”
坂本謙二 56 青森県八戸市   38’29”
後藤行男 53 宮城県塩釜市 RUNNERS9の会 39’30”
一般男子 60歳以上
松岡尊重 60 岩手県盛岡市 盛岡走友会 40’34”
谷地源次郎 60 青森県八戸市 レストランきの字クラブ 43’19”
山下清策 60 岩手県軽米町 軽米陸協 44’28”
【5km】
一般男子 49歳以下
原田慎也 27 埼玉県さいたま市 special 15’33”
中澤裕之 16 青森県三戸町 八戸西高 15’37”
岸本和士 15 岩手県洋野町 久慈高校 15’43”
一般男子 50歳以上
原 宏 53 青森県八戸市 レストランきの字クラブ 17’37”
兼田茂人 54 青森県八戸市 レストランきの字クラブ 18’03”
山崎好明 65 青森県三戸町 三戸タートルクラブ 18’54”
一般高校以上 女子
佐藤由貴 34 青森県八戸市   17’00”
大橋優子 29 青森県十和田市   20’25”
清藤留美子 34 青森県八戸市   21’42”

やっぱりバスは・・・。でも・・・。
 今回の青森遠征も旅費節約のために0泊3日。主要区間の移動はすべてバス。
 また、今回の目的地は、青森県の南部に位置し岩手県との県境にある三戸(さんのへ)という町。三戸までの公共交通機関での一般的なアクセスは、三戸町の近郊に位置する八戸(東北新幹線の終着駅)まで行って少し戻るという手法。今回、八戸までの夜行バスも検討したのであるが、JR八戸駅には寄らず隣の「本八戸」へ行ってしまい、本八戸→八戸→三戸のアクセスが調べたところあまりよくないためこのルートは断念。結局、東京から盛岡まで夜行バス、盛岡から先はIGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道で三戸へ向かうルートに落ち着いた。
 ただしこのルートの場合、盛岡駅前に夜行バスが到着するのが6:30。盛岡からのIGRいわて銀河鉄道の列車が6:45発(三戸8:12着)。乗り換えに使える時間はわずか15分しかない。この列車に乗り遅れると次が7:31発(三戸8:56着)であり受付時間に間に合わない。したがってこの列車に何とか乗らねばならないという非常に綱渡り的なスケジュール。この列車に乗れなければ今回は「不戦敗」となってしまう。

 今回、旅費節約のために名古屋から東京までの移動も高速バスを利用した。
 こちらは昼間のバスなのでGWの渋滞に巻き込まれるだろうと予想していたが、案の定、中央自動車道中津川IC〜恵那山トンネルで渋滞が発生。このあたりは折込済みだったがそれ以外はスイスイ。JR新宿駅には約60分遅れで到着した。思ったよりも傷が浅く済んだといえる。新宿→東京はJRで移動。

栄→新宿駅南口はJR東海バス。約60分遅れで新宿へ(神坂PAにて)

東京八重洲口→盛岡駅前は、途中渋滞に遭うものの頑張ってほぼ定刻運行(盛岡駅前にて)

盛岡駅前→仙台駅前の都市間異動は高速バスが廉価で人気(仙台駅前にて)

仙台駅前→栄は2台で運行。こちらもほぼ定時運行でした(内津峠PAにて)

 東京駅から盛岡方面行きの出発までは時間がある。
 東京駅八重洲口バスターミナルで各方面へ出発するバスを見ていたが、非常に狭いターミナルからあちこちにバスが次々と出発していく。
 特に20時頃からは、北へ西へと次々と夜行バスが発車する。ざっと記憶に残っているだけでも北から青森、八戸(十和田市)、秋田、羽後本荘、盛岡、富山(金沢)、名古屋、京都、奈良、大阪、広島・・・。中には1便で4台のバスがやってくることもある。私が利用した東京駅23:10発 盛岡行きの「ドリーム盛岡1号」も4台で同時に盛岡へ向かう。景気の悪い時代だけに夜行バスは大盛況のようだ。

