第39回池上本門寺花祭り家族健康マラソン大会 参戦記

 単身赴任となって2レース目で、今回も東京都内の大会です。
 今回の会場は、大田区の池上本門寺。日蓮宗の大本山です。お寺をメイン会場として使用するという発想も凄いですが、場所を提供するお寺も懐の深さを感じます。

 そこまではいいのですが、コースは非常にタフなコースで久々に「まいりました」という感じでした。境内を出発してしばらくすると、「まぐみ坂」という急坂を下りながら左へカーブしていきます。下りきってからはしばらくは平坦なのですが、再び中盤を過ぎてから距離は100m程度ですが「10%はあるのでは?」というような坂を登っていきます。ここを登り切ってからは、起伏は少ないのですが、このレイアウトの1周2kmのコースを5周するのですから、最初から飛ばしていくと最後はどうなるのかが容易に見えてきます。

 ここのところずっと走ってみないとわからない私にとって、最初から飛ばして走る勇気もなければ、千葉県市川市にやって来てからは起伏のあるところで練習していないので、おそるおそる走らざるを得ないというところでした。最終周に後ろから追いつかれてしまいましたが、少しだけ余力を残していた私が3秒ほど先着しましたが、年代別で優勝した方とは2分近い差があり全く歯が立たなかったレースでした。ヘルニアが完治していてもおそらく負けているでしょう。

 しばらくは東京都内でのレースが続きますが、懲りずに優勝を狙っていきたいと思います。

●大会名 第39回池上本門寺花祭り家族健康マラソン大会
●開催日 平成28年4月10日(日)
●コース
 /大会要項
 /プログラム
池上本門寺発着(地図)(東京都大田区) 

大会要項 

プログラム

コースマップ
コースガイドはこちら
いずれもクリックすると拡大します
●天 候 晴れ、22℃くらい
●参加賞 アームウォーマー、ポカリスエット(ペットボトル/ゴール後)、御守袋(ゴール後)
●結 果 40分33秒(10km 総合 第17位、50歳以上男子 第2位)
●表彰 賞状、メダル
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
【4月10日(日)】
徒歩 マンション 7:40 本八幡駅 7:53 (朝食購入を含む。)
地下鉄 本八幡 7:55 馬喰横山 8:30 (都営・新宿線)
徒歩 馬喰横山駅 8:20 東日本橋駅 8:25
地下鉄 東日本橋 8:27 西馬込 8:54 (都営・浅草線)
徒歩 西馬込駅 8:54 会場 9:20
【第39回池上本門寺花祭り家族健康マラソン大会 10km 11:30スタート】
徒歩 会場 13:00 西馬込駅 13:18
地下鉄 西馬込 13:22 泉岳寺 13:34 (都営・浅草線)
泉岳寺 13:35 東日本橋 13:50 (同上)
徒歩 東日本橋駅 13:50 馬喰横山駅 13:53
地下鉄 馬喰横山 13:54 本八幡 14:19 (都営・新宿線)
徒歩 本八幡駅 14:19 マンション 14:30
※ 赤色の時刻は、実際に出発(到着)した時刻。青色の時刻は、出発(到着)予定時刻
●費用
参加料 3,000円  
地下鉄 0円 (本八幡〜馬喰横山/往復/定期券)
534円 (東日本橋〜西馬込/往復)
貴重品預かり 100円  
記録集 500円  
合 計 4,134円  
●種目、参加者数(申込人数) 及び 各部優勝者。10km 男子50歳以上は第5位まで (★は加藤が参加した部門
【10km−男子〜49歳−10時10分、男子50歳〜・女子−11時30分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 年齢 所属 記録
男子29歳以下 46人 加賀谷 輔 24 なごやか大田 35’57”
男子30歳代 80人 下島 千明 31 多摩川クラブ 36’36”
男子40歳代 117人 益田 清和 40   36’19”
★男子50歳代 150人 古田 秀之 57   38’46”
加藤 一郎 53 名古屋市役所走友会 40’33”
天野 揚 60 多摩川クラブ 40’36”
柳澤 貴 51 ES関東C 41’15”
島田 佳久 53   42’02”
女子 93人 鹿島田 真理子 40   44’21”
【3.5km−9時30分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名  住所 所属 記録
家族コース 163人 表彰なし
総合計 649人  

池上本門寺
 今回の大会会場は、大田区にある池上本門寺。お寺が大会のメイン会場となっているのは、私のこれまでのキャリアの中では初めてのことだ。
 池上本門寺というのは、日蓮宗の大本山。お寺のサイトを引用すると以下のように書かれている。
 『日蓮聖人が弘安5年(1282年)10月13日の午前8時頃、61歳で入滅(臨終)された霊跡。
日蓮聖人は、弘安5年9月8日、9年間棲みなれた身延山に別れを告げ、病気療養のため常陸の湯に向かわれ、その途中、武蔵国池上(現在の東京都大田区池上)の郷主・池上宗仲公の館で亡くなられました。
 また、長栄山本門寺という名前の由来は、「法華経の道場として長く栄えるように」という祈りを込めて日蓮聖人が名付けられたものです。そして大檀越の池上宗仲公が、日蓮聖人御入滅の後、法華経の字数(69,384)に合わせて約7万坪の寺域を寄進され、お寺の礎が築かれましたので、以来「池上本門寺」と呼びならわされています。』とある。

