第63回別府大分毎日マラソン大会 参戦記
 15回目の別大マラソンです。
 今年は15回目にして、「霧」という幻想的な気象コンディションに出くわしました。それもスタートから2時間ほども・・・。
 大会の前々日の大分・別府地方の最高気温の予想は20℃。前日には16〜18℃に修正されるものの、いくら温暖な大分・別府地方とはいえ、2月上旬の16〜18℃はマラソンを走るには暑すぎるコンディションになると覚悟をしていました。
 朝方まで降っていた雨は止み(ここまでは天気予報通り)、暑い日になると思いきやスタート直前まで霧が晴れる気配がありません。一番困るのはウエアです。このまま霧が継続すれば、気温は13℃くらいが継続されそうですが、霧が消えれば急激に気温の上昇もあるでしょう。アームウォーマーをすべきかどうか、手袋をすべきかどうか・・・。悩んだ末に決断したのは、ともに装着して走ることでした。結果的には、アームウォーマ無しの、手袋のみでちょうどいいような感じの気象条件でした。

 レースは昨年の反省を生かして、最初の5kmを抑え気味に入ったせいで、ト−タルとしてはタイムを昨年よりか1分ほどですが短縮することが出来ました。この参戦記を書いてるのが、レース2日後の火曜日の夜ですが、若い頃はレースが終わると一週間ほどは脚の張りが取れずにゆっくりしていましたが、今回は2日後でもあまり脚の張りが残っていません。それだけ体が進化したのではなく、体が(力を)出し切っていないために脚にとことんの負担をかけていないかもしれません。

 今回の記録で、向こう2年分のカテゴリー2の参加資格は確保できましたが、別大マラソンはカテゴリー3の参加資格しかなくなっても出場するつもりでいます。別大マラソンは、自分の中ではマラソン人生を歩んできた「証」の重要な要素ですので、「来るな!」といわれるまでは、何度も来たいと思います。沿道で応援していただいた、大分市民、別府市民をはじめとするみなさんありがとうございました。
 

 
●大会名 第63回別府大分毎日マラソン大会
●開催日 平成26年2月2日(日) 12時00分スタート
●コース
/大会要項
/プログラム
大分市高崎山・うみたまご〜大分市営陸上競技場(地図)、折返地点は別府市亀川バイパス