 ところが東京駅で私が乗り込む少し前にこんなアナウンスがあった。
 「ゴールデンウィーク中の高速道路の渋滞により目的地への到着が遅れています。あらかじめご了承ください」と。「おいおい、午後11時過ぎにどういうアナウンスだ。この時間でもまだ道路が渋滞しているということ?」
 しっかり聞き漏らさずにいたこのアナウンス。盛岡で15分しか乗り換えに余裕がない私にとってはいや〜な感じに聞こえた。残念ながら2時間後にはそれが的中した。

 何と夜中の1時過ぎに高速道路が渋滞。バスがノロノロ運転をしている。ガタガタ揺れるわけではなく、ノロノロ運転で目が覚めてしまったのだ。「う〜ん、まさかとは思っていたが・・・」自分の力では何ともし難いことだ。
 「盛岡で乗継が間に合わなかったらどうしようか?」「盛岡見物で帰る?」「いやレンタカーを借りて三戸まで飛ばしていく?」「盛岡に何時に着くかわからないからレンタカーも借りれないだろう!」「そもそもレンタカー屋は開いているのか?」「あー、もっとお金を払って前泊しておけばよかった」etc・・・。一人であれこれ想いが廻った。

 次に目が覚めたのが午前5時過ぎ。東日本の朝は早い。すでに夜は明けている。
 さて、気になる盛岡到着。運転中の運転手に到着予定時刻を聞くわけにも行かないので、バスの車窓から盛岡までの距離を調べることにした。5分ほどすると「盛岡 119km」と表示が出る。こういう時に高速道路はありがたい。
 仮に時速80kmで走っているとすると、概ね6:30に到着することになる計算だ。ただし、高速道路を降りてから少しは一般道を走るのビミョーなところになるだろう。
 しかしながら私が現在の速度を勝手に時速80kmと思っただけであって、時速80kmで走行なのか時速100kmで走行なのか、流れる景色を見る限りはよくわからない。

 「時速100kmだとありがたいなあ」と思っているところでバスがスピードを落とす。PA(パーキングエリア)で運転手がどうも休憩するようだ。
 ところがこのPA、小さなPAで自動車が溢れ返って、トラックなどの大型車の駐車スペースまで占領している。3月末からのETC割引・休日1000円効果で乗用車の台数が異常に増えていることに加えて、GW中の昼間の渋滞を避けて夜間に走る車が増えていることの現れだろうか。

 バスの運転手は、駐車スペースがなくあきらめ結局このPAは徐行しただけで通り過ぎていってしまい、次のPA休憩に入った。
 運転手さんも休憩が必要であろうが、今日に限っては、休憩もそこそこに「定刻通りに走って〜!」とお願いしたいばかりだ。こうなってくるとやきもきして寝ることができない。 結局、このPAでは5分ほど休憩しただけですぐに出発した。ありがたかった。

 盛岡には徐々に近づいている。
 時々現れる「盛岡 ○○km」の表示からバスのスピードを計算すると、どうも時速100km程度で走っていることがわかった。これならば6:30には到着できそうだ。

 こうなれば急に元気が出てくる。
 わずか5分ほどの休憩で頑張っている運転手さんを応援することにした(もちろん心の中で・・・)。「ガンバレー!」
 遠くには岩手県のシンボルである岩手山(2038m)が見えてくる。「もうすぐ盛岡だ!」
 東北自動車道・盛岡ICを6:10頃通過。ここから盛岡駅まではせいぜい5km程度。これなら6:30にはらくらく到着できる。ようやくここに来て安堵感がでてきた。

 結局、JR盛岡駅前には6:21に到着。定刻の6:30より9分速く到着した。「運転手さんありがとう!今日私が優勝したら、MVPは間違いなく運転手さんです!ありがとうございました」という気持ちだった。

 やっぱりバスは運行が不安定。でも運賃の安さから使わざるを得ない・・・。ヒヤヒヤで始まったこの大会のプロローグでした

三戸町

大会の最寄り駅の青い森鉄道「三戸」駅
 三戸町(さんのへまち)は、青森県三戸郡の南端に位置する町。人口は約1万1千人の小さな町だ。

 古くから三戸郡の中核機能を有する町として栄えてきた。 気候は比較的温暖であり冬季の積雪量も少ないらしい。

 今回、大会一週間前くらいから三戸町の気候について調べていた。直近の一週間前は最高気温が10℃くらいの日もあったがであったが、ここ数日で気温も急上昇。大会当日は、名古屋と遜色のないくらいの暖かさになっていた。

