第31回おいらせ町いちょうマラソン大会 参戦記

 3年ぶりの青森県遠征です。
 先週の新潟県遠征は思ったより暑くて大変でしたが、この日の八戸地方は涼しかったものの強風が吹き荒れる天候で、それはそれでなかなか手こずりました。

 レースの方ですが、今回は序盤から比較的体がよく動いてくれて、折り返し地点までは年代別で先頭を走っていましたが、折り返し後、続けざまに2人の同年代のランナーにあっという間に抜かれてしまいました。終盤、そのうちの一人のランナーには何とか追いつくことができたものの、もう一段上げるギアがなく最後は突き放され、残念ながら年代別3位という結果でした。

 今回の遠征では、往路の夜行バスで痴漢騒ぎがあり、途中で警察(宮城県警)が乗り込んできて住所や氏名を書かされたりしている内にバスがどんどん遅延し、目的地の八戸駅(東口)には1時間ほど遅れてしまい、土曜日にウミネコの繁殖地で有名な蕪島の見学ができなくなったり、土曜日も日曜日も強風のため八戸港のクルージングも中止となってしまい、なかなかスケジュール通りにことが進みませんでした。
 とはいえ、大会終了後の空いた時間を利用して、八戸から蕪島まで脚を延ばしてウミネコを見てきました。有名であることは重々承知していましたが、それにしても恐ろしいばかりの数でした。この時期は繁殖のために住み着いているので3〜4万羽くらいいるそうです。今回の観光らしい観光は蕪島くらいですかね。また機会があれば、八戸周辺はやって来たいところであると感じました。
 

●大会名 第31回おいらせ町いちょうマラソン大会
●開催日 平成28年6月26日(日)
●コース
 /大会要項
 /プログラム
おいらせ町いちょう公園発着(地図)(青森県上北郡おいらせ町) 

