第16回四日市シティロードレース大会 参戦記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
久しぶりの三重県のレース 三重県の大会というと平成19年に東員町で行われた桑員記録会(5000m)に出場して以来6年ぶりとなる。また、四日市市のこの中央緑地公園陸上競技場を会場とした大会の参加となると、平成6年の三泗記録会(5000m)、平成7年の四日市ロードレースまで遡ることとなる。名古屋からもそれほど遠くはないものの、調べてみるとけっこうご無沙汰していることがわかった。 今回出場した「四日市シティロードレース大会」は、私の記憶によれば2月に開催していた「四日市ロードレース大会」と4月に開催されていた「四日市シティマラソン大会」が統合され、「四日市シティロードレース大会となって現在に至っているはずだ。 名称も2月開催だった「ロードレース」、4月開催だった「シティ」をそれぞれ取り込んで、四日市の後に「四日市シティロードレース」となっていると思う。何しろ、統合されて今回で16回目の開催。当時のことをネットで調べてもヒットしないし、知っているランナーも減ってきているだろう。 私はかつてこの2つのうち2月開催の「四日市ロードレース大会」に出場したことがあるが、競技性の高い大会だったという記憶がある。その後、四日市シティマラソン大会に出場しようと思っていたところ出場する機会がなく今日に至ったというわけだ。 朝食が摂れない? この大会のメイン種目は、8時55分にスタートする10km部門だ。おおよその大会は、9時以降に競技が開始するするものの、この大会はメイン種目が8時55分スタートと非常に早い。比較的わが家から近いとはいえ、ウォーミングアップなどのことも考えると、会場には7時30分くらいには少なくとも到着していなければならない。 また、会場付近には駐車場が少ないので、主催者は公共交通機関の利用を呼びかけている。利用者が少なく廃止が議論されている近鉄内部線を利用し会場までやってこようとすると、わが家の最寄り駅地下鉄・自由ヶ丘駅を5時55分の地下鉄に乗らなければならないことがわかった。 「朝食は、途中のコンビニで調達すればいいだろう」くらいの気持ちで出かけたものの、乗換駅の地下鉄本山駅構内のサークルKの営業は午前6時から、また近鉄名古屋駅構内の店舗は午前6時30分からの営業で、いずれもこの日に乗車する列車の出発時間間際の営業開始で、いずれも朝食を調達できず。結局、朝食を調達できたのは近鉄四日市駅構内のコンビニ。午前7時を過ぎていた。 スタート時間から逆算すれば2時間を切っている。あまりにも杜撰(ずさん)な朝食の調達計画であった。何も食べないで走るわけにもいかないし、かといって食べたものが消化できないで腹痛を起こすのもまずい。非常に悩ましい選択となるのであるが、経験上私は、こういう事態でも必ず食べるようにしている。 出場する種目にもよるのであるが、1500m程度までならば空腹、5000m以上であれば食事をすることを選択する。これはトライアスロンで鍛えたせいかどうかはわからないが、食事をしながら行うスポーツはトライアスロンとウルトラマラソンくらい。繰り返しているうちに耐性がアップしたのではないかと個人的には思っている。慣れと体質の関係であると思うが、スタートの2時間くらい前の食事は割と平気な方である。 いつもというわけではないが、10kmくらいのロードレースの食事のタイムリミットは概ねスタートの2時間前くらいだと思っている。結果オーライかもしれないが、今回も問題なく走ることが出来たのだった。ただしみなさんは真似されない方がいいですよ。あくまでも非常時の手段と思ってください。実践するのであれば、一度練習で試してから行うようにしてください。 乗って残そう内部(うつべ)・八王子線 今回の大会要項には、「乗って残そう内部・八王子線」という文字が目立つ。その下に「線路幅が日本一狭い珍しい電車『内部・八王子線』に乗って、競技会場へGO!内部・八王子線の日永駅から会場へは、約900mです。ご利用いただいた方には、特典を用意しています。」とある。 特典て何だろうな、と思っていたら事前に送ってきた「ナンバーカード引換証(ハガキ)」の裏面に「当日朝〜9時、近鉄内部・八王子線をご利用の方に、特典(クリアファイル)をさしあげます。」と書かれている。クリアファイルが特段欲しいわけではないが、こういうことでも無ければなかなか利用することもないこの近鉄内部・八王子線にせっかくだから乗ってみようかと思った。 この近鉄内部・八王子線であるが、乗降客が減少していることに加え、毎年3億円ほどの赤字を計上している近鉄のお荷物のようである。地方のローカル線でありがちなことであるが、三重県でも同様なことが発生している。 近鉄からの資料(資料1、資料2)をみると、昨年8月に四日市市へBRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)へ転換を提案し、今年の夏がその方向性の回答の期限とされている。 今回初めてこの近鉄内部・八王子線に乗ってみたのであるが、四日市駅を出てから線路は右へ左へ大きくカーブしながら民家の軒先をかすめるように走っている。カーブがきつかったり、軌道幅も762mというナローゲージであるということもあって、いわゆるチンチン電車とスピード感があまり変わらないような気がする。 この近鉄内部・八王子線の日永駅が会場の四日市中央緑地公園の最寄り駅かもしれないが、四日市・日永間が5分かかったのに対し、帰りに利用した近鉄名古屋線新正から四日市まではわずかに1分だった。おまけにこちらは、四日市駅での乗り換えがスムースであるものの、近鉄内部・八王子線はそもそも改札口から異なっているので、乗り換えには手間取る。地元民にとっては内部・八王子線は大切な存在かもしれないが、四日市中央緑地公園の利用者としては、明らかに新正駅の方が利便性が高かったと思う。来年のこの大会が開催するときには、近鉄内部・八王子線は残っているだろうか。