 また、この町の著名人として有名なのが故・馬場のぼる氏。「11ぴきのねこ」シリーズで、一度はみなさんも彼の漫画を見ていると思う。今回の参加賞Tシャツには彼の作品である「11ぴきのねこ」が描かれている。

 さて、話は変わるが、以前から気になっていたのであるが、この辺りは「戸(こ)」の付く地名が多い。
 盛岡を出て三戸に来るまでにも一戸、二戸と駅名があった。三戸の北には、現在の東北新幹線の終着駅「八戸」がある。

 調べてみたところその理由は、室町時代以降、この辺り(岩手県・青森県)は南部氏の影響下にあり、このころ南部氏が領地を9つに区切り、それぞれを一戸から九戸と名付けたことによるそうだ。
 さらに「戸」というは「牧場」の意であるとも言われている。なお、一戸町・二戸市・九戸村が岩手県、残り(ただし「四戸」は2009年現在、存在していない)は青森県にある。1丁目〜9丁目と同じく、よくある地名の付け方のひとつだったのですね。納得!

盛岡→三戸→関根ふれあい公園

IGRいわて銀河鉄道(盛岡駅にて)
 盛岡から第三セクターであるIGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道に乗り、概ね1時間30分で大会会場の最寄り駅である「三戸」駅に到着した。

 現在、盛岡・八戸間を走る「IGRいわて銀河鉄道」及び「青い森鉄道」は、東北新幹線盛岡・八戸間の開業(平成14年12月)に伴い、並行在来線としてJR東日本から経営分離されることとなった旧東北本線のことである。
 この旧東北本線のうち、岩手県側を「IGRいわて銀河鉄道」、青森県側を「青い森鉄道」が運営している。
 盛岡−目時が82km、目時−八戸が25.9kmで合計107.9km。盛岡−八戸の運賃は2,960円。名古屋−浜松がほぼ同じくらいの距離に相当するが、こちらの運賃は1,730円。乗客数も少なくJRに比べて割高であることは否めない。
 来年12月には東北新幹線が八戸−新青森が開業する予定だ。そうなると現在の八戸−青森も青い森鉄道による運営になり、この区間の運賃も実質的に値上げとなるのではないか。この区間に住む住民ではないが、新幹線開業により生活が脅かされると思うと、何となくやりきれない気持ちになる。

 さて、岩手県から青森県に入って2つ目の駅「三戸」で下車すると、私と同じように盛岡方面からこの大会に参加すると思われる人が私以外に3名ほどこの駅で下車した。

 三戸駅から会場の「関根ふれあい公園」まで”おそらく”2kmほどである。この”おそらく”というのは、事前にインターネットで検索してもこの「関根ふれあい公園」が出てこないため、三戸町の地図から「関根」という地名までを調べ、三戸駅からの距離を計測したところ概ね2kmであったからである。

 当初は、三戸駅から現地まで道を尋ねながら向かうつもりだったのであるが、何と先ほど三戸駅で降りた3人が、駅前に停まっているバスに乗り込むではないか。
 今回は、バス路線については何にも調べてこなかったので、路線バスで会場近くまで行けるとなると非常にありがたい。
 私もバスに乗り込み、”らしき人”と運転手のやり取りを聞いていると「下町」というバス停が会場の一番近くらしいということがわかった。私もご一緒させてもらう。

 三戸駅前から下町バス停まで所要時間はわずか8分。

下町バス停から西方向を臨む。三戸の中心地に近いところのようであるが、予想通り静かだった。

三戸町内を流れる熊原川。この川のすぐ西側に「関根ふれあい公園」があるようだが・・・。(関根橋付近)

