第12回トライアスロン美山大会 参戦記 |
よぉっ!元気かい! 土曜日から11年ぶりに、福井県足羽郡美山町に出かけました。 11年前に開催した、第1回トライアスロン美山大会に二人で参加して以来、実に11年ぶり。 何も変わっていないと思っていたけど、微妙に変わっていたところもあった。 (行き方) 11年前はどうやっていったのか忘れた。 たぶんお金がないから高速も使わず、一般道で、郡上八幡、油坂峠を経由して美山町に入ったと思う。 今回は、家を(11年前は蒲郡)出たのが午後1時。東名・名古屋ICから一宮JCを経由して東海北陸自動車道へ入る。白鳥から中部縦貫道へ入って油坂峠を難なく越えてしまった。油坂を越えた時点でまだ2時30分前。そのまま一般道を走って、九頭竜湖の道の駅で休憩(午後3時)。美山町の「みらくる亭」には4時に到着した。一部高速を使ったとはいえ、2時間半で到着した。 (美山町) 美山町に入って、景色はあまり変わっていなかったが、美山町の町の中心(B&G海洋センター付近)から福井よりにかけてバイパス道路が出来ていた。「みらくる亭(主催者側が用意している宿泊施設兼開会式場)」へもバイパスを途中で降りて入れるようになっていた。 B&G海洋センター付近に、役場、中学校、商工会、林業センターなど集まっていたが、今年行ったらさらに図書館とホール(町民会館)が出来ていた。平成8年定礎と石碑には書かれていた。 (大会コース) 前回出たのが11年前だったので、コースも少し忘れたので土曜日の明るいうちにコースの下見をしてきた。 コースは前回と全く同じ(たぶん第1回からず〜っと同じ)である意味でほっとした。前回二人でパンクしまくりだったので、今回はパンクだけはしないように注意しようと思う。 (みらくる亭) 町の唯一の宿泊施設であるが、11年前と同じようにきれいだった。たぶん途中で一回、リーフォームをしているのではないか。 とてもきれいでよいのだが、宿泊する部屋まで、階段をあちこち上り、迷路のようになっているのがわかりにくかった。泊まった部屋が、ちょうど一番奥の最上階だったせいかもしれないが・・・。 (参加者) 11年前は、当時あまりトライアスロンがメジャーでなかったこともあるが、参加者ものんびりしたところがあって良かったが、今年行ったら、大学生が参加者のうち3分の1はいただろうか。 その学生も大半は愛知県の学生連中で、名簿を見ると、愛知大学、中京大学、南山大学、中部大学の文字が見られた。11年前と比べると隔世の感がある。 参加者は、申し込み入金者94名。当日エントリー90名で、11年前より減っているのが寂しい。学生が参加していなかったら60名程度であると思うとぞっとする。「学生のみんなありがとう」と感謝する。ちょっと騒がしかったけど・・・。 (レース記) 8時から大会が始まった。 レースナンバーごとにプールでスタートする方式は久しぶり。61番以降は9時から5秒おきのスタート。 自分はエントリー94名中、92番目のスタートだ。 80番以降はほとんど学生なので11年前とは全然雰囲気が違う。学生は水泳がとにかく速そうだ。ウェットスーツをほとんど着ていない。 自分のスタート順が来た。 25メートルの折り返しをすぎて、すぐあとにスタートした93番の学生にすぐ抜かれる。50mの折り返しで、彼はクイックターンで泳いでいった。あっという間に見えなくなる。 94番はF村さんという南山大学の大学院生で、快足ランナーである。そこそこ速いので名前は知っていた。たぶん水泳は遅いので、彼には少なくとも水泳で貯金を作っておきたかった。 6コースを泳ぎ切ると、いったん上がってマジックでチェックをするが、前半の2周回くらいは、少しとばしすぎで苦しかった。ウェットスーツを着てプールの壁を登るのは結構大変だった。 何とか自分のペースを守って泳ぎ切った。 プール出口でタイムを自己計測する。18分15秒。11年前より1分くらい速い。水泳で先に行った学生たちに追いつかねばと焦る。 バイクトランジットはまずまずだった。 バイクに乗ってコースに出る。橋を越えるといきなり急坂。同時スタートでないのでバイクは、ばらけている。