第44回一畑薬師マラソン大会 参戦記

 一畑薬師は、臨済宗妙心寺派で一畑薬師教団の総本山です。894年(平安時代の寛平6年)、一畑山の麓、日本海の赤浦海中から漁師の与市(よいち)が引き上げた薬師如来をご本尊としておまつりしたのが始まり。与市 の母親の目が開いたり、戦国の世に小さな幼児が助かったことから、「目のやくし」「子供の無事成長の仏さま」として有名なお寺です。
 国道1号線を走っていると、愛知県岡崎市にも「一畑山薬師寺」の看板があるので、その存在は知っていましたが、これは昭和23年に島根県出雲市の総本山から分霊した名古屋市千種区春岡にある現在の名古屋分院が当時は本堂で、昭和55年に岡崎の方が本堂となり、名古屋の方が名古屋分院となって現在に至っています。こういうところでかなり前から一畑薬師の存在は知っていました。

 その一畑薬師を出発・ゴールするほか、一畑薬師への1,138段の階段を使ってのマラソン大会となると興味が湧いてきます。以前から参加を検討していたところですが、ちょうど60〜69歳というカテゴリーのある5kmに今回はエントリー。前日下見はしたものの、残り1kmから続く階段はやはり難所でした。登り切った後は爽快でしたね。変わりダネ大会の一つにもなろうかと思いますが、興味のある方は参加をおすすめいたします。一畑薬師から見る宍道湖も癒やされると思います。

●大会名 第44回一畑薬師マラソン大会
●開催日 令和4年10月30日(日)
●コース
 /大会要項
 /プログラム
一畑薬師山上発着(地図)(島根県出雲市) 

