第42回登別こいのぼりマラソン 参戦記

 観光シーズンに入る前に一度北海道に行ってこようと考えました。GW明けなら、さほど混雑することもなく、気持ちよく過ごせるだろうと考えました。また、土日のうちに往復出来るという条件付きで探してみると、新千歳空港を起点に行くことができるところが限られており、旭川方面は厳しそうな感じだったので、反対側の苫小牧、室蘭方面で探してみました。その結果が、今回出場した、登別市の「第42回登別こいのぼりマラソン」です。

 登別といえば、登別温泉で有名なところですが、マラソンの会場はその温泉から10kmほど離れた同じ登別市内の「幌別」という地区です。新千歳空港から室蘭行きの高速バスに乗って、幌別中央で下車すれば、今回宿泊したホテル、メイン会場の陸上競技場も徒歩で数分というアクセスです。新千歳空港から高速バスで1時間15分程度ですので、それほど遠いところではありません。
 登別温泉には、今から15年ほど前でしょうか、子どもたちが未就学児の頃に、家族4人+実母+義父、義母の7人で、夏津休み明けの9月の安い時期にやって来たことがあります。名古屋から飛行機+バスツアーでしたが、7人で20万円もかからなかった記憶があります。北海道で2泊しましたが、1泊は札幌市内、もう1泊が登別温泉の第一瀧本館というホテルです。登別温泉には、大会終了後に、会場近くから路線バスに乗ってやって来ましたが、付近は当時とは変わって織らず、懐かしい感じがしました。
 
 さて、大会の方ですが、全国的に週末の天気は大荒れ。また急に冷え込んでしまいましたが、空港に降り立ってからはずっと寒い時間を過ごしました。土日とも最高気温は10℃に届かず、北海道でも4月の中旬〜下旬の気候と言っていましたが、いたるところで暖房のお世話になりました。走る際の服装も、寒さのあまり半袖シャツにアームウォーマー、手袋、ランパン、タイツという出で立ち。東京や名古屋での2月下旬〜3月上旬くらいの気候でしょうか。走るには暑さというストレスは全く無く気持ちよく走れましたが、平坦なコースなので、スピードに乗ればいいタイムが出るところですが、タイム的には相変わらず今ひとつというところでした。今回は気分転換という目的も大きいので、それなりに楽しむことができて満足しています。
 

●大会名 第42回登別こいのぼりマラソン
●開催日 平成29年5月14日(日)
●コース
 /大会要項
 /プログラム
登別市営陸上競技場発着(地図)(北海道登別市) 