 お寺の面積だけで7万坪。この7万坪全てが現存するかは存じ上げないが、仮に全てそのまま残っているとなれば、この東京という狭い空間においては異常に大きな敷地となる。墓地も多いが緑地も多く、日蓮宗とは関係なくとも、この界隈に住む人たちの癒やしの空間であることには間違いないだろう。

馬喰横山で都営・新宿線から東日本橋の都営・浅草線に乗り換え終点の西馬込で下車。

東口の出口から地上に出ました。出口の前の道路は第二京浜です。

出口から地図を頼りに池上本門寺に向かいます。いきなりアップダウンのある道です。

貴船坂上の交差点。ここはコースではありませんが、ここを右折して少し行ったところはこの大会のコースになっています。

警備員さんが立っていますが、実はここはコースの一部です。

「凄い坂だなあ」と思いながら下って行きましたが、実はこの大会の最大の難所となっている部分でした。

ここまでやってくると、すっかり住宅がなくなりました。本当に閑静です。こんなところが都内にあるとは・・・。

地図を頼りに本門寺の大堂を目指してきましたが、近づくにつれて雰囲気が京都っぽくなってきました。驚くほど閑静です。

桜が満開でとてもきれいでした。墓地なので花見をしている人はさすがにいませんでしたが・・・。

こちらは池上本門寺の五重塔です。関東に現存する4基の五重塔のうち最も古いものだそうです。

今から400年以上前に建立された重要文化財です。

現物は確認していませんが、かの有名な力道山の墓もあるようです。

奧にあるのが大堂。昭和20年4月の空襲で焼けてしまったが、現在のものは昭和39年に再建されたもの。

こちらは仁王門。やはり昭和20年4月の空襲で焼けてしまい、現在のものは昭和52年に建立されたもの。

仁王門の前には、テキ屋さんが立ち並んでいます。平日でもこんな感じでしょうか。

人間の大きさからして、この大堂がいかに大きいかがわかるかと思います。
 境内には、売店や休憩所(食事処)もあります。京都の寺院並ですね。

ここは総合案内所。といいながらも御守りを売っているところです。家族分のものを購入しました。

お香が焚かれています。何かの御利益があるのでしょうか。

本来はここが表玄関なのでしょうか。景色も桜も素晴らしいです。東京にこんな素晴らしいスポットところがあるとは感動した次第です。

コース紹介(コースガイド) →
 こちらを参照してください。

レース
 先週の「あだち五色桜マラソン」は、小雨が降る中気温11℃とこの時期としては寒かったものの、この日は気温が22℃まで上昇。一週間の差でこれだけ気温が違うと走るには非常に厳しい。ウォーミングアップの途中からでもかなり汗が噴出していた。
 3.5kmコースが9時30分、10kmのうち男子50歳未満の選手らは10時10分にスタートをする。選手たちの周回の様子を見ていても相当汗をかいて苦しそう。そのせいで周回コース内に一か所だけ設けられた給水所は大繁盛。11時30分にスタートする自分も、今回は相当汗をかいて苦しいレースになることは目に見えていた。

ここが受付場所。雨が降るとちょっと面倒くさそうな感じですが・・・。

貴重品預かり(100円)と記録集(500円)の受付場所があります。有料ですが、貴重品預かりがあるのはいいですね。

こちらは男子更衣室。もちろん女子の部屋もありますが、わざわざ作っていただけるのはありがたいです。

こちらは更衣室の内部。こんな感じで畳の上が開放されています。

大堂の前に看板が出されています。

開会式

10km(50歳未満)のスタート前の様子。

係員さんが、「ドン、ドン、ドーンの3つめでスタートですよ」としつこく説明しています。この紙を用いて・・・。時間的には正確ではありません。

 11時過ぎにスタート場所に整列。係の人が「いいですか。スタートは『ドン、ドン、ドーン』の三つ目のドーンでスタートですよ」という。「ドン、ドン、ドーン」というのは、大堂から定期的に聞こえてくる太鼓の叩く音。この合図でスタートというのは全国的にみても珍しいだろう。ただし、今回は困ったことにお寺の太鼓がキチンと時間通りに叩かれずになるので、11時10分出発といいながらも、実際には2分ほど前になってしまい、選手は「これスタート?」と思うわ、係員の人も少々迷いながらも「GO!]としてしまい、少々間が抜けたようなスタートとなった。

