第46回南房総市ロードレース千倉 参戦記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大移動の一日
午前中はともかく、夕方からの大会に間に合うかがカギとなる。そこで、移動が可能かどうかについて、いろいろと検討してみた。まずは、JRでそのまま東京湾をぐるりと反時計回りに戻る方法。一番単純なのが、この千倉までやって来たルートを逆戻りする方法だ。こちらは千葉にまで戻るまでが時間がかかる。内房線が途中から単線のためスピードが上がらない。ならば外房線はどうだろうかと検討したが、こちらの方がさらにひどかった。JRは単線区間が多いのが致命的ということがわかった。JRが使えれば、JR東日本が発行している「休日おでかけパス」が利用できるので、かなりお安く済むというものである。今回については、どうも諦めざるを得ないことがわかった。 あとはバスという手段だ。 こちらは千倉から東京へ行くためには、JRバス関東の運行している「なの花号」がある(運賃は、千倉駅前〜東京駅で2,700円)。千倉駅前を12時33分に出発する東京駅(日本橋口)行きが時間的にちょうどいいが、東京駅(日本橋口)に到着するのが14時58分。定時運行したとして、東京からは東京15時18分→根岸16時05分となり、会場に到着するのは16時30分くらいか。17時からのレースに対してはあまりにもギリギリすぎる。 他にないだろうかと調べたところ、千倉からではないが、館山駅前から羽田空港及び横浜駅に行くバス(運賃は、館山駅前〜横浜駅で2,550円)があることがわかった。館山を13時10分に出発すると横浜駅(東口)には15時ちょうどに到着予定だ。これなら、根岸森林公園には、余裕で16時前に到着出来る。こうなれば、あとは実行するのみ。ということで、机上では計画ができたので、実行に移すことにした。
コース紹介(コースガイド) → こちらを参照してください。 風を味方に付けたレース 道中の内房線では、窓に雨が時折打ちつけられていたものの、下車駅の千倉に到着する頃には、ほぼ上がっていた。液から会場まではシャトルバスで7分。下車したのは千倉港。太平洋側に面した漁港だ。この日は風が強く、漁港をぐるりと囲む堤防の向こうに見える太平洋は、白波があちこちでたっている。開会式では、ゲストの浅井えり子さんが「行きは追い風、帰りは向かい風になりますよ〜」と言っていた。なるほど、試走をしてみるとコースは平坦なものの、今日の天候では帰りをいかに走るかで勝負が決まるともいえるような気がする。前半はやや抑え気味、後半はペースを上げて順位を上げていこうという作戦とすることにした。
相変わらず、関東地方ではアウェーの身。名簿をシゲシゲと見てもマークする人がよくわからないので、いつものように人数だけ数えてさらっと目を通す。昨年の優勝者が小柴さんという方。ところどころで名前は拝見するが、同じレースで走ったことは一度か二度あるか。マークすべきであるが、今の私のレベルからすると少し走力が上のような感じ。チャンスがあれば食いついていきたいと一応マークすることにする。 午前10時にハーフマラソンが、午前10時45分に10kmレースがスタートし、私の出場する5kmは10時55分と一番遅い時間のスタートになる。参加者が少ないので、のこのこ後から行きながらもほぼ最前列に近いところに並ばせてもらう。 ピストルの合図と共に前方の選手はきれいにスタート。しかしながら、私の目の前にはあっという間に30人ほどの選手が塊となってしまう。その後ろは、バラバラといろんな年代の選手が入り乱れる。(この日はナンバーカードが2枚支給のため後ろからでもよくわかる)
500mほど走ると同年代の選手が一人抜いていく。「誰だろう?」と思いながら付いていく。そしてもう少し走るとさらに同年代の選手がもう一人抜いていく。こちらは先述の小柴さんだった。スタートはスローな感じで、ペースを上げていくのだろうか。ゆっくり追いつかれという感じでは無く、力強いフォームでスコンと抜かれた感じであった。「ちょっとペースが違うなあ」と思った私は付いていくことを早々と諦め自重することにした。もう一人の選手は、小柴さんについて行くがしばらくすると離され出すのが後方からも見えた。そうこうしているうちに、さらにもう一人の選手に抜かれ、同年代で4番目に落ちる。今日は5kmレースのため、レースが早く完結する。序盤でこの様子では、後半が苦しくなり、当初のレース展開通りにならないことも予想された。