大会要項 

プログラム


コースマップ
コースガイドはこちら
いずれもクリックすると拡大します
●天 候 曇りのち小雨、6℃くらい
●参加賞 登別石水亭・日帰り入浴券、のぼりべつ牛乳プリン、オリジナルシューズバッグ、経口補水液OS-1ゼリー、おしるこ、みそ汁、コーヒー、閻魔やきそば、ペットボトル(水/いろはす)
●結 果 19分43秒(5km 総合 第21位、男子40〜59歳 第7位)
●表彰 賞状
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
【5月13日(土)/1日目】
徒歩 マンション 8:19 京成八幡駅 8:29
京成電鉄 京成八幡 8:33 空港第2ビル 9:26
連絡バス 第2ターミナル 9:34 第3ターミナル 9:38
飛行機 東京(成田) 11:15 札幌(千歳) 13:18 ジェットスターGK111便
11:10 13:00
道南バス 新千歳空港 13:52 幌別中央 15:06 はやぶさ号
15:08
徒歩 幌別中央バス停 15:06 ホテル 15:15
【受付/登別市労働福祉センター/14:00〜18:00】
【登別ホテル平安/泊】
【5月14日(日)/2日目】
徒歩 ホテル 8:03 会場 8:15
【第42回登別こいのぼりマラソン 5km 9:09スタート】
徒歩 会場 10:21 市役所入口バス停 10:29
路線バス 市役所入口 10:36 登別温泉 11:12
徒歩 登別温泉バス停 11:12 登別石水亭 11:30
【登別温泉/石水亭/入浴】
徒歩 登別石水亭 12:44 足湯入口バス停 12:45
路線バス 足湯入口 12:46 登別駅前 13:13
  【登別駅前・コーヒー&ビストロ きっさ点/昼食】
道南バス 登別 14:04 新千歳空港 15:00 はやぶさ号
( 14:02 ) ( 15:12 )
飛行機 札幌(新千歳) 17:56 東京(成田) 19:38 ジェットスターGK111便
( 17:55 ) ( 19:30 )
徒歩 第3ターミナル 19:50 空港第2ビル駅 20:04
京成電鉄 空港第2ビル 20:07 京成八幡 21:02
徒歩 京成八幡駅 21:02 マンション 21:15
※ 赤色の時刻は、実際に出発(到着)した時刻。青色の時刻は、出発(到着)予定時刻
●費用
参加料 3,000円  
京成電鉄 1,596円 (京成八幡〜空港第2ビル/往復)
飛行機 8,920円 (東京(成田)〜札幌(新千歳))
9,120円 (札幌(新千歳)〜東京(成田))
高速バス 1,310円 (新千歳空港〜幌別中央)
1,200円 (登別〜新千歳空港)
路線バス 500円 (市役所入口〜登別温泉)
340円 (足湯入口〜登別駅前)
宿泊料 6,000円 登別ホテル平安/一泊朝食付き)
宿泊補助 −5,000円 (職場福利厚生)
入浴料 0円 石水亭/参加賞の無料入浴券)
合 計 26,986円  
●種目、参加者数(申込人数) 及び 各部優勝者。5km 男子40〜59歳は8位まで (★は加藤が参加した部門
  結果の一覧はこちら
【10km−9時00分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 記録
男子39歳以下 80人 山田 正宏 札幌市 34’37”
男子40〜59歳 95人 野切 完相 札幌市 35’49”
男子60歳以上 37人 安田 孝博 札幌市 42’19”
女子39歳以下 30人 安ヶ平 萌子 札幌市 38’05”
女子40〜59歳以下 28人 野切 幸子 札幌市 47’02”
女子60歳以上 7人 木村 節子 室蘭市 55’21”
【5km−9時9分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名  住所 記録
男子中学生 24人 小林 蒼弥 恵庭市 16’34”
男子39歳以下 37人 冨田 尚宏 登別市 16’36”
★男子40〜59歳 45人 松本 武蔵 千歳市 18’11”
佐々木 剛 登別市 18’13”
大宮 一哉 登別市 18’29”
佐野 雄一 室蘭市 18’46”
西山 快導 占冠町 19’07”
高階 永哲 室蘭市 19’21”
加藤 一郎 千葉県 19’43”
佐藤 弘康 登別市 19’47”
男子60歳以上 18人 加藤 治 札幌市 20’14”
女子中学生 11人 今井 杏 登別市 18’50”
女子39歳以下 27人 児玉 亜希子 登別市 20’42”
女子40〜59歳 24人 新藤 さくら 室蘭市 21’58”
女子60歳以上 5人 宮武 富美子 登別市 28’32”
【3km−9時3分、9時6分の2ウェーブのスタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 記録
男子小学1〜3年 43人 丹羽 驍 登別市 12’29”
男子小学4〜6年 80人 吹越 秀翔 登別市 11’17”
女子小学1〜3年 51人 宇都宮 桃奈 登別市 12’21”
女子小学4〜6年 66人 笠原 蓮花 札幌市 11’51”
親子 117組 神田剛治・神田悠愛 札幌市 12’16”
【400m−9時前のイベント】
区分 参加者数 優勝者氏名 住所 記録
幼児 不明 不明
総合計 942人  

北海道
 今回、この大会を選んだ理由については、冒頭で述べたとおりである。昨年の10月以来、7ヶ月ぶりの北海道遠征となる。単身赴任中なので、あちこち出かけるのにカミさんに気を使わなくて出かけられるのは、単身赴任の特権かもしれない。
 かれこれ大会参加で北海道にやってくるのはこれで10回目。旅行や仕事で訪れた分を加えると15回くらいは出かけているだろうか。とはいえ、札幌のように何度もやってくるところもあれば、一度も訪れたことのないところは無数ある。それだけ北海道は広いところであり、また、何度も訪れたくなる魅力のある観光地である。そういう意味では、国内であっても北海道と沖縄は、特別な存在だ。毎日、仕事で都内に通勤しているが、個人的には東京には観光地としての魅力は感じないが、北海道と沖縄だけは出かける前に、ワクワク感が日増しに高くなっていく。
 今回は1泊2日という短い行程であったが、長期休暇を取るのも難しくなってきているので、北海道といえども週末を利用しての駆け足的な行程が、今後も続くかもしれない。