大会要項 

プログラム

コースマップ
コースガイドはこちら
いずれもクリックすると拡大します
●天 候 晴れ、17℃くらい
●参加賞 タオル、スポーツドリンク、塩飴(6袋)
●結 果 26分07秒(5km 総合第72位、男子総合69位、男子60〜69歳第5位)
●表彰 賞状、副賞(出雲柿酒)、ラッキー賞(ナンバーカードの末尾の数字が「4」/食べるしじみ(大×1袋))、遠来賞(島根県・鳥取県以外の参加者/食べるしじみ(小×3袋))
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
【10月28日(金)/1日目】
徒歩 マンション 19:09 本八幡駅 19:13
JR 本八幡 19:17 市川 19:20 総武線
19:13 19:16
市川 19:28 東京 19:46 総武線快速
夜行バス 東京駅八重洲口 20:25 松江駅 7:36 スサノオ1号
( 20:20 ) ( 7:22 )
【10月29日(土)/2日目】
徒歩 松江駅 8:20 ホテル 8:25
【荷物預け/松江ユニバーサルホテル】
徒歩 ホテル 8:30 松江駅 8:35
  松江市営バス 松江駅 8:40 松江しんじ湖温泉駅 8:55
( 8:38 ) ( 8:53 )
一畑電車 松江しんじ湖温泉 9:15 一畑口 9:42
出雲市バス 一畑口駅 10:15 一畑薬師 10:24
( 10:27 )
【一畑薬師/参拝、コース下見・試走】
出雲市バス 一畑薬師 13:28 一畑口駅 13:39
一畑電車 一畑口 14:04 出雲大社前 14:37
【出雲大社/参拝】
一畑電車 出雲大社前 16:01 松江しんじ湖温泉 17:05
一畑バス 松江しんじ湖温泉駅 17:10 松江駅 17:27
徒歩 松江駅 17:27 ホテル 17:30
【松江ユニバーサルホテル/泊】
【10月30日(日)/3日目】
徒歩 ホテル 7:37 松江駅 7:43
松江市営バス 松江駅 7:55 松江しんじ湖温泉駅 8:12
( 8:14 )
一畑電車 松江しんじ湖温泉 8:28 一畑口 8:59
シャトルバス 一畑口駅 9:16 会場 9:29
【第44回一畑薬師マラソン大会 5km 11:06スタート】
シャトルバス 会場 12:54 一畑口駅 13:06
一畑電車 一畑口 13:52 松江しんじ湖温泉 14:18
徒歩 松江しんじ湖温泉駅 14:30 松江城 14:50
 【島根県庁/写真撮影】
【松江城/見学】
  【ちどり茶屋/昼食】
徒歩 松江城 16:10 温泉 16:38
【松江しんじ湖温泉・ちどり湯/入浴】
徒歩 温泉 17:25 松江しんじ湖温泉駅 17:29
一畑バス 松江しんじ湖温泉駅 17:40 松江駅 17:57
夜行バス 松江駅 20:02 東京駅日本橋口 7:23 スサノオ2号
( 20:00 ) ( 7:34 )
【10月31日(月)/4日目】
JR 東京 7:40 市川 7:58 総武線快速
市川 8:01 本八幡 8:03 総武線
( 8:00 )
徒歩 本八幡駅 8:03 マンション 8:07
※ 赤色の時刻は、実際に出発(到着)した時刻。青色の時刻は、出発(到着)予定時刻
●費用
参加料 3,500円  
JR 616円 (本八幡〜東京/往復)
夜行バス 9,000円 (東京駅→松江駅/特割3列ネット割)
8,100円 (松江駅→東京駅/特割3列ネット割)
一畑電車 1,600円 (1日フリー乗車券/10月29日)
1,140円 (松江しんじ湖温泉〜一畑口/往復/10月30日)
路線バス 840円 (松江駅〜松江しんじ湖温泉駅/2往復)
400円 (一畑口駅〜一畑薬師/往復)
宿泊料 0円 (1泊2食付き/楽天ポイント4,300使用)
荷物預かり 100円 (マラソン会場)
参観料 680円 (松江城)
コインロッカー 500円 (松江城)
入浴料 350円 (松江しんじ湖温泉・ちどり湯)
合 計 26,826円  
●種目、参加者数(申込人数) 及び 各部優勝者。5km 男子60〜69歳は第8位まで (★は加藤が参加した部門
【10km−11時15分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 所属 記録
男子16〜25歳 21人 内田 遼 出雲市 Teamムカバラ 38'28"
男子26〜35歳 50人 園山 健太 出雲市 X-Rabbits 32'42"
男子36〜49歳 127人 石津 悟 広島県 大竹市陸協 34'12"
男子50〜69歳 109人 川島 建司 出雲市 平田走ろう会 39'21"
女子16〜69歳 29人 森 桐子 松江市 Teamムカバラ 42'39"
【5km−11時00分〜11時08分 2分ごとのウエーブスタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 所属 記録
男子16〜29歳 84人 川島 右也 出雲市 平田走ろう会 19'03"
男子30〜39歳 61人 田中 敏弘 雲南市 雲南市陸協 18'49"
男子40〜49歳 121人 津川 広志 出雲市 松江市陸協 20'40"
男子50〜59歳 98人 田中 賢一 松江市   21'15"
★男子60〜69歳 78人 1 井上 盛文 松江市 松江陸上クラブ 23'40"
2 安立 朋久 出雲市 織部倶楽部 25'05"
3 井上 光弘 松江市 駒沢公園JC 25'20"
4 勝田 慎司 松江市 紅風母衣っ子 26'07"
5 加藤 一郎 千葉県 名古屋市役所走友会 26'07"
6 和久利 厚 出雲市   26'15"
7 今若 芳之 出雲市 湖陵ASC 26'16"
8 古志 真治 出雲市 神名斐ランナーズ 26'20"
男子70歳以上 54人 小林 孝幸 大田市   26'30"
女子16〜25歳 10人 内田 夏綺 松江市   29'53"
女子26〜35歳 20人 來間 香里 出雲市 平田東ランニングクラブ 24'30"
女子36〜49歳 23人 若槻 暢子 松江市   28'36"
女子50歳以上 24人 高木 明美 出雲市 出雲市 26'10"
総合計 909人  

