第7回栗原市民マラソン 参戦記
  10月に入ってようやく本格的に涼しくなり、体調もアップ。練習の効果も少しずつ出てきた感じがします。9月16日に出場した「第26回しろいし蔵王高原マラソン大会(宮城県)」で国盗りができなかったので、今回はその追試です。東北地方は、冬になると積雪の関係でしょうか、大会がほとんど無くなってしまうので、早めのリターンマッチの大会を探したところ、この大会に出逢いました。仙台から高速バスで約1時間ほどで栗原市の中心地である築館地区に到着します。
 
 大会は、派手さはないものの栗原市陸上競技協会が主催している関係もあり、運営はきちっとしていました。こういう大会の参加者は、少人数なるもののレベルが高いのが特徴です。アウェーの参加となる自分にとっては、どんなライバルが潜んでいるかわかりません。
 今回は、出発前に念入りにマッサージをしていただき、臨戦態勢で臨んだのが功を奏したのか、大会新記録のおまけ付きで優勝することができました。これで宮城県の国盗りを達成したほか、東日本の国盗りも完結することができました。

 東北地方の遠征には名古屋から仙台へ何度も夜行バスを利用し出かけましたが、しばらくは仙台へ行く用事もなくなりちょっと寂しい気もします。国盗りで前進したのは嬉しいですが、複雑な気分です。
 
●大会名 第7回栗原市民マラソン
●開催日 平成24年11月11日(日)
●コース
 /大会要項

 /プログラム
栗原市築館総合運動公園陸上競技場発着(詳細地図)(宮城県栗原市)

大会要項

プログラム



コースマップ
コースガイドはこちら
それぞれクリックすると拡大します
●天 候 くもり、10℃くらい
●参加賞 Tシャツ、スポーツドリンク(完走後)、遠来者賞(タオルセット)
●結 果 17分26秒(総合第9位、5km :男子50〜59歳  第1位、大会新記録!
●表 彰 賞状、トロフィー、メダル
●過去の戦績 初出場
●交通手段等
【11月10日(土)/1日目】
徒歩 自宅 20:59 自由ヶ丘駅 21:05
地下鉄 自由ヶ丘 21:06 21:25 (名城線)
夜行バス 21:49 仙台駅前 6:58 (宮城交通/青葉号)
21:45 6:50
【11月11日(日)/2日目】
高速バス 仙台(西口バスプール) 7:15 栗原市役所 8:12 (東日本急行)
徒歩 栗原市役所・バス停 8:12 会場 8:35
【第7回栗原市民マラソン/5km−10時25分スタート】
徒歩 会場 13:28 栗原市役所・バス停 13:54
【栗原市役所そばの中華料理屋/昼食】
高速バス 栗原市役所 14:44 仙台(西口バスプール) 16:06 (東日本急行)
14:42 15:47
JR 仙台 17:34 名取 17:48 (東北本線)
徒歩 名取駅 17:48 銭湯 18:03
【スーパー銭湯 極楽湯 名取店/入浴】
徒歩 銭湯 19:47 名取駅 20:02
JR 名取 20:08 仙台 20:22
夜行バス 仙台駅前 21:30 6:35 (宮城交通/青葉号)
6:40
【11月12日(月)/3日目】
地下鉄 6:52 自由ヶ丘 7:12 (名城線)
徒歩 自由ヶ丘駅 7:12 自宅 7:25
※ 赤色の時刻は、実際に出発(到着)した時刻。青色の時刻は、出発(到着)予定時刻
●費用
 