この日の出発は成田空港から。私の他人新赴任先の本八幡からは、京成電鉄で空港まで直通列車で約1時間。東京駅にも40分ほどで出られるので、便利なところに住んでいます。

この日搭乗したのはジェットスターのエア・バス社製のA320。手前は福岡行きの便。その奧が札幌行きの便で、この機体に乗って北海道へ旅発ちました。

新千歳空港に降り立ったときから、東京近郊との気温差のあまりの違いに驚き。予想はしていましたが、冬の装いで正解でした。新千歳空港から道南バスで幌別中央へ、

せっかくなのでまずは一杯。

この日宿泊したホテル平安。幌別地区の市街地にあり、バス停、競技場までも近いので便利な位置にあります。荷物を置いて前日受付の登別市労働福祉センターへ向かいます。

登別市労働福祉センターは、陸上競技場のすぐ近くに位置するので大会当日は、更衣室、荷物預かりの施設にもなっています。

2階が前日及び当日が受付の会場となっています。

各部門ごとに受付が分かれています。にこやかに対応してくれたお姉さんたち。写真撮影もOK。この後、コースの下見に出かけようと思っていたところ、雨が降ってきてしまったので下見と試走は中止。翌朝にすることにしました。

こちらはホテルの朝食会場。バイキング形式です。宿泊客は少なかったですが、品揃えは良かったと思います。

私が摂った朝食。

登別勤労福祉センターの2階の一部が仕切られ荷物預かりの場となっています。受付の際にビニール袋も配布されているので、その中に荷物を入れるスタイル。

地元の特産物を販売しているブース。

他には大会事務局が振る舞いをするブースが出されていました。こちらは、登別のB級ぐるめ「閻魔(えんま)焼きそば」のブース(右)とコーヒー(左)のブース。閻魔焼きそばまで、無料ですからここは長蛇の列でした。

こちらはおしることみそ汁を振る舞うブース。寒い日でしたので、特におしるこは人気でした。

会場の登別市営陸上競技場。前日訪れたときは荒涼とした感じでしたが、人がたくさんやってくるとそういう感じがしないので不思議ですね。

コース紹介(コースガイド) →
 こちらを参照してください。

レース
 この大会の種目は、10km、5km、3kmそして幼児向けの400mの4種類。このうち一般向けは、10kmと5kmの2種類。最近の練習の状況から勘案すれば、最後まで走りきれるかどうか怪しい10kmではなく、多少の練習不足でも何とかなる5kmにエントリーする。
 9時ちょうどに10km部門がスタートした後、3分間隔で3kmの2部門、そして9時9分に私の出場する5km部門がスタートをするという構成だ。
 それにしてもこの日は寒かった。早朝スタートするくらいまでは、吐く息が白くなる。いくら北海道とはいえ5月も中旬。男子更衣室でもガスストーブが焚かれていたが、宿泊したホテルの受付の人に聞いても、この土日は特に気温が下がって寒いようだという。

 レースに話を戻す。5kmのスターターは、地元の衆議院議員(北海道9区。当選2回)で活躍している堀井学氏だ。室蘭市出身。スピードスケートの選手としてオリンピックに3大会出場。リレハンメルオリンピックでは500mで銅メダルを獲得している。スキンヘッドが特徴的だ。昨日、登別にやって来たときから、街のあちこちにポスターがあったので「そういえば、議員活動をしていたな」と思い出す。身長も大きいが、現役を引退してもガタイはやはりデカイ。

会場の登別市営陸上競技場。この日は国旗掲揚塔にこいのぼりがたなびき、あちこちに仮設のテントが張り出されたり、ゴールにはエアアーチが設置されるなど賑やかな雰囲気となったが、前日訪れたときは、閑散とまた殺伐としたただのグランドだった。一夜明けてこれほど雰囲気が変わるとは少々驚きだった。

