第9回みやぎ国際トライアスロン七ヶ浜大会 参戦記
速報
 約3ヶ月半ぶりの大会になってしまいました。
 トライアスロンとしては、昨年10月の「幕張新都心」大会以来ですから実に9ヶ月ぶりです。
 高圧ガスの試験終了後、十分練習ができず、ボロボロでした。とりあえず速報です。詳細は後日送ります。

●大会名 第9回みやぎ国際トライアスロン七ヶ浜大会
●開催日 平成15年7月6日(日)
●コース  宮城県宮城郡七ヶ浜町・湊浜スタートゴール
●天 候  曇のち晴、気温16℃、水温19℃
●参加料 16,000円
●参加賞 Tシャツ、ウイダーインゼリー、スイムキャップ
●種  目 swim 1.5km, bike 40km, run 10km
●参加者(申込人数)
 一般男子 ・・・・・・・・・ 146名
 一般女子 ・・・・・・・・・  12名
 学連男子 ・・・・・・・・・  53名
 学連女子 ・・・・・・・・・   6名
 リレー   ・・・・・・・・・  18チーム
●スタート
   午前8時40分
●結 果  2時間16分17秒
    ・・・ 総合8位
    ・・・ 40歳〜44歳男子・第1位
●表 彰  後日送付
●参 考(一般の部のみ)
 1 福元 哲郎   30 男 広島県   2:03:26
 2 アーサー ユアース 25 男 福島県   2:04:21
 3 中川  亮   23 男 宮城県   2:07:08
 4 伊藤 敦弘   35 男 宮城県   2:08:20
 5 小野寺 勝彦 33 男 岩手県   2:08:41
 6 中田 崇志   23 男 東京都   2:14:25
 7 柴田 泰邦   27 男 神奈川県 2:16:07
 8 加藤 一郎   41 男 愛知県   2:16:17
     ( swim 0:29:49 35位、 bike 1:09:36 6位、 run 0:36:52 5位)
 9 稲生 寿仁   25 男 愛知県   2:16:37
10 杉本 貴美  32 男 宮城県   2:18:25
その1
 いつもの事ながら参戦記を配信します。

●●● 7月3日(木) ●●●

 ある、飲み会を終え自宅に戻ってきたのは午後11時近かった。
 本山(名古屋市千種区)のバス停でバスを待っているときに、県内に大雨注意報が出ているのを知った(携帯で)。 「まずいなあ。非常配備がかかってるなぁ。土日で注意報が出そうなら、誰かに変わってもらわなければ・・・。」
 組織の再編で、やっている仕事は同じであるが「高圧ガス」の業務が、従来の「産○労○部」 → 「防○局」と変わった。場所も「西庁舎7階」 → 「本庁舎2階」と変わったが、一番やっかいなのが、「非常配備」である。
 6月から10月(?)までは、大雨注意報が出れば、防○局職員が3人夜中でも詰めなければいけない。いわば当直であるが、いつ注意報が出るか分からない状態で待たされる。大雨警報が出れば更に3人追加で6人詰めることになる。
 家に帰り、心地よい眠りで床に入った。
 しかし、しばらくすると由記子(妻)に起こされる。
 「さっきからずーっと、県庁から変な電話がかかってきてるよ!夕香ちゃん(娘:4歳)も起きちゃったよ!」
 一瞬事態が飲み込めなかった。あわてて自分の鞄に向かう。案の定、携帯電話はがんがん鳴っていた。あわててとると男の声で
 「加藤さんですか。こちらは防○局ですけど11時45分に、愛知県東部地方に大雨洪水警報が発令されました。・・・・」
 「ハイ分かりました。すぐ行きます。」
 戦いは、既にこの瞬間から始まったかもしれない。
 午前4時15分に「大雨警報洪水警報」が「大雨洪水注意報」になるが、東三河ではかなり降ったようで「洪水注意報」がなかなか解除にならない。結局8時45分の交替時まで詰める。イヤ、正確に言うと9時過ぎても引き継ぎがうまくいかず、交替させてもらえなかった。

