2014とよね・みどり湖ハーフマラソン 参戦記
 国盗りも沖縄県を残すのみ。国盗り以外は少し地元に戻って地元の大会を優先しようという狙いで、今回この大会にエントリーしました。何年か前からこの大会が開催されているのは知っていましたが、今年で何回目でしょうか。
 
 豊根村は、長野県、静岡県との県境に位置する愛知県では東北端の小さな村です。
 この村の面積は約156万平方km。私の住んでいる千種区が18.23平方kmですので面積は8.5倍。人口は、豊根村がやく1,200人ですので千種区の16万3,500人と比べるとわずか0.7%ほどです。愛知県ではもちろん、人口の一番少ない地方自治体です。
 豊根村役場の標高は526mですので、高地ではありませんが準高地ですので、平野部より紅葉が少し早いのが特徴です。この大会の開催も、紅葉の時期に合わせたものだと知人から教えてもらいました。人口が少ないだけあって、観光に依存するウエイトが高いのもこの村の特徴であります。

 さて、大会の方ですが、過去最高の830人のエントリーになりました。マラソン人気ということもあるのでしょう。村役場の駐車場は早々に一杯になり、指定駐車場の豊根村立豊根小中学校に自動車を停め、シャトルバスで役場まで移動。大会会場は非常に賑わっています。この大会のメインは、みどり湖を堰き止めている新豊根ダム近くまで行って折り返すハーフマラソンです。練習の兼ね合いもみて、私は10kmにエントリーしましたが、ハーフマラソンにエントリーした人たちは443人と、エントリー者の半数以上です。十分に練習が出来ていたらハーフマラソンにエントリーしたかったですね。

 そのレースですが、序盤から同年代らしき選手に付いていくものの3kmほどでこちらが遅れだし、それ以降は単独走になってしまいました。距離表示の正確さはさておき、ゴールタイムはさっぱりで、これからのシーズンに向けて不安が残る結果となってしまいました。10月は忙しく、十分な練習ができなかったという反省があっても、もう少し頑張らねばと思った次第であります。
 
●大会名 2014とよね・みどり湖ハーフマラソン大会
●開催日 平成26年11月2日(日)
●コース
/大会要項
/プログラム
とよねドーム前 発着(愛知県北設楽郡豊根村) 地図

大会要項

プログラム

コースマップ


コース高低差

スタート・ゴール付近
コースガイドはこちら
●天 候 くもり、15℃くらい
●参加賞 Tシャツ、芋煮(引換券)、湯〜らんどパルとよね温泉入浴割引券
●結 果 38分15秒(10km) (10km 50歳以上男子 第2位、総合第6位)
●表 彰 賞状、盾、南三陸産海産物詰め合わせ(ワカメ、コンブ、結びコンブ、ホタテ)
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
(往路) 自宅5:27〜(一般道)〜(猿投グリーンロード)〜(一般道)〜7:23指定駐車場(豊根村立小中学校)7:37〜(シャトルバス)〜会場7:40
(復路) 会場駐車場13:22〜(シャトルバス)〜13:25指定駐車場(豊根村立小中学校)13:36〜(一般道)〜(猿投グリーンロード)〜(一般道)〜自宅16:14
●費用
参加料 2,500円  
燃 料 2,646円   188.7(km)/10.7(リットル/km)×150(円/リットル)
有料道路 410円
 (八草IC  力石IC  0円 : 午前6時前に通過に付き無料)
 (枝下IC  八草IC   410円)
合 計 5,556円  
●種目、参加者数(申込人数) 及び 各部優勝者。5km 男子50歳以上は6位まで (★は加藤が参加した部門
【21.0975km−9時30分スタート
区分 参加者数 優勝者氏名 年齢 住所 記録
一般男子 252人 内田 恵司 41 愛知県岡崎市 1゜18’34”
男子50歳以上 107人 原田 高志 50 愛知県豊田市 1゜16’46”
一般女子 61人 都築 佳美 44 愛知県岡崎市 1゜34’59”
女子50歳以上 23人 高岡 聡子 51 静岡県菊川市 1゜42’43”
【10km−9時50分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 年齢  住所 記録
一般男子 64人 三沢 健 43 長野県飯田市 33’30”
男子50歳以上 50人 山本 嘉昭 57 静岡県湖西市 37’18”
加藤 一郎 52 愛知県名古屋市 38’15”
加藤 昭宏 52 静岡県浜松市 38’57”
一般女子 41人 土肥 結希乃 18 愛知県新城市 46’19”
女子50歳以上 17人 中田 弘美 55 静岡県浜松市 41’00”
【5km−10時00分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 年齢 住所 記録
一般男子 50人 金田 芳輝 43 愛知県豊橋市 17’44”
男子50歳以上 26人 宮野 誠吾 57 静岡県浜松市 18’21”
一般女子 37人 川島 悦代 45 静岡県浜松市 20’35”
女子50歳以上 13人 原 典子 55 愛知県豊橋市 24’16”
小学生男子 26人 大谷 友哉 11 愛知県新城市 18’39”
小学生女子 10人 庄田 美有 10 愛知県豊橋市 21’23”
中学生男子 16人 菅沼 秀太郎 14 愛知県新城市 18’26”
中学生女子 6人 遠山 あゆみ 14 愛知県豊橋市 20’53”
ファミリージョギング 31人 表彰なし
総合計 887人  