大会要項

プログラム

コースマップ
 それぞれクリックすると拡大します
●天 候   晴れ(霧)、13℃
●参加賞 Tシャツ、金券500円、温泉無料入浴券、高崎山入園割引券、フグ雑炊、スポーツドリンク(完走後)、バナナ(完走後)、フィニッシャータオル
●結 果 42.195km−2時間54分43秒(総合654位、男子652位)
距離 スプリット ラップ
5km 19分50秒 19分50秒
10km 39分41秒 19分51秒
15km 59分40秒 19分59秒
20km 1時間19分43秒 20分03秒
中間点 1時間24分07秒
25km 1時間39分57秒 20分14秒
30km 2時間00分26秒 20分29秒
35km 2時間21分59秒 21分33秒
40km 2時間45分03秒 23分04秒
ゴール 2時間54分43秒 9分40秒
●表 彰 なし
●過去の戦績
H25.2.3 第62回大会 2時間55分52秒 723位 (50歳)
H24.2.5 第61回大会 2時間51分53秒 512位 (49歳)
H23.2.6 第60回大会 欠場 (48歳)
H22.2.7 第59回大会 2時間46分59秒 336位 (47歳)
H21.2.1 第58回大会 30km棄権 (46歳)
H20.2.3 第57回大会 2時間43分50秒 214位 (45歳)
H19.2.4 第56回大会 32km棄権 (44歳)
H18.2.5 第55回記念大会 2時間43分11秒 149位 (43歳)
H14.2.3 第51回大会 25km棄権 (39歳)
H13.2.4 第50回記念大会 2時間44分40秒 251位 (38歳)
H12.2.6 第49回大会 2時間30分46秒 61位 (37歳)
H10.2.1 第47回大会 2時間32分54秒 81位 (35歳)
H 9.2.2 第46回大会 2時間36分58秒 57位 (34歳)
H 8.2.4 第45回大会 31km棄権 (33歳)
●交通手段等
【1月30日(木)/1日目】
徒歩 自宅 22:22 自由ヶ丘駅 22:35
地下鉄 自由ヶ丘 22:40 八事 22:48 (名城線)
夜行バス 八事 23:14 東京駅八重洲口 5:37
5:53
【1月31日(金)/2日目】
【皇居まわりJOG/都内で所用】
  飛行機 都内 大分
  バス 大分空港 大分駅前
  徒歩 大分駅前 ホテル
  【お土産購入/ラ・ガール大分 泊】
【2月1日(土)/3日目】
【午前練習/宿泊先移動(ラ・ガール大分→コモドホテル)】
主催者バス 大分駅前 13:22 ビーコンプラザ 13:56
【受付/ランナーの広場】
主催者バス ビーコンプラザ 15:09 大分駅前 15:47
【コモドホテル 泊】
【2月2日(日)/3日目】
  主催者バス 大分駅前 9:05 →  スタート会場  9:20  
【12時00分スタート 第63回別府大分毎日マラソン大会 2時間54分43秒】
主催者バス ゴール会場 15:48 大分駅前 16:08
【コモドホテルへ荷物引き取り/大分駅ビルで軽食】
JR 大分 16:38 別府 16:50
【入浴(海音寺温泉)/懇親会】
夜行バス 別府北浜 20:29 名鉄BC 7:25
20:25 7:40
【2月3日(日)/4日目】
地下鉄 名古屋 7:36 7:41 (東山線)
7:48 自由ヶ丘 8:07 (名城線)
徒歩 自由ヶ丘駅 8:07 自宅 8:20
※ 赤色の時刻は、実際に出発(到着)した時刻。青色の時刻は、出発(到着)予定時刻

●費用
参加料 8,000円  
夜行バス 3,630円 (八事〜東京駅八重洲口)
11,000円 (別府北浜〜名鉄BC)
飛行機 7,140円 (都内〜大分)
バス 1,500円 (大分空港〜大分駅前)
地下鉄 490円 (自由ヶ丘〜八事/名古屋〜自由ヶ丘)
JR 270円 (大分〜別府)
温泉入浴 0円 (海音寺温泉/無料券)
宿泊 3,300円 (ラ・ガール大分/1泊朝食付き)
5,190円 (コモドホテル/1泊朝食付き)
懇親会 6,300円 (ふぐ料理)
コインランドリー 600円 300円×2回
合 計 47,420  

●上位成績
【男子】
アブラハム キプリモ 24 ウガンダ 2゜09’23”
今井 正人 29 トヨタ自動車九州 福岡 2゜09’30”
白石 賢一 31 旭化成 宮崎 2゜10’36”
セルオド バトオチル 32 モンゴル 2゜10’59”
池田 宗司 27 ヤクルト 埼玉 2゜11’12”
幸田 高明 29 旭化成 宮崎 2゜11’21”
ジェイソン ムボテ 37 ケニア 2゜12’44”
木滑 良 23 三菱重工長崎 長崎 2゜12’48”
ゲセハン アベラ 30 エチオピア 2゜13’08”
10 ダニエル ジェンガ 37 ヤクルト 埼玉 2゜13’50”

652   加藤 一郎 51 名古屋市役所走友会 愛知 2゜54’43”

【女子】
山口 遥 26 AC・KITA 神奈川 2゜41’56”
金子 美雪 36 AC・KITA 東京 2゜53’35”
大庭 知子 40 霞ケ丘AC 東京 2゜55’42”
松本 久昌 36 東京 2゜59’03”
大八木 和佳子 35 輝走倶楽部 京都 2゜59’47”
奥永 美香 31 湯布院ハンモックAC 福岡 3゜01’01”
横井 仁香 37 愛知陸協 愛知 3゜01’27”
花岡 洋子 45 ルネサンスRC福岡 福岡 3゜02’20”
石塚 弓子 38 東京陸協 東京 3゜03’18”
10 永井 真友美 51 eA茨城 茨城 3゜04’17”

