第2回となみ庄川散居村縦断マラソン 参戦記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
東海北陸道は紅葉&落葉 今回はマイカーで富山県に向けて前日の早朝出発。3連休の初日ということもあり、高速道路は思った以上に混雑していた。名神高速道路は、小牧JCTを過ぎてから一宮JCTまでが渋滞。ここが予想外で、前日受付会場の「となみチューリップ公園」には、30分程度到着が遅れた。また、かつてはひるがの高原を過ぎるとガラガラだった東海北陸道も、この日は車が著しく空くこともなく終点の小矢部砺波JCTまで走行した。 それにしても、この日の東海北陸道の紅葉は良かった。特に郡上八幡〜美並くらいまでは、紅葉のピークかもしれない。郡上八幡を過ぎてひるがの高原くらいまで来ると、紅葉は既に終了。冠雪こそ無いものの、落葉した樹木が山肌に突き刺さっている。トンネルが非常に多いこの道路であるが、分水嶺を越えて富山県側に下って標高を下げていくと面白いことに再び紅葉が楽しめる。少々眠かったが、高速道路の運転も紅葉のおかげで楽しむことが出来た。
散居村とは・・・ 散居村(さんきょそん)とは、あまり聞き慣れない言葉であるが、ウィキペディアで調べてみると次のように書かれている。
時間がなくて立ち寄れなかったが、砺波市には「となみ散居村ミュージアム」なる施設がある。また「全国散居村連絡協議会」なる組織もあるというから恐れ入ったものだ。 谷井孝行さん 今回この大会のゲストで参加されたのは、谷井孝行さん(自衛隊体育学校)だ。ご存じの通り、今年8月29日の陸上世界選手権・北京大会で男子50km競歩で銅メダルを獲得している。オリンピック、世界選手権を通して日本人の競歩選手としては初のメダルを獲得している競歩界のレジェンドだ。(ちなみにこの大会での日本人の獲得したメダルは、彼が唯一だった) 谷井さんの出身地は富山県滑川市。高岡向陵高→日大→佐川急便→自衛隊体育学校と一貫して競歩を続け活躍している。大会のホームページを見ると8月27日にゲストランナーとして決定。その2日後の8月29日の陸上世界選手権・北京大会で銅メダルを獲得。ゲストランナーの選考としては大はまり。彼を選んだ人の目利きの良さが感じられる。 この日、谷井さんは実際にハーフマラソンに参加された。私らは走ったのであるが、彼はもちろん競歩。スタートしてしばらくすると彼が歩いている。しばらく併走するが、とても歩いているというスピードではない。「谷井さん、さすが速いですね。これが一流のスピードですね。走っているのと変わりませんね〜!」と私。他のランナーが「今日はどのくらいで歩かれるんですか?」と「1時間40分くらいです」と谷井さん。ところがこの日の記録は1時間34分20秒。私と5分しか変わらないスピードで歩いている。 ちなみに彼の20km競歩の記録が1時間20分39秒。ハーフマラソンの距離に換算すると1時間25分05秒。彼の実力からすれば、この日は8割くらいの力で走ったのであろうか。 それにしても世界のメダリストと併走しお話しが出来たというのは、私にとっていい記念になった。来年のリオオリンピックも内定しているので、彼の活躍を願って是非とも応援したいと思う次第である。
コース紹介(コースガイド) → こちらを参照してください。 苦しいレース 私が今回この大会に参加を決めたのは、来年2月の別大マラソンで十分に走ることができるだけの走力が戻ってきているかどうかを確かめることだった。前日のコースの下見では、コースの一部にアップダウンはあるものの、全体を見れば比較的平坦で、そこそこのタイムで走ることが出来るコースであることを感じた。タイムが出ないということは、走力が戻ってきていないことを表している。
午前9時、この大会のメイン種目であるハーフマラソンがスタートした。 最前列とまではいかなかったが、最前列から数メートルくらい後方から私はスタートする。今日の目標は1時間25分を切ってくることであるが、今年1月の「第37回東海ブロック走ろう全国横断新春マラソン」では1時間20分45秒でハーフマラソンを走っているので、故障していなければ控えめな目標タイムである。とはいえ、直近のレースでもなかなか、走力が戻った感覚からほど遠いので、この日の目標はかなり控えめということにした。4分/km、5kmあたりでは20分のペースで通せば走れるスピードだ。マラソンなら2時間50分くらいのペースになる。 スタート直後のごたごたから抜け出し、500mほど走ると”谷井さん”が”歩いている”のを見つけた。