競技部門ごとにプラカードの前に並ばされます。割りと古いスタイル。

9時ちょうどにスタートする10km部門の選手たち。

この日、5kmのスターターを務めたのは、元スピードスケートの銅メダリスト堀井学さん。現在は北海道で衆議院議員をしている。

堀井学さんの後ろ姿ですが、どれが本人かはすぐにわかりますよね。やはり元スポーツ選手だけあって、ガタイはでかかったです。

 9時9分ちょうどにその堀井氏のピストルの合図でスタート。中学生が多いので、最初のペースがやたらと速い。300mほど走って競技場を出て行く頃には、既に20〜30人ほどの選手が前にいる。今日も自分の順位を確認出来ないポジションでレースを進めることになる。
 競技場を出てすぐに右折し、短い距離であるが登り坂。すぐさま交差点を左折すると、眼下に幌別の市街地が広がる。ここから数百メートルは下り坂であるが、目前には3分前にスタートした3km部門の選手が立ちはだかる。今日はゴールまで先にスタートをした3km部門や10km部門の選手をかき分けながら走ることになる。市内のメインストリートという公共性の高い生活道路を使用するので、長時間の道路封鎖ができないという判断だろう。

受付会場の登別市労働福祉センターの前を走るランナーたち。残りは400mほど。

労働福祉センターそばの交差点を右折し、競技場の入口まで続く登り坂を駆け上がる選手たち。

競技場に入ってからは、アンツーカのグランドを約300mほど走ります。

ゴールは、このエア・アーチ。背が少し低いような気がしますが・・・。

 この後は、後続から中学生に数人、一般の選手に数人に抜かれスタートから約3.2km先の地点を折り返す。総合で20番目くらい、年代別では7〜8番目の感じ。数十メートル先に同年代の選手が一人いたので、残り1.8kmでこの選手を何とか捉えられないかとペースを上げる。徐々に間隔は縮まってきてはいるが、最初にイメージしていたよりも縮まらない。受付会場の登別市労働福祉センターの近くの交差点ではかなり近づいたが、追いつかない状態で右折、100mほど登り坂を登る。ここが一気に追いつくポイントになると判断し、ここで更にペースを上げる。ようやく競技場の入口で追いつくことができた。残りは約400m。最後の100mでスパートをかけて勝負をする。そういうイメージで、後ろにピタリとくっつく。一般のランナーが残り150mほどでペースを上げだしたので、こちらも少し早いがペースを上げてラストスパートに入る。ラストスパートは始めたらペースを落とさないのが鉄則。同年代の選手やら、他の年代の選手よりも微妙に先着してゴール。
 その後記録証をいただくが、記録証に書かれていた年代別(40〜59歳)の順位は「7位」。この大会では8位までが入賞なので、今回も何とか滑り込んで入賞することができた。相変わらずであるが、優勝に絡む走りにはほど遠い状態だ。

ゴール後はチップの回収をし、ドリンクとしてペットボトルの水が支給されます。

完走証も即時発行。ストレスがなくていいですね。

3km部門の小学生の表彰式。各部門とも8位の選手までが表彰の対象です。

メイン会場のスタンドの上では、いろんなものが無料で振る舞われていました。ここは、登別のB級グルメ「閻魔(えんま)焼きそば」を振る舞うブース。10人前ほどを一度に焼くのでしょうか。大忙しですね。

こちらはその焼いた焼きそばを。パックに詰める係のみなさん。焼くのは少々時間はかかりますが、パックして手渡すのは一瞬。私もバザーで焼きそばを焼いていたことがありますが、焼きそばのお店の前はいつも行列ができてしまいますね。こちらも貰いにいったところ、完食。

着替えてからおしるこを貰いにいったところ、既に完食。

結局貰えたのは、みそ汁のみ。ところがこのみそ汁ですが、北海道らしくとろろ昆布が入っていて取っても美味しかったです。

大会前日、夕食に外出したところ、入ったお店にこのフリーペーパーがお店においてありました。通常はあまり関心がないのですが、表紙にある「登別こいのぼりマラソン」の文字が目に入ったので、一部貰ってきました。

大会実行委員長へのインタビューがされています。登別こいのぼりマラソンの歴史についても触れています。(記事をクリックすると拡大します。)