コース紹介(コースガイド) → こちらを参照して下さい。 強風に苦しみながらも年代別優勝! 一週間前にコースの下見と試走を行ったが、コース中に現れる何カ所かの橋への上り下りを除けば、ほぼ平坦なコースであると思った。体調と天候がぴたりとマッチングすれば、10kmのベストタムを狙えるコースといっても過言ではない。
この大会では、申告タイムごとにナンバーカードに数字の他、アルファベットで「A〜F」の文字が印刷されている。A→Fに向かって持ちタイムの早い順に分けているようだ。私は「A」がプリントされているので、堂々と最前列に並ばせてもらう。 スタート場所は、陸上競技場の第4コーナーの角。スタート後に競技場を1周と100m走ってから競技場外へ向かうというコースだ。最初に競技場内をまわってから競技場外へ出て行くコースの場合には、インコースに入るとブロックされて抜け出すことが難しくなったり、転倒に巻き込まれたりするおそれが高いので、今回もアウトコースに位置取りする。 今日は疲労が十分に回復しておらず、また遅い朝食ということもあって、どのくらいのタイムで走ることが出来るかどうか皆目見当が付かない。また、爆弾低気圧の影響による強風も今日のレースを左右する要因になるだろう。最初から飛ばして先攻していく材料は何一つとして見つからなかった。 スタート直前に私の右隣にいた地元のランナーらしき選手の会話で、「前半は追い風のような感じだけれど、4km過ぎてからの後半は向かい風というか横風の影響が強くなりそうなので、後半が大変ですよ」という会話が聞こえてきた。 私の場合は、同じくらいの身長の選手に比べれば体重が多い方なので、向かい風には比較的有利に走ることが出来る。とはいえ、今日は天候を考えてペース配分が出来るほど体に余裕がない。 8時55分、ピストルが鳴り響きスタートする。アウトコースからのスタートで、予定通りブロックされることなく競技場を周回する。それでも飛び出しのスピードが遅いせいか、私の前には約30人ほどの選手がいる。競技場を一周してスタート地点に戻ってきた頃に、ようやく最後尾のランナーがスタートラインを通過している。最後尾あたりには、係員がロープを持って後ろのランナーと一緒に移動している。選手が交錯しないような配慮であろうが、10kmだけで2,000人ものランナーが競技場からスタートするので、競技場での周回はもうそろそろ限界。やめた方が良さそうだ。 競技場を出てから中央緑地公園内を少し走ると最初の1kmの看板が現れる。この1kmの通過が3分30秒。体感的には3分15〜20秒くらいであったが、15秒ほど遅いのは体調が思わしくなく疲労が回復していないことを現しているようだ。 昨年も出場している同じ年代のTさんが少し前を走っているが、少しずつ距離が開きだしている。もちろんこのままいかれたら今日は完敗。久しぶりの負けとなる。追いつかなければと思うが、今日は体が全く反応せずに徐々に離されていくのがわかる。脚の張りが強く、本当に今日は走りきれるのだろうかと走れば走るほど不安になってくる。今日は10kmにエントリーしたが、5kmくらいでも十分な体調だった。 中央緑地公園から出るとすぐに鹿化川が流れている。この川にかかる橋を越えると2km地点がある。3kmの看板は見落としてしまったが、JR四日市駅前を越えてから4km地点の表示が現れる。ここでタイム差を測ったところTさんとの差は14〜15秒の差に開いてしまった。 ここまでの往路は、風は追い風か若干の横風。道路の中央を仕切っているカラーコーンが飛ばされ、慌てて係員が拾いに行ったりしている場面も見られたほどの強風だった。
ここまで前を走っていた選手も何人かがペースを崩し、後退してきた。こちらは前半から飛ばしていくことが出来ないほど体調が悪かったので、決してペースを上げているわけではない。単に前を走っていた選手が勝手に落ちてきたという感じだった。彼らは序盤がオーバーペースだったということだろう。 また一時は15秒ほど開いたTさんの背中も、三滝川にかかる慈善橋を越えてからは徐々に大きくなってきた。最初は気のせいかと思っていたが、明らかに近づいている。前半は「今日の展開はまずいなぁ」と思っていたが、思わぬ展開でTさんを抜くことが出来そうな雰囲気になってきた。 三滝通には何かのお祭りなのか、露天が多く出店している。先週試走に来たときには全くなかったものだ。しかしながら今日はマラソンのために客が入っておらず、暇そうにしている露天の店の人も声援を送ってくれている。 またこの通りには非常に多くの桜の木があるが、こちらは昨日の強風で花がかなり散り、道路は花びらが散乱していた。 三滝通りに入って背中が近づいてきたTさんであったが、7kmあたりでとうとう追いつく。息づかいはよくわからないが、追い越しざますぐに追いつかれないようにペースを少し上げることにする。残りまだ3kmあり体調からして最後まで逃げ切れるか怪しいが、ここからは逃げていくしかないと覚悟をする。ちょうど若い年代の選手が数人いたので、ペースを維持するために彼らのペースに合わせることにする。結果的にはこの考えがよかった。8km、9kmと進み、肉体的にもしんどくなってきたところであったが、何とか彼らのおかげで競技場に無事戻ってきた。 最後は競技場に入ってから1周と100mでゴールとなる。残り200mでペースアップをするが、これは万が一追いつかれたときの対策だった。
本日の戦利品
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