豊根村
 北設楽郡豊根村は、愛知県にある2つの村のうちの一つの村。県庁所在地の名古屋市から遠く離れた人口約1,200人の小さな村。典型的な過疎の村と言っていいだろう。
 愛知県にあるもう一つの村は「飛島村」で、こちらは同じ村でも港湾や工場が多く立ち並ぶ経済的には豊かな村。飛島村の話はわが職場でもよく聞くが、とにかく住民には恩恵が多いことで有名だ。同じ村でも、収入に対する交付税の割合を比べても一目瞭然。豊根村に至っては4割が地方交付税によるものなので、村だけの税収では何ともならないことがよくわかる。反対に飛島村の収入に対する地方交付税の割合は1%程度で、名古屋市とほとんど遜色がなく、「村」が豊かであることが数字の面でもよくわかる。

 話を戻す。
 この豊根村の面積は約155km。豊川市の面積が約160kmで豊根村に比較的近いが、豊川市は人口が18万人強。人口自体が二桁、人口密度に至っては三桁も違ってきている。広い土地に住む人が限られていることがよくわかる。
 村の活力を上げていくのは、やはり人口を増やしたり、村を訪れる人を増やしていくことに尽きるだろう。そういう意味では、この「とよね・みどり湖ハーフマラソン」は、その手段の一つとしては良いものであると思う。最近は県庁所在地を中心とした都市型マラソンが人気であるが、この山奥の自然溢れるところで開催されるマラソン大会もひと味違った形があって面白いと思う。参加者が順調に増えていることからもそのことがよくわかる。
  面積(km 人口(人) 人口密度
(人/km) 
歳入
(百万円)
地方交付税 地方交付税
/歳入(%)
豊根村 155.91 1,180  7.6 2,567 1,004 39.11
名古屋市 326.43  2,275,824 6,971.9 1,021,910 7,682 0.75
千種区 18.23 163,522 8,969.9
豊川市 160.75 181,173 1,127.0 59,791 6,709 11.22
飛島村 22.53 4,490 199.3 5,282 53 1.00

コース紹介(コースガイド)こちらを参照してください。

レース
 今大会の会場はとよねドーム。東京ドーム、ナゴヤドームなどをイメージすると「??」と思うかもしれないが、確かにドーム上の建築物であることには間違いない。豊根村役場のすぐ北にあるが、全天候型でちょっとしたスポーツをしたりイベントを開催するのには適していると思う。

 今回の全種目のエントリー人数は887人。都市型マラソンと比べると桁違いに少ない人数ではあるが、会場の人口密度からすると閑散とした感じは全く感じられない。むしろ、選手とその家族を含めれば1,000人程度の人が集まっていたかもしれない。村の人口が約1,200人なのでほぼ村の人口に匹敵する人数だ。

