第41回佐倉マラソン 参戦記

 佐倉市は、単身赴任先の本八幡からも京成電鉄で30〜40分ほどの距離で、さほど遠いところにあるわけではないですが、成田空港へ行く途中の町という位置づけで、これまでに降りたことはありませんでした。単身赴任生活8年目にして、今回、初めて佐倉市を訪れることになります。

 佐倉市といえば、古くは長嶋茂雄の通っていた千葉県立佐倉第一高校(現佐倉高校)のある町、近年では有森裕子や橋尚子を指導した小出義雄の出身地でも有名になりました。会場の岩名運動公園の陸上競技場は「小出義雄記念陸上競技」といい、野球場は「長嶋茂雄記念岩名球場」といいます。スポーツ界では、佐倉市の2大著名人でしょうね。

 さて、大会の方ですが、千葉県で唯一の公認フルマラソン大会ということもあり、コースはやや起伏があり易しいコースではないと思いますが、フルマラソンだけで4,000人以上のエントリーで賑わっていました。私の出場した10kmも公認コースで、こちらもエントリーが2,000人以上の大人数でした。

 大会前日にコースの下見をした際には、少し雨に降られましたが、この日は風もほぼなく、気温も10℃絶好のコンディション。起伏の少しあるコースなので、目標を45分台に設定(起伏がなければ44分台にしたかったのですが・・・)しました。3月としては3本目のレースですが、徐々に体調が上がってきているのでそこそこいける感触はありました。残り500mからの激坂には手こずりましたが、ペースダウンは必要最小限に納めましたが男子60歳以上では16位。この大会のレベルの高さに撃沈したというところです。
 

●大会名 第41回佐倉マラソン
●開催日 令和6年3月24日(日)
●コース
 /大会要項
 /プログラム
岩名運動公園小出義雄記念陸上競技場発着(地図)(千葉県佐倉市) 

大会要項 

プログラム

コースマップ
コースガイドはこちら
いずれもクリックすると拡大します
●天 候 くもり、10℃くらい
●参加賞 Tシャツ(会場にて支給)、スポーツドリンク、パンなどの給食(ゴール後)
●結 果 45分45秒(10km 総合 第193位、男子総合 第181位、男子60歳以上 第16位)
●表彰 なし
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
【3月24日(日)】
徒歩 マンション 7:07 京成八幡駅 7:17
京成電鉄 京成八幡 7:22 京成佐倉 8:00
シャトルバス 京成佐倉駅 8:21 会場 8:29
【第41回佐倉マラソン 10km 10:30スタート】
シャトルバス 会場 12:18 京成佐倉駅 12:31
京成電鉄 京成佐倉 12:35 京成八幡 13:14
徒歩 京成八幡駅 13:14 マンション 13:24
※ 赤色の時刻は、実際に出発(到着)した時刻。青色の時刻は、出発(到着)予定時刻
●費用
参加料 5,500円  
京成電鉄 1,004円 (京成八幡〜京成佐倉/往復)
シャトルバス 0円 (京成佐倉駅〜会場/往復)
合 計  
●種目、参加者数(申込人数) 及び 各部優勝者。10km 男子60歳以上は第6位まで (★は加藤が参加した部門
【42.195km−9時30分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 所属 記録
陸連登録男子 256人 黒田 雄紀 東京都 ONETOKYORC 2゚20'08"
陸連登録女子 41人 川本 和美 東京都 東京陸協 3゚02'16"
男子18〜39歳 798人 渡邉 優介 栃木県 真岡郵便局 2゚30'25"
男子40〜59歳 2,301人 田村 光生 千葉県 成田国際高校 2゚44'00"
男子60歳以上 579人 宮地 淳行 愛知県 ネバーギブアップRC 3゚04'31"
女子18〜39歳 116人 松村 幸栄 埼玉県 コモディイイダ 2゚42'45"
女子40〜59歳 262人 川崎 望 東京都   3゚18'37"
女子60歳以上 62人 木村 千春 東京都   3゚28'40"
【10km−10時30分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 所属 記録
男子16〜39歳 283人 我孫子 竜聖 千葉県   32'10"
男子40〜59歳代 526人 堀井 大樹 千葉県   34'32"
★男子60歳以上 291人 1 島田 稔 千葉県 東箱RC 39'07"
2 矢津 一正 茨城県 つくばの風 39'53"
3 豊福 嘉弘 千葉県 早稲田アスレチック 41'11"
4 指山 浩志 千葉県 ニッポンランナーズ 41'47"
5 中林 将宏 千葉県 牧の里楽総会 41'55"
6 中澤 吉左右 千葉県   42'22"
16 加藤 一郎 千葉県 名古屋市役所走友会 45'45"
女子16〜39歳 116人 千葉 美奈 千葉県 38'06"
女子40〜59歳 205人 安田 美雪 千葉県 日本製鉄君津 41'57"
女子60歳以上 89人 山口 佳子 茨城県 エボーリュ 46'18"
市民男子16〜39歳 121人 湊原 大地 千葉県   33'57"
市民男子40〜59歳 251人 多田 理 千葉県 マラソンハック 34'47"
市民男子60歳以上 147人 安達 孝弘 千葉県 さくら山王ランナーズ 43'26"
市民女子18〜39歳 54人 椎名 芽生美 千葉県 慶應義塾大学 46'33"
市民女子40〜59歳 116人 仲山 恵美 千葉県   43'20"
市民女子60歳以上 27人 青柳 久美子 千葉県 佐倉陸上クラブ 54'13"
【3km−9時50分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 所属 記録
FunRun男子 115人 表彰なし
FunRun女子 114人
中学生男子 61人 渋木 翔太 千葉県   9'20"
中学生女子 45人 椎名 美月 千葉県 光中学校 10'46"
小学生男子 196人 野田 翔祐太 千葉県   10'34"
小学生女子 102人 吉岡 愛結 千葉県   11'41"
総合計 7,274人  