申込者数 3,698名 男子 3,483名、女子 215名
加者数 3,213名 男子 ?名、女子 ?名
完走者数 2,804名 男子 2,657名、女子 147名

大会前日

 今回は、金曜日に東京で所用があったため、大会の前々日である1月31日の夜遅くに空路で大分入りした。

 大会前日の2月1日(土)の午前中は、疲労抜きのために宿泊先のホテルからゴールの大分市営陸上競技場までの往復をゆっくり走った。特に終盤の約3kmの一番きついところを楽に走るイメージでジョグする。この日は天気もよく、また暖かな気候で温暖な九州・大分らしい日であった。
 一年ぶりにやってきた大分であるが、今回で15回目の大会出場となるので、見慣れた大分の街の景色は自分のふるさとを思い出すような感じである。特に大分川にかかる舞鶴橋は、別大マラソンの象徴であり、自分の中でもこの大会を一番イメージする場所でもある。何度やってきても変わらないというのは非常に安心感がある。自分の中で別大マラソンに対する印象というのは、そこにあるかもしれない。

レースの終盤のコース。府内城前が40kmポイント。右にそびえるのは大分県庁舎

大分川にかかる舞鶴橋。橋の中間辺りが41km地点

舞鶴橋から見たゴールの大分市営陸上競技場。写真の左手に見える照明設備があるところが競技場

 ただし昨年までと明らかに変わったところを1箇所発見した。
 それは、コース終盤の「昭和通り」交差点。ここには交差点の角の4方向からそれぞれ登ることが出来る歩道橋があったはずであるが、そこには歩道橋が無く視界が大きく開けていた。気のせいかと思いきや、交差点の四隅の歩道を見ると、やはり歩道橋があったと思われる部分のタイル(ブロック)が、外の部分とは全く違う色で貼り替えられていた。大分の知人に後で確認すると、どうも昨年の4月頃に撤去されたとのこと。15回目となるとこのくらいの変化に気がついてしまう。

舞鶴橋を左折するとすぐに残り1km地点

ここから大分市営陸上競技場へ入っていきます。

競技場の入口には、例年通り看板が設置されていました。

大分市営陸上競技場の正面玄関

今回初めて気がついたのが、歴代優勝者の碑。第60回大会の優勝者まで名前が刻まれています。陸上競技場の正面玄関の向かって右側にあります。

玄関を入ったところ。第63回大会のポスターがあちこちに貼ってありました。

ゴール付近の準備はまだこれからのようです。

中継車などもすでに待機

こちらは計時車。先頭ランナーの前を走るのでしょうか。

 午後からは、シャトルバスでビーコンプラザへ出かけ受付をする。前日受付が出来ないOさんの分も受付をする。また、ランナーの広場で使用できるチケットについては、Oさんが「使ってもいいですよ」と連絡してきたので、ありがたく使わせていただく。おかげで昼ご飯を我慢した分だけ、このランナーの広場では、いろんなものを食べることが出来た。
 ランナーの広場は、選手や家族向けのフードサービスといった面が大きい。あまり楽しむと帰りが遅くなるので、最低限の用事だけを済ませて、シャトルバス乗り場に並んだが、昨年同様、大分駅方面へのシャトルバスはなかなかやって来ない。大分駅からのシャトルバスをそのまま折り返し運行するような方法を採用しているようだ。あれほど早く並んだにもかかわらず、30分ほど待ったような気がする。来年こそは改善して欲しいところだと思う。