登別温泉
 土日の駆け足的な遠征なので、行動範囲も限られている。大会プログラムにおいて、登別温泉「石水亭」の無料入浴券が配られる旨のことが書かれているので、何とかここだけは行かなければならない。

 大会は、9時ちょうどに10km、9時3分と9時6分に3km部門、9時9分に5km部門がスタートし、9時50分から表彰式を開催するとある。10時15分くらいには会場を出ることができるだろうと考え、会場付近から登別温泉までのルートを調べたところ、国道沿いのバス停から10時36分に登別温泉行きの路線バスが出ていることがわかった。地元の選手はおそらく自動車ですっと移動出来るのであろうが、私のように遠方からの参加者はそうはいかない。このバスを逃すと1時間ほど次のバスを待たなければならない。
 私を含め、この大会に参加したと思われる選手が3人ほどこのバス停から乗車する。海岸沿いを走ったりJR登別駅を経由したりしながら、35分ほどで終点の登別温泉に到着する。

登別市役所からはかなり離れた国道に「市役所入口」というバス停がある。室蘭方面から登別温泉へ向かう路線バスのルートであるが、1時間おきに幌別市街地を通らないバスのみがやってくる。したがって、このバス停からは昼中は約2時間に1本しかバスが停まらない。

昼中2時間間隔でやってくるバス。このバスに乗り遅れたら、幌別市街地を経由する約1時間後のバスしかない。

温泉の無料入浴券。通常800円のところが無料なので、何とかして入りたいところ。ただし、そのために片道500円ほど払って温泉に向かうことになった。

終点の登別温泉のバスターミナル。登別温泉は、小さな旅館はなく大きなホテルばかりで形成されている温泉街だ。幌別の市街地からは10km以上離れている。

 今回、無料入浴券で入浴出来る「石水亭」であるが、調べたところ登別のバスターミナルから少し歩かなければならない。登別の温泉街でも一番奥の方に位置するので、バスターミナルからでも15分ほど歩くことになる。
 登別温泉にやって来たのはおそらく15年ほど前であろう。その時は家族の他、実母、義父、義母を連れての7人。子どもたちがまた小学校に入学する前の未就学時代だったので、夏休みを避けて9月に入ってから一番ツアー代金の安い時期にやって来た。確か7人で20万円もかからなかったはずだ。その時に宿泊したのが、第一瀧本館。登別温泉の中心に位置する大きなホテルだ。館内にはからくり時計が設置され、定時になるとからくり人形が踊り出す。今から15年前のことであるが、それだけで圧倒された。館内も広く、当時、一緒に連れて行った実母、義父、義母にも喜んでもらえた。翌日は、早朝地獄めぐりの他、「クマ牧場」で飼い慣らされている熊に餌やりをする。こちらは子どもたちが面白がって餌をやっていた記憶がある。私にとっては、昔の楽しいイメージしかない観光地であるが、あれから15年も経過しているかと思うと時間が経つのは早い。子どもたちは、二人とも大学生になっている。

 話を戻すが、ようやく歩いて到着した石水亭の風呂であるが、入ったときはやや混雑していたが風呂に関しては、非常に快適だった。15年ほど前の第一瀧本館の印象が強すぎるので、石水亭が劣っているように錯覚してしまうが、施設、泉質ともに素晴らしいもの。登別温泉は、どのホテルの日帰り入浴でも気持ちよく楽しむことができるに違いない。

バスターミナル付近に設置されている温泉周辺マップ。バスターミナル内に案内所があったので、同様のマップを貰って石水亭に向かう。

温泉街を構成するホテル。新千歳空港からバスで1時間程度のアクセスの良さもあり、大量の温泉客がやってくる。北海道ブランドと合わせて登別温泉のブランド力から、北海道旅行には欠かせない存在だ。

写真奧が15年ほど前に宿泊した第一瀧本館。登別温泉の中心に位置する大型の宿泊施設である。

写真の奧の方にクマ牧場がある。クマも慣れたもので、芸をしたり餌も貰うときは二本脚で立ち上がっておねだりをする。子どもも楽しめるが、大人も楽しめるのがクマ牧場だ。今回は時間の都合で行かず。

