第5回 湧水町くりの高原ランニング大会 参戦記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今回の移動の主力はバス 今回遠征した鹿児島県姶良郡湧水町は、町内に九州自動車道(高速道路)の栗野ICやJR・肥薩線が走っているものの名古屋からのアクセスは決して良いとはいえない。今回、この大会の参加は4月開催ということで日程を優先したため、やや交通のアクセスが悪くても行こうと決めた。 とはいえ、遠征が多いのでお金は余り使いたくない。 いろいろ検討した結果、やはりコストを抑えるために夜行バス、高速バス、JRを組み合わせて現地に行くことにした。また、現地で一泊したが宿泊した場所から会場までは約2kmほど離れている。この移動はもちろん徒歩。人気のほとんどない山道をテクテク歩くとウグイスの鳴き声が聞こえてきた。時間がゆったりと流れたひとときを過ごすことが出来、非常にリフレッシュできた遠征であった。
湧水町と丸池湧水 鹿児島県姶良郡湧水町(ゆうすいちょう)。湧水という町名。水がどんどん湧いてくるというイメージがありませんか? 湧水町は、平成17年3月22日、鹿児島県姶良郡吉松町及び栗野町が合併して出来た町で、人口は約12,000人(合併時の人口は旧吉松町が約4,800人、旧栗野町が約7,700人)。町名の「湧水」は、町域の竹中池(旧吉松町内)・丸池(旧栗野町内)から湧き出る湧水に由来するようだ。ナイス町名ではあるが、私にとっては熊本県や宮崎県に接するこの地域の過去の吉松や栗野の方が馴染みがある。町名は確かにナイスであるが、いまひとつしっくり来ない。 湧水町は、余り知られていないがなかなか観光地が多い。 一番有名なのが日本名水百選にも選ばれている「丸池湧水」。 湧水町には「ふるさとバス」という町内を走る路線バスがあるものの、本数が少なく、観光地を回るには適していない。今回、湧水町での滞在中の移動手段は徒歩のみだったので、観光といえばJR栗野駅のすぐ裏にあるこの「丸池湧水」のみ。 池といえば水が濁っていて、鮒や鯉が泳いでいるのが相場であるが、この「丸池湧水」は素晴らしいものだった。
またその湧水量も半端でない。 1日に2万トンとも3万トンともいわれる水が、この池の5箇所ほどからどんどん湧いてくる。そして2箇所からそれぞれ流れ出している。片方は一級河川の「丸池川」となっているのだ。この町の上水の91%はこの丸池の湧水という。食事をした「はにわ」の主人は、「うちは上水をひいてません。井水(井戸水)です」という。上水をひいていない残りの9%も、恐らく井水の人ばかりのような気がする。
全て徒歩で移動の湧水町内 前述のように湧水町内の公共交通機関は発達していないので、今回町内の移動手段は徒歩のみ。大会前日なので無理しない範囲のみ徒歩で移動したが、やはりその範囲はしれている。 今回、宿泊したのが「ビジネスホテルインター」。九州自動車道・栗野ICから至近に位置するのでその名前にしたのだろうけれども、よくよく考えればICは日本中には山ほどある。 この「ビジネスホテルインター」は、JR栗野駅から徒歩でも10分ほど。また、このホテルに隣接して食堂「はにわ」がある。ホテルから外に出ずに出入りが出来るので経営者が同じだろう。近くに食堂らしきものが他に見あたらなかったので、当日の昼食、夕食、翌日の朝食の3食ともここで摂った。近くにはコンビニが2軒あるほか、食料品も売るディスカウントストア、その北側には「いきいきセンターくりの郷」という町営の施設があり、ここには300円で入浴できる温泉もある(ただし、シャンプー、ボディーシャンプーは備え付けられていない)。2町が合併しても人口が約12,000人の町ではあるが、宿泊したホテルの周囲に必要な商業施設がいろいろあり、徒歩でも不便を感じることはなかった。