一畑薬師、一畑駅、一畑パーク
 冒頭にも説明したように、一畑薬師は、894年(平安時代の寛平6年)、一畑山の麓、日本海の赤浦海中から漁師の与市(よいち)が引き上げた薬師如来をご本尊としておまつりしたのが始まり。与市 の母親の目が開いたり、戦国の世に小さな幼児が助かったことから、「目のやくし」「子供の無事成長の仏さま」として有名なお寺です。

 一畑薬師への最寄駅は、現在は「一畑口」ですが、昭和35年に廃止になるまでは、この一畑口から3.3km北の方へ線路は延び、そこに「一畑」駅がありここが最寄駅だったそうです。
 よくよく考えてみると、一畑口から3.3km北の場所といえば、この大会のコースのウリとなっている1,138段の階段の始まる場所ではないですか。
 現在、この階段をトコトコ歩いて一畑薬師へ参拝する人はいないでしょうけども、昔は、鉄道でこの「一畑」まで行ってそこで下車。そこから1,138段の(本堂までは1,300段)の階段をトコトコ登っていくのが正規の参拝ルートだったんですね。
 なるほど、だからゲゲゲの鬼太郎の作者の水木しげるが幼少の頃に参拝したルートを、ゲゲゲの鬼太郎に出てくる目玉のおやじの銅像に変えて辿ってみるとなると、「一畑口駅」にあり、1,138段の階段の途中に何カ所もあり、そして本堂の前にありということになるのだなと理解できました。

一畑口駅からこの一畑薬師まで平田生活バスが一日7往復(土日祝日は3往復)運行をしている。大会前日に乗車したが、往路は私一人、復路は私を含め3人この待合室も活用されているかどうかは不明。

参道のお店屋さんも閉まっているお店が多かった。コロナのせいで参拝客が減ったのか、コロナと関係なく参拝客が減ったのか・・・。

こんな感じで、目玉のおやじがところどころに現れます。

水木しげるが幼少の頃に参拝したときのルートを表しているとのこと。

奥の建物は観音堂。

階段を登り切り、鐘楼堂の前には鬼太郎も含め目玉のおやじがいました。

こちらが一畑薬師の本堂です。

十六羅漢堂というそうです。

標高約200mの一畑薬師から見た宍道湖。

せっかく来たので一畑まんじゅうを買ってみました。こしあんの饅頭でしたが、美味しかったですね。

 それと、大会前日、コースの下見の際に、参道のお店で「一畑まんじゅう」をいただきました。お店の方が、「中でお茶を飲みながらお待ちください。今持っていきますので」というので、お店の席でいただくことにしました。そのとき、その席の横の壁には「一畑パーク」という遊園地が、かつてあったという証拠の写真が飾ってありました。昭和36年に開園、昭和54年に閉園となっていますが、ライオン、象、トラのいる動物園や小さな乗り物があったようです。どうも場所は、一畑薬師の駐車場の少し下の空き地のような場所のようです。

 一畑薬師ですが、現在はお世辞にも賑わっているとは言いがたい状況ですが、高度成長時代には一畑電車が一畑山を一大観光地にしようと考えていたことがうっすら見えてきます。栄枯盛衰でしょうかね。