大会要項 

プログラム

コースマップ
コースガイドはこちら
いずれもクリックすると拡大します
●天 候 くもり、19℃くらい
●参加賞 Tシャツ、かもめちくわ、へっちょこ汁、アクエリアス・水(ゴール後/コップ)、おっぱいメロン(遠来賞)
●結 果 38分50秒(10km 総合 第23位、50〜59歳男子 第3位)
●表彰 賞状、盾、洋菓子(副賞)
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
【6月24日(金)/1日目】
徒歩 マンション 20:28 本八幡駅 20:35
地下鉄 本八幡 20:37 小川町 21:05 都営新宿線
地下鉄 淡路町 21:09 東京 21:12 東京メトロ丸の内線
夜行バス 東京駅八重洲口 21:30 八戸駅東口 7:41 シリウス号
6:45 )
【6月25日(土)/2日目】
【東横イン八戸駅前/荷物預け】
路線バス 八戸駅前 8:10 八戸中心街ターミナル 8:37 八戸市営バス
徒歩 八戸中心街ターミナル 8:37 八戸港 9:30
徒歩 八戸港 9:33 ラピア 9:50
路線バス ラピア 10:07 八戸駅前 10:40 南部バス
【東横イン八戸駅前/荷物一部入れ替え】
青い森鉄道 八戸 12:13 下田 12:22
路線バス 下田駅前 13:05 のびのび館 13:19 おいらせ町民バス
徒歩 のびのび館 13:19 会場 13:40
【コース下見・試走】
徒歩 会場 15:05 イオンモール下田SC 15:55
路線バス イオンモール下田SC 16:19 八戸駅前 16:48 十和田観光電鉄
【東横イン八戸駅前/泊】
【6月26日(日)/3日目】
徒歩 ホテル 8:15 八戸駅西口 8:22
送迎バス 八戸駅西口 8:50 会場 9:19
【第31回おいらせ町いちょうマラソン大会 10km 10:25スタート】
送迎バス 会場 13:04 八戸駅西口 13:34
徒歩 八戸駅西口 13:34 はちのへ温泉 13:55
【はちのへ温泉/入浴】
徒歩 はちのへ温泉 14:17 八戸駅 14:31
JR 八戸 15:13 15:34 久慈線
徒歩 鮫駅 15:34 蕪島 15:48
【蕪島でウミネコ見学】
徒歩 蕪島 16:33 鮫駅 16:47
JR 17:21 八戸 17:48 久慈線
夜行バス 八戸駅東口 21:55 バスタ新宿 7:47 しもきた号
( 7:20 )
【6月27日(月)/4日目】
地下鉄 新宿 8:03 本八幡 8:46 都営新宿線
徒歩 本八幡駅 8:46 マンション 8:56
※ 赤色の時刻は、実際に出発(到着)した時刻。青色の時刻は、出発(到着)予定時刻
●費用
参加料 2,000円  
地下鉄 0円 (本八幡〜東京、小川町〜本八幡/定期券)
216円 (新宿〜小川町)
夜行バス 4,980円 (東京駅〜八戸駅東口)
4,980円 (八戸駅東口〜バスタ新宿)
青い森鉄道 330円 (八戸〜下田)
JR 480円 (八戸〜鮫/往復)
路線バス 300円 (八戸駅前〜八戸中心街ターミナル/八戸市営バス)
300円 (ラピア〜八戸駅前/南部バス)
200円 (下田駅前〜のびのび館/おいらせ町営バス)
500円 (イオンモール下田SC〜八戸駅前/十和田観光電鉄)
宿泊費 5,184円 (東横イン八戸駅前)
宿泊補助 −5,000円 (職場福利厚生)
入浴料 450円 (はちのへ温泉)
合 計 14,920円  
●種目、参加者数(申込人数) 及び 各部優勝者。10km 一般男子50〜59歳は6位まで (★は加藤が参加した部門
【10km−10時25分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 年齢 住所 所属 記録
男子39歳以下 147人 桜井 直樹 35 六ヶ所村 六ヶ所消防署 33’57”
男子40〜49歳 94人 市沢 広俊 40 宮城県   36”22”
★男子50〜59歳 84人 稲村 輝男 55 階上町   38’12”
鶴ヶ崎 春彦 55 八戸市   38’39”
加藤 一郎 54 千葉県 名古屋市役所走友会 38’50”
杉澤 隆司 59 八戸市   40’10”
真野 修司 55 むつ市 むつ市役所 40’36”
藤本 伸明 57 蓮田村   41’09”
男子60歳以上 68人 佐々木 和男 65 八戸市   40’25”
女子39歳以下 23人 杉澤 多佳子 27 八戸市   40’49”
女子40歳以上 24人 長谷川 雅子 54 青森市   45’06”
【5km−10時35分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 年齢  住所 所属 記録
男子39歳以下 58人 村越 洸 16 階上町   16’08”
男子40〜49歳 28人 里村 喜美夫 46 十和田市   17’07”
男子50歳以上 51人 原子 明 50 六戸町 サテライト六戸 17’29”
女子 53人 福田 由香人 40 南部町   19’20”
【3km−10時00分(中学生)、10時01分(中学生以外)スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 年齢 住所 所属 記録
中学生男子 13人 川口 翔太 14 おいらせ町   10’05”
中学生女子 11人 堀内 望玖 13 青森市   11’28”
小学生男子5・6年生 35人 宮下 和丸 11 青森市   10’39”
小学生男子3・4年生 41人 畑中 士道 むつ市   10’55”
小学生男子1・2年生 26人 里村 斗望 十和田市   12’56”
小学生女子5・6年生 22人 荒川 ゆう 11 八戸市 サンビレRC 11’11”
小学生女子3・4年生 28人 小田島 舞凜 十和田市 北園小学校 12’23”
小学生女子1・2年生 12人 夏井 日菜子 岩手県 サンビレRC 14’39”
一般男女フリー 93人 表彰なし
総合計 911人  

トラブル続きの土曜日
 今回の遠征も夜行バスを利用しての現地入り。
 大会当日、JR八戸駅から会場まで無料の送迎バスが出るというので、今回の拠点を八戸にすることにした。東京から八戸には、国際興業バスが運行する「シリウス号」と「しもきた号」という2種類の夜行バスが運行されている。「シリウス号」は、東京駅を出発した後、池袋を経由して八戸方面に向かう。一方の「しもきた号」は、4月にできたばかりのバスタ新宿を出発した後、大宮駅東口を経由して八戸方面へ向かう。
 6月の首都圏からの金曜日出発の運賃はA運賃(9,600円)、八戸からの日曜日出発の運賃はB運賃(9,200円)のところ、国際興業バスのキャンペーンで1日1便1席に限り4,980円(ネット割引込)というものを実施している。遠征費を安く上げるためにも何とかこの一席を確保したいところで頑張ってみたところ、2ヶ月前の予約で往復ともこの1席をいずれも確保することが出来た(復路は、シリウス号のキャンペーン席が売切だったため、しもきた号で代替確保)。遠征にかかる経費のうち旅費の占める割合がどうしても多くなるので、これだけ安く行くことができたのは非常にありがたかった。