熊原川を越えて最初に目に入ったのがこの横断幕。これが全種目のスタート場所。

これが関根ふれあい公園。思ったよりちっちゃな公園だった。

道路にかかる「スタート」の横断幕のほか、公園の入口に掲げられていたこのアーチが目印。

公園内にある「関根ふれあい公園」の看板。敷地面積は約10,000m(3,000坪)と書いてありました。

 バス停で降りてみても大会会場への看板もなければ、マラソン大会により交通規制を実施する旨のお馴染みの看板も見当たらない。念のためにバス停付近にいた地元住民らしき人に”関根ふれあい公園”の場所を尋ねる。

 「この道をまっすぐ行った突き当りを右に曲がり、橋を越えたら100歩くらい。」と東北訛もなく比較的標準語に近い話し振りで道を教えてくれた。
 しかし最後に「ところで今日は何かあるの?」と訊く。「ええ、マラソン大会が・・・。」大会会場がすぐ近くにありそうにもかかわらず、不思議なことを言う人だなあと思ったが、後でその謎が解けた。

 会場までてくてく歩いていったが、とうとう、会場にたどり着くまで案内看板は1枚も出てこなかった。地元のリピーターが多いのだろう。これしきのことで腹を立ててはいけない。今まで参加してきた大会が、親切すぎるだけと思えばよい。
 ちなみに「関根ふれあい公園」は、三戸町民体育館の東側に位置する。目印は三戸町民体育館(三戸町大字川守田字関根川原55)を目印にしてやってこればよいので念のため。

レース
 会場に到着してみると「関根ふれあい公園」というのは、私が想像していたよりも小さな公園であった。10,000mの広さであるようだが、これがどのくらいといわれると説明しづらいが、我が家の近所に「鹿子公園」というバーベキューが少しできる程度の公園がある。ここと広さとしては同じくらいだろうか。もちろん1000人も2000人も人がやってくると、溢れてしまう程度の広さである。

9時40分スタートの2km部門。全部で50人ほどか?

 受付をしてからプログラムの選手名簿を見ると参加者の合計がわずか231名。一昨年から始まった東京マラソンによるマラソンブームも、この地では無縁のようだ。このくらいの参加者数であれば、この公園でも十分な広さであることは間違いない。

 さて、時間もないので早速コースの下見に出かける。10kmコースの下見をしたかったが、時間がないので5kmコースの下見をする。コースマップを見ると、5kmコースの大半は10kmコースとダブっている。主要なところは5kmコースによって押さえることができそうだ。

 今大会のスタートは9:40に2km部門、10:00に3km部門、10:05に5km部門と10km部門が同時にスタートするという変則的なプログラムだ。
 ちなみに5km部門と10km部門の合計出走者数は140名。自治体が運営している大会としては非常に小規模だ。この人数ならば今回の目標は年代別優勝はもちろん(国盗りに来たのでこれは当たり前)のこと、総合でも上位に食い込むことだ。

 10:05、号砲を合図に一斉にスタートする。
 今日の先導者は原付が2台。5km用と10km用と2台が一緒に走っていく。

 選手の5km部門と10km部門の違いは一目瞭然。
 5km部門の選手はナンバーカードが黄色に対して、10km部門の選手はオレンジ色のナンバーカードを支給されている。
 スタートしてから前に出たのは黄色のナンバーカードの5km部門の選手が3〜4人と10km部門の選手が2人ほど。10km部門の選手はいずれも39歳以下の選手だ。

 スタートしてからは一旦西へ走る。突き当りを左折し、熊原川にかかる小さな橋を超えて川沿いの堤防道路をしばらく走る。三戸中学校が見えてきたら、堤防道路を下り三戸中学校の前を通過していく。少し坂を上ると1km地点に差し掛かる。5kmの部門の選手が一人抜け出していたが、1kmあたりでは後続の集団にほぼ吸収された(と言っていいだろう)。

 1km地点を過ぎると5km部門はそのまま直進。大通りに出たところで左折東進するのに対して、10km部門は突き当たりの大通りの手前を右折し、100mほどで左折し大通りに出る。大通りに出てからは5km部門と同じように東進するので、5km部門に比べてこの部分で約300mほど遠回りするような形となる。

