第6回サンスポ軽井沢リゾートマラソン 参戦記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大会前日 今回はN村さんと地下鉄・本山駅で待ち合わせて、私のマイカーN−BOXで相乗りして軽井沢に向かう。N村さんのフィットもハイブリッドで燃費がいいそうであるが、高速料金は普通車に比べて軽自動車の方が安い。トータルで見れば支出の低さはN−BOXの方に軍配が上がる(今回、軽井沢の往復でN−BOXは19.7km/リットル)。 N村さんと自動車での一泊遠征は久しぶりだ。何年ぶりだろうか。現地まで時間もたっぷりあるのでいろんな話が出来るのも遠征の楽しみのうちの一つだ。ところが、中央道で2か所、長野道で1か所交通事故に遭遇した。特に中央道・伊北IC付近では30分ほどほとんど動かなくなり現地への到着が20分程度の遅れた。この程度の遅れなら、概ね予定通りということかもしれない。 上信越道・碓井軽井沢ICを降り、しばらくはつづら折りの道路を走る。ゴルフ場が現れ、道路の左右にはいかにもリゾート地らしい店が現れる。軽井沢の中心地から南の方にあたるが、ここらもいかにもリゾート地という雰囲気だ。この辺りは明日のコースではないが、走る前からワクワクしてくる。軽井沢駅のそばまで来るとさすがに道路は混みだし、さすがリゾート地ということを実感した。 受付会場に到着したのは13時20分。前日受付が13時からなので受付が始まったばかりだ。時間も早いこともあり受付ブースは空いていたが、スポーツシップではウエアを激安(上下1,000円というのもあり)で販売するショップもあり、一部の店はかなり混雑していた。サンダル(1,500円)とランニング中にスマホが入れられるケース(1,000円)を購入。ちょっとした買い物をしたいときに、こういう大会の時に出店している店屋はありがたい。
受付後は、N村さんの走られるハーフマラソンのコースの下見を行った。コースマップとN−BOXの地図とを見比べて「ここは右折。それとももう一つ先の交差点?」と二人で議論しながら道を調べる。ハーフマラソンのコースは、今年から日本陸連公認コースになったのであるが、非常に細かく右へ左へ交差点を曲がって走るコースだ。右側を走る部分も多く、コース設計に苦労したことがよくわかる。全体としては大きなアップダウンはほとんど無く、北陸新幹線と交差するところを数カ所跨線橋で上がったり、アンダーパスで通過したりする程度で、リゾート地をくまなく走る気持ちの良さとしては有数のコースだと実感した。 試走を終えて再び受付会場に戻ってきてからは、私の走る5kmコースを軽く走る。大半がハーフマラソンのコースとかぶっている。明日も時間の都合で軽井沢を散策する予定がないので、この試走が軽井沢の街をプラプラとする唯一の機会となった。ハイシーズンは恐ろしいくらい混雑するだろう軽井沢であるが、試走したときは適度な混み具合で走っていても気持ちのいいものだった。 福利厚生施設 今回の遠征ではホテルや民宿、ペンション等の利用ではなく、N村さんの会社の福利厚生施設(保養所)を利用させていただいた。この福利厚生施設は軽井沢町内にあり、大会のスタート場所まで約3kmの位置にある。偶然ではあるが、この大会のハーフマラソンのコースの途中にある。まさにこの大会に出場しなければ損とでも言わんばかりの好位置に立地している。 私がこの施設を利用させていただいたのは2年ほど前に引き続き2回目であるが、2回目であっても素晴らしい施設であるという評価は変わらない。 Nさんの会社は誰もが名前を知っている大手企業であるが、会社の理念が素晴らしいところにその特徴がある。創始者の考え方が素晴らしく、またカリスマ性があったのであろう。社外の人間である私から見てもなるほどと思うところが非常に多い。もともとは就業規則に「定年退職」がなく、「働きたければいつまでも会社に来てください」という創始者の考えがあったと本で読んだことがある。もちろんそんなことを継続していたら会社はもたないので今はそんなことは無いようであるが、従業員に気持ちよく仕事をしてもらおうという精神がこの福利厚生施設にやってくると端々に現れていると感じる。 今回の遠征の楽しみのうちの一つ(多く?)はこの福利厚生施設に宿泊することであり、今回も施設の雰囲気、食事、宿泊した部屋など非常に気持ちよく利用させていただいた。一つだけ残念だったのは朝食を取れなかったこと。これはスタート時間が早いこともあり、7時前にチェックアウトせざるを得なかったこちらの都合であるが、新鮮な野菜が並ぶ朝食がいただけたら、喜びもさらに高まったことだろう。 今回宿泊の手配をしていただいたN村さんには、大変な感謝を申し上げる次第である。
