第36回嬉野温泉健康ロードレース大会 参戦記 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
移動は全てバスの0泊3日 毎度のことながら今回も移動にバスを多発する。 自宅の最寄駅である自由ヶ丘駅〜名古屋駅まで地下鉄に乗った以外は、名古屋駅〜大阪湊町BT(JR西日本バス)、大阪湊町BT〜武雄温泉駅前(西肥バス)、武雄温泉駅南口〜嬉野温泉(体育館前/JR九州バス)とバス三昧だった。 武雄温泉駅南口〜嬉野温泉についてはJR九州バスしか選択肢がないものの、嬉野温泉のJRの最寄駅である「武雄温泉」までは、JRやJRと飛行機などの組み合わせなどもあるが、旅費を節約するために結局は時間はかかるもののコスト的に一番安いバスに頼らざるを得なかった。
名古屋→佐世保・ハウステンボスも夜行バスがあったものの、昨年(平成23年)10月末をもって廃止になっている。今回、そのためわざわざ大阪から乗らざるを得なかったが、佐世保・ハウステンボス方面への乗客は大阪からも需要が少なく、いずれ廃止になってしまうかもしれない。何とか一人でも多く乗って大阪路線だけは存続して欲しいものだと痛切したものである。 レース前 冒頭にも述べたが、佐賀県を目的地としてやってくるのは実に17年ぶり。当時の目的地は佐賀県でも玄界灘に面する佐賀県北西部の都市唐津市であったが、今回は佐賀県西南部に位置する嬉野市が目的地だ。もちろん嬉野市にやってくるのは初めて。 以前、長崎自動車道を長崎から福岡へ観光バスで走っていたときに「嬉野IC」というのがあることに気がついた。地名に「嬉しい」という文字が付くので当時から「珍しい地名。一度どんなところか行ってみたい」と思っていたことが、ようやく実現したわけでもある。 今回訪れた嬉野市は、平成18年1月に藤津郡塩田町と嬉野町が合併し、佐賀県で9番目の市として誕生している。人口約2万8,000人の小さな街である。 今回のマラソン大会は旧嬉野町での開催で、私の好きな温泉地での開催でもある(それが半分目当てでもあるが・・・)。 さて、当日は夜行バスで武雄温泉駅に到着後、さらにJR九州バスに乗り換え嬉野温泉へ向かう。終点の嬉野温泉の一つ前の「体育館前」が受付会場の嬉野市体育館の最寄りバス停。そこで下車した後、ファミリーレストラン「ジョイフル」で朝食をとり体育館へ向かう。 体育館には早朝にもかかわらず既に多くの人々がやってきている。そのうち選手らしきは小中学生の子どもばかりで、大人はどう見てもその親のようだ。 コースの下見もしたいので、早々に体育館で受付をするものの、自分の参加する5km40歳以上男子では、一番乗りだった。ところが・・・である。 体育館内で、プログラムを確認して、ナンバーカードをウェアに付けようとしたところ、プログラムに記載された自分の割り当ての番号と、支給されたナンバーカードの番号が異なっているではないか。 急いで再び受付に行き、事情を話して調べてもらうと、この部門の選手のナンバーカードが本来の番号と逆の順番並び替えられ袋詰めされているようだった。私が申し出た時間が早く、後続の選手はまだ受付に来ていなかったために混乱は避けられたものの、自分自身にとっても初めてのトラブルでありちょっと驚いた。受付の方は恐縮していたが、ちょっとした油断だろうか。何となく怪しげな雰囲気で大会が始まった。