スタートして200mほど西へ。突き当たりを左折

熊原川に架かる熊原橋へ

熊原橋を越えたらすぐ右折

しばらくは川沿いの堤防道路を走る
 
 10km部門の選手のうち、私の後方を走っていた選手が1kmあたりを過ぎるとスタスタと前に出て差を広げていく。長身で日本ハムのダルビッシュのような風貌だ。ちなみに彼は、今回10kmを余裕の32分台で走り優勝している。ちょっとペースが違いすぎるので彼を追いかけるのはやめる。

三戸中学校が見えてきたら左折し下る

三戸中学校の正門前を通過。この後少し上り坂へ

1kmを過ぎると5kmと10kmのコースが分かれる。5kmは直進し、突き当たりを左折。10kmコースはここを右折。

左折すると大通りに出る。10kmコースは300mほど遠回りするが、再び5kmに合流する。

 大通りに出て100mほど走ると左から5km部門の選手が続々と現れる。10kmのコースは5kmコースより大回りをしているため、黄色いナンバーカードをつけた選手はみな、私より後方にいた5km部門の選手たちだ。
 しかしこの大通りに出て気がついたのであるが、走っている右側を車がスイスイと走っていくではないか。どうやらこの大会は、交通規制をしていないようだ。参加選手が大人数ではないので、大掛かりな交通規制をする必要がないということなのであろう。したがって、町には交通規制をする事前予告の看板がないわけである。

 「しかし、警察に道路の使用許可をちゃんととったのだろうか?」などと考えているうちに3km過ぎの右折箇所にかかる。ここでは反対車線から自動車がやってくるので、交通整理が必要なところだ。ここで初めて警察官が立って反対側の車やこちらの車線の車を止めて交通整理をしていた。
 たった今、私を追い抜いていった自動車も前方で警察官に停められている。右折しづらかったので、この自動車の列の左側ではなく右側の中央車線よりから右折をしていった。

スーパー「ユニバース」前を東進
八日町交差点。ここを左折。

左折すると少しばかり緩い下り坂

先ほどバスから降りた「下町」バス停前を通過。

川守田を過ぎて信号のない交差点を右折。今回初めてここで交通整理をしていた警察官の姿を見た。

大通りから右折すると再び5kmと10kmのコースが分かれる。5kmは右へ、10kmは直進するがこの先は・・・。

 ここで10km部門の3人の団子状態から頭ひとつ抜け出す。5km部門の選手は、この大通りを左折し50mもしないうちにさらに右折をしてゴールである「関根ふれあい公園」を目指す。
 10km部門は直進するが、ここから先は先ほど下見をしていないのでどんなコースなのかはわからない。対処としては行き当たりばったりとなる。


今日の心拍数の変化。4km過ぎから始まる坂の前後、7.5kmあたりで再び現れる坂の前後で心拍数の変化が大きくなっている。(クリックすると拡大します)
 平坦であることを祈ったが、何と200mと走らないうちに上り坂が見えてきた。
 この坂が、ちょっと可愛らしくない上り坂だ。距離としては200m程度の登りではあるものの勾配が非常にきつい。一気に20mほど上ったような感じだ。ここの登りにおける心拍数が今日最大で188にもなる。喘ぎ喘ぎながら上りきるとしばらく平坦ではあるが、一旦落ちたスピードが戻らない。また200mほど走ると今度は下り坂になる。距離表示が全然ないので分からないが、ちょうどこのあたりが5kmくらいだ。下りながら左からは”青い森鉄道”の線路が寄ってくる。遠くに先頭を走る選手が見えるが、すでに300mほどは離れているようだ。
 また、この坂のアップダウンで後続の選手の息づかいや足音も聞こえなくなった。私も疲れているが、後続の選手もあの坂が堪えたようである。

 しかし、今日は前半から5km部門の選手と一緒に走ったせいで、前半からハイペースとなった。ちょっと前半が速かったせいでここにきてちょっとシンドイ。概ね6.5kmくらいのところで折り返し地点が現われてくる計算になるが、折り返し地点が待ち遠しい。

 コースマップには高橋治療院前が折り返し地点となっているが、私が見落としたのか何の変哲もないところが折り返し地点となっていた。

 ここで後続を確認する。私が現在総合2位。総合3位の選手とは50mほど、総合4位の選手はさらにその後方30mほどのところを走っている。私と同年代の40歳代の選手の2番手は相当距離が離れている。こちらは一安心。
 しかしながらこれからたった今、上り下りしてきた坂を再び戻らねばならない。
 そう思うとちょっと気が重いが、せっかく青森県までやってきたのだから頑張らねばと歯を食いしばる。

10kmコースは、先ほどの分岐点から往復で約4.5kmほど走り再び分岐点に戻り5kmコースをトレースする。その後のコースはご覧の通り狭いところを走る。

5kmコースの「あと1km」の看板が。10kmは?