もう少し第一瀧本館に寄ってみたところ。ホテルの真ん前は「泉源公園」になっている。

公園の周囲は、鬼が持つこん棒が立てられている。

こちらは「泉源公園」内にある間欠泉。約3時間ごとに8mほど噴出するとか。

泉源公園の案内。なかなか勉強になります。

可愛いチビ鬼と行ったところでしょうか。

有名な地獄谷。奧まで行くと時間がかかるので、入口の看板のみ撮影してこの日は終わり。

別府や箱根もそうであるが、温泉と地獄というのはセットでイメージされるのでしょうか。

登別のバスセンターから15分ほど歩いたところにある「石水亭」。登別温泉は、どのホテルも競うように非常に立派です。

近くに行くと大きな看板が出てきます。

玄関もガラス張りで非常にきれいです。

ここは1階のラウンジ。席も多く、くつろぐには非常に快適です。日帰り入浴の受付は写真の一番奥にあるカウンターで無料入浴券を提出。

風呂は2箇所。うち1箇所は内風呂のみ、7階は内風呂と露天風呂がある浴場ということで迷うことなく7階へ。少々混雑していましたが、風呂から上がってくる頃には混雑も解消されていました。お風呂を映せないのが残念ですが、さすが登別温泉といったところです。非常にゆっくりと浸かってきました。

閻魔(えんま)焼きそば
 短い滞在時間なので観光らしき観光は出来ないが、せっかくここまで来たので地元の特産品などは食したい。特に北海道は、言うまでもなく魚介類が新鮮だ。
 大会前日の夜、ホテルを出て幌別の市街地で夕食を摂ろうと街に出かける。JR幌別駅そばの福来軒という中華料理屋に入って、「来セット」というビールと野菜炒め、ライスのセットを注文する。この店に置いてあったいくつかのチラシの中に「登別閻魔焼きそば提供店MAP」なるものがある。

 チラシを見ると、登別市内に33店舗で、この「閻魔焼きそば」なるものを提供しているとある。
 このチラシによると「平成27年4月16日から登別市内22店舗で提供が開始された『登別閻魔焼きそば』。新聞、雑誌、テレビ、ラジオで数多く取り上げられ、おかげさまで1年を待たずに40,000食を突破。総勢33店舗が閻魔大王からの掟のもとで趣向を凝らしたアレンジを提供している。登別自慢のご当地グルメを心行くまで食べ歩くべし!!」とある。もちろん、この福来軒でも提供出来る店舗に含まれている。この日は、既に違うものを頼んでしまったので、明日の昼間、バスの待ち時間の合間、昼食としてどこかの店舗で食べようかと考えた。

 12時30分の少し前に入浴が終わったでの、ちょうど石水亭の前からJR登別駅前行きのバスが12時46分に出発する。25分ほどで登別駅前に着く。登別から新千歳空港行きのバスが14時02分に出発するので登別駅前で50分ほどの時間がある。昼食にもちょうどいい。

石水亭の前のバス停「足湯入口」から登別行きのバスに乗車。本数は少ないですが、登別温泉のバスセンターまで歩いて行くよりかはずっといい。

私以外にこのバス停からは5人ほどが乗車。私と同じようにマラソン大会帰りと思われる人が1人、山登りの帰りと思われる人が2人、外国人観光客が2人といった内訳。

足湯入口から乗った路線バスは、25分ほどかけて終点のJR登別駅に到着。ここでJRの列車に接続し、新千歳空港や札幌に向かう客が多いと思われる。

JR登別駅前の鬼のモニュメント。観光地らしい演出はありますが、意外と地味な感じ。JRを利用する温泉客よりも観光バスで一気に温泉街のホテルに行ってしまう人が多いせいでしょうか。

 昨日入手したチラシを見ると、登別駅付近では6店舗ほどが、この「閻魔焼きそば」の提供ができることになっている。当初は「味の美和」というお店を狙っていったのであるが、何とお店には「平成29年4月をもって閉店しました」と貼り紙がしてある。う〜ん、仕切り直し。小雨も降ってきたので、雨宿りしながら再度マップを見る。「やきとりの一平」は17時からの営業。駅前の交差点の少し向こうに「コーヒー&ビストロ きっさ点」という店がある。コーヒー付きで980円。ネーミングが面白そうなのでこの店に決定。