コース紹介(コースガイド) →
 こちらを参照してください。

レース
 この大会のスタート時間は、10kmが11時15分、5kmが11時から2分おきのウエーブスタートとなっている。11時ちょうどが男子16〜29歳(84人)、11時02分が男子30〜39歳(61人)、11時04分が男子40〜49歳(121人)、11時06分が男子50歳以上の(230人)そして11時08分が女子(77人)となっている。
 かなり人数のバラツキがあることがわかると思うが、私がスタートをする11時06分は、男子50〜59歳の98人、男子60〜69歳の78人、男子70歳以上の54人が、それぞれプラカードの後ろに並ばされている。スタート地点を通過してからタイムを計測し始めるというので、前からスタートしようが後ろからスタートしようがあまり関係ないように見えるが、スタート直後のスピードはランナーによって大きな差がある。簡単に言えば50歳代の遅いランナーが前にいると、60歳、70歳のランナーがスタート直後にこれらの人を抜いていく場合に、前のランナーが障害となってしまうということである。せめて、申告タイム順に分けるようにして、年代毎のスタート位置の差は設けないようにした方が安全面でもよいと思う。ここは44回の開催実績があるにせよ、改善を望むところだ。

8時59分に一畑口駅に到着の列車からは15人ほどの選手が降りてきた。

駅前には係の方がいたものの、なぜかバスが来るまで20分ほどかかるという。どうも東部工業団地の方に自動車を停めた選手たちを優先するようで、こちらは後回しの模様。電車の到着時間が決っているにもかかわらず、それに合わせてバスを回送しないのが不思議だったし、帰りもこの一畑口から本数の少ない電車に合わせて会場からバスの発車はなかった。基本的には自動車で来いということだろうか?

会場では、年齢別の区分(アルファベット)ごとに受付場所が分かれており、比較的スムーズに受付はされていた。

また、100円で荷物預かりのサービスがあったので利用したが、荷物を預かった順番に番号が付けられ、控えに紙を渡されたものの、ランシャツランパンでは、その渡された紙を持って走るわけにもいかず、受付にあったガムテープを少しいただいて、ナンバーカードにその紙を折りたたんで貼り付けて走ることにした。控えの紙を渡すようなことをせずに、預けた荷物に選手のナンバーカードの番号を記載しておけばいいのではないか。

ここがスタート地点。写真の奥の方に向って走って行きます。私の年代は他の年代の選手と合わせてのスタートで230人ほどとなり、混み合っていた。ネットでの計測タイムを採用するにしても、スタート順は申告タイム順に出来ないだろうか。

スタート場所からこの標識の先の公道に出るまでの間は、走路も狭く前を走る選手を抜いていくのに苦労をした。申告タイム順となれば、そのあたりの問題も改善されるのではないか。

 さて、私はといえば「10秒前!」の号令が始まってから50歳代の列の前の方に移動していったものの、最前列までたどり着けず中途半端な状態でスタートをすることになってしまった。
 スタート直後は走路が狭く、左側から抜いていくものの縁石があったり立ち見の客がいたりで上手く走れずに少々もたついてしまった。

本日のタイム(参考)
距離 SPLIT LAP
1km 3'48" 3'48"
2km 7'29" 3'41"
3km 11'17" 3'48"
あと2km 12'36" 1'19"
あと1km 17'11" 4'35"
ゴール 26'07" 8'56"
※ 3km地点まで距離表示が見当らなかったため、各距離毎のタイムはガーミンの距離測定による1km毎のタイム。あと2km、あと1kmは、手元の計測。ゴールのみゴール時の主催者の発表の記録で記載。。
またこの日のガーミンでのトータルの
距離の測定結果5.29kmでした。
 一畑薬師の駐車場から一般道に出たところでようやく前が開けてくる。周りを走っているのは50歳代のランナー(黄色のナンバーカード)ばかりである。途中の「9%勾配」の標識までは平坦か微妙に登る感じであったが、その標識を通過後はジェットコースターが一気に駆け下りるような感じで、周りのランナーも一気にペースが上がる。
 1km通過が3分48秒。距離表示の看板はないが、ガーミンがラップを教えてくれる。昨日のコースの下見で距離表示の看板がないのは知っていたので特に困ることもなかった。
 ちょうどこのあたりだろうか、後方からペースの違うランナーが抜いていく。ちらりとナンバーカードを見るが、私と同年代の白色のものだった。私が、スタート時に少し前に出ていったので、前を走っていたようであるが、抜いていったこの方が実質の同年代のトップであろうか・・・。
 このランナーは下りの走り方も上手で、カーブを曲がるたびにどんどん離され、そのうち視界から消えていってしまった。
 2kmの通過は7分29秒。下り坂ということで、久しぶりに1kmあたりのラップタイムが3分台と多少のスピード感が出ている。坂をどんどん下って、5kmと10kmのコースが分かれる三叉路まではまずまず快調だった。
 三叉路は前日の下見ではガーミンの距離計測は2.73km。5kmコースの場合は約半分ほどの位置となる。5kmコースは左折してここから上り坂となるが、10kmコースは右折し坂をまだまだ下っていく。