「10kmは?」と思ったら200〜300mほど走ると、ようやく10kmコースの「あと1km」の看板が出てきた。

ここでは大通りを直進。ここでも警察官が立って交通規制がされていた。(黄金橋付近)

先ほどの地点から100mほどでまた分岐点が・・・。5kmコースは直進でゴールに向かうが10kmコースは右折して遠回りしてゴールへ向かう。

右折すると緩い上り坂。9kmを超えてからは短くてもちょっと辛い上り坂。上りきると左折する。

消防署の前を通り最後に鋭角に左折して関根ふれあい公園に向かう

関根ふれあい公園に入り、奥のアーチから手前の線まで走りゴール。珍しくチップなどの自動計測システムがないシンプルな大会だった。

 その後は先頭との差は広がる一方、また後続とも差を詰められることなくゴール。総合2位、40歳代男子では優勝しゴールテープを切ることができた。これで国盗りも「23府県」となった。
 それにしても4月29日の「となみ庄川清流マラソン」から中3日での10kmレース。マッサージなども行ったが、脚のバネが完全に回復しておらず後半はかなり辛いレースであった。

アットホームな大会
 今回、愛知県からの参加ということで、私を含め数名の方が遠来賞をいただいた。(ただし、遠来賞の商品は地元特産の1リットルの瓶入りジュースが2本。公共交通機関でやって来た者にとっては、ずしりと重い荷物となりちょっと辛かった。)

 また、少人数の大会にもかかわらず、全員に豚汁が振舞われ、手づくりさが際立っていたと思う。
 私がこの大会の中で面白いと思ったのが「抽選会」だ。
 マラソン大会での抽選会といえば、中央のステージで抽選箱からくじを取り出して選手を呼び出すスタイルが一般的であるが、この大会は、町の商店街の福引のスタイルがごとく、選手が一列に並んで自分でくじを引くというもの。
 4月19日の「小浜マラソン」もこのスタイルではあった。ただし、空クジありの抽選会に対して、この大会は空クジなしの抽選会。全員に何かかが当たるというもの。少人数だからなせる業かもしれない。

 2,000円の参加料で参加賞も「Tシャツ、アミノバリュー(500ml)、ソイジョイ、おいなりくん(三戸に町内に本社がある太子食品工業の商品名)」のほかに前述の豚汁。小さな大会ではあったが、とても手づくり感があり久しぶりに遠くまで来てよかったと思う大会であった。

選手全員に豚汁サービス

これがその豚汁。余っていておかわりOKというので合計3杯いただきました。ごっつあんです。

こちらは抽選会。自分で箱に手を入れてくじ引き。空くじ無しというのがいいですね。

そのために長蛇の列。といっても待ち時間はたいしたことはないですよ。

表彰式

ステージもこぢんまりとした感じで可愛い

原田さん
 青森県まで来て、全く知り合いでもない人に声を掛けられるとは思わなかった。
 今回声を掛けていただいたのは、埼玉県在住の原田さん。今回、この大会に出場するために関係する探していたところ、私のサイトにヒットしたようだ。
 話をしてみると私と同じように国盗りをしているとか。彼も今日は5km部門で優勝し、国盗りも9県になったという。おめでとうございます。
 このGW中は、この大会を含め3大会に出場するとのこと。若いからできるんですね(私には真似できない・・・)。これからまたどこかの大会でお会いするでしょう。そのときはよろしくお願いいたします。

今日の戦利品
 抽選会の景品や遠来賞での頂き物で、久しぶりにたくさんの戦利品を得ることができました。なお、長男・かずたかの着ているTシャツは参加賞のTシャツで馬場のぼるさんの描いた「11ぴきのねこ」です。