東京駅を21時30分に出発した国際興業バスのシリウス号。この後、バスの車中でとんでもないことが起きるとは・・・。
 6月24日(金)21時30分、シリウス号は定刻に東京駅を出発した。この日の便は満席で、金曜日の夜行バスの人気の高さがここでもうかがえる。さらに池袋に立ち寄り乗客を何人か乗せた後った後、車内はカーテンが閉められ消灯となった。そのため、このバスがどういうルートで八戸方面に向かったか知る由もなかった。

 途中の高速のSAで運転手の交替(休憩?)のために時々停車しているのはわかったが、午前2時頃にどこかのSAで停車してから明らかに出発する雰囲気がなくなった。
 私の席は「1B」というもの。3列シートの真ん中で最前列に位置している。運転手が何やら電話で会話をしているのが聞こえる。乗客が起きないようにと気を遣ってか、声が小さく会話が聞き取れない。ただ、雰囲気的には厄介なことが起きた感じで、バスはすぐにも動きそうもないようだった。「交通事故?」バスが自動車などと接触した雰囲気もないのでこれは違うだろう。一体全体どうしたことか・・・。こうなると、もう眠れなくなって事の真相を知りたくなってきたが、その時は意外と早くやって来た。

 午前3時頃だろうか、バスには宮城県警の警察官が数人やって来た。そのうち一人の警察官が「車内の灯りをつけてもらっていいですか」と運転手に確認している。「ハイ」と運転手。灯りが付く前に先に運転手の方からマイクで説明があった。「お休み中失礼いたします。午前1時半頃、バスの車内で痴漢行為が発生したとお客様から通報がありました。バスは通常の停車場所でないSAにて停車しています。今から宮城県警の調査がありますので、ご協力お願いいたします。」と概略はこんな説明だった。
 運転手が、何やら紙を持ってきて、乗客一人ずつに住所、氏名、生年月日、連絡先の電話番号を書かせている。もちろん私も書かされたが、その後、宮城県警の警察官が、この記録にもとづいて身分証明書の提示を求めてきた。この調子だと、一人ずつ取り調べていって、犯人がわかるまでバスは出発しないのだろうか。
 夜中に走る夜行バスは、交通渋滞に遭うことも少なくほぼ定時運行をしている。目的地に到着した後の計画を立てやすいので、私は気に入って夜行バスをよく利用している。ただこの日に限って言えば、全く想像もしなかったことが発生し、迷惑この上ないことだった。

 警察官がバスにやって来て30分ほど経過して後、宮城県警の警察官から説明があった。どうも、身元の確認をしただけで、これ以上の調査は行わないようだ。痴漢は現行犯でないと捕まえるのが難しいのだろうか、意外と早く事は決着した。
 被害者の女の子は、どうも別ルートで目的地の方へ向かうようだ。トランクの中には荷物が残っているらしく、現地で荷物を取り出すとのことだった。

約1時間遅れてJR八戸駅東口に到着したシリウス号。

JR八戸駅は、東北新幹線の停車駅でもあるせいか、駅及びその周辺がきれいに整備されていました。

 こうしてバスは再び動き出したが、とんでもない出来事のせいでJR八戸駅には1時間ほど遅れて到着した。運転手さんが休憩時間も惜しんでバスを走らせた関係で、ロスタイムが大幅に短縮し遅れは「たった1時間」だったと考えた方がいい。本来であれば大いに感謝すべきであるが、とはいえこの1時間の遅れで、予定していた列車に乗ることが出来ず、この日の午前中に蕪島にウミネコを見に行く計画はここで崩れてしまった。

 予定を変更して午前中の次の計画である八戸港からのクルージングのために港に向かう。
 八戸市内では、2つのクルージングを体験することができる。一つは、工場などが集まる八戸港からの出発する「シャーク号」によるもの、もう一つは、ウミネコの飛来地で有名な蕪島(かぶしま)近くの港から出発する「はやぶさ号」によるもの。この2つの港はかなり離れている。
 当初計画していたのは、蕪島近くから出航する「はやぶさ号」に乗船するものであったが、その日の最初のクルージングが午前11時と遅く、午後からのコースの下見に影響が出てしまう。下見を優先するので、青い森鉄道の下田駅から出発する午後1時過ぎのバスに乗らねばならない。路線バスの本数が極めて少なく、ピンポイントでこのバスがあるので、外すわけにはいかない。
 そこで、蕪島近くのクルージングを諦め、やむを得ず、工場が建ち並ぶ八戸港からの出港する「シャーク号」に乗船することにした。こちらはその日の最初の出港が午前10時と、はやぶさ号と比べると1時間ほど早い。乗船時間が1時間なので、午前11時には八戸港に戻ってくることになる。八戸港→(少々離れているが徒歩)→JR本八戸→(久慈線)→八戸→(青い森鉄道)→下田と移動しても何とか午後1時にはたどり着けるスケジュールだ。