指定駐車場の豊根村立豊根小中学校のグランド。もう一つの駐車場の村役場付近の駐車場は早々に満車になったようです。

指定駐車場から大会会場のとよねドームへはシャトルバスが運行されます。

こちらがとよねドーム。普段はゲートボールで使用しているのでしょうか。右側の茶色の建物は豊根村役場。

別の角度からみたとよねドーム。

受付場所は、村役場の裏の駐車場?です。

 メイン種目のハーフマラソンのスタートは9時30分。こちらはエントリーが443人のため、それなりにスタート地点では混雑した感じだ。とはいえ、大規模大会に比べれば早々に場所取りで並ぶ必要もないので、スタート前のストレスは低い感じだ。
 私の出場した10kmはハーフマラソンのスタートの20分後のスタートだ。こちらはエントリーが172人とハーフマラソンの3分の1程度なのでスタート場所の混み具合としては、まったくストレスがないものと言っていい。

 9時50分にピストルの合図でスタートする。
 スタートしてから50mほどでいきなり村民ホール横を右折し、さらにその50mほど先を左折し一般公道に出る。すでにこの時点で私の前を走るのは5人ほどであった。

ハーフマラソンの先導はこのオートバイ。村民の方でしょうか?

スタートを待つハーフマラソン部門の選手たち

9時30分にスタートしたハーフマラソンの選手たち

エントリーは443人と大規模マラソンに比べれば少ないですが、人口1,200人の村では大人数です。

本日のタイム(参考)
距離 SPLIT LAP 5kmごと
1km 3’29” 3’29” 18’45”
2km 7’12” 3’43”
3km 10’57” 3’45”
4km 14’46” 3’49”
5km 18’45” 3’59”
6km 22’36” 3’51” 19’30”
7km 26’30” 3’54”
8km 押し忘れ
9km 34’21” 7’51”
ゴール 38’15” 3’54”
 今回のコースは、豊根村役場ととよねドームの間がスタート・ゴール。5km部門、10km部門、ハーフマラソン部門とも、それぞれの距離の半分を行ったところで折り返し戻ってくる単純往復コースという設定。ただし、最初の2kmくらいまではやや下った感じで、その後は微妙にアップダウンがあるというコースであるが、山間部で比較的平坦に近いコースを確保できるというのは奇跡的かもしれない。

 レースは序盤から3人ほどが先に走っていってしまったが、私はその後の4位グループで走っていた。そのうちの一人は、風貌からして私と同年代のランナーのようだった。今回はナンバーカードの支給が一枚であり、体の全面(胸付近)に付けるため後ろからでは、ランナーの年代の判別が出来ない。こうなると雰囲気で探るしかない。とはいえ、いちいち前に出てナンバーを確認するような作業はしない。ペース的にはやや速めかなという感じで、3kmほどすると私が付いていけなくなり始め、後退することとなる。
 その後は、後続から来たランナーに一人抜かれ総合で6位に後退する。久しぶりのレースで、レース感もいまいちな感じだったので、無理にペースを上げることなくこの日は大人しくレースを進めていった。

 折り返し地点が近くなってくると、既に折り返したランナーが順に現れたが、私の前を走るランナーはいずれもばらけており、みな単独走になっていた。18分45秒で5kmを折り返す。思っていたよりもかなり遅いタイムだった。
湖畔道路を走るランナー

 この後は、4位、5位を走るランナーを前に見ながら走るが、みどり湖の湖畔道路が右に左にと曲がるため、徐々に前を走るランナーとの距離も離れだし終盤は見えなくなってきてしまった。
 7.5kmを過ぎると、10時ちょうどにスタートした5km部門の選手が折り返していく。ここで多くの選手と合流することとなり、賑やかになった反面、少々抜きづらくなった。
 最後の1kmくらいはやや登っているのが走っていても十分感じることが出来た。終盤は登り基調なのでゴールタイムは期待できない。徐々に茶色のタイル張りの豊根村役場庁舎が見えてきた。

 38分15秒。これが今日のゴールタイム。
 体調が決して悪いわけではないが、10月にあまり練習が出来なかった余波がしっかりタイムに現れていた。このタイムでは年代別とはいえ、優勝を競うには寂しいタイムだった。
ゴールは近いですよ〜!

