2002幕張新都心トライアスロン大会 参戦記
その1
 加藤が参加した「2002 幕張新都心トライアスロン大会」の速報を掲載します。
 参戦記は、「村上」の参戦記終了後、アップいたします。なおワールドカップ幕張大会の結果についてはJTUのHPに既に掲載されています(早いね!)

1 菊池隆文 (24) 千葉県 2:03:54
2 高野修次 (37) 群馬県 2:05:27
3 加藤一郎 (40) 愛知県 2:05:48
4 笠原大康 (25) 東京都 2:05:57
5 斉藤功至 (32) 埼玉県 2:06:20
6 田中直之 (21) 茨城県 2:06:28

以上
その2
幕張(千葉)から帰ってきて、朝も冷え込んできたせいか
風邪をひきました。村上、幕張と二週続けての遠征で
体も正直に疲れたという信号を出したようです。

●●● 10月5日(土) ●●●

▼▼▼ 移動 ▼▼▼

 今回の幕張の大会の同行者は、アイライクの佐野くんと大沢さん。
 豊川の佐野くん自宅前集合とした。事前にメールで場所を確認しておいたのでトラブルもなく集合。

 浜名湖SAで朝食の腹ごしらえをし、再び東京方面へ。
 ところが10時30分頃に東名で渋滞。全然動かない。まだ焼津の手前。結局事故で2車線がふさがれたためであることがわかった。あと10分早く通過していたら避けられていた?この事故で約45分のロスタイム。

 海老名で昼食。東名の終点についたのは午後1時をまわっていた。
 首都高でもジャンクションごとに渋滞の繰り返し。湾岸線を越え南関東自動車道に入ったところで再び事故渋滞。もう一つ先のICで降りれば到着なのに・・・。

 あきらめて、下道(一般道)を走る。
 船橋のザウス(人工スキー場)などが閉鎖されたことを佐野くんに教えてもらう。さすが埼玉出身で関東のことは詳しい。
 ようやく幕張メッセが見えてきた。この向こうにパリーグ・ロッテの本拠地、千葉ロッテマリンスタジアムがある。そこが受付の会場である。

 午後3時30分到着。受付締切まであと30分。2度の事故渋滞でへとへと。佐野くんと二人でトイレに直行!

▼▼▼ 受付 ▼▼▼

 トライアスロンといえば、村おこし、町おこし。僻地で交通規制がやりやすい。地元の魚がおいしい、というのがおきまりだが、この大会に限ってはそんな言葉は一つも当てはまらない。
 幕張メッセに出かけたことのある人なら幕張がどんな街かご存知だろう。幕張メッセを中心に、ショッピング街、ホテル街、住宅街が造られたまさに人工的な街。新都心である。海岸には海浜公園もあり、コンクリート化されたジャングルではない。
 筑波のまち、東京ディズニーランドなど人工的な街と共通する雰囲気がある。名古屋にはこういうところはないといってよいだろう。

 受付は、参加通知書の入った封筒を渡し、自分の住んでいるところの郵便番号をいうというもの。本人確認は普通、生年月日をいわせるものなのだが・・・。どうも匿名で、明日代理出走する人があるという電話が大会事務局に入ったことからの対策のようだ。

 千葉マリンスタジアムの周りに、ウェア関係のブースもいつも以上に出ている。やはり都心での大会のせいか。

 競技説明会のあとにスイム会場だけ下見する。
大 沢さんは、竹内(元一)先生(県協会副会長)のオートバイにまたがってどこやらへ消えていく(あとで聞いたら、コースの下見にいったとのこと)。スイムからバイクへのトランジットがかなり長いことがわかった。距離で400mはあろうか。まさに第1ランである。

 幕張周辺は高いので、西千葉駅前のビジネスホテルに泊まる。1泊シングルで4500円。3人一部屋なら10000円と格安。ただし、ぼろぼろで、今までいろんなビジネスホテルに泊まったけれど施設の古さ、きれいさでいくと最低ランクだ。

 夕食は、このホテル前の「和民(わたみ)」という居酒屋で済ます。
 ちょっぴりだけ飲みたいなと思い、中ジョッキを頼んだがついつい3杯飲んでしまった。料理もまあまあで夕食には十分だった。勘定を割勘にしてもらった。その分「あすは頑張るぞー!」という気になった。