八戸市の中心街。八戸市で新幹線が停車するのは八戸駅であるが、八戸市の中心街からは離れている。

こちらはJR久慈線の本八戸駅。八戸市の中心街からは比較的近い。

こちらは八戸港からクルージングが楽しめる「シャーク号」。

乗船場には「本日 波が高い為 休航」と貼り紙。苦労してやって来たのにガックリ。

こちらは蕪島近くの港からクルージングが楽しめる「はやぶさ号」。

こちらは日曜日に行ったところ「本日 海象不良の為 欠航 致します」と貼り紙がされていました。土日は風が強く、どちらの船もクルージングが出来なかったかもしれません。

 ところが苦労して、八戸港まで行ったところ待合室には「本日 波が高い為 休航」と貼り紙が・・・。八戸港への公共交通機関でのアクセスはあまりよくないため、徒歩で苦労して来たにもかかわらずがっかりだった。大会前日とはいえ、何となくツキがない嫌な予感が漂っていた。

おいらせ町
 おいらせ町とは、青森県の東部に位置する人口約24,000人の町。
 平成18年3月1日、 上北郡下田町・百石町が合併し「おいらせ町」が発足している。この2町は当初、六戸町を含む3町で法定合併協議会を設けて協議し、新市名を「おいらせ市」に決めていたが、六戸町が財政計画案などに難色を示して合併協議から離脱し、市昇格を断念して2町合併による「おいらせ町」が誕生することとなったといういきさつがある。つまり「おいらせ町」となって、まだ10年ほどということになる。

 名前の由来は、町内を東西に流れる奥入瀬川から取っている。なお、かの有名な奥入瀬渓流は、十和田湖畔の「子の口」から流れ出る奥入瀬川で「子の口」から「焼山」までの14kmの流れのことを現している。簡単に言えば、奥入瀬渓流は奥入瀬川の上流、おいらせ町は奥入瀬川の下流に位置するということになる。

八戸から青い森鉄道で下田へ

こちらがおいらせ町の玄関となる「下田駅」

下田駅からいちょう公園に行く際に、おいらせ町民バスを利用しました。バス会社に運行委託をしているようです。

いちょう公園内はジョギングコースもあります。

公園内には、複数の池があります。この池はやや沼地のような感じ。

こちらはジョギングコース。気持ちよさそうな道になっています。

広い芝生広場もあり、家族で遊んでいる人も見かけました。

野球場の隣には、ちょっと珍しいローラースケート場もあります。

 大会名の一部となっている「いちょう」は、おいらせ町の「町の木」である。これは、樹齢1,100年以上といわれている「根岸の大いちょう」に由来する。幹の周囲が16m高さは32mもあり、乳不足の母親が乳がでるように祈れば、その願いが叶うとして信仰されている。また、慈覚大師がこの地を訪れた際に旅の疲れのために寝入ってしまい、その時身体を預けたいちょうの杖が根を生やし、現在の大いちょうになったという伝説も残されてる。また、この根岸の大いちょうは、青森県の指定天然記念物となっている。

 また、大会会場となっているいちょう公園には、自由の女神像が立っている。
 平成2年12月末に完成しているもの。おいらせ町(当時は百石町)がニューヨークと同緯度であることから、北緯40度40分の「4」の数字にこだわり、本家の4分の1の大きさで建立している。高さは本体11.5メートル、台座+階段9.3メートルで合わせて20.8メートル。自由の女神像は合併前の百石町(ももいし)にちなんで地元の人からは「ももちゃん」の愛称で親しまれている。制作費は竹下登内閣時代のふるさと創生資金によるもの。おいらせ町に自由の女神像があるのは不思議だったが、当時のふるさと創生資金で建てられたものであれば、何となくうなずける。

日本一の女神像の案内看板を見つけました。

「4」の数字にこだわっていることがよくわかります。

徐々に近寄っていきます。

自由の女神像の下に、寸法が書かれた図がありました。これによると像の高さは11.5m、台座が7.0m、階段が2.3m。階段下からで20.8mの高さであることがわかります。

最接近して撮影してみました。ニューヨークの本物は見たことがありませんが、4分の1スケールとなるとやはりとんでもなくデカイという感じはありませんでした。珍しさはありますけどね。

いちょう公園から下田SCへ歩いて行く途中で、将棋の大山名人の銅像を発見しました。

こちらは大山将棋記念館。岡山倉敷市出身の大山永世名人ですが、生前、おいらせ町の前身である百石町に将棋の普及活動の一環で頻繁に訪れており、その縁がもとで建てられたようです。大山名人自ら「第2の故郷」と呼ぶほどの入れ込みようで、おいらせ町名誉市民の称号を贈られています。