大分駅前からビーコンプラザへは無料のシャトルバスが出ています。

前日受付のビーコンプラザ。年々参加者が増え、非常に賑わっています。

前日受付の様子

自分のナンバーカードを確認します

この先がランナーの広場。通常はアリーナですね。

これがランナーの広場。今年で4年目でしょうか。この風景も定着してきました。
この2つのブースは、大会関係グッズがあるので、毎年のことですが人気でした。

参加賞のTシャツ交換所

毎日新聞の選手一覧(左)、ドールのバナナ(右)を無料で配布しています。

一杯500円の豊後牛カレー

今年はチケットが1,000円分あるので思い切って購入しました。

量はやや少なめですが、まずまずでした。

べっぷ焼きは、集客が今ひとつの感じでした。べっぷ焼きというのは、お好み焼きみたな感じのもの。250円

湯布院ぶた汁。これはなかなか美味しかったです。値段はやや高めかもしれませんが、こちらも250円

左側が「べっぷ焼き」、右が「湯布院ぶた汁」です。来年以降も毎年来る予定ですので、毎年少しずつ違うものを食べていこうと思います。

大会当日
 前日は早めに就寝したせいか午前6時前に目が覚めた。せっかくなのでホテルの屋上の露天風呂に入る。
 昨晩降っていた雨は止んでいたが、天候としては晴れてくる雰囲気はなかった。雨上がりは風が強くなる場合が多いので、雨上がりの日に走るのはあまり好きではない。今日はどんな天候になるのだろうか。露天風呂から空を眺めるがすっきりするような雰囲気はない。

 風呂から上がって部屋に戻ると、昨晩名古屋から夜行バスに乗ったと連絡のあったOさんから「7時半過ぎに大分入りした」とメールが来た。
 鉄人Oさん。0泊3日の強行軍。私は真似できないが、スタート前に少しでも体を休めることと、昨日受付した時の荷物を渡すためにホテルに来てもらうように連絡をする。以前もこんな感じでの荷物の受け渡しをしているが、当日やってくるOさんはタフだと思う。8時過ぎにOさんが部屋にやってきた。
 また、大分市内に宿泊している走友会のSマネージャーも、「会場まで一緒に行きましょう」と連絡が入ったので、午前9時にホテルのロビーで待ち合わせをすることにした。アウェイの場所では知人が多い方が心強い。

 午前9時頃ホテルを3人で出発する。ホテルからシャトルバス乗り場まではわずかな距離だ。シャトルバス乗り場には選手が多く並んでいたが、ちょうどいいタイミングでバスに乗車することが出来た。スタート場所のうみたまごまでは、ここから15分ほど。大分駅前から午前9時過ぎに出発したのシャトルバスは、ほどなくスタート場所の「うみたまご」に到着した。毎年毎年参加者が増えてきているので、うみたまごは多くの人でごった返している。

 Oさん、Sマネージャーそして私もカテゴリー2なので、同じテントで準備をする。Sマネージャーは訳ありで、非常にリラックスしている。Oさんはサブスリー、私は2時間50分切りか少なくとも昨年よりは早く帰ってくることが目標としている。
 天候は、なぜか霧。雨上がりにもかかわらず不思議と風は吹いていない。風が吹いていないから霧が出ているのであろうが、この天候がいつまで続くのであろうか・・・。太陽が昇ってくると霧は通常消えていくので、この天気が走り終わるまで続くとは思えなかった。

 この日一番考えたのが「ウエア」であった。
 主催者の発表したこの日の気温は13℃。寒くはないが、暑くもない。太陽が顔を出していないのでやや肌寒いが、太陽が顔を出せば気温は一気に上昇するだろう。最後まで悩んだのがアームウォーマーをするのか止めるのか。最悪、暑くなれば外して捨てればいいだろうということで、手袋もアームウォーマーも装着して走ることにした。決断をしたのは、荷物を預ける直前だった。それだけ、この日の天候は「霧」という特異な天候だったということだった。

カテゴリー2の更衣テント。午前9時30分頃にやってきたので、比較的空いていました。

テレビ局の取材などが行われています。

うみたまご前の歩道橋の下は、別府自衛隊の生演奏場所です。

うみたまご前の歩道橋から別府方面を見たところ。霧で全く別府の市街地が見えません。

こちらは同じ場所から見た大分方面。第1折り返しから戻ってくると約18km地点になります。

スタート直前
 11時20分を過ぎるた頃から会場の雰囲気は慌ただしくなる。スタートとゴール地点が異なるので、荷物を預けなければならない。荷物預けは11時00分から11時35分までとなっている。
 今日は霧の天候で気温も13℃程度。走るための格好となっても著しい寒さを感じることがないので、スタートまでの約30分間、ランシャツランパンの出で立ちでもあまり支障がないが、雨など降ったらひとたまりもない。