ゴールするランナー。紅葉を楽しみながら走ることが出来るコースは良いですね。

ゴール後はナンバーカードに装着されたタグの回収。

その先には給水所が設営されています。

記録証は、とよねドーム内で発行されます。流れはスムースですね。

番外編
 今から30年近く前のマラソン大会としては、「走らせてやる」的な大会が多かった。市町村のイベントというところも昔からあったが、陸上競技のロードレース的な大会もそれなりに多く、主催、主管が地域の陸上競技協会の場合はこの色合いが濃かった。

 最近は、ランナー人口が増え、マラソンを陸上競技として捉えるのではなく、レジャー的な要素で始める人も少なくは無い。そのせいであろうか、「走らせてやる」的な大会では人が集まらず、多くの大会は市町村のイベントとしての位置付けに変わってきた向きがある。
 各マラソン大会が、陸上競技であるか否かにかかわらず、賑やかであった方が楽しいに決まっている。競技指向のランナーであっても、ホスピタリティーに溢れる大会の方がいいのは当然であろう。

こちらはソフトクリーム屋さん。子どもが多かったですね。

ここは豊根村が応援している南三陸町のものを扱っていました。左側は牡蠣ご飯の販売。

そしてこちらは南三陸町から届いたホタテを焼いています。大アサリのように貝殻ごと焼いていました。人気で行列が出来ていました。

こちらは後で紹介する「ポップコーン用とうもろこし」と「とみやま茶」。いずれも地元の特産品です。

こちらは焼きそば、たこ焼き、唐揚げなどのファーストフード系の販売。

ここは五平餅の販売ブース。結構人気で、焼く方がやや追いついていない状態でした。

 そのホスピタリティーという面では、この「とよね・みどり湖ハーフマラソン」というのは、豊根村の人口のことを考えるとよく出来ていると感じる。参加賞の一つの芋煮は、嗜好の問題もあるかもしれないが、私にとっては久しぶりに「うまい!」と思える逸品だった。もちろん芋煮を食べるために、この大会にやってきているのではないが、無料で何杯も食べられるのであれば軽く4〜5杯は食べたくなるようななかなかのものだった。里芋(自分にとっては好物)に加え、この地方で取れたと思われるキノコの相性が最高によかった。味噌仕立てが私は好きであるが、今回いただいた芋煮は醤油ベースではあるが、とろみが何とも言えないまったり感を漂わせ、具材を口にかき込む箸の動きが衰えることがなかった。少々大げさかもしれないが、この芋煮を食べるためにこの大会にやってきても良いと思えるくらいの逸品だ。

芋煮を作る大鍋。凄い大きさですね!

参加賞ということもありましたが、芋煮をもらうためにランナーは行列を作っていました。一般には一杯200円で販売

 またこの芋煮のほか、とよねドーム内には、いくつかのお店がお昼近くになったランナーたちの空腹を満たせようとスタンバっていた。焼きそばなどはどこでも食べられるので少々興ざめ感はあったが、豊根村でしか手に入らないというものを探した結果「ポップコーン用とうもろこし」というものを見つけた。これは通常のトウモロコシではなく、ポップコーンを作るための品種だそうだ。フライパンに油を敷いてお好みに合わせて味付けをすればよいとのこと。出来合のポップコーンはいつでも食べられるが、お土産としては面白いものなので2つほど購入した。

これがポップコーン用のとうもろこし。われわれが焼いたり煮たりして食するものと違う品種だそうです。

店頭には美味しそうな写真が掲載されていました。

作り方のレシピもあります。地元豊根産だそうです。

もう一つの人気が抽選会。抽選会の賞品が地元の特産物が中心。

お米の他、野菜のセットなど、大きな箱をもらう人が多く、ニンマリしている人が多かったと思います。

 そしてもう一つこの大会で好評なのが、正午過ぎから行われる抽選会だ。抽選会は、あちこちの大会で行われるので決して珍しいものではないが、この大会は地元で取れた野菜などを中心に抽選会が行われるためけっこう大きな箱詰めのものをもらっている人が多い。
 公共交通機関で、ここまでやってくることは不可能で、基本は自動車でやってくる人ばかりだから抽選会で大きな賞品をいただいても持ち帰るには困らないだろう。子どもだけでなく、大人も大きな賞品をもらってニンマリしていることが目立つのがこの大会の抽選会の特徴かもしれない。

本日の戦利品

左から副賞、賞状、盾です。副賞は久しぶり!開けてみると・・・

南三陸町産の「わかめ」「こんぶ」「ふぞろいの結びこんぶ」。この下に貝殻付きの「ホタテ」が5枚入ってました。

こちらは参加賞。Tシャツ、芋煮引換券、湯〜らんどパルとよね温泉入浴割引券です。

これがその芋煮。こってりした感じで久しぶりに「美味!」と感じました!