●●● 7月4日(金) ●●●

 今日出発というにもかかわらず、全然準備がしていない。さらに今回は久々の輪行である。自転車をバラして輪行袋に入れなければならない。
 眠いのもあったが、やむを得ず今日の休暇を申請した。午前10時過ぎていた。おもむろに家に帰る。
 久々の大会なので、チェックリストを見ながら順に荷物をバッグに詰める。が、やはり一番やっかいなのが自転車だ。
 雨降りはあとの自転車の手入れが大変なので、乗らないのだが、カーポートの下に置いてあるのでどうしても少し汚れる。まずは自転車の掃除から始まる。そして、決戦用のホイールに付け替え。今回は、カトーサイクル(名古屋市南区)で格安で買ってきたタイヤを使うことにした。
 おばちゃん(社長だよ)いわく
 「モノはいいんだけれど、船積みの途中で化粧品が割れて、タイヤに臭いが付いているので安くしておくよ。」
 買ったのは去年で、納戸にねているのを引っ張り出してきた。一本3000円くらいで4本買ってきたのだが、本当は一本いくらかはよく知らない。トライアスロンではあまり使わないメーカのモノだ。

 リムセメントも着け乾かす。その間に、大会要項、夜行バスのチケット、宿泊先の案内、レンタカーの予約紙などをかき集める。参加を決めたのが6月7日(土)で、入金などをしたのが10日過ぎだから、今回は本当にバタバタだった。

 午後4時過ぎに完了。急遽休みにしたので、夕香子を保育園に迎えに行く。千貴は、最近通い出した東邦スイミング(旧 邦泳スイミング。千葉智雄くんが通っていた東邦高校の中にあります)からもうすぐ帰ってくる。
 由記子も午後7時前に帰ってきた。あわただしい夕食だった。

 午後8時になると、近所の林さんが来る。今回荷物が多いので、地下鉄本山駅まで送ってもらうように頼んでおいた。旧トライアスリートである。林さんも、また復活して自分といっしょにあちこち参戦して欲しいと願う。
 午後8時30分名古屋駅到着。帰宅時間の途中なので、名古屋駅の地下街で誰かに会うかな?と思っていたが不思議と誰にも知っている人に会わなかった。

 輪行は移動が大変である。
 今回、夜行バスで仙台に向かうので、同じ名古屋駅とはいえ、地下鉄乗り場から名鉄バスセンターへ移動するだけでも一苦労だ。仙台行きの夜行バスは、また、名鉄バスセンターの4階にある。

 21時30分出発。
 昨日の非常配備のおかげですぐ眠りにつく・・・。

(「その1」終わり)
その2
昨日に続き、参戦記(その2)を配信します。

●●● 7月5日(土) ●●●

 仙台駅前(高速バス乗り場)には、予定より15分ほど早い午前7時15分に着いた。夜行バスでこれほどぐっすり寝たのは初めてだった。携帯していった空気枕もよかったようだ。
 仙台へ来たのは何年ぶりだろう。学生時代に一度あの七夕の時に。それから、出張で一度。あまり記憶がないが三回目か?学生時代に乗船実習で21歳の時に塩釜に入港はしたことがあるが、仙台まで足をのばしたかは記憶が定かでない。

 さて、ここから七ヶ浜町へはアクセスが大変である。事前に予約しておいたニッポンレンタカーへ向かう。が、バスを降りたところが駅の西口。ニッポンレンタカーが駅の東口で仙台駅を挟んでちょうど対角線上の位置にある。仙台駅の地下の自由連絡通路をテクテク歩くが、距離にして1km近くは歩いたような気がする。
 左肩には輪行自転車。右手にはキャスターバッグを引いて・・・。事前に分かっていたけどつらい・・・。

 今日と明日の2日間、自分の足となってくれるのは「フィット」。小さいながらも自転車などの荷物も積めるし十分である。

 レンタカーを借りて出発!
 国道45号線を東進し、朝食をとったあと見ず知らずの公園で自転車を組み立てる。天気は曇。雨が降らないだけOK。それにしても7月というのにやや寒い。名古屋より体感で2〜3度気温が低い。