 仮設トイレで用を済ませて、集合場所に並んだのは11時40分だった。私はどちらかというと遅い方で、大半の選手は既に集まっていた。プラカードを持った女の子が立っているだけで、特段コールをするわけでもない。

 11時50分を過ぎると別大国道へ移動が始まった。カテゴリー1、カテゴリー2の選手はうみたまご側から別大国道へ入るので、交差点を右折するような形になる。私の並んだ所定の位置が、走る方向に向かって左側となるので、右折をする際には小走りで曲がらなければならなかった。そのせいもあって行列の「行」の並行が大きく崩れ、私の右横の方にはナンバーカードの1000番近くの選手まで来ていた。
 これだけの大人数となるとスタート時のロスタイムは避けられない。このコースになってから数回は、このスタート後のペース配分に失敗しているので、今回は焦ることなく走ろうと考えていた。
 前方には、テレビ中継用の無人のカメラが上下をしながらこちらを撮影している(ようだ)。私もまわりの選手も手を振って応えるが、米粒ほどの大きさにしか映らないだろう。いよいよスタートの時間が迫ってきた。しかし一向に霧は晴れる様子もない。

スタート地点そばの大会看板。スポンサーさんの名前が連なっています。

ここがスタート場所。ここからまずは別府市街地を目指します。

こちらは進行方向からスタート地点を見たところ。後方は、うみたまご前の歩道橋。

スタート前にウォームアップする選手たち。相変わらず霧です。

スタート前に預けた荷物をゴール地点まで運んでいく自衛隊のトラック。ありがとうございます。

荷物を預ける選手たち。雨降りでなくて良かったです。

荷物を預ける直前の私。アームウォーマーと手袋をこの後装着しました。

レース
 12時ちょうどに号砲が鳴り響く。ラインナップとしては52列目なので、十分にピストルの音は聞こえた。

 カテゴリー1からカテゴリー3まで全体としては約250列ある。52列目というのは、比較的前の方でありスタート地点まで15〜20m程度の距離であるものの、スタートラインを通過するのに今回は11秒を要した。当然ロスタイムであるが、このことを折り込んでレースを組み立てていかなければならない。以前は、この11秒のロスタイムも許せなかったのであるが、急にスピードアップし後半で1分も2分もタイムを落とすくらいであれば、最初の11秒を気にしない方がいい。

 また、スタートラインを越えればすーっと走れるようになるかというと全くそんなことはない。前には私よりも持ちタイムの良いランナーが立ちはだかるように走っているので、急激なペースアップは出来ない。ウォーミングアップのつもりで序盤は走っていかなければならない。わかってはいるが、割り切るには勇気がいる。

 今回1kmの通過が4分16秒。スタートのロスと序盤の徐行運転でこんなものだろうか。
 1kmを越えた頃から徐々に走りやすいペースになりだした。2kmの通過は8分11秒。そして3kmにおいては12分00秒となった。5kmを20分弱くらいで走るにはちょうど良い感じのペースになってきた。

 別府北浜の少し前から沿道が賑やかになってきた。人口密度の高いところに入ってきたということだ。毎年のことであるが、別府市民のみなさんの応援は賑やかである。15回目の出場となる今大会であるが、昔から変わらない声援がありがたい。

 別府北浜を過ぎて、最初のチェックポイントである5kmの「富士観ホテル前」の通過は19分50秒。 序盤のロス分を挽回した感じである。最初の5kmだけは20分を少し越えるタイムでも良かったかもしれない。昨年、一昨年に比べれば遅いペースではあるが、体には少しばかり余裕があるように感じた。

 6km付近では大分県庁OBのUさんがいた。私を探していたようであったが、気がついた雰囲気がなかったので走りながらこちらから声をかける。昨日電話で「1kmあたり4分くらいのペースで行きますよ」と伝えておいたが、Uさんのいた6km地点は24分弱で通過していった。まずまず予定通り。ここまでは有言実行だ。