参加料 2,500円  
地下鉄(名古屋市営) 460円 (自由ヶ丘〜栄/往復)
夜行バス 16,000円 (栄〜仙台駅前/期間割引)
高速バス 3,000円 (仙台西口〜栗原市役所/往復/東日本急行)
JR 460円 (仙台〜名取/往復/東北本線)
入浴料 600円 (スーパー銭湯 極楽湯 名取店)
合 計 23,020円  
●種目、参加者(申込人数、★は加藤が参加した部門)及び各部門の優勝者(男子5km50〜59歳は3位まで)
【10km−10時15分スタート】
区分 申込者数 優勝者氏名 所属 記録
高校男子 4人 菊池 駿 一関市 35’05”  
一般男子 157人 安喰 文昭 TENDO.AC 31’43”  
【5km−10時25分スタート】
区分 申込者数 優勝者氏名 所属 記録
高校生男子 20人 菱沼 嘉竜 岩沼高等学園 16’19”  
高校生女子 10人 若森 にな 仙台西高校 19’14”  
一般男子39歳以下 25人 木村 孝浩 石巻RC 16’29”  
一般男子40歳代 28人 小野寺 栄光 チームアテルイ 16’54”  
★一般男子50歳代 26人 加藤 一郎 名古屋市役所走友会 17’26” 大会新
池田 茂一 酒田市 18’17”  
二階堂 敦実 おおさきRC 18’42”  
一般男子60歳以上 33人 相馬 清次 瀬峰走友会 18’11”  
一般女子39歳以下 27人 佐藤 陽子 仙台市 23’02”  
一般男子40歳代 8人 小田島 照美 RTN 21’42”  
一般男子50歳以上 15人 澤 弘子 利府RC 22’17”  
【3km−9時45分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 所属 記録
中学生男子 75人 佐々木 虎一朗 豊里中学校 9’21” 大会新
中学生女子 60人 鈴木 美歩那 若柳中学校 10’56” 大会新
【2km−9時30分スタート】
区分 参加者数 優勝者氏名 所属 記録
小学生5・6年男子 17人 真壁 英路 岩沼南小 7’07”  
小学生5・6年女子 17人 服部 裟耶 蛯沢小学校 7’40” 大会タイ
親子ペア 28組 加藤 仁志・花梨 取手市 7’18”  
【400m−11時40分スタート】
小学生1・2年男子 11人 佐藤 天弥 鶯沢小学校 1’21”  
小学生1・2年女子 13人 佐藤 結月 瀬峰Jr走友会 1’29” 大会タイ
【800m−12時00分スタート】
小学生3・4年男子 9人 大澤 玲旺 木崎野クラブ 2’39” 大会新
小学生3・4年女子 22人 加藤 花梨 稲小学校 2’43” 大会新
総合計 633人  

栗原市

 栗原市は宮城県の北西部に位置する都市で、岩手県と秋田県に接している。
 平成17年4月に栗原郡内の全町村(築館町、若柳町、栗駒町、高清水町、一迫町、瀬峰町、鶯沢町、金成町、志波姫町、花山村)が合併し栗原市が誕生している。人口は約7万3,000人、また面積は約805kmでm宮城県最大の面積。愛知県では豊田市が918km(愛知県NO.1)、新城市が499km(愛知県NO.2)、名古屋市が326km(愛知県NO.4)なので、愛知県内の市町村と比べても豊田市に近い面積でその広さが際だっている。


栗原市役所庁舎
 私の乏しい知識で知る限りは、平成20年6月の栗原市近隣を震央とするマグニチュード7.2の岩手・宮城内陸地震で栗原市一迫で最大震度6強、また平成23年3月の三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震では栗原市築館地区で震度7を観測したということで最近の地震において、非常に大きなゆれがあった場所だということだ。

 なお、この街の著名人としては、みなみらんぼう(シンガーソングライター:志波姫町出身)、高橋ジョージ(タレント、歌手、俳優:栗駒町出身)、狩野英孝(お笑いタレント:栗駒町出身)そして今大会のゲストランナーの高橋千恵美(陸上競技選手/シドニー五輪女子10,000m代表:若柳町出身)らがいる。

 なお、私が栗原市にやってきた前日の土曜日に、中日ドラゴンズの山崎武司選手が寄付をするために栗原市にやってきていると地元新聞の河北新報に掲載があった。
 彼は楽天イーグルス時代、平成20年に発生した岩手・宮城内陸地震には復興支援金としてこのシーズンに打った本塁打1本に付き10万、総額280万を宮城県栗原市に寄付している。今年は、ホームラン1本、盗塁1で寄付額が40万円と少なかったが、栗原市は寄付の感謝の意味を込め平成21年に栗原市の栗駒球場の愛称を「山崎武司球場」としている。こんなところでも、名古屋と結びつきがあったとは驚きだった。

コース紹介(コースガイド) こちらを参照して下さい。

大会新記録のおまけ付き!
 9月に東北地方の2大会にエントリーした。一つは9月16日の「しろいし蔵王高原マラソン(宮城県)」、もう一つは9月23日の「一関国際ハーフマラソン(岩手県)」だ。ともに国盗り目的で出場したものの、これまたともに年代別2位でいずれも国盗りはおあずけとなってしまった。

