第21回フレンドリー・デュアスロン磐田大会 参戦記 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
景色の変化 この大会の出場は実に9年ぶりとなる。 それまで、3位−4回、4位−1回と上位には絡んでいたが優勝には手が届かなかったが、9年前のこの大会で、とうとう念願の総合優勝を成し遂げた。メジャー大会ではないが、総合優勝ともなればそれなりに達成感はある。その地位に満足したわけではないが、諸般の事情もありこの大会のみならず、トライアスロンから少し足が遠のいてしまった。 今年はトライアスロン界に復帰する大きな目標があり、その前哨戦としてこのデュアスロンを選んだ。6月以降にトライアスロンのレースを始めるにあたって、5月末の時期に開催するこの大会は、仕上がり具合を確認するのにはちょうどいいタイミングで開催される。 過去に6回出場していることもあり、会場の位置もコースについても9年ぶりの出場でも全く問題は無かった。というか「そういうつもり」で家を発った。 東名・浜松ICを降り一般道を南下する。ナビの指示通り走るが、9年前と景色はあまり変わらないような気がする。国道1号線を左折し国道150号線に入り、天竜川に近づくにつれて景色の大きな違いに気がつく。徐々に大きな風力発電のプロペラが目の前に近づいてくる。否が応にも視界に入ってくるといった方が良いのだろうか。調べたところ、この風力発電の施設は「竜洋しおさい風力発電所」と「磐田ウインドファーム」という2つの発電所だそうだ。太平洋に面した風の強いところに立地しているので、これらの風力発電で大きな発電量が期待できるあろう。 もう一つ大きく変わったのが、会場のスズキ竜洋テストコースの北側に大きな施設ができたこと。テストコースの北側には以前から建物があったものの、9年ぶりにやってきたところガラス張りの非常にきれいな建物が追加され建設されていた。これが「スズキ二輪技術センター」なるものか? いずれにしても、前回ここにやってきてから9年も経過しているので、街の風景が何らか変わってもおかしくないが、この2つの大きな変化には少々驚いた次第である。 準備 会場駐車場に到着したのは午前7時30分。スタート時間は午前9時30分なので2時間ほど時間があるが、受付は午前8時まで。8時15分からは競技説明会があるので、時間があるようで意外と時間が無い。駐車場でタイヤに空気を入れ、また、ボトルにドリンクを入れ自転車を引っ張って会場に行けば、時間は8時少し前になっていた。今日はトライアスロンでないので、ボディーナンバリングはないものの、受付でもらったナンバーカードをナンバリングベルトに安全ピンで留めるなどの準備が必要で、意外とやるべきことが多い。もちろんトイレもすませておかなければならない。 また、バイクラックに自転車をセットし、第1ラン→バイク、バイク→第2ランのトランジットの練習をする。トランジットのミスは時間の浪費となるので、間違えないように気をつける。バイクのギア、ヘルメットの位置など、久しぶりのデュアスロンなので一つずつ、手順を間違えないように気をつけながら事前準備をする。競技種目が途中で変わるため、デュアスロンやトライアスロンでは必ず発生するのが「トランジット」。自分のバイク位置などがわからなくなるとトランジットが致命的なロスになるので、細心の注意を払って準備をしなければならないのはいうまでもない。
第1ラン 競技説明会が終了し、Mタイプが8時45分、Sタイプが8時47分にスタートする。自分が出場するLタイプは9時30分スタートなので、MタイプやSタイプのバイク競技がほぼ終わる頃の時間を見計らってのスタート設定となっているようだ。 9時10分を過ぎるとSタイプの選手が、9時20分を過ぎるとMタイプの選手がゴールを始める。もう少しでLタイプのスタート。9年ぶりのスタートでワクワクする反面、どの程度で走ることができるのか、バイクでメカトラブルなど発生しないか、心配をし出したらキリがないがあれこれと考えてしまう。 9時20分くらいにスタート場所へ行く。スタート場所には約150人ほどの選手がいる。