コース紹介(コースガイド) →
 こちらを参照してください。

当日
 八戸駅前で前泊し、朝食後に八戸駅西口へ向かう。前日、夜行バスが到着したのは八戸駅東口、宿泊も八戸駅東口、八戸駅から八戸市街地などに向けて出発するバス乗場も八戸駅東口と玄関的な役割は八戸駅の東側にある。商業施設も八戸駅東側に集中している。
 これに対して八戸駅西口は、新幹線の開業に合わせて整備したような感じであり、観光バスなどのプールもあることから、新幹線を利用した大量の観光客を奥入瀬渓谷などに輸送していくための拠点として整備されている感じがする。大会事務局から送迎バスの出発場所として指定されたのはこの西口。朝からバスが数台停まっているだけで、駅前とは言いつつも静かなものである。

今回宿泊したのは東横イン八戸駅前。朝食も付いてリーズナブルな価格。多くの人が利用していた感じがあった。

八戸駅西口で待機していた大会送迎バス。八戸駅から大会会場まで約30分。無料で送ってもらえるのはありがたい。

 案内看板も特になく少々バスを探したが、送迎バスはすでに到着していた。係の女の子の点呼を受けてバスに乗車する。あらかじめ申し込んでおいたので、名簿を作成し、人数を確認しているようだった。8時45分に出発する予定であったが、予約していた人が一人現れず、5分遅れでバスは出発した。西口と東口と間違えたのだろうか、それとも急遽出場できなくなりここに来られなくなったのであろうか、他人事ではあるが少々気になる。

 八戸駅から開場までの所要時間は約30分。そこそこの距離があるものの、無料で送迎してもらえるのはありがたい。また、この時間を利用して、先ほどの係の女の子のうちの一人の子が、マイクを通しておいらせ町の説明をしてくれる。やや文章を棒読みの感はあったものの、沈黙の30分を続けるよりはずっと良い。おそらく、おいらせ町の役場の職員だろう。
 八戸駅を出発して25分ほど過ぎると、昨日走ったり歩いたりした町並みが見えてきた。スタート地点をバスは通り過ぎ、何とメイン会場のど真ん中までバスはわれわれを送ってくれた。稀に見る好待遇だった。

八戸駅から大会会場まで30分の道中で、女の子からおいらせ町の説明があった。町役場の職員だろうか。

送迎バスは、大会会場のど真ん中までドーンと乗り付けた。今までいろんな大会に行ったがこんなことは初めて。もちろん帰りもここからバスは出発した。

 到着したのは9時19分。受付は、プログラム通りであれば9時20分までなので、とりあえず急いで受付場所へ向かう。ここで遠来賞が当たっている旨の連絡を受ける。10mほど左手のテントに向かうように指示を受ける。今回の遠来賞は「おっぱいメロン」というものだそうだ。ややいかがわしいようなネーミングであるが、赤ん坊でも乳を吸うように安心して食べられるということからこのネーミングになったという。ほとんど予約分でなくなってしまい、市中に出回ることは稀というものらしい。10月中旬に送ってくるというので、それまでのお楽しみということのようだ。

こちらは選手に振る舞われた「へっちょこ汁」のブース。

こちらは参加賞の「かもめちくわ」を配布するブース。

受付で遠来賞を告げられました。千葉県程度からの遠征で遠来賞とはありがたい。

他にも最高齢者賞など、賞が盛りだくさん。

C265が私の番号。遠来賞の基準はよくわからないが、ありがたくいただきます。おいらせ特産というおっぱいメロンがどんなものか少々楽しみが出来ました。

レース
 八戸駅から送迎バスで会場に到着したのが9時19分。受付が9時20分までなので、結構ギリギリ。今日出場する10kmのスタートは10時25分なので、1時間ほど時間がある。ナンバーカードをユニフォームに取り付けて、昨日下見を兼ねて試走したコースを今日も1kmほど往復する。昨日、下見と試走をしたばかりなので、イメージという観点ではバッチリ記憶に留まっている。

 今日の10kmのエントリーは440人。私が推奨する500人に収まっているのでスタート時の混雑は少ないだろう。結構ギリギリにスタート場所に行くと、前の方がガラガラだ。よく見るとプラカードを持った人が立っていて、一番前は「10km 30〜35分」と書いてある。50歳を過ぎて35分台では走っているが、最近は故障もあってもっぱら38分ランナーだ。とはいえ、前方がガラガラなので、遠慮なく並ばせていただくことにする。先週の新潟県と違って、風が吹いていること、雲で太陽が見えないこともあって、立っているだけだと少々肌寒い。

