佐田岬マラソン2017 参戦記 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
12年ぶりに愛媛県へ 大学生時代を広島県呉市で過ごしたこともあり、愛媛県は大学からすれば南側に位置する隣県の一つ。当時は大学の前を松山や今治に行くフェリーや水中翼船が頻繁に通っていたため、愛媛県というのはさほど遠いという印象はなかった。とはいえ、学生時代に愛媛県に足を運んだのは数回。休日は広島市内に出かけることが多かったので、愛媛県は近くて遠い存在だたかもしれない。 その愛媛県に最近出かけたのは今から12年前の平成17年10月。県庁所在地の松山市より東に位置する今治市。タオルの生産で有名な街でもある。第19回今治シティマラソンに出場するためであったが、0泊2日の弾丸日程で名古屋と愛媛県の間を往復したのを覚えている。今回はそれ以来の愛媛県の遠征となる。 今回の遠征先は、西宇和郡伊方町。伊方町(いかたちょう)といえば、再稼働で揺れる伊方原子力発電所のある街で有名なところだ。ただし、伊方町は、佐田岬半島にあった瀬戸町、三崎町と平成17年4月合併し、新たな伊方町として出発している。合併によって佐田岬半島=伊方町というように変わってしまった。現在、伊方原発は再稼働をしていないので静かなものであるが、ところどころに「原発反対!」とか「地震、雷、火事、原発」など原発に対する反対の看板が目に入る。
佐田岬半島 半島を縦貫する国道197号は、かつては山腹に沿って眼下に宇和海を臨む形で走っていたため、曲がりくねり、自動車どうしの離合もままならない悪路であり、197をもじって、別名「イクナ」酷道(こくどう)とすら呼ばれていた。しかしながら、半島の尾根を縦走する頂上線(愛称:メロディーライン)が完成し、今日では八幡浜市から三崎港まで1時間もかからなくなった。 岬の先端には佐田岬灯台があり、遊歩道やキャンプ場が整備されている。かつては旧日本陸軍の芸予要塞佐田岬砲台があり、遺構が残されている。
コース紹介(コースガイド) → こちらを参照してください。 もてなし感たっぷりの大会 大会前日に訪れたときは、係の方たちが体育館でプログラムを袋詰めしたり、コースの設営と準備に余念がない様子だった。スタート位置などがわからなかったので、尋ねたところ非常に親切に教えてもらった。町役場の人が中心となって運営しているようであるが、田舎の人は親切だなあとあらためて感じる。 その会場も、当日、再び行ってみると前日の静けさから一転して、非常に賑わっている感じがする。体育館前には、多くのテーブルや椅子が並べられている。くつろぐには持って来いであることは間違いないのであるが、この謎はゴール後に気がついた。いずれにしても1年に一度のイベントにかなり注力をしていることは間違いない。
レース さて、この日の出場種目はハーフマラソン。55歳以上」というカテゴリ−があるので、優勝狙いにはチャンスだ。2年半ほど前に椎間板ヘルニアになってから、右足の着地が悪くなったせいか、長距離、特にハーフマラソンくらいの距離を走ると足の甲が張ってくる。パフォーマンスの低下の大きな原因のようである。そのせいもあって、主たる戦場は5〜10kmが多いが今回は、上記の理由もあってハーフマラソンを走ることにする。 午前10時30分。瀬戸総合体育館前の公道を400人強の選手が一斉にスタートする。 都市型マラソンが全盛の昨今、この人数は決して多いとはいえないが、スタートのロスもほとんどなくストレスがない。スタート前から長時間列に並んだり、トイレに行列を作ったりということを避けたいのであれば大会規模で2,000人程度まで、一つの種目で500人程度までがよいと思っている。
最初の1kmは登って下るが、その後3km地点くらいまでは再び登りに転じる。昨日、下見とコースの一部を試走しておいたので気分的には不安はないが、最後まで持つかどうかが気がかりだ。最初の5kmの通過が20分21秒。アップダウンのあるコースなので評価が難しいが、後半ペースが落ちることを考えるとこのくらいでよいのか? 5kmを過ぎてからは、久しぶりに集落のあるところを走る。左手には川之浜の浜が見える。夏は海水浴場となる場所。リアス式海岸の中では、珍しいビーチである。集落を過ぎると、再びコースは登り坂に転じる。コースの下見をしておいたので、折り返し地点までの起伏はわかっていたつもりであるが、いざ走ってみるとなかなかアップダウンが大変であると感じる。9km地点からコースはどんどん下っていく。10km地点は坂を下ったあとのスーパーマーケットのそばにある。折り返し地点まで500〜600mほどであるが、徐々に脚にダメージが蓄積し始める。さすが起伏のある10kmは違うと感じる。 折り返し地点を30〜33番目くらいでUターンする。ここからゴールまで、再びあの起伏のあるコースを戻るのかと思うと少々気が滅入る。後半になって多少の選手の出入りはあったものの、同年代の選手に対しては、相変わらず前を走っていた。12kmを過ぎてコースは再び登りに転じるが、このあたりからペースを維持するのが辛くなってきた。14kmくらいまでは登りが続き何とか踏ん張るものの、あと5kmくらいから始まる最後のアップダウンでは、かなりペースが落ちてきたのが自分でもわかるようになってきた。走り込み不足で足ができていないのが露呈してきたといってもいいだろう。あと3km地点くらいで、とうとう後方から同年代の選手に抜かれる。残り3kmというのはそれほど長い距離ではないが、ペースを上げる余力は残っていなかった。あと1km手前から始まる最後の登りでは、ペースがガタガタに落ちているものの、最後の踏ん張りで何とかこらえながら坂を登っていく。前日の試走の時よりもペースは落ちているのは明らかであった。ハーフマラソンが久しぶりに長く感じた。 国道197号線の赤い橋の下あたりからは一転してコースは下り坂になるが、ペースはほとんど上がらず残り400mほどをトボトボと走る。1時間34分13秒。アップダウンのあるコースではあるが、久しぶりにハーフマラソンで1時間30分を超えてしまった。年代別で優勝された渡辺さんとは、残り約3kmで1分08秒離されたことになる。後半のペースのガタ落ちを乗り切れば何とかなる感触はあるので、来年もこのタフなコースに挑戦しようと思った次第。ただしキチンと練習をしてからではあるが・・・。
本日の戦利品
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