コース紹介(コースガイド) → こちらを参照してください。 大会当日 今大会の参加者は5,000人を越えるようなので、会場そばの駐車場が満車となると会場からどんどん離れた駐車場しかしなくなってしまう。ハーフマラソンのスタート時間が9時5分なので、午前7時くらいまでに行けば大丈夫だろうという読みで福利厚生施設を7時前に出発。結果的にこの読みは当たっており、会場に一番近い駐車場に自動車を停めることが出来た。 競技指向の強い大会は、早くから駐車場が混む物の、ファンラン派の多い大会は選手がスタート時間のギリギリに来る傾向がある。今大会はまさしく後者。前者だったらこの時間でも満車だったかもしれない。 早朝7時の会場には選手がまばらだった。とはいえ、早くこればルーティンとしての準備が念入りに出来る。受付は昨日済ませているので、更衣室そばのテントしたに陣取る。 会場からは浅間山がきれいに見える。快晴といっていい天候だ。気持ちよく走ることが出来ること間違いなし。やはり、天候は晴れに限る。旅行など行った地の印象は、天候によって大きく変わると何かで読んだことがあるが、今日が大雨だったら印象がきっと大きく変わったことだろう。 しかしながらこの日は前日に比べて大きく冷え込んだ。午前6時の気温が2.3℃。午前7時でも3℃。スタートまでに10℃まで気温が上がってこないのは明らかだった。前日受付したのでナンバーカードをランシャツに付けていたものの、会場で急遽外してTシャツに付け替える。下もランパンで走る予定であったがタイツに変更。40代後半になってからはすこぶる寒さに弱くなった。かといって暑いのに強いかといえば、それもノー。15℃前後くらいの気温がちょうどいい。年齢と共に爬虫類のように変温動物になってしまったのか?
レース スタート時間が近づいてくると、会場は溢れんばかりの人になってきた。メインはハーフマラソン。昨日下見をしたが、本当にリゾート地に相応しいコースだった。私も脚の状態が良くなれば、いずれかは走ってみたいと思うコースである。 9時05分にハーフマラソンがスタートする。9時頃に行って走友のN村さんを探すが見つからない。近くまで行ってみようと思ったがスタート場所近くに入ろうとする選手さえ係員が「後ろからまわってください」と交通整理しているので、私などが入って行けそうな雰囲気がない。仕方がないので、遠くからスタート場所の撮影をするだけで、とうとうN村さんは見つからなかった。 9時05分にハーフマラソンがスタート。今回の参加者は何人だろうか。スタートをしてから最後尾の選手がスタートラインを通過するまで約4分かかっている。ファンラン派の多い大会ではあるが、スタート場所にたどり着くのに4分もよくも我慢できるものだと感心する。
ハーフマラソンの選手たちを見送ってから着替えて5kmのスタートラインに向かう。会場では「誘導用にプラカードを持った係員がいるのであとを付いていってください。」と放送が入るので、大人しくそれに従うことにする。 5kmのスタート場所は、ハーフマラソンのスタート地点から前方へ約250mほどのところ。横断幕もなく、道路上にテープが貼られているだけだ。 さきほどハーフマラソンのスタート時に、櫓の上から選手にエールを送っていた谷口浩美さんは5kmを走るという。スタート場所の真ん中、私の左2mほどのところにいる。「谷口さんは今日は何分で走るんですか?」と前に並んだ選手。「25分くらいでしょうか。現役の時は5kmを13分台で走っていたんですけど、今はその倍も怪しいです」と谷口さん。「あんまり速く走ると軽井沢を楽しめないのでゆっくり走りますよ〜!」1992年のバルセロナ五輪の有名なセリフ「こけちゃいました〜!」