10km50歳未満男子のみなさんのスタートの風景

 スタート直後に飛び出したのは私を含めて4人ほど。一人は先月の「目白ロードレース」で優勝している古田さん。残りの2人は初めて(たぶん)お会いするランナーさんだろう。五重塔をかすめるようにして走り、墓地の間を走る頃にはコースが急激に狭くなる。そして最初のポイントのめぐみ坂を下る。ここは下りながら左へ直角に曲がるというテクニカルな部分。今日は雨が降っていないので、スリップすることもないだろうが、雨天時や降雪時であれば転倒者が続出するような要注意のポイントだ。最初から無理して突っ込むこともないので、あえてスピードを出すこともなく曲がっていく。前を走る選手は相変わらず3人であるが、うち一人はすでに脱落しかけている。
 11時30分スタートの男子50歳以上と女子だけのウエーブは、若年層の選手がいないウエーブなので自分の位置がはっきりわかるので攻めやすい。

 池上本門寺公園をぐるりと廻るように走った後は、このコースの最大の難所の急坂が待ち構えている。名古屋にいるときは東山のクロカンコースで坂対策の練習はしていたものの、千葉県に単身赴任となってからは坂らしき坂を走る練習を一切していない。先月までの貯金で走るしかないところであるが、意外にもここでさらに一人が脱落してきた。まだ一周目。この位置で脱落すると残りの4周が異常に長く感じることだろう。
 先頭は古田さんであるが、徐々に背中が小さくなっていく。圧倒的な力の差があるようには感じない。今の私が遅いだけ。ヘルニアから完全に回復していないこの体調では仕方がないだろう。

 ぐるっと走って、スタートラインに戻ってきた。この一周(2km)は7分33秒。少々つられて走った感があり早いペースになってしまった。あと4周走るとなると少々早いペースと思い、2周目はペースを少し落とすことにする。この時点で単独2位。暑いので給水を取ろうと思っていたが、ラップを取るのに気を取られ気がついたら給水所を通過していた。
 2周目の中盤くらいまでは古田さんの背中が見えていたが、如何せんこのコースはコーナーが多く、いつの間にか姿が見えなくなっていく。そうこうしているうちに周回遅れの選手まで現れ、予想通り一周2kmのコース内は数珠つなぎとなった。

本日のタイム(参考)
距離 SPLIT LAP
2km 7’33” 7’33”
4km 15’39” 8’06”
6km 23’55” 8’16”
8km 32’22” 8’27”
ゴール 40’33” 8’11”

 この後は周回遅れの選手を抜かしながらの単独走でとなる。3周目、4周目も同じような感じでレースを進め5周目に入った。「ここまま単独走でゴールとなるのか・・・」と思っていたところ、5周目の中盤から後方から靴音が徐々に近づいてくるのがわかった。ポイントとなる登り坂で、後方から追い上げてきた選手にとうとう追いつかれてしまった。ただし、こちらに全く余裕が無いわけではないので、併走するような形でレースを進めることにする。ここまで来たら、2位だけは死守しなければならないので、最後の200mで勝負をすることに決めた。

 池上本門寺の境内に入って、最後の直線道路になったところでこちらはペースを一気に上げる。このスパートは一発で決めなければならない。最近はレース以外でここまでペースを上げる練習をしていないので少々不安はあったものの、何とか今回は一発で決まってくれた。何とか最後は3秒差で逃げ切り、2位だけは死守することができた。

ゴールする選手たち

 レース後に古田さんと話す機会があったので少しお話をした。「先月くらいから東京近郊の大会に出場しているみたいですね。『名古屋市役所の選手は速いから要注意』と広まっているみたいですよ」と古田さん。
 昨年2月に発症したヘルニアが完全に完治しておらず、まだまだ全快にはほど遠い体調にもかかわらずそういう風に見られているのかと感じる。「4月から単身赴任でこちらに来ているので、これからもいろんなところでご一緒になるかと思いますが、またよろしくお願いします」と挨拶をしておく。
 愛知県で『名古屋市役所』はそれほど目立つわけではないが、東京で「名古屋市役所」というのは、道場破り的に見えるかもしれないので、端から見ると目立つ存在のようだ。地名も覚えやすいし、マークもされやすいかもしれない。(ユニフォームも赤色でわかりやすい)


完走後はここでペットボトルのスポーツドリンクをいただきます。

すぐ近くでは記録証の発行があります。

大堂の前で「御守袋」を受け取るシステムになっています。御利益がありそうですね。

本日の戦利品


本日の戦利品としては、賞状とメダルのみ。副賞はありませんでした。表彰式もなく、本部に入賞を自己申告し、賞状とメダルを受け取るというシステムでした。。

参加賞としてはアームウォーマー。ランナー心理を上手に突いてますね。御守袋というのも面白いと思いました。

完走証とナンバーカード。完走証は桜の花に本門寺の五重塔が画かれており飾ってもいいくらいです。