 大分競輪場を過ぎて、約9km地点で折り返しを迎える。昨年は、ここから追い風となったが、今年は特に大きな風向きの変化は無い。ただし、スタート時の装備としては、少々暑く感じたので、折り返しくらいからは、装着していた手袋を外す。本来であれば、アームウォーマーの方を外したかったのであるが、左腕のアームウォーマーは腕時計の下に装着したこともあり外せなくなっていたので手袋だけを外し、手袋を握りながら走ることにする。幾分か涼しくなり、体全体としては、適度な体感温度となった。

 10kmの「上人ヶ浜交差点」の通過は39分41秒。この5kmの通過は、19分51秒。まずまず予定通りである。
 12km付近の歩道橋にて、再び大分県庁OBのUさんに会う。歩道橋を渡って反対側に移動してきたのであろう。今度は、ばっちり目と目が合う。昨年は、ここで写真を撮ってもらったが、今年はどうであろうか。

 15kmの「東別府駅前」の通過は59分40秒。この5kmの通過は、19分59秒。辛うじて20分を切ってはいるが、ここまでは当初の予定通り。イメージ通りに今年は進んでいる。

 しばらくは別府湾を左手に見ながらレースが展開する。今日は本当に霧が濃いので、遠くまでを見渡すことが出来ない。前方を走る選手を見ながら当分の間は走らなければならないだろうか。
 18kmで、スタート地点に戻ってきた。スタート時には右手に見ていた「うみたまご」が左手に現れてくる。この先は、別大国道のカーブがきつくなるために、道路に傾斜を作っている。カーブの内側が低く外側が高い。いわゆる「バンク」が出来ているのでやや走りづらい。前方の集団は、最短距離を走ることも無く走っているが、こちらはなるべく遠回りしないように極力カーブの内側を走っていく。この辺りから序盤のペースの維持がきつくなってきた。自分の体感を守りペースよりも強度を維持するように心がける。

 仏崎の20km地点を1時間19分43秒で通過。この5kmは20分03秒。
 とうとう、5km当たり20分を超えてしまったが、ペースとしてはまずまず。もう少し行けば、別府湾を左手に見る景色に別れを告げて大分の市街地に入っていく。ただし、この当たりから、左足の裏にチクリチクリと痛みが走るようになった。マメかもしれないが、今さら何ともすることは出来ない。

 大分市内に入って、左の方から「かとうさ〜ん」という声援が聞こえた。しかし時既に遅し、振り返ることも出来ずに走ってしまった。場所からすると、大分県庁のIさんだったのであろうか。

 浜町の25km地点では1時間39分57秒。この5kmは20分14秒を要したが、ここまで平均すれば辛うじて20分/5kmのペースを維持していることになる。
 この後、大分川にかかる弁天大橋を上り下りするが、弁天大橋からは斜め右方向に、ゴールの大分市営陸上競技場が見えてくる。例年、体調が悪かったりすると、諦めて陸上競技場に向かう選手がちらほら見えてくるところだ。今日の私は元気で余裕綽々とまでは言わないが、今にもギブアップするような体調でも無く、陸上競技場に吸い込まれる誘惑を振り払うことが出来る。
 ただしこの辺りから、気になりだしていた靴底の痛みがはっきりとマメであることが自覚できてきた。まだ10km以上も残っている。今からは何も出来ないが、マメの影響でのペースダウンだけは何としても避けたいところだ。


左足に出来たマメ。長径4cm×短径3cmくらいの楕円形。血も少し混じっていた(翌日撮影)
 大分市営陸上競技場の横を通り過ぎ産業道路に入る。以前のコースにおいては、競技場を周回後に取り付け道路を経由し序盤に走っていたところである。第58回大会以降の新コースでは、弁天大橋を越え26km以降が産業道路になる。左手には九州電力、JXの製油所などの工場群が見えてくる。

 30km地点は新日鐵住金正門前(実際には、正門を過ぎた先に30km地点がある)。2時間00分26秒で通過。とうとう20分/5kmのペースを越えてしまった。マメも確かに気にはなるが、それよりも脚の疲労の方が気になりだした。終盤まで脚が持つような練習が出来ていないので、やむを得ないと言えばそれまでであるが、ここ数年は30kmを過ぎてからが鬼門になっている。
 霧はこの辺りからすーっと消え、この日初めて青空が見え始めた。天気とは裏腹に、脚の疲労は蓄積するばかりだった。