10時ちょうどに3km中学生のスタートで大会は始まりました。

 10時25分、今日もピストルの合図でレースが始まった。最近はスタートダッシュが遅いので、あっという間に目の前に大量のランナーが視界を塞ぐ。スタート後、2回ほど左折を繰り返して、1kmほど経つと集団もばらけて落ち着いてきた。1kmの通過は3分32秒。このペースで最後まで通せば35分台になるが、今の実力では極めて厳しいと言わざるを得ない。この辺りは向かい風になることもなく、まずまずの感じで走れていたが、3km手前の鋭角に左折する地点を過ぎてからは恐ろしく向かい風になる。

本日のタイム(参考)
距離 SPLIT LAP
1km 3’32” 3’32”
2km 押し忘れ
3km 10’56” 7’24”
4km 14’53” 3’57”
5km 18’59” 4’06”
6km 23’01” 4’02”
7km 26’57” 3’56”
8km 30’28” 3’31”
9km 34’58” 4’30”
ゴール 38’50” 3’52”
※ 8km地点は、距離表示の位置が怪しいか、他の部門の距離表示で誤って測定した可能性あり。
 最初は、集団の先頭を走っていたが、ペースが落ちたせいか後ろから抜いていく若い選手がいる。待ってましたとばかりにこの選手の後方に隠れ風を避けることにする。今日の風は前方から吹いてきたり、左斜め前から吹いてきたりと目まぐるしく風向きが変わり風よけの位置を頻繁に変えなければならない。そうこうしているうちに折り返し地点が見えてきた。

 折り返しで順番を数えたところ23番目。10mほどに同年代のランナー(ナンバーカードの「C」)が一人見えた。セーフティリードとは全くいえないくらいの距離だった。数人で折り返していくと、先ほど見た同年代の選手とは別に、すぐさま同年代の選手が抜いていく。先ほど後方確認した際には見えなかったので、おそらく私のすぐ後ろに付いていたのであろう。

 折り返し地点を過ぎてすぐに、この同年代の選手に離され始めた。明らかにペースが違う。ゴールまでまだ5km以上残っているのでここは諦めてペースを守ることにする。
 ところが、先ほど同年代の選手に抜かれてからさほど時間が経過していないにもかかわらず、また同年代の選手に抜かれてしまった。今度は先ほど、折り返し地点で後方に見えた選手のようだった。この選手も、折り返してから風向きが変わったため急にペースを上げたような感じだった。この選手についても先に行かせ、後ろから様子を見ることにした。

 5kmの通過は18分59秒。10kmレースでは久しぶりの18分台の通過である。
 5kmを過ぎて、再び、鋭角に曲がるところから再び向かい風となった。選手はばらけだしたので、風よけになる選手は全くいない。左右も畑ばかりで、遮るものが無いのがこのコースの特徴でもある。6kmを23分01秒で通過。この1kmが4分02秒。向かい風の影響もあり、ペースがガタッと落ちだした。

 6km過ぎに右折をし、ようやく往路とは異なるコースに入り出した。10分後にスタートした5kmの選手も混じり出したので、コースは急に賑やかになってきた。風は相変わらず向かい風であったが、先ほど抜いていった同年代の選手が、徐々に近づいてきたので何とか追いつけないかと、ペースを上げることにする。
 7kmの通過が26分57秒。この1kmは3分56秒で、先ほどよりも5秒ほど早くなっている。向かい風区間にもかかわらず無理をしてペースを上げたので、タイムにも如実に表れている。

 7kmを過ぎ左折すると、洋光台という住宅地に入る。これまで畑ばかりを見て走ってきたので、住宅地を走るのが何となくしっくりこない。ここでもペースを上げ続け、何とか追いつかないかと頑張る。8km地点では追いつかなかったが、何とか9km地点で追いつくことができた。最初に抜かれた同年代の選手は遙か前に行ってしまったので、追いつくのは無理であるが、この選手を最後に振り切れば、順位は一つ上がることになる。
 9kmを過ぎてからは下りに入るものの、下りきったところで右折、さらに50mほど先を再度右折して、いちょう公園の方に入っていく。

 ちょうど、いちょう公園に入るところで、この選手のペースが上がった。やはり死んだふりをしていただけで余力は残っていたようだ。こちらとしては、追いつくのが精一杯で、ゴールまであと300〜400mあるところでペースを上げられると辛かった。せっかくここまで差を詰めてきたが、あっという間に差が付きだした。

 ゴールタイムは38分50秒。今日はヘルニアの影響が少しばかり少なかった感じで、終始頑張ることができたのが収穫だった。順位は年代別で3位であるが、やはり年代別で優勝を狙おうとするならば、少なくとも36分程度で走らないと話にならない。中盤の粘りを出すには、やはり右脚の回復次第といったところだろうか。

ゴールはすぐそこです!