 岩手県の追試は10月14日の「軽米町ロードレース大会」。
 こちらは後半ガタガタになってしまったものの何とかクリア。東北地方の残りは宮城県1県となった。いや、東日本で残っているのはこの宮城県のみ。今日クリアすれば、東日本の国盗りは制覇となる。
10月の上旬から涼しくなってきたこともあり、練習がはかどり、少しずつであるが走りに粘りが出てきている。何とか今日のこの追試で東日本を制覇したかった。

 今日出場する栗原市民マラソンの会場は、栗原市築館総合運動公園陸上競技場。
 仙台から乗り継いできた東日本急行のバス停・栗原市役所から約2kmほど離れている。ここから先は徒歩しか交通手段がないので、あらかじめ調べておいた地図を頼りに、最短距離の道をテクテクと歩いていく。特に道に迷うこともなく、約2kmを23分で到着。車もほとんど通らず、また歩いている人もいなかった。完全に裏道のようだ。

栗原市役所バス停から競技場までの最短ルートを調べるとこんな感じの狭く人通りのない道でした。

「栗原市築館総合運動公園」と書かれています。間違いなく到着しました。ホッ!
 会場の築館総合運動公園陸上競技場(第3種公認)には、朝から多くの参加者がやって来ている。この競技場は、最近全天候型の陸上競技場となったようで、タータントラックはピカピカだ。
 第4コーナー付近に設置されている受付でナンバーカードをもらう。約2時間後に勝負が始まる。

受付は第4コーナー付近のテントにて

こぢんまりとクレープ屋さんが1軒出店していました。

改装された「栗原市築館総合運動公園陸上競技場」。ここから日本へ、世界へ飛び立っていく選手が出てくるといいですね。

陸上競技場の横には体育館があります。選手控室としてここが開放されるので、雨天でも安心ですね。

開会式。こぢんまりとしていました。招待選手の紹介も行われていました。
 今日のレースは9時30分から2km、9時45分から3km、10時15分から10km、そして私の出場する5kmは一番最後の種目で10時25分にスタートとなる。主催者に栗原市陸上競技協会が名前を連ねていることもあり、スタート20分前から最終コール(最終点呼)を行うという。公認大会ならいざ知らず、公認でもない大会で何か意味があるのだろうか。10kmのエントリーは161名、5kmのエントリーは192名なので悠長なことができるのであろう。

 さて、今回は参加者が約200人と少なく、最前列に並ばせてもらう。5kmはあっという間に終わるのでスタートの遅れは致命的になる。
 各部門のスタート場所は共通でトラックの第2コーナー、つまり1500m走の位置。2km部門はスタート後、100mほど走って第3コーナー付近から競技場の外へ出ていくが、3km部門、5km部門、10km部門は、競技場を1周走ってから第3コーナー付近から外周道路へと出て行く。

 「30秒前」、「10秒前」の審判の声に耳を傾けピストルの音が鳴るのをじっと待つ。「パン!」という音と同時にスタートを切る。自分で言うのも何だが、今日は絶妙のスタートだった。
 
3kmの部の中学生男女。競技場を1周と100m走ってから競技場の取り付け道路へ出て行く。
 第2コーナーからスタートした選手は、競技場を1周と約100m走って場外へ出て行く。絶妙のスタートを切った私だったが、既に私の前には12〜13人の選手が走っている。大半は高校生であるが、意外や年配の選手もいる。場外へ出たところで急勾配の下り坂、そして徐々に勾配は緩やかになるが公道へと出ていく。

 このコースの特徴は、競技場への取り付け道路は急勾配ではあるものの、それ以外はうねりはあるもののタイムに影響が出るほどの勾配はほとんどない。おまけに今日はほとんど無風の絶好のコンディションだ。

 5kmは高校生以上の参加であるが、競技場から一般道路へ出て概ね平坦になったところで、選手が整理される。ざっと見た感じで、私は11〜12番目を走っている。ポジション的にはまずまず。疲労が蓄積していると判断して、昨日思い切って練習を休んだせいか脚取りは軽い。序盤としては久しぶりにいい感じで入れた感じがする。おまけに今日はピッチの感じがいい。前半を無理せずこんな感じで走ることができれば後半にも期待が出来るような気がした。