ドラフティングのやりようがないのが嬉しい。 朝起きたときに雨が少し降っていたので路面のことを考慮してタイヤの空気圧を8kg/cm2にしておいたが、路面は乾いている。もう少し高くしておけばよかったと後悔する。 前日の下見をしたときに、いったいどこでパンクしたのだろうと思いながらコースを見ていたが、わからなかった。が、自転車に乗りながら景色を見ていると11年前の光景が甦ってきた。違うのは天気だけ。11年前はあつい晴れの日だったけど、今日は曇りがちの涼しい日。コース上の景色は何も変わっていなかった。 神社の前の大木の前でUターンする。 61番以降で自分の前にいる選手で確認できたのは、81番、91番、93番の3人。特に81番、91番がバイクでもとばしているようだ。 自分のあとにスタートした94番とは少したってからすれ違う。やはりスイムは遅かったようだ。 今年はとにかくパンクだけはしないように気をつけた。今日またパンクしたら、この大会が自分にとって 相性の悪い大会になってしまう。 バイク・フィニッシュまであと5km位のところで93番を抜く。あのクイックターンをして泳いでいった学生の子だった。あと二人81番と91番を追わなければ・・・。 バイクの途中で足が少しつったがそれを除けば特にトラブルもなく済んだ。スイム終了から1時間7分台でゴールした。あのバイクコースから考えると上出来である。 気分をよくしてランスタートした。81番は自分より11番前のスタートだから 11×5=55 で水泳は55秒前にスタート。91番は、自分の前だから5秒前にスタートしている。だからゴールも、91番の選手とは、ほぼ同時にゴールしなければならない。 今日は涼しい。11年ぶりに参加したが、今日の天候は自分に味方してくれたようだ。走っていても立ち止まって給水することもない。 ランコースは、相変わらず殺風景。沿道のの民家も少なく応援が寂しい。でも足だけは良く動いた。 4キロと5キロの表示の間で81番91番とすれ違った。ランはあまり速そうではなかったが、かといってバテバテでもなさそうだった。自分の後ろからはきっと94番が来るはずだ。と思うと全然気が抜けなかった。 案の定、94番のF村さんは自分が思っていた以上接近していた。とにかく自分のペースを維持しよう。そう心がけながら走った。 あと1km。ゴールのB&G海洋センターが川向こうに見えてきた。ココまで結構とばしてきたので苦しかった。橋を越え右折するとバイクラックが見えてきた。もうすぐだ・・・。あれれ、91番が100メートルくらい前に見える。5秒以内にゴールすれば自分の勝ちだ。限界に近かったけれど、さらにペースアップ。91番は気がついていない。でも彼も最後だからペースが上がっている。でも追いつかない・・・。 2時間2分35秒。ゴールしたとき、自分の時計が指していた。11年前より20分以上早い。当時ならぶっちぎり優勝だ。 (結果、速報) 1位 81番 2時間2分28秒 2位 91番 2時間2分31秒 3位 92番 2時間2分34秒(自分) 4位 94番 2時間3分・・・・ だった。よく頑張ったと思うが終わってみると、1位とたった6秒差であったのがとても悔やまれる。 同時スタートならゴールスプリント出来たのにと思う。 また気が向いたら、一度美山大会にまた行ってみよう。 レース情報でした。
「トライアスロン美山大会ってどこでやってるの?」と、思わず聞き返されそうなので、まずは開催場所から説明を・・・。 (開催場所) 美山町とは、福井県足羽郡美山町のことで、福井市からわずか東へ10km足らずの人口6000人弱の過疎の町です。 市街地らしき市街地もなく、本当に人がどこに住んでいるのだろうと思えるほど静かなところです。ただ福井市までわずか10km程度なので、車さえあればさほど不便なところではありません。 行き方は、名古屋からですと東名・名古屋ICから入って米原JCTで北陸自動車道に入り、福井IC下車となります。 しかし、この方法では安直なので、一宮JCTから東海北陸自動車道に入って白鳥を経由して中部縦貫道で油坂峠をイッキに越え、九頭竜湖経由で美山町まで行きました。 (今年のテーマ) 加藤の今年のトライアスロンのテーマは「原点に返る」です。 加藤のトライアスロン歴も13年となりました。 いろんな大会に参加して、トライアスロンの参加大会の数も65を超え、デュアスロンと併せれば70回にもなりました。 毎年同じ大会に惰性で出場するのが好きではないので、常連の大会というのはありません。かといって、毎年新規の出場大会を探していても、遠く行くばかりで経費がかさむし・・・。ということで、今年は「原点に返る」をテーマにして参加大会を考えました。 (トライアスロンの黎明期) 昭和の終わり頃、城本さんや中山、山本光宏、宮塚などトライアスロンの第一世代が活躍していた頃、国内での大会の数は限られていて、競技人口の割には、大会数が少なかった時代でした。 地元で開催されている大会ですら選考漏れで出られないこともあり、初心者優先の大会を探して県外へよく出かけたものでした。 「○○大会は海がきれいだとか、××大会はカーボパーティがいい」とかいいますが、当時の自分はトライアスロンの大会に出ることが第一。いかに練習の成果が大会で発揮できるか。トライ・アンド・エラーの繰り返しでした。 (平成2年・第1回美山大会) さて美山町は、福井市から東へ10kmの山あいの町です。 さてスイム会場はどこでしょうか・・・?川?湖?池?答えはプールです。 平成2年に第1回大会が開催されてから、このスタイルでずーっと開催されています。実は、加藤は、平成2年の第1回大会に参加しているのです。このとき、バイクの途中で痛恨のパンク!15位で終わっています。 (平成13年・第12回美山大会) その大会も今年で12回目。 過疎の村おこしでよくも12年も頑張ってやっているなぁと感心しています。プールを使って開催する関係上、募集定員が限られ150人なのですが、今年はまた特に寂しく、当日の最終エントリーが90人でした。 今から11年前はのんびりしたものでした。 町も福井鉄人会の協力のもとで、試行錯誤でやっていました。農家のおばちゃんたちも沿道で暖かく迎えてくれました。参加者も本当にシロウトというような人たちで、決してレベルの高いものではありませんでした。 ところが今年は参加者がわずか90名にもかかわらず、大学生が約3分の1を占めています。それも愛知県の大学生が大半。彼らがこの大会に参加しなかったら、参加者は60人くらいになっていると思うと、とてもさむ〜い思いがします。そういう意味では彼らに感謝すべきでしょう。ちょっと騒がしかったけれど・・・。 (スタート前) スタートは、午前8時から時差スタートする。水泳は1050m。 コースは次のようになっている。 1コースから25m泳ぐ。壁にタッチしたら、コースロープの下をくぐり隣の2コースを泳ぐ。2コースを泳ぎ切ったら同様にコースロープの下をくぐって3コースを泳ぐ。この要領で6コースまで150mを泳ぐ。 6コースの壁まで来たら、いったんプールサイドに上がり、腕または足に回数をマーキングしもらう。これを7回繰り返す。だから150m×7=1050mとなる。選手は、NO.1からNO.30まで5秒間隔でスタートする。 ナンバーは、申告タイムの遅い順に決められている。 自分は名簿94名中、ナンバー92。スイムスタートは9時過ぎ(第3ウェーブ)だ。 他の選手よりスタートが遅いので、この間の時間を利用してゆっくりバイクをセットする。バイクをセットしたあと、第2ウェーブの選手の泳ぎをプールで見る。 第2ウェーブは、NO.31〜60までの30人の選手であるが、皆必死に泳いでいるので、プールではすごい波が立っている。まるで、養殖の魚に餌を与えた瞬間のよう! (いよいよスタート!) 8時55分頃、第3ウェーブの選手の集合がかかる。 いよいよだ。幼児用の浅いプールを利用してウェットスーツを着る。第3ウェーブは一見して学生が多い。特に80番以降はほとんど学生。自分のトシの半分くらいの連中ばかりだ。気後れしないように気合いを入れる。 9時になって順にスタートした。水泳は見るからに速い!あと二人を残し自分のスタートが来た。 「ピッ!」とスタートの笛が鳴る。マイペースで泳ごうと思いながらも焦ってしまう。 25mですぐ後ろのNO.93の選手に追いつかれた。