第30回中央アルプス駒ヶ根高原マラソン 参戦記
 台風17号が迫りつ開催が危ぶまれたこの大会ですが、大会前日の土曜日の午後7時に、インターネット上で大会開催の決定の発表があり、無事開催されました。

 とはいえ、私の体調は最悪。9月中旬から続く風邪の症状が悪化してきたほか、練習強度を高めてきたせいで腰に疲労が蓄積し、木曜日にぎっくり腰を発症。辛うじて、走れる程度には回復したものの、ベストコンディションにはほど遠い状態でした。
 欠場して、体を休めることも検討しましたが、愛知県勢が比較的多く参加するこの大会は秋から冬の地元のロードレースの前哨戦となるので、腕試しならぬ足試しをしなければなりません。そういう意味では、レースでは負けたものの収穫はありました。

 さて、今回は30回の記念大会。ゲストランナーは有森裕子さん。そのせいかどうかはわかりませんが、エントリーが前年の3,198人から4,209人へと3割以上の異常な増加。そのせいで、今年から駐車場の場所が変わり、会場までシャトルバスが運行されるようになりました。
 6年ぶり2回目の参加ですが、駒ヶ池をメイン会場としたこのコースのロケーションは最高ですね。台風がやってくる前に開催できてよかったと思います。この大会ほど晴れの似合う大会はないでしょう。
 なお、駒ヶ根市長さんから「来年から15kmの部がハーフマラソンに変わります」と説明が、スタート/ゴールも駒ヶ根市街地に変わるそうですが、今まで通り美しいロケーションのコースを期待しています。

 
●大会名   第30回中央アルプス駒ヶ根高原マラソン
●開催日 平成24年9月30日(日)
●コース
 /大会要項

 /プログラム
駒ヶ根高原駒ヶ池発着(長野県駒ヶ根市) →詳細地図

大会要項

プログラム

コースマップ

コースガイドはこちら
それぞれクリックすると拡大します
●天 候 晴、23℃
●参加賞 Tシャツ、養命水(ゴール後/ペットボトル)、梨(ゴール後)、アクエリアス(コップ)、各種特別割引券(早太郎温泉、光前寺、駒ヶ根高原美術館、ソースカツ丼、バス・ロープウェイ、旧竹村家住宅・郷土館、駒ヶ根高原家族旅行村、駒ヶ根シルクミュージアム)
●結 果 22分57秒 (6km :総合第32位、男子50〜59歳  第3位)
●表 彰 賞状、メダル、ポーチ、スポーツタオル
●過去の戦績
第24回   H18.9.24   15km   50分55秒   (年代別第2位)   (44歳)
●交通手段等 【往路】
自宅5:13〜(一般道)〜名古屋IC〜(東名)〜小牧JCT〜(中央道)〜阿智PA(休憩)〜駒ヶ根IC〜(一般道)〜7:18会場駐車場(早実G)7:24〜(シャトルバス)〜会場7:28
【復路】
会場11:25〜11:34会場駐車場11:37〜(一般道)〜駒ヶ根IC〜(中央道)〜駒ヶ岳SA(昼食)〜小牧JCT〜(東名)〜名古屋IC〜(一般道)〜自宅13:39
●費用
 