この先がスタートから約2.73kmの三叉路。5kmコースは左折、10kmコースは右折となり、コースがここで分かれることになる。
 ちょうど三叉路に差し掛かる少し前くらいに、後方から同年代の選手2人に追いつかれる。50歳当時のように、差別化できるほどの走力が現在はないので、私と同じくらいの走力の選手はそこそこいるのでこのようなことは多々ある。勝負どころは最後の1kmではあるものの、こんなところで離されてはいけない。
 三叉路を左折し、上り坂に転ずるが差が付くこともなく、皆同じようなペースになっている。ガーミンの3km地点を通過してから、「あと2km」の看板が出てくる。昨日のガーミンでの試走では、ここが3.30km。主催者は5kmコースといっているが、どうも300mほど長いようだ。記録云々ではないので、5kmの距離の正確さはあまり問題にはならない。
 並走する2人のランナーとは一進一退を繰り返し、あと1km地点を通過していく。久しぶりに単独走にはならないが、並走状態が続くのも結構しんどい。なお、あと1kmの看板の直前に唯一の給水所があり、ここで給水を一杯だけ摂って階段に臨むことになった。

 そしてとうとうこのコースの最大の難所が現れる。ここ2週間くらいは付け焼き刃で市川市内の「弘法寺(ぐほうじ)」で60段の階段トレをしてきたが、わずかに60段の階段なので上まで行ったら降りてきて、再び登っての繰り返しくらいしか練習が出来ない。が、やらないよりはマシでこの大会を想定しての練習であったが、階段の一段あたりの高さがあまりにも違うことが数日前にわかり、さらに昨日の下見でも実際に確認をしたが、自分の情報の収集不足であったことを反省した。
 このコースの階段は、確かに1,138段あるかもしれないが、一段あたりの高さが大半が5cm程度。それに比べ私が弘法寺で練習してきた階段の一段あたりの高さは15cm程度。3倍くらいの違いがある。もちろん登り一辺倒なので登坂能力が試されるのであるが、階段を登っていくというよりも、トレイルで頂上近くになったところを登っていくような感じの方がイメージとしては近いかもしれない。

「あと1km」の表示の先の緑色のマットのところで左折し、いよいよ階段に向っていきます。

曲がって20mほどで階段がスタートします。一段あたりの階段の高さは5cm程度で高くないので勾配的にはそれほど急ではありません。

 最初の50段くらいは、2段抜かしで上がっていったものの、すぐにギブアップ。予定通り歩きで登ることにする。
 さて、先ほどの同年代の選手2人はどうかといえば、背の大きく余裕のありそうな選手が先に脱落、もう一人の息が少々荒かった選手の方が息を吹き返し、私の少し前を走っているが、それほど差が付いているわけではない。最後の最後の方でチャンスがあればそこで抜いていき、平坦になったところでスパートをかければいい。そんなイメージで登っていく。
 さすがにこの登りを平地のごとく駆け上がっていく選手は、私の走っているあたりでは見かけなかったが、坂の半分くらいのところで後方から同年代の選手に一人抜かれる。階段に入る前に並走していた残りの一人でもなく、坂が得意な別の選手のようであった。全く付いていけるような感じではなかったので、自分のペースを守ることにする。徐々に階段の終点が見えてきたところで、こちらはペースを上げることにする。といっても歩くスピードが少々早くなる程度で、一気に走り出すことが出来るようなペースではなかった。ここで少し前にいた同年代の選手を抜いて前に出る。私の見立てでは、ここで同年代の3番目に順位が上がったことになるので、少なくともゴールまではこの順位で押し通すことを考えていた。