 主催者側から渡された案内と、事前に買っておいた地図と見比べながら、まずはスイム会場へ向かう。

 スイム会場は、東北石油・仙台製油所、東北電力・仙台火力発電所の東側。七ヶ浜町は、仙台近郊の静かな漁村のイメージだったのであるが、来てみると大きくはずれた。むしろ仕事柄、製油所の方が気になる。
 知多市で見かける「あの」設備と同じモノが目の前にある。いやいや、今日はトライアスロンに来たのだ。製油所で何が起ころうが、今日明日は関係ないのだ。

 とりあえずスイム会場の確認をしたあと、今日のメインであるコースの下見に出かける。
 バイクコースも、ランコースもアップダウンが激しいと(竹内)鉄平くんから事前情報をもらっていた。が、地図を見る限りそんな風には見えない。が、下見をしてみると意外や意外。彼の云うとおり、数カ所、ローギアでないと登れない?というところがあった。バイクは4周回なので×4回だから、だんだんボディーブローのように効いてくるにちがいない。

 コースの下見を終えると突然睡魔が襲ってきた。受付、競技説明会が始まるまで仮眠する。

 13時30分に受付。続いて14時からの競技説明会に参加。競技説明会は、普段、寝ている人が多いが、今回は少人数で13時、14時、15時と3回に分けて行ったせいか起きている人が多い。それと東北大学の学生がやたらと目に付く。彼らは、この地方では学生トライアスロンの中心的存在だ。

 競技説明会で、スイムは、 「浅いところでは岩礁があり足を切るから注意」と何度も行っていた。
 バイクは、 「舗装のよいところから悪いところに変わるところがあるので必ず下見をして下さい」と。
 ランも、 「民家の間を走る起伏のあるコースなので下見をして下さい。」と競技委員がさかんに喚起していた。

 16時過ぎに、塩釜市内のホテルにチェックイン。こちらも事前にネットで予約しておいたところ。今回は、午前中からコースの下見などができたので時間的には余裕がある。

 夕食をとって部屋に戻ってくるとだんだん眠くなってくる。まだ19時。でもまあいいか。明日の準備もできたし。気の向くまま久しぶりに寝てしまった。

(「その2」終わり
その3
昨日に続き、参戦記(その3)を配信します。

●●● 7月6日(日) ●●●

■■■ 起床・移動 ■■■

 東日本の夜明けは早い。午前4時過ぎには明るくなっていたようだが、とりあえずベッドにセットしたアラームが鳴るまで寝ていた。

 午前6時起床。チェックアウトを6時50分にする。
 ホテルの食事は7時からなのでチケットを買わず、昨日駅前のコンビニで仕入れたおにぎりを食べる。

 ホテルからメイン会場まで車で約15分。新日本石油精製(旧 東北石油・仙台製油所)の脇の空き地には、既に多くの車が来ていた。

 自転車を組立、空気を入れ荷物を持って受け付けへ向かう。さすがに愛知県から600kmも離れたところに来ると知り合いはいない。その分だけプレッシャーもなく気が楽でいい。

 今回のナンバーカード(ゼッケンのこと)は「23」だ。東北地方の有力選手はあまり知らないが、名簿を見る限り過去に同じレースで戦ったことがある選手が数名見られた。

■■■ 過去の東北・北信越の戦績 ■■■

 H14.9.29 村上・笹川流れ(新潟県) 2゜11’11”  7位
 H12.6.18 日本海・おしん(山形県)  2゜09’40” 15位
 H10.9.20 村上(新潟県)        2゜15’20” 13位
 H 6.6. 5 阿武隈(福島県)      3゜29’23”  4位