 しばらくすると、2km部門の折り返し地点が見えてくる。
 2km部門は競技場を1周せずに取り付け道路へ出て行くので、折り返して付近がスタートからほぼ1km地点(980m程度)となる。
 余談であるが、このコースにおいては「あと1km」「あと500m」以外に距離表示はなく、ペースメイクを距離表示によって行いたい人にとっては、厳しいものかも知れない。

 2km部門の折り返しを超えると、300mほどで3km部門の折り返しが現れる。この付近でペースが鈍ってきた高校生を一人抜いていく。そして薬師自動車整備工場という会社のある信号のない交差点を左折する。この先は微妙に登り坂に転じるものの今日は気持ちよく登れている。あっという間に5kmの折り返し地点が見えてきた。順位を数えると10番目だった。折り返し地点は約2680m。9分05秒で折り返す。ここまで3分23秒/kmといいペースだ。

5km部門の折り返し。距離が合っているとすればスタートから2680mほどか?
 折り返して後方を確認すると、同年代の選手が2人いたものの、既に50m以上離れている。往復では100m以上の勘定だ。今日の自分の調子からすれば、後半に相当な落ち込みがなければいけそうな感じだった。

 折り返してしばらくすると前を走る高校生に徐々に追いつく。少々へばっている感じなのでここで抜い一気に抜いていこうとするものの、彼も抜かれまいと蛇行して抵抗する。少々うっとうしかったが彼も200mほどでギブアップする。今日はここまでいい感じ走っているのでこのままいいペースで走れそうだ。

 このコースにはほとんど民家がないので応援する人が少ないが、残り1kmくらいのところに若干民家があり、そのあたりの人が応援してくれていた。残り1km地点(4km)の通過は13分32秒。距離表示が合っているとすると、ここまでも3分23秒/kmの久々のハイペースだった。

2km親子ペアと並走するゲストランナーの高橋千恵美さん(中央)と村上薫さん(右)
 残り500mからがこのコースの真骨頂。急な登り坂が300mほど続く。ここでみな急激にペースを落とすことになるが、頑張りようによっては逆転もある区間となる。
 さすがにここまでハイペースで走ってきたものの、この登りだけはどうにもならなかった。最後に残ったパワーを全開にして走るものの、思ったように登っていかない。息づかいもさすがに荒くなる。ただし距離は僅かに300m。ぐっと堪えるのは短時間だ。

一般道から競技場へこの坂を登っていく。

さらに高台にある陸上競技場へは、最後のこの坂を登る。
 平坦なところではいいペースで走ってきたものの、さすがにこの300mの坂でがくんとペースが落ちた。前を走る選手との距離は縮まらないし、後続の選手との距離も少し開いている。
 登りきったところで陸上競技場にようやく脚を踏み入れ、ギアチェンジをしもう一度ペースを上げる。坂で大幅にペースが下がったもののゴールタイムは17分26秒。最後の1kmでは3分54秒を要したものの、同年代の選手を50秒ほど引き離し年代別で優勝。何と、大会新記録のおまけ付きで宮城県の国盗りを達成することができた。

 記録証を発行してもらい、更衣のために体育館に戻ろうとしていると後ろから若い選手が「ずーっと前にいて追いつけそうで追いつけませんでした」と話しかけてこられます。まだまだ伸び盛りガンバレ!
 また、閉会式で「遠来者賞は名古屋市からの参加の加藤さんです」と紹介していただきました。「名古屋からですかぁ」と見知らぬおじさん。「ええ、今朝の夜行バスで仙台へやってきて、さらにバスに乗り換えてここにやってきました!」と私。「遠いところからご苦労だね」と。いえいえ、国盗りのためならどこへでも行きますよ〜!

走った後は無料の豚汁が配られました。一人で何杯もOKとか。

私も2杯いただきましたが、具材が素晴らしかったです。

みなさん美味しそうに食べていましたね。

大会終了後の抽選会では、地元特産の米をはじめかなりたくさんの賞品が振る舞われていました。

ナンバーカードの番号が呼ばれる度に、歓声や落胆の声があちこちから聞こえてきます。

栗原市役所そばの中華料理店で祝杯!
本日のタイム(参考)
距離 SPLIT LAP
折り返し
2.68km
9’05” 9’05”
あと1km 13’32” 4’27”
ゴール 17’26”
(大会新)
3’56”

本日の戦利品

左からメダル、トロフィー、賞状。右の包装紙で包まれたものは遠来者賞でいただいた「タオルセット」。