コース紹介 事前にインターネットでコースを調べようとしましたがわからずじまい。大会前日にメイン会場の旧栗野工業高校にいた大会関係者に聞いて試走を兼ねて下見をしてきました。大きな勾配はなく比較的走りやすい道でした。道幅が狭い道路もありランナーが交錯しないように、大会関係者の方(役場の方?)が軽トラックに乗って荷台からライン引きで道路の中央部に白線を引くという離れ業をしていました。荒技にちょっと絶句してしまいましたが面白いものを見せてもらいました。
鹿児島県の国盗りはしたものの・・・ 9時30分に小学校男子1.5kmを皮切りに、3km部門、10km部門が次々とスタートしていく。私の出場する5km部門は一番最後のプログラムだ。 朝ホテルを出るときは少しヒンヤリしていたが、午前10時頃にはかなり気温が高くなっていた。 3km部門を終えて、更衣室の体育館に戻ってきた年配の方は「今日は暑いですよ。選手招集所でも木陰で待つのがいい」という。個人的にはそこまでの暑さは感じなかったが、大会としては今年一番の暑さかもしれない。
今回の5km部門の参加者は100人強。スタート時の混乱は少なそうな人数だ。集合は少々遅くだったが、最前列に並ばせてもらう。地方大会なので、プログラムを見ても知っている人がいるわけでもなく、またマークする選手がいるわけでもないので今回もプログラムに掲載された参加者の人数しか確認してこなかった。 10時35分、時間通りにスタート。 数人の選手が飛び出すものの、ペースは決して速くない。300mほど様子を見ていたが、今日はペースが遅いと思ったので先頭に出る。若い選手もいるが、いっこうにペースが上がる雰囲気はなかった。 三日月池の点滅信号を先頭で曲がる。曲がると少し勾配がはじまるが、ここで後ろに付く選手が一人いた。この選手としばらく併走する。息づかいは荒い。走り方はわからないが、息づかいだけ聞く限りではいずれ離れていく雰囲気であったが、第1折り返し地点でUターンしてからはむしろこちらが離され出す。 第1折り返しから先頭を走る選手が、今回唯一負けた相手の本高和弘さんだ。 50歳代の真ん中くらいだろうか、後ろから見ると軽快なピッチで走っていく。毎日の練習も十分に出来ているという雰囲気が良く出ている。レース中なので関心ばかりしているわけにもいかないが、今回はお手上げの状態で終わってしまった。年代別で優勝はしたものの、自分より年上の選手には完敗だった。 レース後に本高さんといろいろとお話しする機会があったのだが、とても気さくな人だった。話をしていてもとても気持ちのいい人だった。いかにもスポーツマンという感じの人だ。本高さんはマスターズの活動を中心にしているようである。 「スタートしてからポーンと走っていくのを見たけれど、この辺りの選手じゃないですね。」と尋ねてくる。「全国を走るために名古屋から参加してます」というと、少し不思議そうな顔をしていたが、「このあたりは観光にもいいところですよ」と地元のセールスも一生懸命をされていた。
アットホームな大会 旧栗野工業高校と三日月池付近の間には若干の民家があるものの、それ以外にはほとんど民家がないので沿道の応援はほとんど無かったが、ゴール手前には参加者の家族らが大声で声援をあげている光景がほほえましかった。 この大会は今回で5回目ではあるが、これは湧水町に合併してからの回数。それ以前にも相当回数開催しているようなので、町の中のイベントとしては定着しているようだ。会場には多くの出店もあり、子どもたちも多く楽しんでいた。 さて、今回会場となったのは旧・鹿児島県立栗野工業高校。実は、この栗野工業高校は、今年の3月を持って閉校となっている。つまり現在は学生のいない空き家状態だ。少子化の影響もあるのだろうが、高校の統廃合の影響を受けている。 大会の受付は、体育館前。更衣室も体育館が開放されている。また、メインの会場は高校のグランドであるが、非常に広いグランド。約半分を大会会場として使用していたが、閉校されてしまった現在、いつまでここを使えるのかと思うと少々心配になってしまった。
本日の戦利品
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