 で、9年前に福島に行ったときは、名古屋から車で行ったがさすがに帰りは大変だった。帰りの途中、横浜あたりで気分が悪くなり、一緒に行った由記子(妻)に運転を替わるように頼んだが、日頃乗っていないということで断られ、途中のSAで1時間か2時間くらい休憩していた記憶がある。
 村上も1回目は夜行で行ったが、村上駅からのアクセスが悪く、昨年の2回目は車で行った。新潟は高速道路が空いているから東京へ行くよりも、車では、楽に行くことができる。

■■■ コース紹介 ■■■

▲▲▲ スイム(1.5km) ▲▲▲

 湊浜の砂浜からの一斉スタート。
 浜から沖に向かってテトラポットの間を縫って直進(約300m)。ブイを右折し次のブイを目指す(約150m)。更にブイを右折して浜に向かう(約300m)。これで一周750m。これを二周回する(1.5km)。

 2つ目のブイと浜の間には、岩礁があるようで、コースの両側にコースロープが張られ一部で屈曲している。上手に泳げばショートカットができる。エリート、エイジとも同コース。

▲▲▲ バイク(40km) ▲▲▲

 浜から、バイクラックまでやや長めのトランジット。トランジットから公道へ出て、800mほど走ると角に「ENEOS」のスタンドのある交差点に出る。交差点を右折するといきなり上り坂になるが、それほど長くは続かない。

 エイジ・グループは、200mほどで「松ケ浜入口」交差点を左折し北進する。700mほど、ほぼ直線の道路を進み「林崎」交差点を右折。東進する。ここから約3.5kmは直進するので、地図上ではフラットに見えるが、「林崎」交差点から約800mのところにある「西友」の店の前あたりから上り坂が始まる。
 昨日受付をした中央公民館あたりからが更に坂がきつくなり、商工会館のあるところまで約1200m続く。
 坂の頂上を過ぎると一気に下りで、踏み込めば65〜70km/hは出る下り坂が約1.5km続く。坂を下りきったあたりから舗装が少し悪くなり道路も狭くなる。
 突き当たりの三叉路(信号なし)を右折すると、また、いきなり登りが始まる。コース中この登りが、一番急勾配と思われるが距離にして約600m続く。
 坂を下り漁港の付近を抜けると直角に右折する。しばらく直進するが、緩い坂をひとつ越えると、七ヶ浜国際村入口の交差点に出る。左手は松林で海がきれいだ。
 しばらくすると「菖蒲田浜」という集落を抜けると左手に「セブンイレブン」が見える。その「セブンイレブン」のある三叉路(信号なし)を右折すると周回コースに入る。
 一部変則であるが、この周回を4周回する(変則4周回40km)。セブンイレブンを4回目に見たときは、直進し、スイム会場の湊浜へ戻る。

 エリートは、「松ケ浜入口」交差点を直進し、セブンイレブンを進行方向右手に見ながら左折して、エイジと同コースに入るが、一旦バイクスタート地点まで戻ってきて周回を繰り返す(3周回40km)。

▲▲▲ ラン(10km) ▲▲▲

 バイクトランジットから、バイクで来た方向と逆方向(東)へ走る。
 短いトンネルを抜け、松ヶ浜漁港の一番奥で一度折り返す。折り返し後200mでランコース中一番急坂を登る。距離にして50m程度だからそれほど長くはない。登りきると右折し、民家の間を抜ける。途中緩い起伏がありながらも下っていく。海を右手に見ながら、菖蒲田浜の集落へ向かう。バイクコースの手前をUターンし、今来たコースをそのまま戻る。

 行きは、スタートしてすぐトンネルをくぐったが、復路は、往路で最初に登った急坂を下らずに直進するが、やはり、ランゴールの手前で一気に坂を下るコースとなっている。スタートゴールに近いところは起伏が多い。片道2.5km×往復×2周回=10kmのコース。

■■■ 最悪のスイムパート! ■■■

 主催者から気象状況の発表があった。
 気温16度、曇。
  「えっ、肝心な水温は?」
見るからに冷たそうな海。どう見ても水温20度はない。

 行く前から、低水温対策のことは考えていた。
 今から12年前の6月、伊豆大島に行ったときは水温18度だった。体感上はもっと低かったかもしれない。スイム終了後陸に上がってくると、フラフラする。詳しいメカニズムはよく知らないが、低水温により
平衡感覚が狂うらしい。つまり、頭がヒエヒエ状態になってしまい過ぎということ。