駅前のバス待ち行列
 この大会の会場は、岩名運動公園陸上競技場。小出義雄さんを記念して、現在は「小出義雄記念陸上競技場」となっているが、最寄りの京成佐倉駅からでも2.5kmほど離れている。そのため、京成佐倉駅のほかJR佐倉駅まで無料のシャトルバスを運行している。

 シャトルバスの運行という点では、同じ千葉県内のフルマラソンの大会である「館山若潮マラソン」でもJR館山駅から会場そばのイオンまでシャトルバスの運行を行っている。1月に館山若潮マラソンに出場した際は、ほぼ待つことなく会場入りできたので、41回を数えるこの大会でもスムースに乗車できることを期待していた。

駅名は「京成佐倉」ですが「京成桜」というのは、イメージがいいですね

ホームから、バス待ちの行列が見えてぞっとしました。

京成佐倉に8時ちょうどに到着した列車からも、ランナーがどどっと降りてきました。

バスはそこそこ来ているようですが、行列は短くなるようには見えないですね。

京成佐倉駅の改札口は狭く、なかなか改札を越えられません。

ようやく改札を抜けて、階段を降りていくと係員の方が、バス乗り場の誘導をしていました。しかしながら、写真の左奥のように、バスに乗らずに直接会場へ向かう人もかなりの数でいました。

行列の最後尾に並ぶことにしましたが、いったい何メートルくらいあるのでしょうか。

 ところが、朝、京成佐倉駅に到着しホームから駅北口のバス乗り場方面を見ると長蛇の列ができているではないか。参加者も家族を含めれば10,000人くらいはいるだろうから、1回あたり50人ずつ運んだとしても200回という勘定。バスを20台くらい使ったとしても1台あたり10回くらいは駅と会場のあたりを往復しなければならない。短時間の往復となるとおそらく20台くらいでは済まないかもしれない。仮に20台としても、臨時の運行のため非番の運転手を使うことになるので、もしかしたら将来的にはシャトルバスの運行も支障が出てくるかもしれない。

 私は、今回始めてきたので、その長蛇の列に並んだのであるが、さっさと会場に向かって歩き出す選手もいる。少数派かといえばそんな感じでもなく、その歩き方からすればリピーターのようだ。「バスを待つよりも歩いた方が早い」そんなところだろう。

 実際のところ、私の場合は京成佐倉駅に到着したのが、午前8時ちょうど。その後、バス待ちの行列に並んで乗車できたのが8時21分。会場に到着したのが8時29分なので、歩いて行っても同じような時間になるだろう。
 初参加なのでちょっと驚いたが、次回参加する場合は、もう少し早めに行った方が良さそうだと感じた次第。