の時と同じように軽いトーク。あれから20年以上経っているが性格は変わらない。 9時25分。ピストルの合図で5km部門の選手が一斉にスタートする。先ほどのハーフマラソンと比べると、選手の数はおそらく1/10程度なのでスルスルッとスタートは出来たものの、走り始めて数歩で今日の出来の悪さを感じた。スタートして100mも走るか走らないかで交差点を左折して下りながら左へカーブしていく。すでに私の前には10人以上の選手が走っている。北陸新幹線の下をくぐり抜け、北陸新幹線の北側の交差点に出たときには、今日の体の動きの悪さがよくわかった。気温が低いこともあったが、ウォーミングアップが少し足らなかったか・・・。 軽井沢駅入口交差点を右折し、旧軽に向かう軽井沢でも一番賑わっている通りを北上する。ハイシーズンでないせいか、それとも時間が早いせいか沿道の観光客は少ない。とはいえ、通りがかりでたまたまマラソン大会に出くわしたということで応援する観光客もいる。そこに住んでいる住民が応援する通常のマラソン大会とやや雰囲気が異なっているといっていいだろう。 それにしても今日は走りの出来がよくない。10人ほど前を走っていた選手もどんどん視界から遠ざかっていく。後ろから抜いていく選手もいないので、今日はほとんど単独走だった。 ゴールは21分02秒。総合で12位。コースが公認コースでないのでタイムはあまり気にならないが良い出来でなかったのは確かだった。また一概に比較は出来ないが、昨年の8位が22分09秒なので、今年は若い選手を中心に速い選手が集まってきた感じだった。 着替えてしばらくすると、ハーフマラソンの先頭の選手が帰ってきた。スタート地点を1時間7分程度で通過していく。ゴールタイムも1時間8分台くらいか。昨年の優勝タイムと比べるとかなり速い。あとは走友のN村さんが帰ってくるのを待つことにする。1時間25分くらいでゴールなら10時30分少し前あたりにスタート地点に戻ってくる計算だ。しかし私が勝手に予想した時間になってもN村さんが戻ってこない。昨日は疲れた顔をされていたので、やはり体調が今ひとつなのであろうか。
しかしながら10時30分を過ぎた頃にN村さんが帰ってきた。ネガティブスプリットが得意なだけあってゴール前はペースが上がっている感じだ。「N村さん!もう少し!頑張れ!」と私。苦しそうな表情であったが、脚にはまだ力強さが残っている感じだった。
道路でN村さんの写真を撮ってからショートカットしてゴールへ向かう。N村さんはゴール前でもスパートをかけて力を出し切ってゴール。肩で息をしていることから、最後は相当頑張った感じだった。 ゴールタイムとしてはN村さんの目標を下回る結果となってしまった。この大会にピークを合わせたわけではないのでやむを得ないと思うが、本人としてはもう少しタイムが出ると感じていたのだろう。 しかしながら、後日、年代別で1位になったとNさんから連絡があった。本人もやや拍子抜けした感じであったが、何はともあれ一番であることは素直に受け入れればいいのではないか。好タイムが出ても順位の悪いこともある。今回はその逆。山あり谷ありいろんなことがあるのがレースではないかと思う。
今回は5ヶ月以上も前にN村さんからお誘いを受けて参加した大会。誘われ頃は本当にゆっくりしか走れない状態であったが、おかげさまで順調に回復してきて、5ヶ月前には想像も出来ない状態からよくぞここまで戻ってきたというところまで走れるようになった。今回は、体の動きが悪く、私自身としては満足の出来る走りではなかったが、とはいえここまで回復できたことを確認できたことは大きな収穫だった。 椎間板ヘルニアになったときには、二度とまともな走りが出来ないかもしれないと覚悟したこともあった。しかしながら8ヶ月ほどでここまで回復できたのは、家族からの励ましのほか、走友会のみなさんの他に、今回誘っていただいた走友のN村さんの励ましもあってのことだと思う。それだけに今回は企画から、宿泊の手配まで準備していただいたN村さんには御礼を申し上げる次第である。本当にありがとうございました。 本日の戦利品
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