 9kmの折り返しから32km付近の三海橋西交差点まで約23kmを直線的に走ってきたが、ようやくここで右折をする。序盤の右折左折はアクセント的で気分転換になるが、終盤の右折左折は、体が硬直してきているので肉体的にきつく感じる。
 今年に限って言えば、加えてこの三海橋西交差点を右折するときに、左足に出来ていたマメが、靴の中で見事にスライドし、一瞬激痛が走った。「マメが破れたか?」と思ったが、ここまできてマメごときでリタイアなど出来ない。(ゴール後に確認したが、マメは潰れていなかった)

 しかしながら、この後のペースダウンは大きく35kmで2時間21分59秒(21分33秒/5km)、40kmで2時間45分03秒(23分04秒/5km)とジョギングのペースに近づいてきた。こうなってくるとゴールタイムは全く読めない。

 浜町交差点を左折した辺りからは、この大幅なペースダウンのせいで、後続のランナーに次々と抜かれ始めた。大分市民のみなさんの声援が大きくなるにもかかわらず、走りは重くなるばかり。

 大分川にかかる舞鶴橋を越え、残り1kmくらいからはゴールをイメージすることが出来たので、気分だけはペースアップした。

 大分市営陸上競技場の入口では北九州市のYさんが沿道から声を掛けてくれる。残り400mほど。端から見ると、情けないくらい脚が上がっていない走りになっていたと思うが、競技場での400mは歯を食いしばってゴールに向かった。2時間54分43秒。1年に1回のフルマラソンは終わった。昨年よりも約1分タイムは縮めたもののの、目標の2時間50分切りには遠く及ばなかったものの、向こう2年間の出場資格は確保できた。再度、練習計画をを組み直して、来年こそは2時間50分切りを達成したいと感じた次第である。

ゴール後のカテゴリー2の更衣室。選手それぞれの想いを語っています。

今年も陸上競技場の外に、ふぐ雑炊の販売所が設けられました。選手は無料です。

ゴール後の疲れた体には、最高のランチです。ポン酢をかけると更に旨みが増します。

県庁クラブのH庄さん。今年もサブスリー達成!お疲れ様でした。

アフターレース
 大分へやってくるもう一つの楽しみは、レース後の飲食だ。最近は、このために、一年に一度のフルマラソンをこの大会に合わせているといっても過言ではない。

 今年も別府市内で旧知の知人との懇親会を計画した。
 今年は、口づてでふぐ料理がリーズナブルで食べられるという噂が広がったせいか、この会の参加者が10人(私、消防のO形さん、走友会からH部直さん、Sマネージャー、K井塚さん、K井塚さんの知人2名、県庁クラブからA達さん夫妻、H比野さん)+2人(大分県庁)の合計12名とこの会始まって以来の大人数となった。賑やかなのは結構であるが、直前まで参加者が確定せず、大分県庁OBのUさんには迷惑をかけてしまった。

 それにしても今年もふぐ料理は最高であった。
 今年は例年より飲んだ量がやや多かったこともあるものの、飲み代を入れても7,000円でお釣りが来るほどで、みな満足していった。少々飲み過ぎたこともあって、全員での記念撮影を忘れてしまった。(すみません!)
 「来年もまた別大マラソンへ!」と誓い会はお開きになった。大分県庁OBのUさん、応援してくださった大分県庁のIさんありがとうございました。そうそう、Iさんは、3月末で定年退職ですので、今回の懇親会はIさんの送別会も兼ねました。

今年は海音寺温泉で汗を流しました。数年前に建て替えたこともありきれいですが、脱衣場が狭く選手で混雑していました。

懇親会の料理。ふぐ刺しから始まって、唐揚げ、ふぐ鍋、ふぐ雑炊、ひれ酒と一通りのコースで4,000円程度ですよ。コスパは最高!(バナナは、ゴール後にいただいたものでこの店の料理ではありません。)