 7月とはいえ北日本の冷たい海、十分に予想されたので、スイムキャップは主催者の用意したものの他、自分の持ち込んだもののもう一枚の計2枚をかぶる。

 8時40分。コースの一番左端からスタート!!!!
 まずはスタートダッシュだ。今日は成功!100mはトップグループ?である。位置取りはうまくいくが後が続かない。1ヶ月で15,000m程度しか泳いでいないのですぐ腕がパンパンになる。

 波は比較的無く泳ぎやすかったが、自分の泳力のなさだけが浮き出ている。一周目も後半になってくると集団がばらけて泳ぎやすくなってくる。もうすぐ750mの折り返し。

 一度浜に上がり再び海へ向かうが、リズムが狂う。エリートはこういう展開が多いが、エイジでは珍しい。まあ、みんな条件がいっしょだから・・・。

 再び泳ぎ出すが、今日はどうも抜かれっぱなしのような気がする。2周目、特に後半では集団がばらけてしまった。30mくらい前に集団がいるが追いつけない。

 浜に上がる、時計が見える。「29分」を過ぎていた。「えーっ、遅い!それとも、今日は、距離が長すぎ?」が、時間がかかったのは事実。出遅れを認めながらもバイクへ向かう。

(「その3」終了
その4
最終、参戦記(その4)を配信します。

■■■ 走ってみると大変だった『バイク』パート ■■■

 トランジション・エリアの自分より前の番号のラックにはほとんどバイクがなかった。
 「やられたー!」やっぱり自分が遅い!(今ごろ気づいている)。気分を切り替え前進あるのみ。

 後ろからスタートすると、前の選手が目標になるので、、ある種の走りやすさがあるが、ただし、目標とする選手が見えない位置にいると、「前の選手を抜く」=「調子がいい」と錯覚を起こす。メーターを見ながら、自分のペースを守ることが大切だ。

 「ENEOS」のガソリンスタンドを曲がっていくと、自分と同じようなスイムの遅い学生くんがいる。黄緑色のユニフォーム。これは東北大学である。今回コース中に、この黄緑色のユニフォームがわんさかあった。自分は勝手に彼らを「イモムシくん」と名前を付けた。

 で、その320番のイモムシくん(以下「イモムシ320号くん」)が、自分のスピードと丁度あう。
 七ヶ浜のコースで、林崎の交差点から約3.5km直進するコースの途中の登りでは、その抜いたイモムシ320号くんが再び抜いていく。登りが強いの?こっちは、いきなり脚がヒクヒク。右足のふくらはぎの上あたりがやや痙攣気味。明らかな練習不足で臨んだこの大会。何が起こってもおかしくない。

 今回は、今シーズン初戦であったが、ランに足を残しておくことを忘れないように、登り坂では、シッティングで通した。ダンシングをすると、太腿の前面の筋肉を使い、ランでも使うこの筋肉を酷使する。従って、シッティングで腰をぐっと後ろに引いて太腿の後面の筋肉を使い、バイクとランで使う筋肉を使い分けるのがミソだ。

 下りにはいるとイモムシ320号くんに追いつく。こんな調子で2周回を過ぎる。

 3周回目に入ると、前を走るイモムシ320号くん、ややお疲れモードか明らかにペースが落ちる。「ここでペースが落ちてはマズイ!」とセブンイレブンの交差点を曲がってからは、自分が前へ出て加速する。イモムシ320号くんの他にイモムシ325号くんも加わる。イモムシ325号くんは、思いギヤで踏み込むペダリング。登りではすごい勢いで加速していく。が、あんな調子ではランは走れないだろう。

 4回目にセブンイレブンを見ると、周回コースと別れを告げバイクトランジットへ向かう。バイクでは、足を使い切らず走ってきたつもりだがどこまで順位が上がったのだろうか・・・。後半は思ったほど先行する選手を抜けていない・・・。