●●● 10月6日(日) ●●●

▼▼▼ 会場へ ▼▼▼

 受付 6:00〜6:45
 入水チェック 〜7:15
 スタート 7:30
と朝がせわしい。これもWC(ワールドカップ)が控えているので仕方がないといえばそれまでだが、朝はバタバタだ。

 6時にホテルを出て、車で即移動。
 今日は千葉マリンスタジアムの駐車場が使えないので、幕張メッセの駐車場へ車を入れる。広大な駐車場だ。自転車を組み立て急いで受付に向かうが、6時45分はとっくに過ぎていた。両腕にナンバリングをしてもらう。トイレに行って、佐野くんにワセリンを塗るのを手伝ってもらうと、もうすぐスイムチェックの締め切り時間。都心の人の生活はあわただしいけど、トライアスロンのスタートまでもあわただしい!?

■■■ スイム ■■■

 スイムは、浜田川という川の河口をスタート。一辺が300mの二等辺三角形を二周回するコース。
 7時23分頃に入水が許可となる。フローティングスタートなので浮いて待つが、河口なので川の流れで前に流される。審判が戻れというが戻ってもすぐ流される。

 7時30分あの独特の「ぷぉ〜ん」という笛の音でスタート!
 水温24度でそれほど冷たくない。スタート後はダッシュして先行しようとするが、相変わらず気持ちだけの空回り。300mのブイはすぐにやってきた。
 第1ターンでは大渋滞。2番目のブイを目指す。東京湾を泳いでいるのだが、水が塩辛いところと、河口からの生活排水の少し洗剤のにおいのするような水が交互に現れる。ただしゴミは浮いていない。

 2周目に入るとバトルも収まり、皆自分のポジションで泳ぎ出す。
 沖に向かって泳いでいく分はよいのだが、ゴールに近くでは、やはり川の流れがあって景色がほとんど変わらない。

 やっとの思いでポンツーン(浮き桟橋)にあがる。時計は25分を指していた。ここからが勝負!本領発揮だ!

■■■ バイク ■■■

 スイムアップ後、きのう見ていたとおりバイクトランジットまでが長い。
 まさに第1ランでバイクに行くまでに数人を抜いていく。

 バイクは6.6km×6周回。大半が幕張メッセと千葉マリンスタジアム前の片側3車線の道路を往復するが周回チェックのために、少しだけ千葉マリンスタジアムの駐車場内を走る。ここが狭い。

 バイクに乗って本道に出ると、すぐ後ろからマークしていた三重県の河崎さんが追い抜いていく。彼のバイクは自分より少し速い。スイムで先に行っていると思ったが、ここで一緒になるとはラッキーだった。彼は重いペダルをガンガン踏んでいる。自分とは違うタイプのペダリング。自転車に使っている機材も
特殊なものはなさそう。いたってシンプルだ。

 その河崎さんとともに、スイムで先行している選手をどんどん抜いていく。時折、河崎さんに離されそうになるが何とかついていく(ドラフティングにならないように)。
 所々でふっと気を緩めるとあっという間に30mくらい離されることもあったが、坂の上りなどを利用して追いつく。

 河崎さんと加藤。他に地元千葉のMさんとあとひとり「125番」さんが、河崎さんにまとわりついているといった感じで周回を重ねる。
 Mさんはかなり露骨にドラフティングをしていた。加藤の後ろについてドラフティングしてくることもあり煙たかった。こういう人には絶対負けられない!

 本道から入って駐車場での周回チェックで道が狭いので落車に巻き込まれないように注意する。が3周目、2台前で転倒する人がいて巻添いをくらいそうになった。あぶねー!

 6周回目の花見川を越えたところでの折り返し後、河崎さんがアタックをかける。
 トライアスロンはアベレージスポーツ。加藤はむしろスピードを落としてランに備えた足の動きを確認する。河崎さんはだんだん遠ざかるが気にならない。
 駐車場の周回に入る前に靴から足を出し、シューズを踏みつけるように自転車を漕ぐ。いいペースでバイクを終えることができた。