コース紹介(コースガイド) → こちらを参照して下さい。 中学生男子らと激走 今回はスタートが11時20分(5km部門)と珍しく非常に遅い大会だった。 私が走った5kmのスタート前には、10時50分に小4の1.5km、11時00分に小5の1.5km、11時10分に小6の1.5kmと10分刻みで次々とスタートさせている。1.5kmコースは単純な往復コースなので、スタートとゴールが同じ場所。整列してからピストルがなるまでほとんど1分以内の慌ただしさだ。ここまで時間を詰めてタイムスケージュールを組まなくてもよいと思うのであるが・・・。 さて、今回私の走った5km部門は中学生男子と40歳以上男子が同時スタート。中学生以外は、すべて40歳以上男子なので年齢の違いは一目瞭然だ。 スタート場所は、佐賀西信用組合・嬉野支店前の道路上。道幅は非常に狭い。 自分は今回5kmと短時間勝負なので、上手にスタートしなければならない。そのためには最前列を確保する必要がある。 スタート時間間際になっても、小6の1.5kmを走る子どもたちが次々とスタート場所兼ゴール場所に戻ってくる。最後尾の子どもが戻ってくると、5km部門の選手がすぐに整列させられる。整列からスタートまで1分もなかった。もしかしたらスタート時間の11時20分を既に過ぎていたかもしれない。
しかしながら中学生のスタートダッシュは凄まじい!あっという間に10人以上の中学生においていかれる。悲しいかなここ数年、スタートダッシュがどんどん遅くなっていくのが手に取るようにわかる。 このコースの特徴は最初の2kmくらいは緩い下り坂。県道41号線に出てから2.5kmの折り返しまでが上り坂。復路はその逆となる。前半が下っているので、ややハイペースになるのはやむを得ないが、スピード練習をあまり行っていないので1.5km過ぎあたりから脚の動きが悪くなる。 スタートしてから2kmくらい来たところだろうか、後ろから同年代のランナーに抜かれる。小柄ながらピッチが速い選手だ。抜かれて思ったが、小気味のいい走りだ。今日は国盗り。ついていかねばならないが、走りっぷりをみると全くついていけそうな感じがしない。 さらに折り返し地点を前に一気に2人の同年代のランナーに抜かれる。わずか500mほどで1位→4位に後退。後半はやや上りながらゴールを目指すことになるが、前を走る選手との差はどんどん大きくなる一方だ。「佐賀まで遠征したきたのに・・・」。中学生と併走しなが前の選手たち追いかけ、終盤ペースを上げるが差は一向に縮まらない。 17分23秒。昨年の優勝タイムより20秒以上速く走ったものが、強敵に阻まれ惨敗してしまった。 ちなみに今回の40歳以上男子の優勝タイムは16分50秒。私はあと4ヶ月で50才となるがやはり40代の終盤ではこの部門は厳しい。49歳で40歳代前半の選手らと競うには、少なくとも5kmを16分台で走らないと勝負にならないだろうと感じたレースだった。
嬉野温泉 今回は年代別でも4位と3位までの入賞にもかからなかったが、わざわざ名古屋からやってきた私のことを神は見放さなかったのか、ラッキー賞が当たった。
今回当たったラッキー賞。ゴール地点の会場では「交流センターへ交換に行ってください」とアナウンスをしている。早速、交流センター(嬉野交流センターのこと)を探して、賞品を貰いに行くと「おめでとうございます。あっ、入浴券ですよ」と封筒を渡される。「日本三大美白の湯と言われる嬉野温泉の入浴券が当選?これは、国盗りよりもラッキーか?」と優勝できなかった悔しさも早々に薄れ、どこの温泉にするか思案する。 券の裏面をみると利用できる施設の一覧があり、そこには「華翠苑」の名前があった。入浴するのならば、「ホテル桜」か「華翠苑」と決めていたので嬉しかった。