ターンした直後右からすさまじい勢いで抜かれる。 50mの折り返しはクイックターンである(もちろんNO.93番くん)。スイムのスピードの違いにあきれながらも、後ろをついていこうと試みるがあまりのスピードの違いにドラフティング効果もなくすぐにちぎられた。 150m泳いでプールサイドへいったんよじ登る。ウェットスーツを着ているので少し上がりにくい。 上がると、周回数のチェックが入る。裸の選手は大腿部に、ロングジョンのウェットスーツを着ている自分は右腕にマジックで「正」の字を書かれていく。フルウェットの人は、いったいどこにマーキングされるのであろうか?顔???? 小走りに1コースへ行き。ちょっと格好悪いけど足からジャンプして飛び込む。頭からでもいいのだが、ゴーグルがずれないための防止策。 2周回目になると、後ろから速い選手がさらに追い抜いていく。自分も遅い選手を抜いていくので、1コース上に5人くらいが瞬間的に固まることも・・・。ペースにつられて自分も泳ごうとするので、腕がもう張ってきた。まだ300m。少し不安になる。 3周回目からは、少しばらけて泳ぎやすくなった。7周回目を終えてチェックを受けると「次バイクで〜す!」と声をかけられた。プールの出口でのタイムチェック18分15秒。11年前より1分くらい速い。これが11年間の成果か? (いざバイクへ) 今回は、バイクで久々にバイクシューズを履いた。それだけコースに起伏があるということ。 結果的に効果があったと云ってよかっただろう。 スイム終了後バイクの立ち上がりはしんどかった。いきなり上り坂が続く。自分の前に選手はいないし・・・。結局40kmを完全に一人で走りきってしまった。こんなことは久しぶり。ドラフティングも無く、全員時差スタートというのはある意味で集団を作らない良い方法だと思う。 コースは、ただでさえ田舎なのにさらに山奥に入っていくという人の少ないところがコースである。 コースの説明は、単調なので省略するが、おおむね行きが上り、帰りが下りなのだが20kmの往復コースではない。 スタートから約15kmで折り返す(第1折り返し)。そのまま戻るが、5kmほど戻ったところで第1折り返しへ戻る(第2折り返し事実上中間点)。再び第1折り返しに来たらUターンしてスタート地点に帰るという。変速コース。過去11年間でこのコースを理解できない(で失格になった)人が2人いたそうだ(主催者に説明によると・・・)。 バイクに乗っている間に何人か抜いた。第3ウェーブの人もいたが、30分前にスタートした第2ウェーブの人もいた。折り返しが3回あるので自分の位置がよく確認できてよいコースだ。 ずーっと走っていて全然追いつかない選手が二人いた。NO.81とNO.91だ。NO.91の選手は自分の5秒前に水泳をスタートした選手である。折り返しでタイムを計るが、どうも4分くらい差があるようだ。追いつくのは絶望的? 後ろからはNO.94の選手がだんだん近くなってくるのがわかる。速く逃げねば・・・。 (ランはよく走れた) バイクの序盤、足がややつり気味でペダリングに少々支障があったが後半は快調そのものだった。気分良くバイクゴールする。 NO.81やNO.91の選手がかなり前にバイクゴールしていると思うと少々がっかりだが、とりあえずがんばれるところまで頑張る。 自分よりNOが小さいのできっとランはあまり得意ではないだろうと勝手に思いながら走る。 曇りがちの天気だが、時々ぱらぱらと雨も落ちてきた。自分にとっては申し分のない天気だ。 ランコースもとても殺風景だ。川沿いを走るかと思えば、田圃と林の間の細い道を走ったり沿道の応援など皆無に等しい。人がいるのは、2〜3kmごとのエイドだけだ。 11年前のことを思い出しながら走る。 11年前は暑く、コースも単調。おまけにパンクでランはかなりきつかった。でも今日は違う。足も比較的快調に動く。ランではどんどん前の選手を追い抜く。 4kmを過ぎ折り返しに近づく。折り返しまであと400mくらいか。 NO.81の選手とすれ違う。少ししてからNO.91の選手ともすれ違う。2人ともバイクでの精彩が消えていた。かといって、ふらふらな走りでもない。