スタート前にMCが「リオ五輪に出場する大切な体なので、いきなり後ろから押したりしてはダメですよ。ハイタッチはOKですか?話しかけるのもOKですか?」と谷井さんに確認していたが、本人が「OK」と言っていたのを思いだし、"歩いている”谷井さんに話しかけることにした。 「さすが谷井さん、歩いていても速いですね〜!これが世界のトップクラスの歩きですか−!」と私。やや苦笑いをするような顔をしていたが、まんざらでもなさそうだ。他のランナーが「谷井さんは今日は何分くらいで歩かれるんですか〜」と声をかける。「1時間40分くらいです」と谷井さん。彼が本気で歩いたら間違いなく1時間30分は切ってくるはず。練習の一環で本気では無いだろうが、それでもそのピッチは十分速く、世界の一流の競歩選手の走りを真横で体感することが出来た。
国道359号線のアンダーパスを抜けてコースはどんどん南下していくが、走ってみると思ったよりもコースは上っているのが感じ取られた。やはり自動車での下見の限界だろうか。5kmの通過が19分55秒。辛うじて目標のペースをクリアしたが、この時点で既にペースはオーバーペースになっていた。10kmの通過は41分45秒。この5kmでは21分50秒かかっている。やや登り基調のコースであることを差し引いてもかなりのペースダウンだった。 散居村を走るコースなので、民家がほとんど無い。民家が無いと言うことは、応援する人もほとんど無いということであるがそれは気にならなかった。気温も少しずつ上昇していたので、手に付けていた手袋を外してランパンの両横に挟み込む。ところどころで現れる給水所ではそれぞれ水を取り口に含んだ。 折り返し地点の数km前からは、コースは少しだけ庄川の堤防道路を走る。左手に見える庄川の清流が気持ちがよい。中学校の敷地の中を走り抜けたころから応援の人々が増え、庄川水記念公園では給水、応援の人で賑わっていた。ここからは下り基調になるので、前半のペースダウンを取り返さなければならない。 しかしながら私の思いとは裏腹にペースは上がらなかった。15km地点の通過は1時間03分47秒。この5kmは何と21分57秒。ほとんど22分といってもいいタイムだ。 故障してから強度の高い練習の頻度が少ないこともあるせいか、ペースのアップダウンには弱くなった。さらにオーバーペースになると、その後倍返しとばかりに借金が一気に膨れるような感じになる。今日はまさにそんな感じだった。スタート時の慎重さがもう少し必要だったということだろう。 すでに1時間25分を切ることは絶望的になったが、それどころか1時間30分も越えるかもしれないような雲行きになってきた。残り6km強を26分程度で走る必要がある。4分/kmのペースでで走れば4分/km×6km=24分となるのであるが、ここまでで4分20秒/km程度のペースに落ちているので、この辺りからは時計とにらめっこが始まった。 16kmまでは、スタートしてからの起算距離の表示であったが、その後は「あと4km」「あと3km」とカウントダウンに変わっていった。ちょうど私の心を読まれているかのような表示であったが、計算をしながら走るにはありがたい表示であった。 「あと4km」地点の通過が1時間12分48秒。残り4kmを17分12秒で1時間30分ちょうど。なるべく4分/kmのペースになるようにかなり無理をしてペースを上げる。 「あと3km」地点の通過が1時間16分58秒。この1kmが4分10秒。残り3kmの持ちタイムは13分02秒。平均で4分20秒/kmなら何とか1時間30分が切れるタイムだ。 「あと2km」地点の通過が1時間21分05秒。残り2kmを9分弱。4分30秒/kmで大丈夫ということがわかり、急に疲れが出はじめた。「あと1km」では1時間25分27秒。残り1kmを4分33秒で十分なので、1時間30分だけは切れることをこの時点で初めて確信した。そしてゴールは1時間29分39秒。この日の目標タイムからは4分以上も遅れてのゴールだった。
夏くらいからは、練習の量だけは少しずつ増やして走れるように回復してきたが、質が伴っていないことが今日のレースで露呈した形となった。11月27日(金)が別大マラソンのカテゴリー2の〆切であるが、ハーフマラソンで1時間30分近くかかっているのでマラソンでのサブスリーは絶望的だろう。 この結果で迷うこと無く、別大マラソンのエントリーは諦めた。キチンと椎間板ヘルニアの影響が抜けて練習が出来てからでのエントリーでも遅くは無い。次年度以降頑張れば良いと思った時代である。 本日の戦利品
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