参加料 3,000円  
燃料 3,861円  300.9(km)/11.3(km/リットル)×145(円/リットル)
高速料金  3,500円
 (ETC割引/名古屋〜駒ヶ根) 1,750円)
 (ETC割引/駒ヶ根〜名古屋) 1,750円)
合 計 10,361円  
●種目、参加者(申込人数、★は加藤が参加した部門)及び各部門の優勝者(6km 男子50歳代は3位まで)
【15km 男子10時00分スタート/女子10時10分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 年齢 住所 所属名 記録
男子29歳以下 189人 鈴木 昌幸 26 長野県 ジェルモ 47’45”
男子30歳代 370人 唐木 正敏 34 駒ヶ根市 ル・プレジール 49’06”
男子40歳代 495人 細田 勇一 42 長野県 潟Lョウリツ 49’01”
男子50歳代 541人 遠藤 康政 52 愛知県 東海走友会 53’18”
男子60歳代 369人 仙石 光男 61 東京都 青梅陸協 55’48”
男子70歳以上 100人 大城 静夫 72 静岡県 若宮走友会 1゜07’00”
女子29歳以下 75人 大宮 ひとみ 27 駒ヶ根市   1゜06’39”
女子30歳代 119人 古田 江利 35 岐阜県 チームGB Bike 58’46”
女子40歳代 154人 杉浦 美由紀 41 愛知県 トヨタSC 57’07”
女子50歳代 118人 木村 桂子 51 三重県 元気アップ菰野 59’06”
女子60歳以上 52人 深見 美幸 61 愛知県 ハッピー 1゜13’17”
【6km 男子10時00分スタート/女子10時10分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 年齢 住所 所属名 記録
男子29歳以下 148人 佐々木 跡武 23 長野県 ジェルモ 19’47”
男子30歳代 149人 池田 昌雄 39 愛知県 内外カーボン 19’43”
男子40歳代 135人 黒田 健吾 44 岐阜県   21’35”
★男子50歳代 135人 栗木 淳二 50 愛知県 館倶楽部 22’33”
山本 稔 50 長野県 やまこうRC 22’54”
加藤 一郎 50 愛知県 名古屋市役所走友会 22’57”
男子60歳代 104人 山本 秀男 61 兵庫県 逆瀬川J&R 24’21”
男子70歳以上 50人 古畑 武利 72 長野県 波田JC 28’03”
女子29歳以下 85人 松村 彩乃 13 長野県 中川JAC 23’23”
女子30歳代 58人 滝澤 恵美 32 駒ヶ根市   24’08”
女子40歳代 56人 福沢 久美子 46 駒ヶ根市   25’54”
女子50歳代 66人 後藤 充代 51 愛知県   26’56”
女子60歳以上 45人 名取 和子 61 山梨県 櫛形陸上部 28’24”
【3km 10時15分スタート】
区分 参加者数 優勝者名 年齢 住所 所属名 記録
男子中学生以上 165人 水上 優斗 15 駒ヶ根市 赤穂中学校 10’00”
女子中学生以上 156人 清水 彩音 14 長野県 南箕輪中学 10’54”
男子小学校4〜6年 153人 越 陽汰 10 長野県 川中島JRC 11’07”
女子小学校4〜6年 122人 小林 成美 12 長野県 川中島JRC 11’44”
総合計 4,209人  

最高のロケーション
 今回で第30回を迎えるこの大会のゲストランナーは、お馴染みの有森裕子さん。この大会には、第10回大会、第25回大会にゲストで来られ、今回で3回目のゲストランナー。なお、この大会の15km女子優勝者に贈られる「有森杯」は、もちろん有森さんのこと。

 また節目の今大会、30回連続出場者が表彰されたが何とその数は20人。今年は過去最高の4,029人の参加者であるそうだが、参加者の少なかった第1回大会から連続して出場されているのには頭が下がる。これからも元気に参加してもらえればと思う。

 なお、来年からこの大会の15kmの部がハーフマラソンに変わるという。プログラムには、「次回より、駒ヶ根市の中心市街地をスタート&ゴールするハーフマラソンでの大会へ移行する予定です。」とはっきり書かれている。
 私はこの15kmという半端な距離が面白いと思うし、駒ヶ池のロケーションが好きでこの大会にやって来る選手が多いのだから無理にハーフマラソンにする必要もないと思うのだが・・・。

 それにしても今日は、台風がそれてよかった。この駒が池から見る景色は、晴れがとてもよく似合う。私は二度目の参加であるが、このコースのロケーションは数多く参加した大会の中でも間違いなく上位にランクされるもの。来年コース変更があっても、駒が池周辺はコースに含めて欲しいと思う次第である。