■■■ これまた大変だった『ラン』パート ■■■

 バイクシューズを半分脱いだ状態で、降車停止線手前で素早く降りる。裸足でバイクを持って自分の場所へ向かう。自分の周りにはバイクがたくさん戻ってきた。10台以上はある。

 ランシューズに履き替え、帽子をかぶりランコースへ向かう。イモムシ320号くんのたちはトランジットが遅い。ここからは泣いても笑っても最後の種目だ。

 ランコースに出てみると思っていたよりも足が動くのが分かる。バイクまでは、だましだまし来たがややホットする。

 今回のはタイム目標なし。順位目標は10位、あわよくば6位である。ランコースは一部変則の2往復なので、最初の1往復目で前を走る選手を確認しておかなければならない。

 トンネルを抜け漁港に入ると、やはりバイクで足を使い切った選手がよたりよたりと走っている。10年前はこういう選手が多かったが、最近は3種目バランスが取れた選手が増えた。練習方法が確立されて来て、みな上手になってきたのだろう。

 漁港をぐるっと廻った後、ランコース最大の難所の急坂を登る。50mくらいで距離にすると短いが、なかなか進まない。すり足で登る。登りきるとすぐ右折。民家と民家の間の狭い道路を走る。まさに民家の軒先をかすめるような狭いコースだ。

 少しずつであるが、前を走る選手を抜いていく。

 海岸に出るとエイドがあった。今日は比較的涼しいので、給水もさほど考えずに走ることができるが念のためとる。このエイドからランの折り返しまではほぼフラットで走りやすいし、また、前を走る選手を確認できる。

 学生のナンバーカード300番台を除き、先行する選手を数えたがちょうど10番目だった。とりあえず今回の目標は達成できそうだ。しかしまだ1周目。

 2周目に入ると、これから1周目の選手も入ってきてコース上はぐちゃぐちゃになる。明らかに遅い選手はこれから1周目であろう。
 漁港をぐるっと廻り再びコースの最大の難所の坂を登ろうとすると後ろからすごい勢いで「138番くん」が抜いていく。1周目?とてもついていけないペースだ。(後で結果を見ると、彼が「一般の部」でランラップをとっていた)

 後半は自分のペースを守りながらも、少しずつ限界に近いスピードにペースアップする。

 最後の方は本当にぐちゃぐちゃで自分の順位がさっぱり分からなくなった。が、とりあえず前に「一般の部」の選手が見えれば加速して片っ端から抜いていく。

 あと1kmくらいであろうか、明らかに「この人2周目だよね」という人を抜く。そしてゴール手前のトンネルでも一人抜く。トンネルを出るとちょうど坂を下っている選手がもう一人見えた。が、もう追いつかない・・・。

 「ゴール!」

 宮城県での初のトライアスロンが終わった。
 今シーズン初戦、スイムの出遅れはあったがトラブルもなく戻ってきた。

 嬉しいとか悲しいとかそういう感情はない。「スイムの出遅れが・・・。」である。反省!反省!反省!でも、この練習量では仕方がない。直前の一ヶ月の練習量は、
  スイム15,000m  バイク200km  ラン110km
 本当にトライアスロン歴15年の「貯金」だけで試合に出たようなものである。「貯金」が無くなる前に、貯金をどんどん殖やさなければ。これが今回の感想です。

 結果は速報でお知らせしたとおり一般総合8位。年代別(40−44歳)では1位でした。結果はJTUのHP(下記)にアクセスし「第9回みやぎ国際トライアスロン七ヶ浜大会リザルト」をクリックすると
成績を見ることができます。 

 7月20日(日)は、ひわさうみがめ(徳島)。8月3日(日)は長良川と、2週間ごとに大会がやってきます。とにかくこのスイムの出遅れを短期間で解消しなければ・・・。気持ちは焦るばかり・・・。

 次回は「ひわさうみがめトライアスロン」です。