マラソン大会と比べれば小規模ではあるが、かといって少人数だからやすやすと上位に食い込めるというものではない。 スタート場所では、進行方向に向かって右側の方がやや空きがあったので、その右側の最前列に並ばせてもらう。9年ぶりの出場で最前列とはやや厚かましい感じもするが、意気込みだけでも勝って欲しいところ。 9時30分ちょうどにピストルが鳴り、一斉にスタートをする。9年前と一番違うのが、スタートしてから私の前を走る選手の多さだった。自分ではガンガン走っているつもりでも、ペース的には大したことがないようで、スタートしてしばらくは私の前にざっと20人ほどの選手がいた。全選手が約150人ほどで、そのうち20人ほどが前を走っているので割合としては13%ほどの数となる。しばらくしたら、何人かが落ちてくるだろうと思っていたが、意外や意外に落ちていくのは自分の方であって、第1ランから苦戦が始まった。 第1ランの前半は背中から風を受ける追い風で、コースの中間くらいから向きを西に変えるが、このあたりから徐々に向かい風になり出し、第1ランからドラフティング状態になってしまった。9年前とは比べものにならないほど、苦戦をしてトランジションエリアに入っていくこととなった。
バイク トランジションエリアには、私を含め数人がなだれ込むように入っていく。次の種目バイクへ移る。 スズキの竜洋テストコースは、一周約6.5km。コースには若干の起伏があるものの、大きくペースを落とすような起伏ではない。そこで、最初に出場した第5回大会を除いて、この大会ではバイクシューズを使用せずに、ランニングシューズのままでバイクをこなしている(もちろんペダルも交換している)。坂がないので引き足を使うことがほとんど無く、踏み込むだけである程度走れてしまうということだ。仮にバイクシューズでもランニングシューズでも、タイム的に差がなければトランジットでシューズを履き替える時間が節約できるという考えだ。 これまでは、この戦法でそこそこ結果が出ていたものの、この日に限っては完全に戦術のミスとなってしまった。というのも、コースが変わったわけではなく、この日吹き荒れていた西風による影響があまりにも大きかったからだ。 トランジットは、予定通り素早くできてよかったのであるが、コースに入ると東から西へ向かうときには強風のためにバイクが進まず、スピードも25km/h程度まで大きく落ち込んでしまう。「引き脚がきけば少しは展開が変わったかもしれない」と思ったが、後のまつりだった。 序盤は、ランは得意だけどバイクは苦手らしき選手を数人抜いていくものの、逆にランは苦手だけどバイクは得意という選手に抜かれ一進一退が続く。2周目に入ると周回遅れの選手も混じって、コース上では順位が全くわからない状態になってしまった。この日はとにかく西から吹きまくる強風に最後まで苦しめられた。
第2ラン 冴えなかったバイクを終えて、最後の種目第2ランに移る。 バイクフィニッシュで少し前に先に入った選手をトランジットで抜く。ようやくランニングシューズの効果を発揮する。また、前方100mほど前に一人の選手を見つける。第2ランは選手と選手の間隔が空いていることが多いので、目の前にいる選手を目標に一人ずつ抜いていくしかない。 1kmほど走ったところでこの選手に追いつき追い抜いたものの、その次に目の前に現れた選手はゴールが近づいて遠くにかすかに見える選手のわずか一人だった。バイクで差をつけられてしまい、第2ランで順位を稼ぐことができなかったということと、ランでの走力が前回出場したときと比べて大きく下がっていることが原因だろう。 9年ぶりに出場したこの大会。結局、総合14位でのゴールだった。目標の8位まであと6人。タイム差は3分27秒。歳を重ねて体力も低下していくばかりで、この3分少々のタイム差を縮めて行くのは容易ではないが、チャレンジャーであると思えば怖いものなし。来年は53歳となるが、一年かけてこの3分27秒を埋める方法を考え実践していきたいと思う。
本日の戦利品 今回は入賞すらしていないので、参加賞と抽選会であたった賞品を掲載します。
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