もともと、この大会後の入浴先をどこにしようと出発前に考えていたところ、嬉野温泉観光協会のサイトを見たところ「遊湯チケット」という12枚綴りで1,500円のチケットを購入すると、施設(ホテル)ごとに必要な枚数を切り離して使用するとリーズナブルな価格で入浴が出来るというものがあることがわかった。つまり1枚あたりの単価は1,500÷12=125円ということだ。利用できる施設(ホテル)は全部で26ある。 例えば、コースの途中にもあった「和多屋別荘」では、日帰り入浴料が本来ならば大人1人で1,000円。しかしこのチケットを使用するのであれば、6枚使用で125×6=750円で入浴が可能ということになる。 こうして、私の好きな露天風呂があり、景色の見晴らせるホテルを探したところ、「ホテル桜」と「華翠苑」が私の希望に合うことがわかった。ホテル桜は日帰り入浴が1,200円、華翠苑は同じく1,000円。しかしながら、このチケットを利用すれば6枚ずつ使用で2,200円→1,500円となるのだ。当初はこの予定だった。 しかしながら、大会プログラムの巻末にに「嬉野温泉健康ロードレース大会の特典のお知らせ」として「観光ホテル大正屋から 今日の大会に参加された選手の方は、ゼッケンを見せていただくと大正屋の入浴料が〔半額〕になります。(中略) *本日(1月15日)15時30分までのサービスです」とある。半額ということは1,000円→500円。 当初、「遊湯チケット」を購入しようと考えていたが、「半額ならば出費も1,500円→500円となる」と考え、混み合うだろうがここは出費の低減、ぐっと我慢と考えていたところに無料券の当選という朗報がやってきたのだった。これで出費が1,500円→500円→0円となるので喜ばずにはおれないではないか。 華翠苑の屋上の露天風呂は最高だった。とにかくあの開放感がいい。 昼中だったので、サイトに載っているような「空中露天風呂」という感じではなかったが、湯は透明ながらツルツルとした感じ。途中で男性客が3名ほど入ってきたときもあったが、ほぼ貸切状態で1時間ほどの長湯をしてしまった。もちろんアメニティーもバッチリだ。夕闇が降り立った後に入れば星空を眺めることが出来るので、また景色も変わってくるに違いない。 今回の入浴で嬉野の目的の半分は達成できた。
温泉湯豆腐 嬉野温泉の締めは、やはり「温泉湯豆腐」だった。 嬉野温泉観光協会のサイトでも前面に出しているのが「温泉湯豆腐」。いまでこそ嬉野温泉全体の名物となっているが、もともとは「宗庵よこ長」の創作したものだそうだ。 宗庵よこ長のサイトによると、以下のように説明がされている。
一般に豆腐といえば煮込めば煮込むほど固くなり美味しくなくなってしまう。それが逆にお湯で炊く(「炊く」という表現も面白いが・・・)と柔らかくなるというから不思議なものだ。 嬉野温泉の名物なのでではあちこちで食べられるものの、やはり食べるなら「元祖」という「宗庵よこ長」で食べることにする。最初は、大会終了後の昼食にと考えていたのであるが、さすがに有名なだけあって店の前には行列が出来ている。これでは埒があかないので、入浴してから夕食にと夕方5時頃の中途半端な時間にやってきた。 店の前の行列はなくなっていたものの、それでもがらりと玄関を開けると、店内はそこそこに混雑していた。これだけでも人気のほどがうかがえる。
相席こそならなかったものの、各テーブルはすべて埋まっている状況。初めてなのでメニューを見て最初に書かれている「湯どうふ定食(790円)」を注文する。
待つこと約15分。目の前には彩りよく盛られた「湯どうふ定食」が現れた。店のオバチャンが簡単に食べ方を説明してくれる。「鍋の中の具は、(ポン酢の入った)取り皿にとって食べてください。湯どうふはスープに味付けがしてあるので、そのまま食べられますよ」という。 確かに、白菜、カマボコ、エビなどはポン酢煮付けて食べると美味しいが、湯豆腐は鍋のスープと一緒に食べると美味しかった。また、豆腐もプリンのようにとろける柔らかさで絶品。定食でこの値段は素晴らしい! 今回の遠征で国盗りは達成できなかったものの、嬉野は温泉に食べ物に別のところで大きな成果があったと感じた遠征だった。
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