 階段の最後のあたりでは急に応援が増える。最後くらいだけでも走ってるように格好を付けたいところだ。前日下見をしたこともあって、ペース配分はまずまずよかった。階段を登り切って、ゴールまでの200〜300mも足を使い切った感じはなく、幾分でもペースアップが出来る程度の状態にはなっていた。後方を確認することもなく、一目散にゴールを目指す。時差スタートなので、先着してもネットタイムでの計測なので降着の選手に負けるかもしれないので、とにかく急ぐだけ急ぐ。
 ゴールタイムは26分11秒(グロス)であったが、公式発表は26分07秒(ネット)であった。

このあたりは10km部門の選手のようです。脚を押しながら階段を登っています。

この選手は体が起きているのでまだいい方です。立ち止まってしまい、どうにも進むことが出来なくなってしまった選手も見かけました。

 とりあえず5.3kmほどの距離を何とか走りきった(と偉そうに言えるほどではないが・・・)ので少々安堵はしたものの、もう少しコース、特に階段の部分の情報を得ていればもう少し違った練習が出来ていたのではないかという反省もあった。
 公式発表は年代別で5位。何と同タイムで負けているほか、私の見立て以外にもう一人の方が先着していた。順位的にはもう少しイケていると思いきや、思いのほか大したことはなかった。総合順位も今ひとつ。地元の選手が多いので、私のように一見さんではなくリピーターが多いのではなかろうか。攻略虎の巻のようなものももしかしたらあるかもしれない。
 今回で懲りたわけではないが、コース的には面白いと思うので、機会があればまた来たいと思うし、その場は十分に階段対策を取った練習をしてからになるかと思う。まあ、この大会のコースはとにかくユニークであるコースであることは間違いない。

階段を登り切ったところには、応援に駆けつけた選手たちも熱い声援。

一畑薬師の登りが立ち並ぶところをゴールに向って走ります。

参道のお店の方々も手を休めて応援する光景も見られました。

最後にお店の間を走らせてもらうのもこの大会ならではですね。

走りやすい気候に加え、この日は天気にも恵まれました。

1,138段の階段を登り切ってゴールするのは爽快ですね。

本日の戦利品

こちらは参加賞関係。この日使用したナンバーカード(左上)、塩飴6袋(左下)、スポーツドリンク(中央)そしてタオル(右)です。最近はタオルが参加賞の大会が増えてきましたが、Tシャツよりありがたいです。

今回は年代別で5位でしたので、左から副賞の出雲柿酒、賞状、ラッキー賞(ナンバーカードの末尾の数字が「4」)でたべるしじみ(大)、そして遠来賞(島根県、鳥取県以外の参加者が対象)で食べるしじみ(小×3)をいただきました。今回は久しぶりにいろいろなものをいただいて帰ることになりました。

タオルも開封してみました。まさに大会を象徴している絵柄ですね。サイズもこのサイズのタオルが欲しかったので重宝します。

他のものも開封しました。左から入賞の副賞の「出雲柿酒」、参加賞の塩飴(6袋)、ラッキー賞の食べるしじみ(大×1袋)、遠来賞の食べるしじみ(小×3袋)。しじみだらけとなってしまいました。次回の帰省で名古屋に持って帰りたいと思います。

完走証は速報サイトから自分でダウンロードしました。