お疲れ様でした。

ゴール後は、コップで水やアクエリアスを支給してもらえます。

こちらは記録証発行所。発行箇所が多く混雑はありませんでした。

ゴール後に、引換券を持ってへっちょこ汁を貰いにいく人がたくさんいました。

へっちょこ汁という名前が面白いですね。どういう意味なんでしょうか?

蕪島
 今回は八戸を拠点として活動をしたが、八戸といえばやはり「ウミネコ」ではないだろうか。
 もちろん八戸市内ならどこでも見ることが出来るというものではないが、ウミネコの溜まり場というか集積地として有名なのが「蕪島(かぶしま)」である。
 当初の予定では、大会前日の土曜日に訪れる予定であったが、前述のように夜行バスが遅れたこともあり、蕪島行きを断念せざるを得なくなった。とはいえ、ここまで来て、他に観光らしい観光もしないで帰るわけにも行かないので、何とか大会当日の午後に蕪島に行く計画を立てる。

 八戸市内の温泉で汗を流した後JR八戸駅に戻り、15時13分発の久慈線久慈行きの列車に乗車し鮫に向かう。鮫という地名は珍しく、どんなところかこの「鮫」にも少々興味があった。

八戸を15時13分の久慈行き普通列車に乗って鮫に向かいます。

売店で見つけました。風呂上がりでもあるので、車内で一杯ひっかけました。

20分ほどで鮫に到着。久しぶりにひと文字の駅名に出くわしました。

こちらはJR久慈線の鮫駅の駅舎。取り立てて珍しい感じのものではありませんが・・・、

駅前にはこんなものがありました。この地名の「鮫」の由来を調べましたが結局はよくわかりませんでした。近くには漁港もあり、鮫漁が盛んであったかどうかもわかりませんが、アイヌ語の語源というのが唯一の手がかりでした。モニュメントの鮫は地名の由来とは関係なさそうですね。

蕪島や種差海岸への観光拠点らしく、案内看板が駅前に設置されていました。
 20分ほどで列車は鮫に到着。途中駅で乗客はどんどん下車し、鮫まで乗車している乗客はわずかであった。日曜日のこの時間帯から観光に訪れる乗客はほとんどおらず、鮫で下車したのは明らかに地元の高校生らであった。

 あらかじめ調べておいた地図を頼りに蕪島方面に向かう。交通量も少なく、歩いていてもストレスを感じない。しばらく歩くと、種差海岸遊覧バス「うみねこ号」のバス停にたどり着く。1時間に1本ほどのバスが出ているが、蕪島までは歩いても15分程度なので、バスを待つことなくそのまま歩いて行く。途中には、蕪島の案内標識や地元の小学生が描いた絵などが道路脇に画かれ、観光地をPRしている。この時間に蕪島の方に向かって歩道を歩いている人はいないが、今回の唯一の観光ということで蕪島が近づいてくるにつれてワクワクしてくる。

線路脇の民家にも案内看板が・・・。

拡大するとこんなものでした。いかにも手作りですが味わいがあっていいですね。

線路を越えて海岸の方に出ます。

ここにもいろんな看板や小学生の描いた絵が道路脇に観光用に掲げてあります。

 最初に検討していた、八戸港観光遊覧船・はやぶさ号の乗り場の前を通りがかったが、こちらも今日は波が高く休航していると貼り紙がしてあった。八戸には2箇所もクルージングが出来るところがあるので、機会があればまた、やって来たいと思いながらはやぶさ号の乗り場から蕪島に向かって歩き出す。
 このはやぶさ号を始め、この辺りは漁船が多く係留され、その向こうに蕪島らしきものが見えてきた。道路にもウミネコが現れ始め、徐々に近づいて来る島が蕪島であることは間違いなかった。蕪島への観光客用の駐車場では、手に何か食べ物を持った人のまわりに無数のウミネコが近寄っている。遠目に見て餌を与えているというよりか、たまたま手に食べ物を持っていたのでウミネコが餌と勘違いして寄ってきているだけだった。あの数のウミネコから逃げようとするのであれば、さっさと手にしている食べ物を離すしか方法はあるまい。
 この辺りのウミネコは観光客から餌をもらうのになれているせいか、人間が近寄っていっても全く逃げることはない。むしろ、餌をもらえないか待っているようにも見える。

