8 過去問が1巡したら、2巡目以降の計画を立てよう

5 試験までの大雑把な勉強計画を決めようの(6)で自分の場合は「10年分の問題をこなすのに1回目は1ヶ月かかっているが、2回目は半月、3回目以降は、一週間から10日で出来るようになった。」と書いた。

10年分、国家試験10回、検定試験10回の合計20回分を最初は1ヶ月(30日)で行ったかというと、そういうわけではない。
例えばこの10年分の国家試験の問題のうち最初に5年分を解いていくと3年目くらいから似たような問題が出てくる傾向がある。5年程度行うとダブりが多いことに気がつく。すると解いていくスピードが加速度的に速くなっていくのである。
最初の1年目の問題を解くのに一週間かかることもあるが、それでも解ければ(理解できれば)焦る必要はない。
自分の場合は、理解することはそれほど苦痛ではなかったので、記憶に時間がかかる保安管理技術を優先的に始めていった。甲種機械、甲種化学、第一種冷凍機械の保安管理技術は100%筆記である。それだけ知らないと(覚えていないと)化けの皮がすぐに剥がれることとなる。採点する側も採点しやすいだろう。だから言葉の定義などもしっかり覚えておかなければならないのだ。

さて本題に戻る。とりあえず過去問が1巡したら2巡目以降の計画を立てることだ。これも大雑把でよい。ひとりで勉強している人が、ぎちぎちにスケジュールを立てると精神衛生上よくない。自分もこれで苦労した。
最初の1巡目でどのくらい時間がかかるかは個人差があるので一概にいえないが、2巡目は1巡目の半分程度の期間で問題を解いていくようにスケジュールを立ててみるとよいと思う。あくまでもこれは目安なので、理解が進まずにどんどん先に行っても頭には入っていかない。理解が出来ている前提の話である。

それから、過去問10年分のすべての問題をやる必要もない。傾向を調べて過去10年間に6回以上出ているような問題はかなり出題頻度が高い。過去10年で2回以下しか出ていない問題は、重要度が低いと見て思い切って切り捨てるのも一つの手である。ただし、あまりにも時間がなくなってきた場合に限る。甲種機械、甲種化学、第一種冷凍機械を受験される方はそもそも問題数が少ないので、あまり切り捨てばかりすると、その切り捨てたところから出題されると致命的になるので、切り捨てるとしたら、せいぜい過去10年で1回以下しか出ていない問題程度にとどめておくべきだ。

2巡目が終われば、3巡目の期間の目処がつく。以下4巡目、5巡目のと繰り返すことになるが、3巡目以降はそれほどペースは速くならない。ペースにも限度があるからである。

試験では、時間に制約があるので、自分がわかっている問題でもゆっくり考えながら解答を書いていたら(特に甲種クラス)時間的に間に合わない。問題を見た瞬間に、どういう計算式を使うのか。言葉の定義は何だったのかをすぐに書き出さなければ時間内には終わらない。特に計算問題は式から展開をしていく過程も記述するので結構時間がかかる。
それだけに試験では時間に余裕がないということだ。だから問題を見た瞬間に書き出せるようなトレーニング、つまり反復繰り返して行く回数を増やさなければならないのである。