■■■ RUN ■■■

 素早くトランジットを終えると(という気持ち)、先ほど先行した河崎さんがいる。タイム計測では河崎さんが先だが、ほぼ同時にスタート。ここからが加藤の見せ場だ。

 ランコースの説明。

 千葉ロッテマリンスタジアムをまず反時計回りに半周まわる。そのまま海岸線に平行に東進する。
 バイクで唯一アップダウンのあった花見川にかかる橋の下をくぐり、北上する。しばらくは川沿いの堤防を走り、あるところで左折し子供の遊ぶような公園の中を抜け道路に出るとまた左折、そしてすぐ右折し幕張の住宅街の中を走る。(美浜プロムナード)低層のマンションが続いているところだ。
 ここを折り返し、ほぼ今来たところを戻ってくるコースだが、幕張海浜公園内で距離調整のために少しだけ行きと違って遠回りをする。このあたりのことは、コースマップには書かれていない。そして再び千葉ロッテマリンスタジアムを時計回りに半周まわって街路樹の間を200mほど往復したところがゴールとなる。

 ランスタート後、前には誰も見えない。
 自分の順位もよくわからない。幕張海浜公園を抜けてバイクコースに平行に堤防道路に出るところで
観客のひとりが「10番」といってくれた。初めて自分の順位を知る。堤防道路に出ると500m以上先が見渡せる。ざっと目の前にポツリポツリと5人くらいが見えた。ランスタートしてからまだ2kmと来ていない。
 この5人もだんだん近づいてくる。ちょっと欲が出て往路で5人くらいは抜けないかな?と思った。

 3km過ぎてエイドでひとり抜く。
 ひとり抜くとだんだん前に現れる人が大きく見えてくる。公園を抜けて幕張プロムナードに向かうところでは一気に二人抜いた。折り返しの赤い大きなカラーコーンが見える。1位には大きく水をあけられているかと思ったがすれ違って1分程度で自分も折り返す。
 折り返しでは、右手に折り返しの証拠の輪ゴムをはめてもらう。この時6位でターンを確認。あと5人。

 しかしここから抜かしていくのは、なかなか容易でない。
 自分の前にひとり見えるが、先ほどからやや近づくがなかなか迫ってこない。むしろこの前の人が、その前の2人で併走している選手たちを花見川の橋あたりで抜いていく。加藤もこの2人を堤防道路で一気に抜く。4位?に浮上。

 ここまでかと思ったが、幕張海浜公園で距離稼ぎの折り返しが出てきた。ここで先ほどから加藤に迫っていたが近づいてこない選手がかなり大きく見える。折り返しのカラーコーンの手前で一気に抜く。

 こっちもかなり余裕が無くなってきた。自分の順位を考える思考能力も無くなってきた。

 千葉ロッテマリンスタジアムの駐車場にはいると、一段と声援が大きくなる。
 「球場の周りをあと半周+アルファだ。」と思っているが、体の動きが悪くなる。先ほどの選手を抜くのにかなりスピードアップしたツケがまわってきたようだ。まわりで「3位〜!」といっている。ホント?

 バイクラックの横を抜け最後のウィニングロード、街路樹の往復コースに出る。左側を1位の人がすれ違う。優勝者のゴールするアナウンスが後ろで聞こえる。案外差がないなと思った。
 また、150mくらい前にもうひとり選手が見える。彼が2位か・・・。こっちも限界。もうこれ以上追いつかない・・・。最後だから力を振り絞りペースアップする。

 白いテープが目の前に飛び込んできた。「3位!」久々のガッツポーズ!

 ゴールには、佐野くん、大沢さんがいてくれた。
 愛知県から300km以上も離れた地の3位ゴール。自分も嬉しかったが、二人とも自分のことのように喜んでくれた。とても嬉しかった。
 51.5kmは自分のあまり有利にならない距離設定だから、ここ数年下位に甘んじることが多かったが、今日の3位は出来すぎだと思った。

 10時30分からの表彰式。かなり遅れてスタートしたが、表彰台の片隅にあげてもらった。この感動は久々だ。特にこの表彰台は、あとでWC(ワールドカップ)の選手を表彰するもので先に使わせてもらっている。WCと併設の大会でこれだけの成績を上げられるなんて行くまでには考えられなかった。むしろ、先週の村上の疲労がとれずに沈没するのかなぁくらいに思っていたのに・・・。

 今シーズン最後のトライアスロンレースを気持ちよく締めくくれて応援していただいた皆さんに感謝します。ありがとうございました。そして、次は冬場のマラソン会場でまた会いましょう!