このコースでは5kmの選手が取れる給水は2箇所であったが、折り返し前後の給水箇所ではいずれも水を確保。喉を潤したり、背中にかけて冷却するなどしながら前方を見据え追跡する。 折り返し後は予定通り向かい風となり、選手ら全体のペースは落ち出すが、こういうコンディションになるとランナーの中では比較的体重の重い私にとっては有利になる。向かい風によって体を運ばれたりしてふらふらすることがあるが、体重の軽い選手に比べて私の場合は少なくなる。3kmを過ぎて同年代の選手を一人、さらに4kmあたりでもう一人の選手にも追いつく。ゴールまで残り1km。追いついてみて気がついたが、どうもこの選手は時々レースで一緒になる埼玉県の羽鳥さんのようだった。しばらく併走するが、私の方が徐々にペースを上げて少しずつ離し出す。残り500mを切ったところでは、別の年代の選手に離されたが、羽鳥さんとはそこそこ距離が開いたと思っていた。さすがに後半ややロングスパートを掛けた私も辛くなってきて、ゴール前ではさらなるスパートが切れなくなっていた。 そのままの勢いでゴールに突入したときに、右から刺すように突進してきたのが羽鳥さんだった。一瞬「やられた!」と思ったものの、見た感じはほぼ同着。判定は胸に付けたナンバーカードに内蔵されているセンサーによる自動判定。逆転で「年代別3位」と判定されても仕方がないところであったが、記録証には「年代別2位」と印字されていた。些細なことであるが、20分近く走ってきて、わずか数センチで勝負が決まってしまう。以前と比べると走力が落ちてきているので、圧倒的な差で突き放すようなレースは難しくなってきたが、こういう僅差をモノにして一つでも順位を上げられる戦いを、接戦に強いレースを増やしていきたいと思う。
漁業の街らしい出店 今大会の参加賞はTシャツとゴール後の水、日帰り入浴割引券、漁協直売所割り引券と参加料3,500円の割りには少々物足りない気はするが、会場における出店は漁業の街らしいものだった。一番「らしさ」を感じたのは、干物屋さんであったが、如何せん、単身赴任先のマンションではIHで魚を焼くことができない。名古屋まで持って帰るにしてもまだ先のこと。買いたさはあったが今回は諦める。 やはり手軽に楽しめるとしたら、その場で賞味することだろう。この関係でいえば2店の出店は良かった。まずは値段の安い方からいえば、「さんまのだんご汁」だ。鰯をすり身にして団子にするのはよく見かけるが、さんまをこのようにするのを見るのは初めてだった。値段も200円と手頃感がある。こちらはスタート前から食する人をちらほら見かけたが、やはりゴール後に食する人の方が多かったように思える。人気であったことは間違いないと思う。 もう一つが、うどんとそばを売っていたお店。こちらはただのうどんやそばでなく、「さばうどん」「さばそば」「さざえうどん」「さざえそば」の4種類。どれにするか迷ったが、こういうところで食べたくなる「さざえ」を選択して「さざえうどん」を注文してみた。サザエの切れっ端が数切れくらいうどんにトッピングされているだろうと予想をしていたが、その予想は見事に外れ、入っていたのは、まるまる一匹のさざえであった。それも決して小さくはない。良い方向に予想が外れて嬉しかったが、この大会の思い出とすれば、この「さんまのだんご汁」と「さざえうどん」という、街のお店では決して食べることができないような賞味できたことかもしれない。
ハーフマラソンは誘導ミス 最後に残念なお知らせ。 ランネットの大会レポートなどにも書かれているように、この大会のハーフマラソンにおいてコースの誘導ミスがあり、コース距離が約2.7km短くなってしまい、トータルで約18.4kmとなってしまいました。当初予定のコースは、スタート後に小さい約2.7kmのループを走ってから、大会のメイン会場前を通過するコースになっています。大会のメイン会場付近が約3km地点となります。
ハーフマラソンの選手が戻ってくる頃には、とうとう場内アナウンスが入り、「ハーフマラソンのコースの誘導ミスがあり、距離が足らない」旨の説明と、謝罪の放送が入りました。記録は全て参考記録にするとも・・・。入賞だけを狙っているランナーからすれば、距離の多少の長短は余り問題はありませんが、大半のランナーはハーフマラソンをどのくらいの時間で走ることができるかの力試しです。長くても短くても問題あるのは間違いありません。以前、距離計測ミスで問題となった大会もありましたが、せっかくキチンとはかっても誘導ミスをしてしまっては・・・。 交通事情もあり、複雑なコースにせざるを得ないかもしれませんが、そうは言っても大会を開催するのですから、そのあたりはキチンとすべきこと。先導車をキチンと付けるなど対策をお願いしたいところです。 本日の戦利品
|