指定駐車場から会場までは、今年からシャトルバスで。参加者が大幅に増えたからでしょう。

ここは15kmと3kmのスタート場所。私が出場した6kmは、この少し後方がスタート場所。

メイン会場の駒が池のロケーションは最高ですね。池に映し出される風景がいいですね。

池の畔に、居所を構える人が多かったですね。

こちらは受付

京都キャロットさんが出店していました。私もソックスをまとめ買い。

有森裕子さんは人気ですね。多くのランナーと記念写真の撮影に快く引き受けていました。

コース紹介(コースガイド) →
こちらを参照して下さい。

満身創痍?のレース
 台風17号の接近にともない、大会を開催するか否かと大会事務局の方では相当揺れていたかと思う。
 こちらも木曜日にぎっくり腰となってしまい、何とか走れるように治療はしたものの、先週の一関ハーフマラソンに出かける前から惹いていた風邪も治らず、体調的には最悪だった。こういう状態なので、大会が中止になっても構わなかったし、開催するならば行こうかとどちらに転んでもいいような気分だった。今回は国盗りではないので、何がなんでもというわけではない。

 しかしながら午後7時過ぎに主催者のホームページを見ると「予定通り開催します」と発表されていた。こうなれば気持ちを入れ換えていくしかない。行く前からテンションを高めておかなければ勝負にならない。急いで荷物をまとめて、午後10時には床に入った。明日は午前5時出発の予定。

 そして翌日。
 自宅を出発する時はあやしげな天気であったが、駒ヶ根に到着する頃には完全に晴れ上がっていた。この天候ならば中止に出来ないだろう。駒ヶ根市の気象について、気象台から細かな情報をもらって開催を決断したのであろう。大会事務局のご苦労に敬意を表する。

 15km部門と私の出場する6km部門のスタート時間は午前10時ちょうどと同時刻。スタート場所が100〜150mほどずれているにもかかわらず、ともに同じ方向に走り出す。「選手がバッティングしないのか?」と不思議に思っていたが、6km部門は、スタートしてからすぐに左折をするコースとなっている。
 6年前は15kmを走っていたので、そんなことを考えることもしなかったが、よくよく考えると面白いコースレイアウトだし、道路の占有時間を短時間に出来るメリットもある。都市型マラソンでは見習うべき手法だろうと思う。

 さて、ウォーミングアップ終わらせ、スタート時刻の10分ほど前にスタート場所へ行く。6km部門のエントリーは約1,000人。15km部門のエントリーの約2,500人比べれば少ないものの、道一杯に1,000人ものの人は、明らかに多い。適正規模としては500人程度だろう。

 今回は最前列から3列目に入れてもらう。
 庄内RTのT中さんと館倶楽部のK木さんが談笑している。二人とも私と同い年。K木さんはこの大会で何度も優勝している実力者で今回一番マークすべきランナーだ。かたやT中さんも実力者ではあるものの、30歳代までは強かったが、40歳に入ってからは故障がちで鳴りを潜めている。とはいえ、侮ることは出来ない。私の存在に気がついたT中さんが話しかけてくる。
 「調子悪いよ」と私。「いちろう君は調子が悪いと言ってもきちんと走るんだよなぁ」とT中さん。自分ではそうは思っていないが、彼から見るとそんな感じか?どちらにせよ、成るようにしかならない。最善を尽くすだけだ。Do your best !

 10時ちょうどのピストルの合図で集団は一斉に動き出す。3列目くらいならモタツキがないと思っていたが、やはり最前列に居ながらもスタートダッシュをしない連中がいる。6kmと距離が短いので、スタート時の出遅れは、場合によっては致命的になる。かき分けて進もうにも、人が多過ぎて割り込むスペースがほとんど無い。仕方がないので、やむなく縁石で区切られた歩道側を一時的に走る。こうして先行するK木さんに何とか食らいつきながら走っていく。