タイム差は2〜3分くらいだろうか。5kmで挽回するのは至難だ。 自分も5kmを折り返す。すると自分よりあとにスタートしたNO.94の選手と100m位ですれ違った。 かなり追い上げられている。こうなると前の二人には追いつかず、かといって後ろからは抜かれ順位を下げてしまう。ゴールまでまだ遠いけど、少々ぺ−スアップした。 最終種目で、選手を抜かしていくのは自分にとっては苦しいながらも、精神的にはエネルギーになる。きっと抜かれる選手にとっては、抜かれるたびにエネルギーを奪われる思いであろう・・・。 あと1kmで川の対岸にゴール地点が見えてきた。NO.81もNO.91も見えない。2人のうちどちらか、あるいは2人とも、つぶることをかすかに期待しながら走ったが、淡い期待になりそうだった。 橋を渡り川を越える。もう一度右に折れれば、ゴールまであと300mくらいか。 初めて後ろを振り返ったが、もうNO.94の姿はなかった。とりあえず3位以内は確保できたようである。 ゴールゲートが200mくらい先に見えたときに、選手が一人見えた。ナンバーカード(ゼッケン)の文字が「91」だった。自分の80mくらい手前だ。彼がゴールしてから5秒以内にゴールしなければ・・・、と思いさらにペースをあげる。だんだん「91」の数字が大きくなってきた。が、彼がゴールをした瞬間に徒労に終わった。7〜8秒後だろうか。自分がゴールしたのは・・・。 参加者が少なかったので優勝も狙っていたのだが・・・。スイムの出遅れをバイク、ランでカバーしていく 自分の戦術通りの試合展開が出来たことは満足だった。 ゴールすると、完走証と完走メダルとお昼の弁当をもらった。 昨日の宿泊費、夜のパーティ(ビールもあるよ)、朝食のおにぎり。そして、昼の弁当と大会参加費用すべて込みで18,000円。美山町が町おこしで主催している大会なので費用的にはお値打ちな大会である。だからそれに目を付けた学生が来る? (結果発表) 自分がゴールしてから、スイムパートの順位が張り出された。自分は18分14秒(1050m)で14位。トップとはやはり4分くらい離されている。 15分位してバイクパートの発表。 こちらは、山あいのコースを1時間7分台でカバーしてパート順位は3位。1位はNO.94の選手で自分より2分ほど速い。水泳1位のNO.81の選手は、バイクパートで2位。自分より1分ほど速い。バイク終了後5分ほど離されている計算だ。 さらに15分後ランパートの発表。 こちらは36分40秒でカバーしランパートは1位だった。ランパート2位はNO。94の選手で37分台の後半。後半あきらめたのか・・・? 40分を切った選手は、自分とNO.94の選手の2人だった。NO.91くんは40分台。NO.81くんは41分台だ。「これはトータルすると微妙なところだなぁ・・・」と思った。 トータルタイムの発表がまだない。 3人のタイムを見ながら暗算した。自分は2時間2分34秒だ。ストップウォッチが2時間2分35秒を指して止まっているので計算はあっているのだろう。 「次に自分の前にゴールしたNO.91くんは、・・・」3種目の秒数だけを足していった。91秒だ。 91秒ということは、1分31秒だ。 「ということは、2時間2分31秒!?3秒差かよ〜!」 あとは、NO.81くん次第で順位が決まる。NO.81くんはの合計は88秒だった。 「1分28秒!2時間2分28秒!!!!」 結果はこうだった。 NO.81 2時間2分28秒(優勝) NO.91 2時間2分31秒(2位) NO.92 2時間2分34秒(3位・じぶん) MO.94 2時間4分・・・ (4位) 「くそー!」声を出して騒ぎたかった。 2位と3秒。1位とたったの6秒差。2時間以上も競技をしていてたったこれだけの差。時差スタートが故のいたずらだったかもしれない。 表彰式では、NO.81くんもNO.91くんも嬉しそうだった。 1秒差でも勝ちは勝ちだからね。3番目に表彰台に上がったオジサンは彼らに拍手をプレゼントした。6位までの選手のうち4人が学生だった。学生たちだけ盛り上がっていた。 でもオジサンの名前をちょっとだけ覚えておいてね。キ・ミ・タ・チ! |