 日曜日の午後1時過ぎ、スナックの雰囲気のようなお店のドアを開けて入るが、食事客はゼロ。お店の人も奧の方にいるのか出てこない。少々不用心な気もするが「すんませーん」と声を出してお店の人を呼ぶ。やや年配のおばちゃんが出てきて「気がつかなくてごめんなさいね」と誤る。無愛想な感じのお店でなくてホットする。もちろんここで頼むのは「閻魔焼きそば」と決めてきたので、迷わず注文する。店内には、テレビの放送が勝手に流れているので、食事が出るまで時間つぶしで見る。
 先ほどのおばちゃんに加え、奧から主らしき男性が出てくる。フライパンで炒め物の調理を始めている。どうもこの店の調理は、この主の男性のようだ。美味しいものが食べられれば、誰が作ったものでも関係はない。

 10分ほど待つと、注文した「閻魔焼きそば」とコーヒーが出てきた。まさにチラシに出ているものと同じものが出てきている。「焼きそば」というと鉄板の上、または焼いたあとお皿に載ってくることが多いが、この店の「閻魔焼きそば」は、お洒落なラーメンどんぶりに盛られて出てきている。見方を変えれば、汁なしのラーメンのような感じである。もちろん麺は炒めてあるので、こんがりとしている。「閻魔焼きそば」というネーミングよりもずっと可愛い雰囲気である。
 おばちゃんが「味付けしてあるので、そのまま食べられますよ」という。ラー油が添えられているので、お好みに合わせて使えば良いということだろう。究極の辛さを求めているわけでもなく、また特段辛い物好きでもないので、ラー油は使わない。

 何がきっかけだったか忘れたが、おばちゃんと会話をするようになった。閻魔焼きそばはまだ始まったばかりの地元のグルメ。富士宮焼きそばを研究したり、特産品としてかぶらないように許可を取ったりしたことや、私が千葉県市川市からマラソンに来たといえば、市川市には自分の知り合いがいるとか何とか。登別は、温泉もあって海もあって、北海道では雪の少ないところで住み心地もよく気に入っているが、医療機関が充実していないので、歳をとったら札幌に行こうかとか、非常に短時間で話が切り替わる。商売人らしい感じで、客を飽きさせないのが上手な感じだ。バスの時間も徐々に近づいてきているので、お金を払って店を出る。「傘ある?」「登別の名物の飴だよ」と最後まで、いろいろとお世話をしてくれる。「また来たら立ち寄ってね」と、当初の予定の店が閉店してしてしまったために、こんな感じのもてなしを受けたが、これも運というか何というか。温泉街以外は静かな感じであったが、観光の街らしく最後まで好印象が残った次第。

お店のおばちゃんにいただいた。登別名物の飴。バスの移動中に食べました。日頃は飴は食べませんが、想像していた以上に美味しかったです。

登別から乗車した新千歳空港行きのバス。乗車率は3割くらいでしょうか。道路の渋滞もなく定刻よりも早く空港に到着。

空港で〆にラーメンか魚介類を食べようか迷いましたが、お店の入口のメニューを見て後者に決定。昼間から晩酌セット(税込1,540円)を注文。

品数はたくさんですがボリュームはありません。1時間半前に閻魔焼きそばを食べたばかりなので、この程度のボリュームでちょうどよかったです。出発前に手軽に食べられるというのはいいですね。

翌日も重たい仕事が待っているので早めに帰りました。

17:55発の成田行きのジェットスターです。夏の暑い時期にまた避暑にやって来たいですね。

本日の戦利品

こちらは前日受付の際にいただいた参加賞。左がオリジナルシューズバッグ。右上は「のぼりべつ牛乳プリン」、右中央が「経口補水液OS-1」、右下が「登別石水亭・無料入浴券」。

無料入浴券を拡大したところ。通常800円するようですので、多少交通費を使ってでも行ってきました。

こちらは会場で無料で振る舞われてたうちのみそ汁。他にコーヒー、おしるこ、閻魔(えんま)やきそばがありましたが、残念ながらコーヒー以外は売り切れ。早く行けば良かった・・・。

年代別で8位までが入賞で、今回も何とか滑り込んで賞状だけいただいて帰ってきました。右はゴール後にいただいた「いろはす」。

今日の完走証と使用したナンバーカード