会場にバスが到着したのが8時29分。歩いて行ったのと余り変わらないような時間でした。

バスが到着した場所のすぐそばで、参加賞のTシャツが配布されています。

参加賞をもらったら、会場の陸上競技場へ向かいます。

歩道が狭く、ここでも渋滞が発生していました。

メイン会場の小出義雄記念陸上競技場。全天候型の3種公認の陸上競技場です。

今回は、陸上競技場の外側の芝生にテントを張りました。まさしくテント村の感じ。

選手の控え場所のある内郷小学校。ウォーミングアップをするのにちょうどよかったです。桜もちょうどきれいに咲き始めていました。

フィールドでもウォーミングアップをする選手が目立ちました。

陸上競技場と野球場の間には、かなりたくさんの出店があり、賑やかな感じでした。

会場には駐車場がなく、自動車での来場者がいないので、ビールを売っているブースも多く見かけました。

野球場は荷物預かり所になっていますが、ここでもストレッチなどをしている人を多く見かけました。

コース紹介(コースガイド) →
 こちらを参照してください。

レース
 さて、大会の方はフルマラソンが9時30分にスタートをするので、フルマラソンのスタートだけ見届ける。陸上競技場から4,000人規模のランナーがスタートしていくので、最終ランナーがスタートラインを通過するのに5分ほどの時間を要していた。千葉県内で、唯一の公認コースでのフルマラソンということもあって人気なのであろう。

 私の出場する10kmについては、そのフルがスタートをして1時間後の10時30分がスタート時間。会場には8時30分には入ることがでいたので、比較的ゆったりと準備ができた。
 フルマラソンのランナーを見送って、そのままコースに出掛ける。昨日も試走をしたが、この小出義雄記念陸上競技場が高台にあるために、スタート直後は下り坂、最後はこの坂を登ってくることになる。特に復路の最後は余力を残した上で、この坂を登り切らなければならない。
 ウォーミングアップは、この点に留意し、最後の坂をイメージしながら行った。

9時30分スタートのフルマラソンの部のスタート直前の写真。

 3月は、この大会で3本目の10km。相変わらず故障箇所はあるものの、故障に付き合いながら走らねばならないが、走力的には少しずつ良くなってきている感じがあるので、今日のコースはやや難しいコースではあるものの、先週と同じくらのタイム(45分41秒)が出せれば、まずまずと考える。パフォーマンスをきちっと出せるように、アキレス腱と太ももにはテーピングを行った。

 陸上競技場に隣接する、内郷小学校でトイレやウインドスプリントを済ませてスタート地点に向かったのは、10時25分ごろ。プラカードで、目標タイムの仕分けをしていたものの、かなりぎっしりとランナーが立ち並び入っていく隙がほとんどなかった。それでも何とかスタートラインから5mほどのところに入れてもらう。

フルマラソンの部のエントリーは、約4,000人。

最後尾のランナーがスタート地点を通過するまで約5分かかっていました。

 10時30分に号砲が鳴り、ランナーの隊列は動き出す。今回のロスタイムは6秒。最近は、1秒のこだわりがあまりなくなってきたので、数秒程度のロスタイムは余り気にならなくなってきている。
 最初の1kmくらいはほぼ下り坂。そして1kmを少し過ぎると、今度は一転して上り坂に転じる。前半のアップダウンも余裕を持って上手に走らねばならない。1km地点の少し前では「佐倉太鼓衆」が10人ほどで威勢良く演奏している。「行ってきま〜す!」と言いたくなるような景気づけがうれしい。最初の1kmを4分14秒で通過。下り坂なので、こんなものか。

 1kmを過ぎて2kmに向かう上り坂では、ややペースが落ちたこともあり、後方から数人のランナーに抜かれる。その中には、ゲストランナーでこの大会に参加してくれたユニバーサルエンターテインメントの奥村紗帆さんもいる。ジャージを着て走っているにもかかわらず、後ろからいろんな人に声をかけながら抜いていく。さすがに現役のランナーだけあって、余裕の感じだ。上り坂の途中で2km地点を迎える8分53秒で通過。この1kmが4分39秒を大幅にペースダウンとなっているが、このくらいのタイムは織り込み済みだった。