 2kmの通過は6分16秒。K木さんとは少しずつ距離が開いてしまったが諦めてはいけない。

 このコースのポイントの一つ、駒ヶ根高原家族旅行村への坂に差し掛かる。
調子のいいときは摺り足ぎみにピッチを保ち前を走るランナーを抜いていくのであるが、今日は明らかに体調が悪く自分のポジションを維持するのがやっとだった。ただしこの坂のコースロケーションは素晴らしい。折り返し地点の前からテニスコートやパターゴルフ場、キャンプ場などが目に飛び込んでくる。一度は家族連れで楽しんでみたい気がする。
 家族旅行村の入口の前が折り返し地点。次々と折り返してくるランナーが現れるが、21番目にK木さんが同年代のトップ、31番目に折り返した私がこの時点では同年代では2番だった。

本日のタイム(参考)
距離 SPLIT LAP
2km 6’16” 6’16”
中間点 10’53” 4’37”
あと2km 14’36” 3’43”
あと1km 18’58” 4’22”
ゴール 22’57” 3’59”
 折り返してしばらくすると3km地点が現れる。3km(中間点)の通過は10分53秒。この1kmは4分37秒。登っている分だけペースが遅い。
 前半はややゆったり入るつもりであったが、K木さんに引っ張られ、結果的にオーバーペース気味になってしまっている。後半にペースを上げて行くつもりが、脚に力が入らずペースを維持するのがやっとだった。

 4km(あと2km)の通過が14分36秒。この1kmは3分43秒。下り坂になっているにもかかわらずまったくペースが上がらない。この調子だと、光前寺前あたりから旧竹村家まで続く最後の登り坂をきっちり走れるかあやしくなってきた。

 光前寺付近には観光客の他に選手の応援団らしき人が何人も並び激しく応援している。コースの反対側からは10時15分にスタートした3km部門の中学生、小学生が走ってくる。その中にゲストランナーの有森裕子さんが、喉を枯らすような大声で6kmのランナーに声援を送っている。日本語のわからない外国人が聞いたら罵声にしか聞こえないような大声だ。ハイタッチをしてみんなに元気を配っている。有森さんがゲストで走られた大会には何度か出場したがいつもこんな感じ。いつも思うがエネルギッシュな人で、女性であるのがもったいない気がする。

 さて、光前寺前から始まる登り坂には、予想以上に苦戦した。確かにどのランナーも大きくペースを落とさないと登っていけないような急坂ではあるが、今回の自分は他のランナーに比べてさらにペースが落ち込んでいた。K木さんはもはや視界にはない。まずはこれ以上抜かれないように旧竹村家まで上がっていかなければならない。
 息も絶え絶え旧竹村家まで登り、坂の頂上付近が見えてきた頃に同年代のランナーに後ろから抜かれる。全くのノーマークだった。


もうすぐ駒が池です。

リゾートの雰囲気がいいですね。

ここからが駒が池の周回道路です。
 坂を下り、駒が池を一周すればゴール。距離にして残り500mほどである。ここまで来て順位を下げるわけにもいかないので、駒が池の入口付近で抜き返す。
しかしながらこちらの余力が無いことを見透かされていたのか、残り100mほどで再び抜き返され、返り討ちにあった。

 ゴールタイムは22分57秒。辛うじて23分を切ってはきたものの、体が全くといっていいくらい動かないレースだった。
 しかしながら終盤、影も形も見えなくなっていたK木さんとタイム差が24秒。もっと差が開いたかと思いきや、この程度の差。確かに今日は負けたのではあるが、タイムから察して彼が終盤流して走ったとは思えない。彼も前半から飛ばしていったので、終盤は相当苦しんだことが伺える。
 このくらいのタイム差ならば練習次第で何とかなりそうだとわかったのは、今回唯一の収穫だった。

まもなくゴール

台風がやってくる前の隙をついての開催でした。

本日の戦利品

ふがいない走りの割にいろいろなものをいただきました。

番外編

駒ヶ根市内で名物のソースカツ丼を食べたかったところですが、台風の接近もあり中央道・駒ヶ根SAでソースカツ丼を食べて帰りました。カツの肉がとても厚く、ここでも十分に賞味できたと思います。時間がないときに、SAというのは便利ですね。