 それにしても蕪島のウミネコの数は何羽くらいいるのであろうか?ちょうど今は飛来して日本で滞在している時期のようであるが、3万羽とも4万羽ともいう数らしい。蕪島の山頂に向かう階段を登って、とりあえず山頂を目指していくが、本当にウミネコだらけだった。猫とはやはり鳴き声が違うものの「ニャアニャア」という鳴き声が四方八方から響き渡る。卵からかえってあまり間がない茶色の毛の雛もあちこちで見られた。おそらくこの雛たちは日本生まれだろう。
 あまり長居をすると、そのうち糞をかけられるおそれもあるので、山頂をぐるりと一周したところで、階段を降りて昨年4月に出来たばかりの「八戸市蕪島休憩所」に向かう。
 ウミネコはよく見ると可愛い顔をしているが、糞害にやられればその印象も大きく変わってしまう。何はともあれ糞害に会うこともなく、無事に下山できた。あの数で糞害にやられなかったというのは奇跡だったのであろうか。

漁船の先に見える小高い山は、おそらく蕪島だろうと容易に想像がつく。

蕪島そばには、観光客用の駐車場が整備されている。手に食べ物を持った観光客がウミネコに囲まれ、最後は食べ物を手放して何とか逃げたというところ。

こちらは蕪嶋神社平成27年11月5日の未明の火災で現在再建中とか。現在はプレハブで営業中。少々味気ない感じでした。

島の頂上には神殿や社務所があったのでしょうか。

麓の鳥居は火災から免れ残っていました。

こちらはウミネコ。階段にいたものですが、全く逃げる雰囲気はありません。

ウミネコの繁殖地として天然記念物になっているとは知りませんでした。

地面の上にいるのは、もちろんウミネコ。山の中腹の白い点々もウミネコ。山の上を飛んでいるのもウミネコ。一体全体何羽いるのでしょうか。

火災となった蕪嶋神社のあったところ。現在は当時あった建物が撤去され、広い空き地となっているだけ。ウミネコには絶好のの遊び場となっている感じがする。

蕪島の山頂から見た太平洋。岩場にも無数のウミネコがいました。

ぐるりと山頂を一周して降りようとしましたが、とにかく歩いていてもウミネコは逃げません。

 平成27年4月にオープンしたばかりの蕪島休憩所は、新しくてきれいだった。可愛いウミネコから少し離れて、ウミネコや蕪島のことを知るにはちょうどいい建物かもしれない。
 驚いたのは、この蕪島周辺も平成23年3月の東日本大震災の被害を受けていたことだ。蕪嶋神社は少し小高いところにあるので難を逃れたようであるが、周辺の施設は大きく被害を受けたことがパネルの写真からはっきりとわかる。鮫駅から歩いてきたところでは、震災の爪痕は感じなかった。建物や港湾施設などの復興は終わったように感じるが、震災の記憶だけは忘れ去られてはならないものだとあらためて感じた次第である。

平成27年4月にオープンした蕪嶋休憩所。休憩を兼ねてウミネコのことを学ぶにはいいスポットです。

5月中旬から7月中旬くらいまでは、卵からかえった雛の子育ての季節のようです。また、8月を過ぎるとウミネコが離島し、越冬する為に飛び立つようです。あれだけの数のウミネコがここからいなくなるというのも何とも不思議な気がします。

番外編
 蕪島から戻ってきて夕食を八戸駅ビル「うみねこプラザ」にある「烹鱗」でいただきました。きれいなお店でしたが場所が良いため、私が入ったタイミングではすぐに座れましたが、その後の方々は順番待ちです。
 メニューを見たところ、どれも美味しそうに見えてあれこれ迷いましたが、せっかくここまで来たので「あおもり定食(1,980円税込み)」をお願いいたしました。あれこれ食べたい人にはオススメですね。もちろん美味しくいただいてきました。

本日の戦利品

年代別第3位で、賞状、クリスタルの盾、副賞として洋菓子をいただきました。

洋菓子屋さんのものは焼き菓子が中心でしたが、名古屋のグルマンディースさんのものと同じくらい美味しいものでした。賞味期限が短かったので、30分ほどで平らげてしまいました。ゲフッ!

参加賞は、Tシャツ、かもめちくわ引換券、へっちょこ汁引換券です。

こちらが「かもめちくわ」と「へっちょこ汁」。かもめちくわは、以前出場した「第31回軽米町ロードレース大会」でも参加賞としていただいているので、久しぶりです。

ナンバーカードと完走証。今日はナンバーカードが2枚あったのでランナーの選別には、非常に役立ちました。