本日のタイム(参考)
距離 SPLIT LAP 5kmごと
1km 4'14" 4'14" 22'40"
2km 8'53" 4'39"
3km 13'18" 4'25"
4km 17'57" 4'39"
5km 22'40" 4'43"
6km 27'14" 4'34" 23'05"
7km 31'52" 4'38"
8km 36'28" 4'36"
9km 41'05" 4'37"
ゴール 45'45" 4'40"
※ この日のガーミンでのトータルの距離の測定結果10.11kmでした。
 京成佐倉駅の方へ向かってそのまま南進していると、途中から上り坂が下り坂に転じる部分がある。この下りもそこそこ急で、脚を残すような感じで余裕を持って走る。
 京成佐倉駅前を左折し、しばらくすると3km地点。微妙に上りながら4km地点を通過。しばらく京成電鉄線と並行に走る。
 大佐倉駅そばからは、線路とは離れだし、コースも狭くなり上りがやや急になってくる。今日は、最初からペースを抑えているせいか、後続から抜かれることはほとんどなかった。とはいえ、集団となって走っているかと言えばそういうこともなく、少し先に誰かを見ながら走るという感じでレースが進んでいった。

 民家の間で5km地点を迎える。22分40秒で通過。競技場へ向かう最後の500mは急坂ではあるものの、このまま2倍すれば45分20秒というタイム。最後の坂の分を+10秒としても45分30秒程度になるだろうと予測。

 5kmを過ぎてしばらくすると、このコースの最初の給水所。フルマラソンと共通部分であり、参加者も多いので、給水テーブルが非常に長い。手前側がスポーツドリンク、奥側が水であったが、さすがにこれだけ長いと、給水を取り損ねるミスはまず無い。
 走り始めはやや寒かったが、5kmまで来る頃には、アームウォーマーがなくても良かったとやや後悔。喉の渇きもそこそこあったので、いつもより多めに胃の中に水を流す。

残り500mからは激坂が待ち構えています。

ここをうまく登り切るかどうかで、印象が変わってきます。

最後の上り坂を駆け上がる私。

陸上競技場に入ると残り100m

がぜん応援が多くなりました。

 6km手前からは、フルマラソンとコースが別々となり、畑の中を突っ切る、まさに農道のコースとなる。舗装状態も余りよくなく、下見の時から躓かないように注意をしなければならないと思っていたところだ。

 このあたりで2kmくらいから少し前を走っていた黒のタンクトップの女性ランナーがペースを落としてきたせいか、徐々に前から近づいてきた。7km付近でとうとう併走するような形となる。さすがにやや暑く感じるようになってきたので、手袋を外すことにする。
 農道を左へ右へと向きを変えながら8km地点を迎える。1時間ほど前に出発したフルマラソンの最後尾のランナーに追いつく。フルマラソンでは12kmの少し前だ。

 8km地点の先で、この日2回目の給水を迎える。残り2km程度なので摂らなくても良かったが、念のために摂ることにする。
 コースは右へカーブしながら、鋭角に左へ曲がる。ここからは南進し、岩名運動公園の入口に向かう。

次々とゴールするランナー。お疲れ〜!

ゴール後は、チップの回収。

続いて、給水ブース。

そしてフルマラソンの大会らしく、給食ブースがあります。10km程度走っただけでいただくのは気が引けましたが、せっかくなのでクリームパンと牛乳パンをいただきました。

こんな感じで給食が用意されています。フルマラソンを走ったランナーには、給食サービスは嬉しいですね。

 フルマラソンと共通の残り1km地点(10kmコースでは9km地点)を41分05秒で通過。ここから4分30秒程度であれば、ゴール予想は41分35秒。もう少しかかるかもしれないが、最後の上りに備えてぐっと力をため込む。
 7km地点でしばらく併走していた黒のタンクトップの女性ランナーが、運動公園の入口付近からペースを上げて私を追い抜いていく。どうやら私の少し後ろの方を走っていたようだった。

 残り500mからは、予定通り、最後の力を振り絞って坂を登っていく。ただし、私の周囲のランナーは考えていることは皆同じようで、ここで大きく周囲のランナーをリードすることなく坂を終えることになった。すると、ゲストランナーの一人、鷲見梓沙(愛知県出身、豊川高校)さんが後方から声援しながら抜いていく。さきほど、抜いていった黒のタンクトップの女性ランナーが、鷲見さんの声援で息を吹き返し、陸上競技場のトラックに入って私を抜いていく。こちらも坂でかなり脚を使ってしまったせいか、最後の100mは不発に終わる。ゴールタイムは45分45秒。なかなか難しいコースではあったが、ほぼ目標のタイムでのゴールだった。

本日の戦利品

本日使用したナンバーカード(左)と参加賞のTシャツ(右)。さっそく着て走っている人も多く見かけました。

今回も記録証はネットからダウンロードです。